JPS6333789Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、開封と再封が容易で、内部に中仕切
を有する紙箱に関するものである。

〈従来の技術及び考案が解決しようとする課題〉 中仕切を有する紙箱としては、別体の仕切板を
箱内に挿入する構成のものと、箱本体と一体的に
形成されるものとがある。

別体の仕切板を挿入する構成のものは商品の充
填時の作業能率が悪く、最近は箱本体と一体とな
つた仕切板を有するものが、多くなつているが、
機械貼りが可能で、かつ商品の充填前は体積を小
さくして保管できるものが望まれており、更に
は、内部が区画されているという機能の他に、箱
としての他の特殊な機能を合せ持つものが望まれ
ている。

〈課題を解決するための手段〉 本考案は以上のような従来技術に鑑みてなされ
たものであり、機械で容易に製造でき、商品の充
填前は偏平に折り畳め、しかも再封機能をも併せ
持つ中仕切付紙箱を提供するものである。

すなわち本考案の中仕切付紙箱は、前壁板１、
２つの側壁板２，３、後壁板４、及び複数枚の上
部片５で構成される天板と複数枚の底部片１５で
構成される底板とから成る紙箱であつて、前壁板
と２つの側壁板の各々の上方部分に連続した１本
のミシン目ａが形成され、該ミシン目の前壁板の
中央部分は下方に突出した突起１４状となつてお
り、後壁板４に連設された側壁板３と貼り合せる
ための貼合片１２には、上方部分は前壁板の幅と
ほぼ等しく、下方部分は前壁板のほぼ半分の幅の
横中仕切６と、該横中仕切６の上方に折線Ｐを介
して連設され、該横中仕切６と点対称の形状の横
中仕切９とが連設されていて、該横中仕切６，９
は折線Ｐを介して折り重ねて、紙箱内に収容され
ると共に横中仕切９の端部に連設した貼合片１３
によつて、側壁板２の内面に貼合され、かつ横中
仕切６，９には、各々側壁板のほぼ半分の幅の縦
中仕切７，１０と、前壁板のほぼ半分の幅の支持
片８，１１とが連設されていて、横中仕切６，９
及び支持片８，１１が前壁板および後壁板に平行
に、縦中仕切７，１０が側壁板に平行になるよう
に構成され、更に、前壁板側に位置する支持片８
に、ミシン目の突起１４を差し込むための嵌合切
込部ｄを形成したことを特徴とする中仕切付紙箱
である。

〈実施例〉 以下、本考案を図面に従つて説明すれば、第１
図の展開図に示すように、前壁板１の両側に折線
ｇ，ｈを介してそれぞれ側壁板３，２を該側壁板
２の右側に折線ｉを介して後壁板４を、該後壁板
４の右側に折線ｊを介して貼合片１２を、該貼合
片１２の右側に折線j′を介して横中仕切６を、該
横中仕切６の上側に折線Ｐを介して前記横中仕切
６に折重ねる横中仕切９を設け、それぞれ前記横
中仕切６，９の前記折線Ｐ上の中央点に対して点
対称な位置に、折線ｋ，ｍ及び切線ｅ，ｆを介し
て縦中仕切７，１０を、該縦中仕切７，１０にそ
れぞれ折線ｌ，ｎを介して支持片８，１１を、前
記横中仕切９右側に折線ｏを介して貼合片１３を
設けてなり、更に前壁板１と側壁板２，３の上方
部分に連続したミシン目ａを形成する。該ミシン
目ａの前壁板の中央部分は下方に突き出してお
り、突起１４が形成されている。又、縦中仕切７
と支持片８には、突起１４を差し込むこめの嵌合
切込部ｄが形成されている。

本考案の紙箱の組立方法を説明すれば、第１図
に示した折線Ｐより横中仕切６に横中仕切９を折
重ねたまま、折線ｊより前記横中仕切９を内側に
して横中仕切６，９を側壁板２及び後壁板４の上
に折重ね、次に折線ｈより前壁板１及び側壁板３
を前記横中仕切６上に重ねる。ここで側壁板３の
外側端部を貼合片１２に糊付して、前記折線ｊ，
ｈ及び折線ｉ，ｇを介して箱筒状に立て起こす。
立て起こした後、それぞれ上部片５及び底部片１
５を折目ｑ，ｒより折り返して天板及び底板を形
成する。第３図は本考案の紙箱の組立完成図であ
り、立て起こす際に、横中仕切６，９より、縦中
仕切７，１０はそれぞれ折線ｋ，ｌ及び折線ｍ，
ｎを介して起こされて、前壁板１及び後壁板４に
平行に横中仕切６，９と側壁板２，３に平行に縦
中仕切７，１０とが十文字状に形成される。

〈考案の効果〉 本考案の中仕切付紙箱は、側壁板３の外側端部
と貼合片１２とを糊付し、必要に応じて側壁板２
の左側端部と折重ねられる貼合片１３を糊付する
だけで、順次折返して簡単に紙箱が形成でき、機
械による自動貼りが可能であり、第２図に示すよ
うに偏平に折畳んだものを立て起こすだけで紙箱
内部に仕切部が形成でき、更に前壁板１及び側壁
板２，３のそれぞれの上方部分に連続したミシン
目ａを形成して、該ミシン目ａの一端部よりヒン
ジ折線ｂを形成し、更にその端部より貼合片１２
に切込線ｃを形成することにより、前壁板１及び
側壁板２，３のミシン目ａより容易に開封できる
もので、紙箱として使い易く、更に前壁板１中央
のミシン目ａを突起１４状に形成し、組立後、前
記突起１４と対接する部分に傾斜する嵌合切込部
ｄを形成することによつて再封が可能となるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の紙箱の展開図、第２図は本考
案の紙箱の折り重ね、糊付け、及び立て起こし状
態を説明する第３図の箱のＬ−Ｌ断面図、第３図
は本考案の紙箱の組立完成斜視図である。 １……前壁板、２，３……側壁板、４……後壁
板、６，９……横中仕切、７，１０……縦中仕
切、ａ……ミシン目、１４……ミシン目の突起、
ｄ……嵌合切込部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前壁板１、２つの側壁板２，３、後壁板４、及
   び複数枚の上部片５で構成される天板と複数枚の
   底部片１５で構成される底板とから成る紙箱であ
   つて、前壁板と２つの側壁板の各々の上方部分に
   連続した１本のミシン目ａが形成され、該ミシン
   目の前壁板の中央部分は下方に突出した突起１４
   状となつており、後壁板４に連設された側壁板３
   と貼り合せるための貼合片１２には、上方部分は
   前壁板の幅とほぼ等しく、下方部分は前壁板のほ
   ぼ半分の幅の横中仕切６と、該横中仕切６の上方
   に折線Ｐを介して連設され、該横中仕切６と点対
   称の形状の横中仕切９とが連設されていて、該横
   中仕切６，９は折線Ｐを介して折り重ねて、紙箱
   内に収容されると共に横中仕切９の端部に連設し
   た貼合片１３によつて側壁板２の内面に貼合さ
   れ、かつ横中仕切６，９には、各々、側壁板のほ
   ぼ半分の幅の縦中仕切７，１０と、前壁板のほぼ
   半分の幅の支持片８，１１とが連設されていて、
   横中仕切６，９及び支持片８，１１が前壁板およ
   び後壁板に平行に、縦中仕切７，１０が側壁板に
   平行になるように構成され、更に、前壁板側に位
   置する支持片８に、ミシン目の突起１４を差し込
   むための嵌合切込部ｄを形成したことを特徴とす
   る中仕切付紙箱。