JPS6323298Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は手提カートンに関する。

従来、ビタミン等を入れた薬用飲料や清涼飲料
を入れた小瓶等は薬局、薬店等で複数本を購入す
る際には紙袋等に入れて手渡されるのが一般であ
り、購買者が持ち帰るのに甚だ不便であつた。本
考案は従来のかかる不便を解消し、手提付きの紙
函に複数本の小瓶を安全に収納し手提して持ち帰
ることを可能ならしめるものであり、中央横折線
ｍに対して上下に略対称に前半部Ａと後半部Ｂと
を設けたブランク板からなり、該ブランク板にお
いて前半部Ａは縦折線ａ，ｂ，ｃを介して内板
１、外板２、側板３、貼着片４を順に連設し、外
板２の上下の略中央部に複数本の傾斜切目線ｄを
設け、該傾斜切目線ｄの末端を順に結ぶ垂直な折
線ｅを縦折線ａ，ｂ間を側板３の左右巾と等しい
左右巾の部分に区画して刻設し、縦折線ａより一
つ目の折線ｅの延長折線ｆを外板２の下端まで刻
設するとともに縦折線ｂより一つ目の折線ｅの外
側で且つ傾斜切目線ｄより上方の部分を切除ｇ
し、延長折線ｆ、縦折線ｂ間の外板２の下端に横
折線ｊを介して側板３の左右巾と等しい上下巾を
有する底板５を連設し、内板１の上方部中央に手
提孔６を穿設するとともに、該手提孔６と縦折線
ａに対して対称に手提孔７を外板２に穿設し、外
板２の上端に横折線ｈを介して貼着片８を連設し
たものからなり、後半部Ｂは前半部Ａから貼着片
８を除いたものからなり、貼着片４を内板１に貼
着し、前半部Ａの内板１と後半部Ｂの内板１とを
相互に背中合わせにして貼着片８を後半部Ｂの外
板２に貼着し、傾斜切目線ｄと折線ｅとで囲まれ
た部分、傾斜切目線ｄと縦折線ａ、延長折線ｆと
で囲まれた部分、及び側板３を内板１に対して垂
直にしてなる手提カートン、を提供するものであ
る。

図により本考案の一実施例を説明すると、第１
図は本考案に係る手提カートンの展開図であつ
て、中央横折線ｍに対して上下に略対称に設けた
前半部Ａと後半部Ｂとからなり、前半部Ａは縦折
線ａ，ｂ，ｃを介して内板１、外板２、側板３、
貼着片４を順に介し、外板２の下端には横折線ｊ
を介して底板５を、上端には横折線ｈを介して貼
着片８を連設したものからなる。外板２はその左
右巾を内板１の左右巾よりも側板３の左右巾分だ
け巾広に形成してあり、又、上下方向の略中央に
は三本の傾斜切目線ｄが平行に穿設してある。而
くて、該傾斜切目線ｄの末端は垂直な折線ｅによ
つて順次連結されている。但し、縦折線ａより二
本目の傾斜切目線ｄの下端からはそれぞれ下方及
び上方に向つて傾斜切目線ｄに達する位置まで折
線ｅを設けてある。而して、縦折線ａより二本目
の傾斜切目線ｄの上端より設けた折線ｅは傾斜切
目線ｄを越えて延長させ、該延長部を延長折線ｆ
とする。上述において傾斜切目線ｄ及び折線ｅは
各折線ｅ，ｅ間及び縦折線ａ、折線ｅ間が側板３
の左右巾と等しくなるように設けてある。尚、本
実施例においては縦折線ｂ、折線ｅ間も側板３の
左右巾と同巾になるように形成してあるが、側板
３に接する部分に収納する物品を他の部分に収納
する物品と異なつたものとする場合には縦折線
ｂ、折線ｅ間は側板３の左右巾と異なつた巾とし
てもよい。又、外板２のうち縦折線ｂより二本目
の傾斜切目線ｄの下端から設けた折線ｅの外方で
縦折線ｂより一本目の傾斜切目線ｂより上方の部
分は切除ｇしてある。又、底板５は外板２のうち
延長折線ｆと縦折線ｂとの間の部分の下端に横折
線ｊを介して連設されている。又、内板１と外板
２との上方部分には縦折線ａに対して対称に手提
孔６と７とがそれぞれ設けられている。後半部Ｂ
は前半部Ａの底板５の下端に設けた中央横折線ｍ
に対して前半部Ａと対称に設けられているが後半
部Ｂには貼着部８は設けられていない。

組立に当つては、第２図に示すように縦折線ａ
に沿つと内板１を外板２に折り重ねた後、縦折線
ｂに沿つて側板３を外板２に折り重ねつつ貼着片
４を内板１に貼着する。次いで、中央横折線ｍに
沿つて内側板１，１同志が重なり合うように後半
部Ｂを前半部Ａに重ね合わせた後、貼着片８を横
折線ｈに沿つて折り曲げつつ後半部Ｂの外板２に
貼着して第３図に示すように本考案に係る手提カ
ートンの組立を終る。

使用に当つては第３図に矢印Ｐで示すように縦
折線ｂの部分を押圧すると傾斜切目線ｄと折線ｅ
とで囲まれた部分９、傾斜切目線ｄと縦折線ａ、
延長折線ｆとで囲まれた部分１０、及び側板３が
ワンタツチで一挙にそれぞれ内板１に対して直角
となり、同時に、延長折線ｆ、縦折線ｂ、折線
ｅ、傾斜切目線ｄ、横折線ｊで囲まれた部分１１
が内板１に対して平行となつて内板１、側板３、
部分９，１０，１１により区画形成された各仕切
内に瓶等の内容物Ｍを収納することができる。而
して、内容物Ｍを収納すると収納された内容物Ｍ
により側板３、部分９，１０，１１等はそれぞれ
ぴんと張りつめた状態となり、それにつれて二つ
の底板５，５は前半部Ａと後半部Ｂとの部分１
１，１１とにより前後に強力に牽引され中央横折
線ｍによる折り曲げが完全に阻止され、内容物Ｍ
は本手提カートンにより完全に保持される。

本考案は上述の構成を有するため、瓶等を安全
に収納して手提して持ち運ぶことを可能ならし
め、不使用時には第３図に示すように扁平に折畳
み得るため保管費、搬送費を節減し得、使用時に
は縦折線ｂの部分を押圧するだけで文字通りワン
タツチで折り起こすことができるとともに不使用
時には内容物Ｍを取り出すだけで自動的に扁平に
折り畳むことができる等の顕著な諸効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を表し、第１図は展開
図、第２図は組立途中の状態を示す平面図、第３
図は組立完了後の平面図、第４図は使用状態を示
す斜視図である。 図の主要な部分を表わす符号の説明、Ａ……前
半部、Ｂ……後半部、１……内板、２……外板、
３……側板、４，８……貼着片、５……底板、
６，７……手提孔、ｄ……傾斜切目線、ｅ……折
線、ｆ……延長折線、ｍ……中央横折線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央横折線ｍに対して上下に略対称に前半部Ａ
   と後半部Ｂとを設けたブランク板からなり、該ブ
   ランク板において前半部Ａは縦折線ａ，ｂ，ｃを
   介して内板１、外板２、側板３、貼着片４を順に
   連設し、外板２の上下の略中央部に複数本の傾斜
   切目線ｄを設け、該傾斜切目線ｄの末端を順に結
   ぶ垂直な折線ｅを縦折線ａ，ｂ間を側板３の左右
   巾と等しい左右巾の部分に区画して刻設し、縦折
   線ａより一つ目の折線ｅの延長折線ｆを外板２の
   下端まで刻設するとともに縦折線ｂより一つ目の
   折線ｅの外側で且つ傾斜切目線ｄより上方の部分
   を切除ｇし、延長折線ｆ、縦折線ｂ間の外板２の
   下端に横折線ｊを介して側板３の左右巾と等しい
   上下巾を有する底板５を連設し、内板１の上方部
   中央に手提孔６を穿設するとともに、該手提孔６
   と縦折線ａに対して対称に手提孔７を外板２に穿
   設し、外板２の上端に横折線ｈを介して貼着片８
   を連設したものからなり、後半部Ｂは前半部Ａか
   ら貼着片８を除いたものからなり、貼着片４を内
   板１に貼着し、前半部Ａの内板１と後半部Ｂの内
   板１とを相互に背中合わせにして貼着片８を後半
   部Ｂの外板２に貼着し、傾斜切目線ｄと折線ｅと
   で囲まれた部分、傾斜切目線ｄと縦折線ａ、延長
   折線ｆとで囲まれた部分、及び側板３を内板１に
   対して垂直にしてなる手提カートン。