JPS6331470B2 - - Google Patents

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JPS6331470B2
JPS6331470B2 JP11476879A JP11476879A JPS6331470B2 JP S6331470 B2 JPS6331470 B2 JP S6331470B2 JP 11476879 A JP11476879 A JP 11476879A JP 11476879 A JP11476879 A JP 11476879A JP S6331470 B2 JPS6331470 B2 JP S6331470B2
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under reduced
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minutes
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JP11476879A
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Yoshasu Koma
Haruo Horiai
Hiroyuki Kikuchi
Shuichi Takeno
Shinji Hashimoto
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Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6331470B2 publication Critical patent/JPS6331470B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、クロモン誘導体およびその製法、さ
らに詳しくは、一般式 (式中、R1はアルキル基、カルボキシ基または
エステル化されたカルボキシ基、X1〜X6は、同
一または異なつて、各々、水素原子、ハロゲン原
子、ニトロ基、ヒドロキシ基またはアルコキシ基
を意味する) で示される新規なクロモン誘導体およびその塩
類、ならびにそれらの製法に関する。 この発明のクロモン誘導体を表わす前記一般式
()の式の定義において、R1のアルキル基とし
ては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシ
ルなどが挙げられ、エステル化されたカルボキシ
基としては、例えばメトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロ
ポキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ペ
ンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボ
ニルなどのアルコキシカルボニル基、アリルオキ
シカルボニル、ビニルオキシカルボニルなどのア
ルケニルオキシカルボニル基、フエノキシカルボ
ニル、トリルオキシカルボニル、キシリルオキシ
カルボニル、ナフチルオキシカルボニルなどのア
リールオキシカルボニル基、ベンジルオキシカル
ボニル、フエネチルオキシカルボニル、ベンズヒ
ドリルオキシカルボニルなどのアラルキルオキシ
カルボニル基などが挙げられる。上記のアルキル
基、およびエステル化されたカルボキシ基におけ
る炭化水素部分は例えばハロゲン原子、アルコキ
シ基などの置換分を適宜有していてもよい。また
X1〜X6におけるハロゲン原子としては、弗素、
塩素、臭素、沃素などが挙げられ、またアルコキ
シ基としては例えばメトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキ
シ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどが挙げ
られる。 上記式()のクロモン誘導体およびその塩類
は、一般式 〔式中、R1およびX1〜X6は上記に同じ、R2は水
素原子、R3は式
【式】で示される基 (R4はアルキル基、アリール基またはアラルキル
基)、またはR2とR3が一緒になつて、式=P
(R53で示される基(R5はアルキル基、アリール
基またはジアルキルアミノ基)を意味する〕 で示される化合物またはその酸付加塩を閉環反応
に付すことにより製造される。 一般式()で示される原料物質の式の定義に
おいて、R4およびR5のアルキル基としては、例
えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシルなどが
挙げられ、R4およびR5のアリール基としては、
例えばフエニル、トリル、キシリル、ナフチルな
どが挙げられ、R4のアラルキル基としてはベン
ジル、フエネチル、フエニルプロピルなどが挙げ
られ、R5のジアルキルアミノ基としては例えば
ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチル
アミノ、エチルプロピルアミノ、ジプロピルアミ
ノ、ジブチルアミノなどが挙げられる。 これらの原料物質()の酸付加塩としては、
例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、p−トルエンスル
ホン酸塩などの無機または有機酸塩が挙げられ
る。 原料化合物()の閉環反応は室温でも進行す
ることがあるが、好ましくは溶媒中で化合物
()を60〜140℃に加熱することにより行なわれ
る。溶媒としては例えばテトラヒドロフラン、ジ
オキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキ
サン、クロロホルム、四塩化炭素などが挙げられ
るが、そのほかこの反応に悪影響を与えない溶媒
であればいずれも使用することができる。なお、
この反応において、出発物質()中、R3
【式】であるとき、またはR2とR3とが 一緒になつて=P(R53の酸付加塩であるとき
は、適当な塩基、例えば水素化ナトリウムのごと
き水素化アルカリ金属、ナトリウムt−ブトキサ
イドのごときアルカリ金属アルコキサイドなどの
無機塩基またはトリエチルアミン、ジイソプロピ
ルエチルアミンなどのトリアルキルアミン、1,
5−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−5−ウンデ
センなどの有機塩基の存在下に行なわれる。 前記式()の化合物において、R1がエステ
ル化されたカルボキシ基である場合には、これを
常法により脱エステル化して、一般式 (式中、X1〜X6は前記に同じ) で示される遊離カルボン酸化合物に導くことがで
きる。 この脱エステル化反応は還元、沃化物、ルイス
酸または有機酸を用いるエステル結合の開裂、加
水分解などの常用の手段により行なわれる。 脱エステル化反応を還元により行なうときに
は、接触還元または金属と酸との組み合せによる
還元が汎用される。接触還元は通常溶媒中室温程
度の温度で常圧ないし3気圧程度の加圧下で行な
われる。溶媒としては例えば酢酸エチル、ジクロ
ロメタン、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、ジ
オキサンなどが挙げられる。触媒としては、例え
ばパラジウム炭素、ラネーニツケルなどが汎用さ
れる。この接触還元はアラルキルエステルの脱離
に適用すると好都合である。金属と酸との組合せ
による還元は無溶媒下または溶媒中、氷冷下ない
し室温程度の温度で行なわれる。ここで使用され
る金属としては亜鉛、悪鉛アマルガム、塩化クロ
ム、酢酸クロムなどが挙げられ、また酸としては
例えば酢酸、プロピオン酸などの有機酸が挙げら
れ、溶媒としてはジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素などが例示される。この金属と酸
とによる還元は例えばトリクロロエチルエステル
の如きハロアルキルエステルの脱離に適用すると
好都合である。 アルキルエステルおよびアラルキルエステルの
脱離には、例えば沃化リチウム、トリメチルシリ
ルヨーダイドなどの沃化物による方法も利用で
き、この反応は通常溶媒中、室温ないし加熱下に
行なわれる。溶媒としては例えばピリジン、ジク
ロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素などが挙
げられる。 アラルキルエステルおよびt−ブチルエステル
のようなエステルの脱離には、例えば三臭化ほう
素、三塩化ほう素、三臭化アルミニウム、三塩化
アルミニウムなどのルイス酸による方法が利用で
き、この反応は通常溶媒中、氷冷下ないし室温程
度で行なわれる。溶媒としては、例えばニトロメ
タン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素などが挙げられる。この反応は例えばアニソー
ルなどのカチオン捕捉剤の存在下で行うのが好ま
しい。 アルコキシ置換アラルキルエステル、t−ブチ
ルエステルのようなエステルの脱離には、例えば
義酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、
塩酸などの有機または無機酸による加水分解が適
用でき、この反応は無溶媒下または溶媒中、氷冷
下ないし室温程度の温度で行なわれる。溶媒とし
ては例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素などが挙げられる。この反応も例えばアニ
ソールなどのカチオン捕捉剤の存在下に行なうの
が好ましい。 上記の脱エステル化反応のうち、ルイス酸によ
りエステル結合を開裂する場合には、X1〜X6
アルコキシ基が同時に脱アルキル化されることも
あるが、このような場合もこの発明の範囲に含ま
れる。 他方、上記の遊離カルボン酸化合物(′)ま
たはそのカルボキシ基における反応性誘導体にエ
ステル化剤を作用させて、一般式 (式中、X1〜X6は前記に同じ、R7はアルキル
基、アリール基またはアラルキル基を意味する) で示されるエステル化合物に導くことができる。 化合物(′)のカルボキシ基における反応性
誘導体としては、例えば酸ハライド、酸無水物、
活性アミド、活性エステルなどが挙げられる。 エステル化剤はアルカノール(例えば、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール
など)、アルアルカノール(例えば、ベンジルア
ルコール、フエネチルアルコール、ジフエニルメ
チルアルコールなど)、アレノール(例えば、フ
エノール、クレゾール、P−クロロフエノールな
ど)およびそれらの反応性誘導体を含む。 上記のアルカノール、アルアルカノールおよび
アレノールの反応性誘導体の例としては、例え
ば、対応するハライド(例えば、クロライド、ブ
ロマイド、ヨーダイド)、ジアゾ化合物(例えば、
ジアゾアルカン、ジアゾアラルカン)、スルホン
酸類(例えば、アルカンスルホン酸エステル、ア
レーンスルホン酸エステル)、硫酸類(例えば、
アルキル硫酸)のほかアルカリ金属またはアルカ
リ土類金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カ
リウム、マグネシウム)との塩類が挙げられる。
そして、そのような反応性誘導体の具体的な例と
して、例えば、ハロゲン化アルキル(例えば、沃
化メチル、臭化エチル、臭化イソプロピル、臭化
ブチル、塩化ヘキシル)、ハロゲン化アラルキル
(例えば、塩化ベンジル、臭化フエネチル、塩化
ジフエニルメチル)などのハライド、アルカンス
ルホン酸アルキル、アレーンスルホン酸アルキル
(例えば、メタンスルホン酸メチル、P−トルエ
ンスルホン酸エチル、P−トルエンスルホン酸プ
ロピル、P−トルエンスルホン酸ヘキシル)、ア
ルカンスルホン酸アラルキル、アレーンスルホン
酸アラルキル(例えば、P−トルエンスルホン酸
ベンジル、メタンスルホン酸トリチル)などのス
ルホン酸エステル類、ジアルキル硫酸(例えば、
ジメチル硫酸、ジエチル硫酸)などが挙げられ
る。 この反応は通常、溶媒中、冷却ないし加温下で
行なわれ、溶媒としては、例えば、メタノール、
エタノール、プロパノール、イソプロパノール、
エーテル、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ベ
ンゼン、トルエン、ジメチルスルホキサイド、
N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられ
る。 この反応は塩化銀、炭酸カリウムなどの塩基の
存在下に行なつてもよく、さらに、原料物質
(′)を遊離の酸またはその塩類の状態でアルカ
ノール、アルアルカノールまたはアレノールと反
応させる場合には例えばN,N′−ジシクロヘキ
シルカルボジイミドの如き常用の縮合剤の存在下
に行なうのが好ましい。 さらに、前記式(′)の遊離カルボン酸化合
物を常法により、たとえば不活性雰囲気下に加熱
することにより、脱炭酸されて、一般式 (式中、X1〜X6は前記に同じ) で示される化合物がえられる。 この脱炭酸反応は無溶媒下または溶媒中で加熱
することにより行なわれ、溶媒中で行なう場合の
溶媒としては例えばビフエニルエーテル、パラフ
インなどの高沸点の溶媒が好ましい。 また上記化合物()中、X1〜X6の少なくと
も1つがアルコキシ基である場合には、これを脱
アルキル化反応に付して、一般式 (式中、X1′〜X6′は、同一または異なつて、各々
水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基またはヒドロ
キシ基を意味する) で示される化合物に導くことができる。 この脱アルキル化反応は、通常、化合物()
を溶媒中、氷冷下ないし加温下に脱アルキル化剤
で処理することにより行なわれる。脱アルキル化
剤としては、例えば三臭化ほう素、三塩化ほう
素、三臭化アルミニウム、三塩化アルミニウムな
どのルイス酸および例えばメタンスルホン酸、ト
リフルオロメタンスルホン酸などのスルホン酸類
などが挙げられ、また溶媒としては、例えばニト
ロメタン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素などが挙げられる。この反応はアニソール
などのフエノール化合物、メチオニンなどのメル
カプタン類などのカチオン捕捉剤の存在下に行な
うのが好ましい。 本発明の前記閉環反応において出発物質として
用いられる式()の化合物は下記の方法によつ
て製造される。 すなわち、一般式 (式中、X1〜X6は前記に同じ、R6はエステル残
基を意味する) で示される安息香酸誘導体に、一般式 (式中、X4〜X6は前記に同じ、Z1はハロゲン原
子を意味する) で示されるベンゾキシカルボニル化合物を反応さ
せて、一般式 (式中、X1〜X6およびR6は前記に同じ) で示される化合物をえ、これを常法により脱エス
テルして、一般式 (式中、X1〜X6は前記に同じ) で示される化合物に導き、ついでこの化合物また
はその酸ハライドなどの反応性誘導体に、一般式 (式中、R1〜R3は前記に同じ) で示される化合物を反応させることにより、前記
式()で示される化合物がえられる。 別法として、一般式 (式中、R1およびX1〜X3は前記に同じ) で示される化合物に、前記式()で示されるベ
ンゾキシカルボニル化合物を反応させて、一般式 (式中、R1およびX1〜X6は前記に同じ) で示される化合物に導き、これをチオニルクロラ
イドなどの適当なハロゲン化剤にて常法によりα
−ハロゲン化を行なつて、一般式 (式中、R1およびX1〜X6は前記に同じ、Z2はハ
ロゲン原子を意味する) で示される化合物をえ、さらにこれを、一般式 P(R53 (式中、R5は前記に同じ) で示される燐化合物と反応させても前記式()
の化合物(ただし、式中、R2およびR3は一緒に
なつて式=P(R53で示される基である)がえら
れる。 本発明における前記化合物のある種のものは、
血管拡張作用、麻酔下降圧作用、血小板凝集抑制
作用、肉芽組織増殖抑制作用、赤血球加熱溶血作
用、アルドースレダクターゼ阻害作用などの種々
の薬理作用を示し、たとえば、降圧剤、血栓症治
療剤、消炎剤、白内障治療剤などとして有用であ
り、また他のある種のものはそれら医薬として有
用な化合物の合成中間体として有用である。 またこれらの化合物を医薬として用いる場合に
は、経口、非経口など通常の投与経路で用いら
れ、錠剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、細粒剤、
シロツプ剤、乳剤、懸濁剤、さらには注射剤な
ど、通常の剤形として用いられる。また投与量
は、化合物の種類、投与対象の疾病の種類、患者
の年令および体重などにより異なるが、一般に、
大人において1日1〜1000mgの範囲で投与され
る。 つぎに実施例により本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されない。 実施例 1 (1) 2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシ安息香
酸ベンジルエステル13.55gをジクロロメタン
140mlに溶かし、氷冷撹拌下にピリジン7.43g
を加え、続いてクロロ義酸p−メトキシフエニ
ルエステル13.16gを20分で滴下し、氷冷下に
15分、さらに室温下に15分撹拌する。反応液を
減圧下に濃縮し、残渣にエーテル250mlと1N塩
酸150mlを加える。エーテル層を分取し、飽和
食塩水、1N水酸化ナトリウム水溶液(100ml×
2)及び飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥したのち、減圧下に濃縮して、油
状物質2−(p−メトキシフエノキシカルボニ
ルオキシ)−4,6−ジメトキシ安息香酸ベン
ジルエステル23.8gを得る。 IR(CH2Cl2、cm-1)1770、1720、1610 NMR(CDCl3、δ)3.77〜3.81(9H)、5.38(2H、
s)、6.43(2H、s)、6.75〜7.50(9H、m) (2) 2−(p−メトキシフエニルカルボ ニルオ
キシ)−4,6−ジメトキシ安息香酸ベンジル
エステル22.8gをジクロロメタン450mlに溶解
させ、アニソール16.9gを加えたのち、氷冷撹
拌下、塩化アルミニウム20.80gをニトロメタ
ン40mlにとかした溶液を20分で滴下する。10℃
で1時間撹拌したのち、反応液に氷水80mlを加
える。ジクロロメタン層をとり飽和食塩水100
mlで洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧
下に濃縮する。残渣をエーテル−石油エーテル
で処理し、2−(p−メトキシフエノキシカル
ボニルオキシ)−4,6−ジメトキシ安息香酸
の粗結晶10.70g(59.1%)を得る。これをさ
らに精製することなく次の反応に使用する。 IR(CH2Cl2、cm-1)3270、1770、1730、1615 NMR(DMSO−d6、δ)3.70(3H、s)、3.84
(3H、s)、3.92(3H、s)6.17(2H、m)、
6.99、7.15(各2H、ABq、J=9Hz)、8.85
(1H、br、s) (3) 2−(p−メトキシフエノキシカルボニルオ
キシ−4,6−ジメトキシ安息香酸5.22gをベ
ンゼン130mlに懸濁し、チオニルクロライド
5.35gに加えて3時間加熱還流する。反応液を
減圧下に濃縮し、残渣をベンゼン30mlに溶か
し、トリフエニルホスホラニリデン酢酸ベンジ
ルエステル12.31gのベンゼン120mlの溶液に18
℃で20分間に滴下し、液温にもどし、17時間撹
拌する。不溶物を去し、液は減圧下に濃縮
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイ
(200g)に付す。ベンゼン−酢酸エチル系で溶
出し、油状物質の3−〔2−p−メトキシフエ
ノキシカルボニルオキシ)−4,6−ジメトキ
シフエニル〕−3−オキソ−2−トリフエニル
ホスホラニリデンプロピオン酸ベンジルエステ
ル5.23g(47.1%)を得る。 IR(CH2Cl2、cm-1)1770、1730、1660、1610、
1585 NMR(CDCl3、δ)3.69(3H、s)、3.72(3H、
s)、4.64(2H、s)、6.15(1H、d、J=2
Hz)、6.42(1H、d、J=2Hz)、6.6〜8.0
(24H、m) (4) 3−〔2−(p−メトキシフエノキシカルボニ
ルオキシ)−4,6−ジメトキシフエニル〕−3
−オキソ−2−トリフエニルホスホラニリデン
プロピオン酸ベンジルエステル4.52gをトルエ
ン90mlに溶かし、28時間加熱還流する。反応液
を減圧下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフイ(80g)に付し、ベンゼン−酢
酸エチル系で溶出し、目的物を含むフラクシヨ
ンから油状物質の2−(p−メトキシフエノキ
シ)−5,7−ジメトキシクロモン−3−カル
ボン酸ベンジルエステル1.65gを得る。 IR(CH2Cl2、cm-1)1725、1640、1610、1565 NMR(CDCl2、δ)3.80(3H、s)、3.83(3H、
s)、3.92(3H、s)、5.33(2H、s)、6.18
(1H、d、J=2Hz)、6.37(1H、d、J=
2Hz)、6.88、7.12(各2H、ABq、J=9Hz)
7.1〜7.5(5H、m) (5) 2−(p−メトキシフエノキシ)−5,7−ジ
メトキシクロモン−3−カルボン酸ベンジルエ
ステル1.93gを酢酸エチル60mlに溶かし、10%
Pd−C1.0gを加え、常圧下6時間接触還元を
行う。触媒を取し、クロロホルムで洗浄した
のち、液と洗液を合せ、減圧下に濃縮する。
残渣をエーテルで処理して、2−(p−メトキ
シフエノキシ)−5,7−ジメトキシクロモン
−3−カルボン酸の結晶1.00g(64.5%)を得
る。融点208〜210℃ IR(Nujol、cm-1)1720、1630、1590 NMR(DMSO−d6、δ)3.85(3H、s)、3.88
(3H、s)、3.93(3H、s)、6.38(1H、d、
J=2Hz)、6.64(1H、d、J=2Hz)、7.16、
7.39(各2H、ABq、J=9Hz) UV(MeOH、nm)284(ε=11600)、302(ε=
11900) 元素分析値:C19H16O8として 計算値(%):C61.29、H4.33 実測値(%):C60.88、H4.05 (6) 2−(p−メトキシフエノキシ)−5,7−ジ
メトキシクロモン−3−カルボン酸960mgを窒
素気流中235〜240℃の油浴で45分加熱する。冷
却後、シリカゲルカラムクロマトグラフイ(20
g)に付し、クロロホルムで溶出する。得られ
た粗結晶740mgをエーテルで洗い、2−(p−メ
トキシフエノキシ)−5,7−ジメトキシクロ
モンの淡黄色結晶670mg(79.2%)を得る。融
点181〜182℃ IR(CH2Cl2、cm-1)1635、1610、1570 NMR(CDCl3、δ)3.84(3H、s)、3.91(3H、
s)、3.96(3H、s)、5.27(1H、s)、6.37
(1H、d、J=2Hz)、6.48(1H、d、J=
2Hz)、6.94、7.14(各2H、ABq、J=9Hz) 質量分析:328(M+) UV(EtOH、nm)、278(ε=15300)295(sh) (7) 三臭化ホウ素2.75gのジクロロメタン25ml溶
液に、2−(p−メトキシフエノキシ)−5,7
−ジメトキシクロモン600mgのジクロロメタン
10mlの溶液を10分で滴下し、5時間加熱還流
し、三臭化ホウ素4.69gを追加後、17時間さら
に加熱還流する。反応液に氷冷撹拌下、氷水15
mlを加え、続いて酢酸エチル200mlを加えて有
機層を分取する。硫酸マグネシウムで乾燥した
のち、減圧下濃縮して残渣420mlを得る。残渣
のうち125mgをシリカゲルカラムクロマトグラ
フイ(40g)に付し、クロロホルム−酢酸エチ
ル系で溶出し、2−(p−ヒドロキシフエノキ
シ)−5−メトキシ−7−ヒドロキシクロモン
28mg、2−(p−ヒドロキシフエノキシ)−5,
7−ジヒドロキシクロモンおよび2−(p−ヒ
ドロキシフエノキシ)−5−メトキシ−7−ヒ
ドロキシクロモンの混合物10mg、ならびに2−
(p−ヒドロキシフエノキシ)−5,7−ジヒド
ロキシクロモン68mgを得る。 各々の物性は次のとおりである。 2−(p−ヒドロキシフエノキシ)−5,7−
ジヒドロキシクロモン、 IR(KBr、cm-1)3080、1660、1615、1505 質量分析:286(M+) UV(EtOH、nm)288(ε=10900)310(ε=
8300) 2−(p−ヒドロキシフエノキシ)−5−メト
キシ−7−ヒドロキシクロモン: IR(nujol、cm-1)3400、3130、2850、1660、
1610 NMR(DMSO−d6、δ)3.83(3H、s)、5.10
(1H、s)、6.40(1H、d、J=2Hz)、6.62
(1H、d、J=2Hz)、6.88、7.21(各2H、
ABq、J=9Hz)、9.73(1H、s)、12.85
(1H、s) 実施例 2 (1) 2−ヒドロキシ−4−メトキシ安息香酸ベン
ジルエステル30.43gをジクロロメタン400mlに
溶かし、氷冷撹拌下ピリジン18.6gを加え、続
いて25分間でクロロ義酸p−メトキシフエニル
エステルカルボニルクロライド28.57gを滴下
し、室温にもどして1時間撹拌する。反応液を
減圧下に濃縮し、残渣にエーテル500mlおよび
1N塩酸300mlを加え、エーテル層を1N水酸化
ナトリウムで2回、飽和食塩水で1回洗い、硫
酸マグネシウムで乾燥したのち、減圧下に濃縮
し、残渣をエーテル−石油エーテルで処理する
ことにより、2−(p−メトキシフエノキシカ
ルボニルオキシ)−4−メトキシ安息香酸ベン
ジルエステルの結晶43.86g(91.3%)を得る。
融点83〜85℃ IR(CH2Cl2、cm-1)2820、1770、1710、1605 NMR(CDCl3、δ)3.85(3H、s)、3.88(3H、
s)、5.37(2H、s)、6.80〜7.50(11H、m)、
8.07(1H、d、J=10Hz) (2) 2−(p−メトキシフエノキシカルボニルオ
キシ)−4−メトキシ安息香酸ベンジルエステ
ル(43.6g)をジクロロメタン870mlに溶解し、
氷冷撹拌下アニソール34.71gを加え、続いて
塩化アルミニウム42.80gのニトロメタン85ml
溶液を30分で滴下する。同温度で30分撹拌した
のち、氷冷下、氷水250mlを加える。ジクロロ
メタン層を取り、飽和食塩水300mlで洗つたの
ち、硫酸マグネシウムで処理し、減圧下に濃縮
する。残渣を石油エーテルで処理することによ
り、2−(p−メトキシフエノキシカルボニル
オキシ)−4−メトキシ安息香酸の粗結晶32.5
gを得る。粗結晶を熱時ベンゼンで洗い、精製
品21.54g(63.2%)を得る。融点126〜130℃ IR(CH2Cl2、cm-1)3470、1770、1720、1690、
1610 NMR(アセトン−d6、δ)3.81(3H、s)、3.94
(3H、s)、6.9〜7.4(6H、m)、8.14(1H、
d、J=9Hz)、8.98(1H、br、s) (3) 2−(p−メトキシフエノキシカルボニルオ
キシ)−4−メトキシ安息香酸23.5gをベンゼ
ン235mlに懸濁させ、チオニルクロライド17.57
gを加え、3時間還流する。反応液を減圧下に
濃縮したのち、ベンゼン60mlに溶かす。この溶
液を、トリフエニルホスホラニリデン酢酸ベン
ジルエステル69.7gのジクロロメタン700ml溶
液に室温下20分間で滴下し、同温度で2時間撹
拌する。不溶物を去し、減圧下に濃縮して油
状物質90.4gを得る。これをシリカゲルカラム
クロマトグラフイ(800g)に付し、ベンゼン
−酢酸エチル系で溶出し、油状物質の3−〔2
−(p−メトキシフエノキシカルボニルオキシ)
−4−メトキシフエニル〕−3−オキソ−2−
トリフエニルホスホラニリデンプロピオン酸ベ
ンジルエステル23.85g(46.5%)を得る。 IR(CH2Cl2、cm-1)1770、1660、1610、1570 NMR(CDCl3、δ)3.76(3H、s)、3.79(3H、
s)、4.68(2H、s)、6.44〜7.98(27H、m) (4) 3−〔2−(p−メトキシフエノキシカルボニ
ルオキシ)−4−メトキシフエニル〕−3−オキ
ソ−2−トリフエニルホスホラニリデンプロピ
オン酸ベンジルエステル7.8gをトルエン80ml
に溶かし、6時間還流する。反応液を減圧下濃
縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフイ
(120g)に付し、ベンゼン−酢酸エチル系で溶
出する。得られた油状物質3.62gをエーテルで
処理することにより、2−(p−メトキシフエ
ノキシ)−7−メトキシクロモン−3−カルボ
ン酸ベンジルエステルの結晶2.49g(51.3%)
得る。融点80〜81.5℃ IR(CH2Cl2、cm-1)1725、1630、 NMR(CDCl3、δ)3.78(6H、s)、5.30(2H、
s)、6.55(1H、d、J=3Hz)、6.77〜7.47
(10H、m)、8.09(1H、d、J=9Hz) UV(MeOH、nm)281(ε=17000) 質量分析 :432(M+) 元素分析値:C25H20O7として 計算値(%):C69.44、H4.66 実測値(%):C69.56、H4.58 (5) 2−(p−メトキシフエノキシ)−7−メトキ
シクロモン−3−カルボン酸ベンジルエステル
2.00gを酢酸エチル40mlおよびクロロホルム20
mlの混液に溶かし、5%Pd−C0.60gを加え、
常圧で30分間接触還元する。触媒を取し、ク
ロロホルムで洗浄したのち、液と洗液を合
せ、減圧下に濃縮し、残渣をエーテルで処理し
て、2−(p−メトキシフエノキシ)−7−メト
キシクロモン−3−カルボン酸の結晶1.27g
(83.0%)を得る。融点199.5〜201.5℃ IR(Nujol、cm-1)1730、1620、1605 NMR(DMSO−d6、δ)3.88(3H、s)、3.98
(3H、s)、6.92(1H、d、J=2Hz)、7.17
(1H、d、d、J=2および9Hz)7.11、
7.42(各2H、ABq、J=9Hz)、8.06(1H、
d、J=9Hz) UV(ジオキサン、nm)286(ε=16100) (6) 2−(p−メトキシフエノキシ)−7−メトキ
シクロモン−3−(カルボン酸1.20gを窒素気
流中、230〜240℃で1時間加熱し、冷後、シリ
カゲル(15g)カラムクロマトグラフイに付
し、クロロホルムで溶出し、2−(p−メトキ
シフエノキシ)−7−メトキシクロモンの結晶
790mg(75.2%)を得る。融点153〜154℃ IR(CH2Cl2、cm-1)2830、1630、1610、1560、
1500 NMR(CDCl3、δ)3.58(3H、s)、3.65(3H、
s)、5.41(1H、s)、6.82〜7.27(6H、m)、
8.07(1H、d、J=8Hz) 質量分析:298(M+) UV(MeOH、nm)282(ε=19500) (7) 2−(p−メトキシフエノキシ)−7−メトキ
シクロモン853mgのジクロロメタン12ml溶液を
三臭化ホウ素4.30gのジクロロメタン15ml溶液
に、氷冷撹拌下5分で滴下し、続いて3時間還
流する。室温まで冷却したのち氷冷下で氷水20
mlを徐々に滴下する。反応液は酢酸エチル200
mlにあけ、水60mlを加え分液する。酢酸エチル
層はさらに水50mlで洗い、硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧下で濃縮する。残渣をエーテルで
処理して、2−(p−メトキシフエノキシ)−7
−ヒドロキシクロモンの結晶672mg(86.9%)
得る。融点240℃以上 IR(Nujolcm-1)3280、1615、1590、1570 NMR(DMSO−d6、δ)5.07(1H、s)6.79〜
7.26(6H、m)、7.84(1H、d、J=10Hz)、
9.68(1H、s)、10.73(1H、s) 実施例 3 (1) 2−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル
11.41gのジクロロメタン150ml溶液に、氷冷撹
拌下、ピリジン7.9gを加え、続いて、クロロ
義酸3,4,5−トリメトキシフエニルエステ
ル16.03gのジクロロメタン70ml溶液を20分間
で滴下し、同温度で30分間撹拌する。反応液を
減圧下に濃縮し、残渣にエーテル200ml、酢酸
エチル100mlおよび1N塩酸150mlを加え、有機
層を分取し、これを水、1N水酸化ナリウム
(200ml、150ml計2回)、水で順次洗浄し、硫酸
マグネシウムで処理したのち、減圧下に濃縮し
て粗結晶を得る。これを石油エーテル150mlで
洗い出し、続いてエーテル150mlで洗い、2−
(3,4,5−トリメトキシフエノキシカルボ
ニルオキシ)安息香酸ベンジルエステル20.8g
を得る。融点99〜101℃ 質量分析:438(M+) IR(CH2Cl2、cm-1)1765、1710、1600 NMR(CDCl3、δ)3.78(3H、s)、3.82(6H、
s)、5.38(2H、s)、7.17〜7.73(3H、m)、
8.13(1H、d、d、J=2および8Hz) 元素分析値 :C24H22O8として 計算値(%):C65.74、H5.06 実測値(%):C65.34、H4.98 (2) 2−(3,4,5−トリメトキシカルボニル
オキシ)安息香酸ベンジルエステル20.15gを
ジクロロメタン400mlに溶かし、氷冷撹拌下、
これにアニソール14.9gを加え、続いて塩化ア
ルミニウム18.4gのニトロメタン36ml溶液を30
分で滴下し、同温度で30分間撹拌する。反応液
に氷水100mlを加え、ジクロロメタン層を分取
し、水100mlで洗つたのち、硫酸マグネシウム
で乾燥し、減圧下に濃縮する。えられた粗結晶
20.1gを石油エーテルで洗い取り、更にベンゼ
ン200mlより再結晶させ、2−(3,4,5−ト
リメトキシフエノキシカルボニルオキシ)安息
香酸の結晶10.00gを得る。融点131〜134℃ IR(Nujol、cm-1)1770、1710、1610 NMR(アセトン−d6、δ)3.75(3H、s)、3.87
(6H、s)、6.74(2H、s)、7.40〜8.35(4H、
m) 元素分析値 :C17H10O8として 計算値(%):C58.62、H4.63 実測値(%):C58.71、H4.53 (3) 2−(3,4,5−トリメトキシカルボニル
オキシ)安息香酸9.97gをベンゼン100mlに懸
濁し、チオニルクロライド6.80gを加えて2時
間加熱還流する。反応液を傾圧下に濃縮し、残
渣をベンゼン80mlに溶かし、この溶液を、トリ
フエニルホスホラニリデン酢酸ベンジルエステ
ル23.48gのベンゼン250mlの溶液に滴下し、室
温で2時間撹拌する。不溶物を去し、液を
減圧下に濃縮する。この濃縮残渣32gをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフイ(300g)に付し、
ベンゼン−酢酸エチル系で溶出し、油状物質の
3−〔2−(3,4,5−トリメトキシフエノキ
シカルボニルオキシ)フエニル〕−3−オキソ
−2−トリフエニルホスホラニリデンプロピオ
ン酸ベンジルエステル8.10gを得る。 IR(CH2Cl2、cm-1)1760、1720、1655、1600 NMR(CDCl3、δ)3.75(6H、s)、3.90(3H、
s)、4.77(2H、s)、6.61(2H、s)、7.2〜
8.2(24H、m) (4) 3−〔2−(3,4,5−トリメトキシフエノ
キシカルボニルオキシ)フエニル〕−3−オキ
ソ−2−トリフエニルホスホラニリデンプロピ
オン酸ベンジルエステル8.0gをトルエン80ml
に溶かし、3時間還流する。減圧下に反応液を
濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フイ(80g)に付し、ベンゼン−酢酸エチル系
溶媒で、油状の2−(3,4,5−トリメトキ
シフエノキシ)クロモン−3−カルボンン酸ベ
ンジルエステル2.23gを得る。 質量分析:462(M+) IR(CH2Cl2、cm-1)2820、1720、1640、1615、
1600、1560 NMR(CDCl3、δ)3.77(6H、s)、3.85(3H、
s)、5.34(2H、s)、6.40(2H、s)、7.25〜
7.65(8H、m)、8.23(1H、d、d、J=2お
よび7Hz) (5) 2−(3,4,5−トリメトキシフエノキシ)
クロモン−3−カルボン酸ベンジルエステル
530mgを酢酸エチル20mlに溶かし、10%Pd−
C180mgを加え、常温常圧下で接触還元を行う。
触媒を去し、ジクロロメタンで洗浄後、液
と洗液を合せ、減圧下に濃縮し、生じる結晶を
エーテルで洗い、2−(3,4,5−トリメト
キシフエノキシ)クロモン−3−カルボン酸
300mgを得る。融点189〜192℃ IR(Nujol、cm-1)1710、1615、1600 NMR(CDCl3、δ)3.87(9H、s)、6.56(2H、
s)、7.25〜7.90(3H、m)、8.30(1H、d、
d、J=2および7Hz) (6) 2−(3,4,5−トリメトキシフエノキシ)
クロモン−3−カルボン酸720mgを外温230〜
235℃の油浴で40分間加熱する。冷却後、クロ
ロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマト
グラフイ(7g)に付し、クロロホルムで溶出
して、粗結晶520mgを得る。これをエーテルで
洗浄して2−(3,4,5−トリメトキシフエ
ノキシ)クロモン220mgを得る。融点147〜149
℃ 質量分析:328(M+) IR(CH2Cl2、cm-1)1640、1620、1605、1560 NMR(CDCl3、δ)3.86(9H、s)、5.54(1H、
s)、6.49(2H、s)、7.4〜7.8(3H、m)、
8.23(1H、d、d、J=2および8Hz) 元素分析値 :C18H16O6として 計算値(%):C65.85、H4.91 実測値(%):C65.44、H4.94 (7) 2−(3,4,5−トリメトキシフエノキシ)
クロモン215mgをジクロロメタン3mlに溶かし、
三臭化ホウ素985mgのジクロロメタン10ml溶液
に氷冷下滴下する。同温度で15分、ついで室温
で2時間撹拌する。氷水10mlを加え、氷冷下10
分撹拌したのち、エーテル150mlおよび水30ml
を加える。不溶部分を取し、水でよく洗う。
ここで得た不溶部分を乾燥して、目的物の2−
(3,4,5−トリヒドロキシフエノキシ)ク
ロモン81mlを得る。また、エーテル層を分取
し、硫酸マグネシウムで乾燥したのち、濃縮し
て、さらに目的物60mgを得る。融点163〜167℃ 質量分析:286(M+) IN(Nujol、cm-1)3530、3350、3180、1630、
1615(sh)、1600、1560 NMR(アセトン−d6、δ)5.35(1H、s)、6.38
(2H、s)、7.30〜7.89(3H、m)、8.05(1H、
d、d、J=2および8Hz) 実施例 4 (1) 2−ヒドロキシ−6−メトキシ安息香酸ベン
ジルエステル22.6gをジクロロメタン450mlに
溶かし、氷冷撹拌下、ピリジン13.83gを加え、
続いてクロロ義酸p−メトキシフエニルエステ
ル21.2gを滴下し、室温にもどして30分間撹拌
する。減圧下反応液を濃縮し、残渣にエーテル
300mlと1N塩酸200mlを加え、エーテル層は水
洗後、1N水酸化ナトリウム水溶液(150ml、50
ml)で洗い、更に飽和食塩水で洗つたのち、硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮して、
2−(p−メトキシフエノキシカルボニルオキ
シ)−6−メトキシ安息香酸ベンジルエステル
の粗結晶39.6gを得る。これをエーテルより再
結晶し、精製品30.56gを得る。融点70.5〜72
℃ IR(CH2Cl2、cm-1)2830、1780、1730、1610 NMR(CDCl3、δ)3.78(3H、s)、3.84(3H、
s)、5.40(2H、s)、6.69〜7.55(12H、m) 質量分析 :408(M+) 元素分析値:C23H20O7として 計算値(%):C67.64、H4.94 実測値(%):C67.39、H4.61 (2) 2−(p−メトキシフエノキシカルボニルオ
キシ)−6−メトキシ安息香酸ベンジルエステ
ル30.38gをジクロロメタン600mlに溶かし、氷
冷撹拌下、アニソール20.1gを加え、続いて、
塩化アルミニウム24.8gのニトロメタン50ml溶
液を30分で滴下する。同温度で30分撹拌後、氷
水200mlを滴下し、氷冷下で15分撹拌する。ジ
クロロメタン層を取り、水洗し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥したのち、減圧下で濃縮する。エー
テルで処理し、析出する結晶を去し、液を
濃縮して油状の2−(p−メトキシフエノキシ
カルボニルオキシ)−6−メトキシ安息香酸
25.3gを得る。 IR(CH2Cl2、cm-1)1775、1735、1660 (3) 2−(p−メトキシフエノキシカルボニルオ
キシ)−6−メトキシ安息香酸25.3gをベンゼ
ン200mlに溶かし、チオニルクロライド21.2g
を加えて3時間加熱還流する。反応液を減圧下
濃縮し、ベンゼン50mlに溶かし、この溶液を、
トリフエニルホスホラニリデン酢酸ベンジルエ
ステル54.9gのベンゼン500ml溶液に滴下し、
室温で4時間撹拌する。不溶物を去し、液
を減圧下で濃縮して油状物質46gを得る。この
ものをシリカゲルカラムクロマトグラフイ
(750g)に付し、ベンゼン−酢酸エチル系で溶
出し、油状の3−〔2−(p−メトキシフエノキ
シカルボニルオキシ)−6−メトキシフエニル〕
−3−オキソ−2−トリフエニルホスホラニリ
デンプロピオン酸ベンジルエステル7.4gを得
る。 IR(CH2Cl2、cm-1)2810、1770、1720、1660、
1600 NMR(CDCl3、δ)3.82(6H、s)4.66(2H、
s)6.68〜8.03(27H、m) (4) 3−〔2−(p−メトキシフエノキシカルボニ
ルオキシ)−6−メトキシフエニル〕−3−オキ
ソ−2−トリフエニルホスホラニリデンプロピ
オン酸ベンジルエステル7.3gをキシレン100ml
に溶かし6時間加熱還流する。反応液を減圧濃
縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
イ(100g)に付し、ベンゼン−酢酸エチル系
で溶出して油状の2−(p−メトキシフエノキ
シ)−6−メトキシクロモン−3−カルボン酸
ベンジルエステル1.74gを得る。これをエーテ
ルで処理することにより、粉末状の目的物1.12
g(24.7%)を得る。融点121〜126℃ IR(CH2Cl2、cm-1)1720、1635、1600 NMR(CDCl3、δ)3.82(3H、s)、3.95(3H、
s)、5.42(2H、s)、6.70〜7.65(12H、m) 質量分析 :432(M+) 元素分析値:C25H22O7として 計算値(%):C69.44、H4.66 実測値(%):C69.78、H4.57 (5) 2−(p−メトキシフエノキシ)−6−メトキ
シクロモン−3−カルボン酸ベンジルエステル
2.14gを酢酸エチル70mlに溶かし、10%Pd−
C700mgを加えて常圧下で接触還元を行う。6
時間撹拌後、触媒を取し、クロロホルムで触
媒を洗浄し、液と洗液を合せ、減圧濃縮す
る。残渣をエーテルで処理して、2−(p−メ
トキシフエノキシ)−6−メトキシクロモン−
3−カルボン酸の結晶1.42g(84.0%)を得
る。融点181〜187℃ IR(Nujol、cm-1)1710、1605 NMR(CDCl3、δ)3.89(3H、s)、4.06(3H、
s)、6.70〜7.77(7H、m) (6) 2−(p−メトキシフエノキシ)−6−メトキ
シクロモン−3−カルボン酸1.32gを、窒素ガ
ス下、外温220℃で50分間加熱する。冷後、こ
れをシリカゲルカラムクロマトグラフイ(30
g)に付し、クロロホルムで溶出して粗結晶
870mgを得、これをエーテルで処理することに
より、2−(p−メトキシフエノキシ)−6−メ
トキシクロモンの結晶530mg(46.1%)を得る。
融点124〜129℃ IR(CH2Cl2、cm-1)2820、1635、1600、 NMR(CDCl3、δ)3.81(3H、s)、3.94(3H、
s)、5.31(1H、s)、6.86〜7.20(3H、m)、
7.55(1H、t、J=8Hz) 質量分析 :298(M+) 元素分析値:C17H14O5として 計算値(%):C68.45、H4.73 実測値(%):C68.27、H4.69 (7) 2−(p−メトキシフエノキシ)−6−メトキ
シクロモン504mlをジクロロメタン7mlに溶か
し、この溶液を、三臭化ホウ素2.60gのジクロ
ロメタン8ml溶液に氷冷撹拌下加える。室温ま
でもどし、25分撹拌する。ドライアイス−アセ
トン浴で冷却下、氷水10mlを加え、室温までも
どしたのち、酢酸エチル200mlを加え、有機層
を分取する。飽和食塩水で洗つたのち、硫酸マ
グネシウムで乾燥し、減圧下濃縮する。残渣を
エーテルで処理して、粗結晶410mgを得る。こ
れを熱時アセトンで処理して2−(p−ヒドロ
キシフエノキシ)−6−ヒドロキシクロモンの
精製品315mg(69.1%)を得る。融点215〜217
℃ IR(Nujol、cm-1)3120、1640、1600、1560 NMR(DMSO−d6、δ)5.28(1H、s)、6.85
〜7.44(6H、m)、7.77(1H、t、J=8Hz)、
9.92(1H、s)、13.03(1H、s) 質量分析 :270(M+) 元素分析値:C15H10O5として 計算値(%):C66.67、H3.73 実測値(%):C66.53、H3.59 実施例 5 (1) 2−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル
68.47gをジクロロメタン690mlに溶解し、氷冷
撹拌下、ピリジン47.40gを加え、続いてクロ
ロ義酸p−メトキシフエニルエステル67.18g
を20分で滴下する。氷冷下で10分、続いて室温
で10分撹拌したのち、反応液を減圧下に濃縮
し、その残渣にエーテル1.2、1N塩酸300ml
を加え、エーテル層はさらに水洗し、1N水酸
化ナトリウム(400ml×2)および飽和食塩水
で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥したのち、減
圧下に濃縮して、粗結晶を得る。これを石油エ
ーテル700mlで洗い、取することにより、2
−(p−メトキシフエノキシカルボニルオキシ)
安息香酸ベンジルエステルの結晶109.8g
(96.7%)を得る。融点78〜79℃ IR(CH2Cl2、cm-1)2820、1770、1710、1600 NMR(CDCl3、δ)3.78(3H、s)、5.38(2H、
s)、6.75〜7.75(12H、m)、8.08(1H、d、
d、J=9および2Hz) 質量分析 :378(M+) 元素分析値:C22H18O6として 計算値(%):C69.83、H4.80 実測値(%):C69.71、H4.70 (2) 2−(p−メトキシフエノキシカルボニルオ
キシ)安息香酸ベンジルエステル109.3gをジ
クロロメタン2.2に溶かし、氷冷撹拌下、ア
ニソール93.7gを加え、続いて30分間で塩化ア
ルミニウム115.6gのニトロメタン200ml溶液を
5〜8℃で滴下し、氷冷下20分撹拌する。氷水
300mlを徐々に滴下し、ジクロロメタン層を分
取し、飽和食塩水で洗う。硫酸マグネシウムで
乾燥したのち、減圧下で濃縮し、残渣を石油エ
ーテル、続いてベンゼン400mlで洗い、2−(p
−メトキシフエノキシカルボニルオキシ)安息
香酸の結晶71.34g(85.6%)を得る。融点137
〜139℃ IR(Nujol、cm-1)1770、1680、1600 NMR(アセトン−d6、δ)3.78(3H、s)、6.83
〜7.85(7H、s)、8.08(1H、m) (3) 2−(p−メトキシフエノキシカルボニルオ
キシ)安息香酸34.60gをベンゼン300mlに懸濁
し、チオニルクロライド28.56gを加えて、2
時間還流させる。減圧下で濃縮し、ベンゼン
100mlに溶かし、この溶液を、トリフエニルホ
スホラニリデン酢酸ベンジルエステル108.4g
のベンゼン1.0溶液に40分間で滴下し、室温
で3時間撹拌する。不溶物を去し、液を減
圧濃縮して粗生成物124.7gを得る。これをシ
リカゲルカラムクロマトグラフイ(1.2Kg)に
付し、ベンゼン−酢酸エチル系溶媒で溶出する
ことにより、3−〔2−(p−メトキシフエノキ
シカルボニルオキシ)フエニル〕−3−オキソ
−2−トリフエニルホスホラニリデンプロピオ
ン酸ベンジルエステル44.9g(60.5%)を淡黄
色油状物質として得る。 IR(CH2Cl2、cm-1)1770、1665、 NMR(CDCl3、δ)3.70(3H、s)、4.65(2H、
s)、6.55〜8.00(28H、m) (4) 3−〔2−(p−メトキシフエノキシカルボニ
ルオキシ)フエニル〕−3−オキソ−2−トリ
フエニルホスホラニリデンプロピオン酸ベンジ
ルエステル44.0gをトルエン440mlに溶かし、
3時間加熱還流する。反応液を減圧濃縮して黄
状油状物質47.0gを得る。これをシリカゲルカ
ラムクロマトグラフイ(480g)に付し、ベン
ゼン−酢酸エチル系で溶出し、粗生成物22.5g
を得る。これをエーテルから結晶化して2−
(p−メトキシフエノキシ)クロモン−3−カ
ルボン酸ベンジルエステル14.36g(50.2%)
を得る。融点97〜98℃ IR(CH2Cl2、cm-1)1720、1630(sh)、1615、
1555 NMR(CDCl3、δ)3.85(3H、s)、5.40(2H、
s)、6.86〜7.80(12H、m)、8.26(1H、dd、
J=2および8Hz) 質量分析 :402(M+) UV(MeOH、nm)272(ε=13200) 元素分析値:C24H18O6として 計算値(%):C71.63、H4.51 実測値(%):C71.78、H4.21 (5) 2−(p−メトキシフエノキシ)クロモン−
3−カルボン酸ベンジルエステル4.02gを酢酸
エチル80mlおよびクロロホルム40mlの混液に溶
かし、10%Pd−C1.3gを加えて常圧下で55分
間接触還元を行う。触媒を去し、クロロホル
ムで洗い、液を減圧濃縮して粗結晶3.0gを
得る。これをエーテルで洗い、2−(p−メト
キシフエノキシ)クロモン−3−カルボン酸
2.73g(87.5%)を得る。融点187.5〜190℃ IR(Nujol、cm-1)1730、1610、1560、1530 NMR(DMSO−d6、δ)3.85(3H、s)、7.01
〜8.00(7H、m)、8.18(1H、d、d、J=2
および8Hz) 質量分析 :312(M+) UV(ジオキサン、nm)278(ε=13500) 元素分析値:C17H12O6として 計算値(%):C65.38、H3.87 実測値(%):C65.25、H3.70 (6) 2−(p−メトキシフエノキシ)クロモン−
3−カルボン酸2.65gを、窒素気流中、225〜
230℃の油浴中で40分間加熱する。これをクロ
ロホルムに溶かし、シリカゲルカラムクロマト
グラフイ(25g)に付し、クロロホルムで溶出
して粗結晶1.93gを得る。更にエーテルで洗
い、2−(p−メトキシフエノキシ)クロモン
の結晶1.65g(72.4%)を得る。融点113〜115
℃ IR(CH2Cl2、cm-1)2820、1635、1620、1565 NMR(CDCl3、δ)3.86(3H、s)、5.43(1H、
s)6.80〜7.82(7H、m)8.17(1H、m) 質量分析 :268(M+) UV(MeOH、nm)269(ε=14200)、285(sh) 元素分析値:C16H12O4として 計算値(%):C71.63、H4.51 実測値(%):C71.39、H4.44 (7) 三臭化ホウ素4.84gのジクロロメタン20ml溶
液に、氷冷撹拌下、2−(p−メトキシフエノ
キシ)クロモン1.45gのジクロロメタン20ml溶
液を5分で滴下し、室温にもどし、15分間撹拌
する。反応液に、氷冷下、氷水20mlを加えて10
分撹拌したのち、エーテル250mlと水50mlを加
え、有機層を分取し、硫酸マグネシウムで乾燥
したのち、減圧下濃縮して粗結晶1.34gを得
る。これをエーテルで洗い、2−(p−ヒドロ
キシフエノキシ)クロモン985mg(71.4%)を
得る。 IR(Nujol、cm-1)3080、1610、1560 NMR(DMSO−d6、δ)5.18(1H、s)、6.90、
7.19(各2H、ABq、J=9Hz)、7.40〜7.88
(3H、m)、8.00(1H、d、d、J=2およ
び8Hz) 質量分析:254(M+) UV(MeOH、nm)269(ε=13000)、285(sh) 実施例 6 2−(p−メトキシフエノキシ)クロモン−3
−カルボン酸ベンジルエステル1.89gのジクロロ
メタン30ml溶液を、三臭化ホウ素4.70gのジクロ
ロメタン30ml溶液に滴下し、室温下30分撹拌した
のち、氷冷下に氷水30mlを加える。酢酸エチル
300mlを加えて充分撹拌したのち、不溶物を去
し、液の有機層をとり、飽和食塩水100mlで洗
浄する。硫酸マグネシウムで乾燥したのち、減圧
下に濃縮し、残渣をエーテルで洗い取り粗結晶
730mgを得る。これをクロロホルムに懸濁し、室
温下100分撹拌し、取して、2−(p−メトキシ
フエノキシ)クロモン−3−カルボン酸の精製品
550mgを得る。融点214〜215℃ NMR(DMSO−d6、δ)6.79、7.66(6H、m)、
7.81(1H、d、t、J=2および8Hz)、8.12
(1H、d、d、J=2および8Hz)、8.89(2H、
br、s) IR(Nujol、cm-1)3270、1725、1620、1605、
1580、1545 実施例 7 2−(p−メトキシフエノキシ)クロモン−3
−カルボン酸570mgをメタノール15mlおよびクロ
ロホルム15mlの混液に溶かし、ジアゾメタンのエ
ーテル溶液を加え、氷冷下10分放置する。減圧下
濃縮し、残渣を石油エーテルで処理して、2−
(p−メトキシフエノキシ)クロモン−3−カル
ボン酸メチルエステルの結晶520mg(87.2%)を
得る。融点83〜86℃ IR(CH2Cl2、cm-1)2820、1730、1640(sh)、
1625、1570、1500 NMR(CDCl3、δ)3.79(3H、s)、3.86(3H、
s)、6.75〜7.65(7H、m)、8.20(1H、d、d、
J=2および7Hz) 質量分析:326(M+) 実施例 8 (1) 2−ヒドロキシ−5−クロロ安息香酸ベンジ
ルエステル26.7gをジクロロメタン400mlに溶
解し、氷冷撹拌下、ピリジン16.12gを加え、
続いて25分間で、クロロ義酸p−メトキシフエ
ニルエステル24.74gを滴下し、氷冷下で5分
間撹拌する。反応液を減圧濃縮し、残渣にエー
テル500ml、1N塩酸300mlを加え、エーテル層
を、水300ml、1N水酸化ナトリウム水溶液
(300ml、200ml)、水300mlで順次洗い、硫酸マ
グネシウムで乾燥したのち、減圧濃縮して油状
物質40.5gを得る。これをエーテル−石油エー
テルより結晶化して、2−(p−メトキシフエ
ノキシカルボニルオキシ)−5−クロロ安息香
酸ベンジルエステルの結晶33.4g(79.3%)を
得る。融点63〜66℃ IR(CH2Cl2、cm-1)1770、1720、1590 NMR(CDCl3、δ)3.81(3H、s)、5.41(2H、
s)、6.80〜7.65(11H、m)8.06(1H、d、
J=2Hz) (2) 2−(p−メトキシフエノキシカルボニルオ
キシ)−5−クロロ安息香酸ベンジルエステル
33.26gをジクロロメタン660mlに溶解し、氷冷
撹拌下、アニソール26.15gを加え、続いて同
温度で塩化アルミニウム32.24gのニトロメタ
ン60ml溶液を30分間で滴下し、同温度で10分撹
拌したのち、水200mlを徐々に滴下し、ジクロ
ロメタン層は飽和食塩水300mlで洗い、硫酸マ
グネシウムで乾燥したのち、減圧下で濃縮し、
粗結晶を得る。これを石油エーテルで洗いと
り、粗結晶を24.3gを得、さらにこれをベンゼ
ンより再結晶して2−(p−メトキシフエノキ
シカルボニルオキシ)−5−クロロロ安息香酸
の精製結晶26.74g(91.3%)を得る。融点117
〜118℃ IR(CH2Cl2、cm-1)3450、1770、1735、1700、
1600 NMR(CDCl3、δ)3.71(3H、s)、6.88、7.16
(各2H、ABq、J=9Hz)、7.24(1H、d、
J=9Hz)、7.62(1H、d、d、J=3およ
び9Hz)、8.13(1H、d、J=3Hz)、10.92
(1H、s) 元素分析値 :C15H11O6Clとして 計算値(%):C55.83、H3.44、Cl10.99 実測値(%):C55.96、H3.32、Cl10.84 (3) 2−(p−メトキシフエノキシカルボニルオ
キシ)−5−クロロ安息香酸21.8gをベンゼン
200mlに懸濁し、チオニルクロライド16.09gを
加え、4時間還流する。減圧下、反応液を濃縮
し、残渣をベンゼン60mlに溶かし、この溶液
を、トリフエニルホスホラニリデン酢酸ベンジ
ルエステル55.5gのベンゼン550ml溶液に、室
温下30分で滴下する。室温で2時間撹拌したの
ち、不溶物を去し、液を減圧濃縮し、その
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイ
(400g)に付し、ベンゼン−酢酸エチル系で溶
出し、油状物質の3−〔2−(p−メトキシフエ
ノキシカルボニルオキシ)−5−クロロフエニ
ル〕−3−オキソ−2−トリフエニルホスホラ
ニリデンプロピオン酸ベンジルエステル34.4g
(71.2%)を得る。 IR(CH2Cl2、cm-1)1770、1730、1660 NMR(CDCl3、δ)3.81(3H、s)、4.69(2H、
s)、6.83〜8.03(27H、m) (4) 3−〔2−(p−メトキシフエノキシカルボニ
ルオキシ)−5−クロロフエニル〕−3−オキソ
−2−トリフエニルホスホラニリデンプロピオ
ン酸ベンジルエステル17.8gをトルエン200ml
に溶かし、5時間還流する。減圧下濃縮して油
状物16.7gを得る。これをシリカゲルカラムク
ロマトグラフイ(280g)に付し、ベンゼン−
酢酸エチル系で溶出し、2−(p−メトキシフ
エノキシ)−6−クロロクロモン−3−カルボ
ン酸ベンジルエステルの粗生成物6.47gを得
る。更にエーテルより結晶化して、その結晶
4.43g(40.7%)を得る。融点116〜117℃ IR(CH2Cl2、cm-1)2825、1725、1645、1620、
1560 NMR(CDCl3、δ)3.88(3H、s)、5.40(2H、
s)、6.85〜7.70(11H、m)、8.24(1H、d、
J=2Hz) 質量分析 :436(M+) 元素分析値:C24H17O6Clとして 計算値(%):C65.99、H3.92、Cl8.12 実測値(%):C65.90、H3.77、Cl8.40 (5) 2−(p−メトキシフエノキシ)−6−クロロ
クロモン−3−カルボン酸ベンジルエステル
100mgを酢酸エチル4mlおよびクロロホルム0.5
mlの混液に溶かし、5%Pd−C30mgを加えて常
圧で接触環元する。室温下70分撹拌後、触媒を
取し、クロロホルムで洗浄し、液と洗液を
合せ、減圧濃縮する。残渣90mgをエーテルで洗
い、2−(p−メトキシフエノキシ)−6−クロ
ロクロモン−3−カルボン酸600mg(76%)を
得る。融点215〜216℃ IR(Nujol、cm-1)1785、1605、1595(sh) NMR(CDCl3、δ)3.80(3H、s)、7.06、7.38
(各2H、ABq、J=9Hz)、7.48(1H、d、
J=9Hz)、7.83(1H、d、d、J=2およ
び9Hz)、8.04(1H、d、J=2Hz) UV(ジオキサン、nm)232(ε=35100)280
(ε=12200) 元素分析値:C17H11O6Clとして 計算値(%):C58.89、H3.20、Cl10.23 実測値(%):C58.83、H3.15、Cl10.04 (6) 2−(p−メトキシフエノキシ)−6−クロロ
クロモン−3−カルボン酸874mgを、窒素気流
中、外温245〜250℃で1時間加熱する。これを
シリカゲルカラムクロマトグラフイに付す。ベ
ンゼン−酢酸エチル系で溶出し、2−(p−メ
トキシフエノキシ)−6−クロロクロモンの結
晶405mg(53.1%)を得る。融点148〜149.5℃ IR(CH2Cl2、cm-1)2820、1635、1610、1580 NMR(アセトン−d6、δ)3.84(3H、s)、5.24
(1H、s)、7.09、7.29(各2H、ABq、J=9
Hz)、7.60(1H、d、J=9Hz)、7.76(1H、
d、d、J=2および9Hz)、7.95(1H、d、
J=2Hz) 質量分析:302(M+) UV(MeOH、nm)227(ε=41600)、274(ε=
12800) 元素分析値:C16H11O4Clとして 計算値(%):C63.48、H3.66、Cl11.71 実測値(%):C63.60、H3.58、Cl12.01 (7) 2−(p−メトキシフエノキシ)−6−クロロ
クロモン220mgをジクロロメタン6mlに溶かし、
この溶液を氷冷撹拌下、三臭化ホウ素730mgの
ジクロロメタン6ml溶液に滴下する。室温に戻
し、30分撹拌したのち、氷水6mlを加え、2分
間撹拌する。反応後にエーテル50mlを加え、有
機層をとる。飽和食塩水20mlで洗つたのち、硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮して粗結
晶200mgを得る。エーテル5mlで洗い、2−(p
−ヒドロキシフエノキシ)−6−クロロクロモ
ンの結晶165mg(78.6%)を得る。融点209〜
211℃ IR(Nujol、cm-1)3150、1630、1610、1550 NMR(DMSO−d6、δ)5.22(1H、s)、6.90、
7.20(各2H、ABq、J=9Hz)、7.61〜7.88
(3H、m)、9.74(1H、s) 質量分析:288(M+) UV(ジオキサン、nm)272(ε=11300)、306
(ε=5100) 元素分析値:C15H9O4Clとして 計算値(%):C62.41、H3.14、Cl12.28 実測値(%):C62.01、H3.08、Cl12.54 実施例 9 2−(p−メトキシフエノキシ−6−クロロク
ロモン−3−カルボン酸490mgをメタノール20ml
に溶かし、ジアゾメタンのエーテル溶液を加え、
氷冷下20分間放置する。減圧下濃縮し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフイ(10g)に付
し、ベンゼン−酢酸エチル系で溶出し、2−(p
−メトキシフエノキシ)−6−クロロクロモン−
3−カルボン酸メチルエステル157mgを得る。融
点104〜105.5℃ IR(CH2Cl2、cm-1)2830、1730、1650、1620 NMR(CDCl3、δ)3.83(3H、s)、3.88(3H、
s)、6.84〜7.25(5H、m)、7.57(1H、d、d、
J=3および8Hz)8.18(1H、d、J=3Hz) 実施例 10 (1) 2−ヒドロキシ−5−ニトロ安息香酸ベンジ
ルエステル17.8gをジクロロメタン180mlに溶
かし、氷冷撹拌下ピリジン10.3gを加え、続い
てクロロ義酸p−メトキシフエニルエステル
15.8gのジクロロメタン20ml溶液を滴下する。
同温度で30分間撹拌し、反応液を減圧濃縮し、
残渣に酢酸エチルを加え、1N塩酸200ml、飽和
食塩水、1N水酸化ナトリウム140ml、飽和食塩
水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧濃縮する。残渣をエーテル−石油エーテル
で処理して、2−(p−メトキシフエノキシカ
ルボニルオキシ)−5−ニトロ安息香酸ベンジ
ルエステルの結晶26.8gを得る。融点113〜115
℃ IR(Nujol、cm-1)1775、1710、1620 NMR(CDCl3、δ)3.78(3H、s)、5.41(2H、
s)、6.85、7.13(各2H、ABq、J=9Hz)、
7.41(5H、s)、7.45(1H、d、J=9Hz)
8.45(1H、d、d、J=9および3Hz)、8.93
(1H、d、J=3Hz) (2) 2−(p−メトキシフエノキシカルボニルオ
キシ)−5−ニトロ安息香酸ベンジルエステル
25.6gをジクロロメタン500mlに溶かし、氷冷
撹拌下、アニソール19.7gを加え、続いて塩化
アルミニウム24.2gのニトロメタン50ml溶液を
40分で滴下する。30分撹拌したのち、氷水100
mlを加え10分間撹拌する。ジクロロメタン層を
とり、飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで
乾燥後、減圧下で濃縮する。残渣をベンゼンで
処理して、2−(p−メトキシフエノキシカル
ボニルオキシ)−5−ニトロ安息香酸14.5g
(72%)を得る。融点121〜122.5℃ IR(Nujol、cm-1)3350、1765、1700、1615 NMR(DMSO−d6、δ)3.79(3H、s)、7.01、
7.28(各2H、ABq、J=9Hz)、7.78(1H、
d、J=9Hz)、8.46〜8.77(2H、m) (3) 2−(p−メトキシフエノキシカルボニルオ
キシ)−5−ニトロ安息香酸14.5gをベンゼン
150mlに懸濁し、チオニルクロライド6.4mlを加
えて3時間加熱還流する。チオニルクロライド
1.6mlを更に加え、1時間還流を続ける。反応
液を減圧下濃縮し、ベンゼン80mlに溶かし、こ
の溶液を、トリフエニルホスホラニリデン酢酸
ベンジルエステル35.78gのベンゼン360ml溶液
に、氷冷下30分間で滴下する。室温で18時間撹
拌したのち、不溶物を去し、液を減圧濃縮
する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
イ(300g)に付し、ベンゼン−酢酸エチル系
で溶出して油状の3−〔2−(p−メトキシフエ
ノキシカルボニルオキシ)−5−ニトロフエニ
ル〕−3−オキソ−2−トリフエニルホスホラ
ニリデンプロピオン酸ベンジルエステル9.5g
を得る。 IR(film、cm-1)1770、1680(hr)、1610、1580 NMR(CDCl3、δ)3.87(3H、s)、4.70(2H、
s)、7.00〜8.53(26H、m)、9.05(1H、d、
J=3Hz) (4) 3−〔2−(p−メトキシフエノキシカルボニ
ルオキシ)−5−ニトロフエニル〕−3−オキソ
−2−トリフエニルホスホラニリデンプロピオ
ン酸ベンジルエステル9.5gをトルエン190mlに
溶かし、5時間加熱還流する。減圧下濃縮し、
残渣をシリカゲルカラム200gで処理し、ベン
ゼン−酢酸エチル系で溶出し、目的物を含むフ
ラクシヨン1.2gを得る。エーテル−ベンゼン
より結晶化して、2−(p−メトキシフエノキ
シ)−6−ニトロクロモン−3−カルボン酸ベ
ンジルエステル0.24gを得る。融点124〜125℃ IR(CH2Cl2、cm-1)1730、1650、1630、1570 NMR(CDCl3、δ)3.87(3H、s)、5.39(2H、
s)、6.87〜7.62(10H、m)、8.47(1H、d、
d、J=3および9Hz)、9.10(1H、d、J
=3Hz) 実施例 11 (1) 2−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル
22.83gをジクロロメタン150mlに溶解し、氷冷
撹拌下ピリジン17.8gを加え、続いてクロロ義
酸フエニルエステル23.49gを滴下する。室温
にもどし、40分撹拌したのち、減圧下濃縮し、
エーテル200ml、1N−塩酸150mlを加え、エー
テル層は水洗後、1N−水酸化ナトリウム(100
ml×2)、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウム乾燥後、減圧下で濃縮する。残渣をエーテ
ル−石油エーテルで処理して、2−フエノキシ
カルボニルオキシ安息香酸ベンジルエステルの
結晶29.3gを得る。融点53〜55℃ IR(CH2Cl2、cm-1)1775、1710、1600 NMR(CDCl3、δ)3.41(3H、s)、7.00〜7.80
(13H、m)、8.08(1H、m) 元素分析値:C21H16O5として 計算値(%):C72.40、H4.63 実測値(%):C72.03、H4.54 (2) 2−フエノキシカルボニルオキシ安息香酸ベ
ンジルエステル17.4gをジクロロメタン175ml
に溶かし、アニソール27.0gを加え、氷冷撹拌
下塩化アルミニウム20.0gのニトロメタン60ml
溶液を15分で滴下する。氷冷下15分撹拌後、氷
水200mlを徐々に滴下し、ジクロロメタンを分
取し、水洗する。硫酸マグネシウムで乾燥した
のち、減圧濃縮し、残渣は石油エーテル200ml
で洗い取る。えられた粗結晶11.25gをベンゼ
ン80mlより再結晶し、2−フエノキシカルボニ
ルオキシ安息香酸の精製品8.10g(62.7%)を
得る。融点114〜118℃ IR(CH2Cl2、cm-1)3470、1780、1730、1695、
1605 NMR(CDCl3、δ)7.1〜7.8(8H、m)、8.15
(1H、d、d、J=2および8Hz)、10.65
(1H、s) 元素分析値:C14H10O5として 計算値(%):C65.12、H3.90 実測値(%):C65.23、H3.88 (3) 2−フエノキシカルボニルオキシ安息香酸
7.75gをベンゼン78mlに懸濁させ、チオニルク
ロライド7.14gを加え、4時間加熱還流する。
減圧下で反応液を濃縮し、残渣をベンゼン25ml
に溶かし、この溶液を、トリフエニルホスホラ
ニリデン酢酸エチルエステルのベンゼン200ml
溶液に室温下40分で滴下し、さらに同温度で2
時間撹拌する。不溶物を去したのち、液を
減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフイ(250g)に付す。ベンゼン−酢酸エ
チル系で溶出し、油状の3−(2−フエノキシ
カルボニルオキシフエニル)−3−オキソ−2
−トリフエニルホスホラニリデンプロピオン酸
ベンジルエステル6.27gを得る。 IR(CH2Cl2、cm-1)、1780、1665、 NMR(CDCl3、δ)0.55(3H、t、J=7Hz)、
3.65(2H、q、J=7Hz)、7.28〜8.08(24H、
m) 質量分析:588(M+) (4) 3−(2−フエノキシカルボニルオキシフエ
ニル)−3−オキソ−2−トリフエニルホスホ
ラニリデンプロピオン酸エチルエステル4.80g
をベンゼン50mlに溶解し、7時間加熱還流す
る。反応液を減圧下で濃縮し、残渣4.30gをシ
リカゲルカラムクロマトグラフイ(75g)に付
す。ベンゼン−酢酸エチル系で溶出し、油状物
質1.05gを得る。さらに石油エーテルで結晶化
し、2−フエノキシクロモン−3−カルボン酸
エチルエステル0.81gを得る。融点73.5〜75℃ IR(CH2Cl2、cm-1)1725、1625、1565 NMR(CDCl3、δ)1.34(3H、t、J=7Hz)、
4.39(2H、q、J=7Hz)、7.08〜7.82(8H、
m)、8.28(1H、d、d、J=2および7Hz) UV(EtOH、nm)268(ε=12100)、285(sh) 元素分析値:C18H14O5として 計算値(%):C69.67、H4.55 実測値(%):C69.64、H4.53 実施例 12 (1) 2−フエノキシカルボニルオキシ安息香酸
29.4gをベンゼン300mlに懸濁させ、チオニル
クロライド16.4mlを加えて2時間加熱還流す
る。反応液を減圧下に濃縮し、ベンゼン200ml
に溶かし、この溶液を、トリフエニルホスホラ
ニリデン酢酸ベンジルエステル93.6gのベンゼ
ン1.0溶液に室温下30分で滴下する。室温で
さらに3.5時間撹拌したのち、不溶物を去し、
液を減圧濃縮する。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフイ(1.0Kg)に付し、ジクロロ
メタン−酢酸エチル系で溶出する。さらにエー
テルで結晶化して、3−(2−フエノキシカル
ボニルオキシフエニル)−3−オキソ−2−ト
リフエニルホスホラニリデンプロピオン酸ベン
ジルエステル27.6gを得る。融点123〜125℃ IR(CH2Cl2、cm-1)1780、1665 NMR(CDCl3、δ)4.69(2H、s)、6.67〜8.02
(29H、m) 元素分析値:C41H31O6Pとして 計算値(%):C75.68、H4.80 実測値(%):C75.53、H4.75 (2) 3−(2−フエノキシカルボニルオキシフエ
ニル)−3−オキソ−2−トリフエニルホスホ
ラニリデンプロピオン酸ベンジルエステル
27.31gをトルエン270mlに溶かし、2時間加熱
還流する。反応液を減圧濃縮し、えられた残渣
29.3gをシリカゲルカラムクロマトグラフイ
(300g)に付し、ベンゼン−酢酸エチル系で溶
出し、濃縮後、えられた油状物質をエーテルで
処理して、2−フエノキシクロモン−3−カル
ボン酸ベンジルエステルの結晶91.7g(58.7
%)を得る。融点104.5〜106℃ IR(CH2Cl2、cm-1)1720、1630(sh)、1620 NMR(CDCl3、δ)5.42(2H、s)、7.12〜7.83
(13H、m)、8.29(1H、d、d、J=2およ
び7Hz) 元素分析値C23H16O5として 計算値(%):C74.18、H4.33 実測値(%):C74.20、H4.01 実施例 13 (1) 2−ヒドロキシプロピオフエノン15.02gを
ジクロロメタン150mlに溶解し、氷冷撹拌下、
ピリジン17.8gを加え、続いてクロロ義酸フエ
ニルエステル23.49gを滴下し、室温に戻して
30分撹拌する。反応液を減圧下で濃縮し、残渣
にエーテル300ml、1N塩酸200mlを加え、分液
後、エーテル層を水、1N水酸化ナトリウム
(75ml×2)、飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシ
ウムで乾燥したのち、減圧濃縮する。残渣を石
油エーテルで処理し、炭酸2−プロピオニルフ
エニルフエニルエステルの結晶26.2g(96.9
%)を得る。融点59〜62℃ IR(Nujol、cm-1)1770、1690 NMR(CDCl3、δ)1.17(3H、t、J=7Hz)、
2.92(2H、q、J=7Hz)、7.15〜7.55(8H、
m)、7.78(1H、m) (2) 臭化第二銅26.81gを酢酸エチル60mlに懸濁
し、加熱還流下に炭酸2−プロピオニルフエニ
ルエステル6.22gのクロロホルム60mlの溶液を
滴下し、3時間加熱還流する。冷却後、不溶物
を去し、液を活性炭で処理したのち、減圧
下に濃縮する。残渣をエーテルで処理すること
により炭酸2−(2−ブロモプロピオニル)フ
エニルフエニルエステル17.12g(83.2%)を
得る。融点64.5〜66.5℃ IR(Nujol、cm-1)1770、1690、1600、1590 NMR(CDCl3、δ)1.84(3H、d、J=7Hz)、
5.26(1H、q、J=7Hz)、7.1〜7.7(8H、
m)、7.90(1H、m) 元素分析値:C16H13O4Brとして 計算値(%):C55.03、H3.75、Br22.89 実測値(%):C54.85、H3.70、Br23.19 (3) 炭酸2−(2−ブロモプロピオニル)フエニ
ルフエニルエステル12.22gをベンゼン180mlに
溶解し、トリフエニルホスフイン11.93gを加
えて22時間加熱還流する。反応液に室温下で撹
拌しながら1,5−ジアザビシクロ〔5,4,
0〕−5−ウンデセン5.86gを加え、同温度で
5分間撹拌したのち、1.5時間加熱還流する。
不溶物を去し、ベンゼンで洗浄したのち、
液を1N塩酸50ml、飽和食塩水、1N水酸化ナト
リウム70ml、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥したのち、減圧下に濃縮す
る。残渣はシリカゲルカラムクロマトグラフイ
(300g)に付し、ベンゼン−酢酸エチル系で溶
出し、油状物質3.23gを得る。これをさらに石
油エーテルで処理することにより、2−フエノ
キシ−3−メチルクロモンの結晶2.42gを得
る。融点61〜64℃ IR(CH2Cl2、cm-1)1630、1590、1570 NMR(CDCl3、δ)2.12(3H、s)、7.0〜7.8
(8H、m)、8.31(1H、m) 質量分析:252(M+) UV(EtOH、nm)273(ε=11000)、293(ε=
11200) 元素分析値C16H12O3として 計算値(%):C76.18、H4.80 実測値(%):C76.20、H4.65 実施例 14 (1) 2−ヒドロキシプロピオフエノン15.02gの
ジクロロメタン150mlの溶液に、氷冷撹拌下、
ピリジン17.8gを、続いてクロロ義酸p−メト
キシフエニルエステル23.33gを15分で滴下し、
同温度で20分、続いて室温で40分撹拌する。減
圧下で濃縮し、残渣にエーテル300ml、1N塩酸
150mlを加え、エーテル層を分取し、水、1N水
酸化ナトリウム(70ml×2)、水で順次洗浄す
る。硫酸マグネシウムで乾燥したのち、減圧下
で濃縮し、室温で放置して析出した結晶を石油
エーテルで洗い、炭酸2−プロピオニルフエニ
ル4′−メトキシフエニルエステル27.8gを得
る。 IR(CH2Cl2、cm-1)2820、1770、1685 NMR(CDCl3、δ)1.21(3H、t、J=7Hz)、
2.98(2H、q、J=7Hz)、3.81(3H、s)、
6.81〜7.92(8H、m) (2) 炭酸2−プロピオニルフエニル4′−メトキシ
フエニルエステル24.96gのクロロホルム75ml
溶液を、臭化第二銅37.13gの酢酸エチル75ml
懸濁液に滴下し、撹拌しながら、1.5時間加熱
還流する。反応液を過し、液を活性炭で処
理し、減圧下で濃縮して、炭酸2−(2−ブロ
モプロピオニル)フエニル4′−メトキシフエニ
ルエステルの結晶29.0gを得る。 IR(CH2Cl2、cm-1)1770、1680、1595 NMR(CDCl3、δ)1.91(3H、d、J=7Hz)、
3.80(3H、s)、5.27(1H、q、J=7Hz)、
6.81〜7.76(7H、m)、7.91(1H、d、d、J
=2および6Hz) (3) 炭酸2−(2−ブロモプロピオニル)フエニ
ル4′−(メトキシフエニルエステル22.30gをク
ロロホルム130mlに溶解し、トリフエニルホス
フイン20.1gを加え、8時間還流する。反応液
を減圧下で濃縮し、残渣にトルエン250ml、ジ
イソプロピルエチルアミン8.38gを加え、2時
間還流する。反応液を減圧下で濃縮し、残渣に
酢酸エチル500mlと水300mlを加え、炭末を加え
て過する。酢酸エチル層を分取し、1N塩酸、
水、1N水酸化ナトリウム、水、飽和食塩水で
順次洗浄し、硫酸マグネシウムで処理した後、
減圧下で濃縮して油状物質40.2gを得る。これ
をシリカゲルカラムクロマトグラフイ(600g)
に付し、クロロホルムで溶出し、溶出液を減圧
下に濃縮し、その残渣を再度シリカゲルカラム
クロマトグラフイ(180g)に比し、ベンゼン
で溶出し、目的物2.55gを得る。これをさらに
エーテルより結晶化し、2−(p−メトキシフ
エノキシ)−3−メチロクロモン1.32gを得る。
融点115〜116℃ 質量分析:282(M+) IR(CH2Cl2、cm-1)2830、1630、1570、1500 NMR(CDCl3、δ)、2.09(3H、s)、3.79(3H、
s)、6.91〜7.70(7H、m)、8.21(1H、dd、
J=2および8Hz) 元素分析値:C17H14O4として 計算値(%):C72.33、H5.00 実測値(%):C72.15、H4.77 (4) 三臭化ホウ素3.00gのジクロロメタン30ml溶
液に、2−(p−メトキシフエノキシ)−3−メ
チルクロモンのジクロロメタン12ml溶液を10分
で滴下し、氷冷下1時間撹拌を続ける。氷水10
mlを滴下し、酢酸エチル100mlを加え、撹拌し
たのち、析出する結晶を取する。この結晶を
水20mlで洗浄後、乾燥し、2−(p−ヒドロキ
シフエノキシ)−3−メチルクロモンの結晶(1)
380mgを得る。先の液と洗浄液を合わせ、有
機層をとり、硫酸マグネシウムで乾燥したの
ち、これを減圧下で濃縮する。残渣をエーテル
で処理して上記と同じ目的物の結晶(2)290mg
(36.0%)を得る。融点232〜233℃ 質量分析:268(M+) IR(Nujol、cm-1)3130、1620、1560、1505 NMR(DMSO−d6、δ)1.98(3H、s)、6.75
〜7.87(7H、m)、8.07(1H、d、d、J=2
および8Hz)、9.52(1H、s) 元素分析値C16H12O4として 計算値(%):C71.63、H4.51 実測値(%):C71.25、H4.42 実施例 15 2−(p−ヒドロキシフエノキシ)−5,7−ジ
ヒドロキシ−6−メトキシクロモン254mgをメタ
ンスルホン酸5mlおよびL−メチオニン150mgと
混合溶解させ、30℃で48時間撹拌する。反応後、
反応液を氷水中にあけ、酢酸エチルで抽出し、硫
酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を留去し、えられ
た粗生成物240mgをメタノールより再結晶して、
2−(p−ヒドロキシフエノキシ)−5,6,7−
トリヒドロキシクロモン110mgを得る。融点276〜
277℃(分解) IRνKBr naxcm-13660、3600、3350、1665、1595。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、R1はアルキル基、カルボキシ基または
    エステル化されたカルボキシ基、X1〜X6は、同
    一または異なつて、各々、水素原子、ハロゲン原
    子、ニトロ基、ヒドロキシ基またはアルコキシ基
    を意味する) で示される新規なクロモン誘導体およびその塩
    類。 2 一般式 〔式中、R1およびX1〜X6は後記に同じ、R2は水
    素原子、R3は式【式】で示される基 (R4はアルキル基、アリール基またはアラルキル
    基)、またはR2とR3とが一緒になつて、式=P
    (R53で示される基(R5はアルキル基、アリール
    基またはジアルキルアミノ基)を意味する〕 で示される化合物またはその酸付加塩を閉環反応
    に付すことを特徴とする、一般式 (式中、R1はアルキル基、カルボキシ基または
    エステル化されたカルボキシ基、X1〜X6は、同
    一または異なつて、各々、水素原子、ハロゲン原
    子、ニトロ基、ヒドロキシ基またはアルコキシ基
    を意味する) で示される新規なクロモン誘導体およびその塩類
    の製法。
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