JPS6329813Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、パネル壁を有する建屋等において、
パネル取付部にパネルと隣接させて取付けるよう
にした引戸用のサツシ枠に関する。

従来ユニツトバス等の建屋においては、枠部材
からなるパネル取付部にパネルを装着して、簡易
な壁面を簡単に組立て形成するようにしている。
ところが、上記ユニツトバス等のパネル壁部に開
口部を形成する場合は、パネル壁の取付け構造は
上記の如く簡単にできても、開口部用サツシ枠の
取付け構造は極めて複雑となつて、開口部の形成
に多大の手数を要するという欠点があつた。しか
も上記開口部に引戸を取付ける場合、簡易なパネ
ル壁に対し引戸収納部を形成することは極めて困
難な作業を伴なうこととなり、したがつて引戸収
納部を有するサツシ枠をパネル壁部に形成するこ
とは、構造を複雑にして多大の手数を要するとい
う欠点を有していた。

本考案は上記点に鑑みてなされたもので、開口
部用の基枠と引戸用の摺動枠とを組合わせると共
に、開口部用の基枠をパネルとパネル取付部に対
し簡易に連係する構成を採ることによつて、建屋
等のパネル取付部に対し、パネルと共に開口部用
基枠を簡単に取付け得るようにして開口部を極め
て簡単に形成することができ、且つ、基枠に設け
た摺動枠によつてパネルの側面に引戸収納部を形
成するようにして、引戸の取付けをも簡単になし
得るようにしたパネルと隣接させて取付けるサツ
シ枠を提案するものである。

以下図面に示す本考案の一実施例を詳細に説明
する。第１図は本考案サツシ枠の使用状態正面
図、第２図は第１図の拡大横断面図、第３図は第
２図の中央縦断面図、第４図は第２図のＡ−Ａ線
端面図である。

上記各図において本実施例のサツシ枠は、建屋
等のパネル取付部１０にパネル１１と隣接させて
取付けるものであつて、方形に枠組みされた基枠
１と引戸摺動枠２とを組合わせると共に、該基枠
１を上記パネル取付部１０とパネル１１に連係す
るようにして構成される。

上記基枠１は、建屋等の任意のパネル取付部１
０に所望の開口部２０を形成すべく、方形状に枠
組みされてなり、且つ上記基枠１の外周は、パネ
ル１１に当接する枠にはパネル１１を嵌合する受
溝３を設けると共に、パネル取付部１０内周に当
接する枠には該パネル取付部１０内周に設けられ
たパネル嵌合溝１２に挿入する挿入部４を設けて
構成される。

実施例における基枠１は、横断面を任意の中空
方形体にて形成し、この中空方形体の外側面に、
左縦枠にあつては受溝３を、右縦枠及び上下枠に
あつてはそれぞれ挿入部４を設けて構成される。
もつとも、右縦枠もしくは上下枠側にパネル１１
がある場合には、これらに受溝３を形成すること
も勿論できる。

上記実施例における受溝３は、略中空方形体と
した基枠１の外側面室内側に凹溝部を形成してな
り、該受溝３にパネル１１の端縁部を気密材１８
と共に嵌合してある。なお、実施例における建屋
前面パネル１１は、四周の一面を基枠１の受溝３
に、三面をパネル取付部１０のパネル嵌合溝１２
に嵌合される。また、上記パネル１１は、合成樹
脂板もしくはアルミニウム等の金属板等によつて
任意に形成される。

上記右縦枠を構成する基枠１の挿入部４は、中
空方形体の外側面室内側にＦ字形の突部片を形成
してなり、また上下枠を構成する基枠１の挿入部
４は、同じく中空方形体の外側面室内側に二つの
平行突片を形成してなり、それぞれをパネル取付
部１０のパネル嵌合部１２に着脱自在に挿入され
る。

上記したように方形状に枠組みされた基枠１
は、四周の少なくとも一面はパネル取付部１０に
挿入連係し、また少なくとも他の一面はパネル１
０を嵌合連係せしめてなる。

上記パネル取付部１０は、上枠部と下枠部と左
右縦枠部とを第１図に示すように方形状に枠組み
して構成され、それぞれの内周にパネル嵌合溝１
２を設けてパネル１１と上記基枠１とを枠内に取
付け可能ならしめてある。

上記パネル取付部１０のうち、上枠部にあつて
は、中空方形体の室内側に凹状のパネル嵌合溝１
２を設けると共に、外側面室外側に前部壁１３を
一体形成してなる。また下枠部にあつては、前部
壁１４ａと後部壁１４ｂと補助部材１４ｃとを組
合わせてなるもので、前部壁１４ａと後部壁１４
ｂの各上端縁を折曲して形成したコ字状空間部に
略方形断面の補助部材１４ｃを嵌着してなり、こ
の補助部材１４ｃの内側部にパネル嵌合溝１２を
形成してなる。更に左右縦枠部にあつては、外部
材１５ａと内部材１５ｂとカバー部材１５ｃとか
らコーナー縦枠を構成してなり、半円形状をした
外部材１５ａの内側に内部材１５ｂをビス１６で
固着することにより、それぞれ直角横方向にパネ
ル嵌合溝１２，１２を設けるようにし、更に内部
材１５ｂにカバー部材１５ｃを嵌着してある。

次に上記基枠１の上下枠側面に連設される引戸
摺動枠２は、横断面コ字状とした上枠と横断面方
形中空状とした下枠とからなり、それぞれ基枠１
側に取付片５と突片６とを設けて構成される。そ
こで上記引戸摺動枠２の上枠部は、基枠１との隣
接部にあつては、突片６を基枠１の凹溝９に係止
すると共に、取付片５をパネル取付部１０の適所
を介在して基枠１の挿入部４にビス８にて固着し
て、基枠１への連設を行なつており、また基枠１
の端部から側方に延長された延長部にあつては、
第４図に示すように、取付片５をパネル取付部１
０の適所、実施例にあつてはパネル嵌合溝１２の
側壁部にビス８にて止着せしめてある。なお、延
長部における突片６は、パネル取付部１０とは非
連係状態にある。

一方引戸摺動枠２の下枠部は、基枠１との隣接
部にあつては、突片６をパネル取付部１０たる補
助部材１４ｃの凹溝１９に挿通すると共に、取付
片５を補助部材１４ｃを介在して基枠１の挿入部
４にビス８にて固着して、基枠１への連設を行な
つており、また延長部にあつては、突片６を補助
部材１４ｃの凹溝１９に連続的に挿通した状態と
して、取付片５をパネル取付部１０たる補助部材
１４ｃにビス８にて止着せしめてある。なお、上
記基枠１の上下枠は、同一断面形状のものを勝手
違いにして使用している。

上記した引戸摺動枠２の基枠１への連設は、ビ
ス８による固着もしくは突片６による係止だけか
らなるものであつてもよく、また実施例のよう
に、ビス固着と係止による組合わせとすることも
でき、この場合には、両者の連設は一層強固にな
されることとなる。また引戸摺動枠２の延長部
は、パネル取付部１０の適所に対し、ビス止着の
他、カシメもしくは溶接又は係止片による係止等
の止着構造を採ることができる。

なお上記引戸摺動枠２の下枠部上面にはレール
７を設けてあり、この上下枠からなる引戸摺動枠
２に、引戸２１を摺動自在に装着してある。上記
引戸摺動枠２の下枠部の全体に突片６を設けた場
合には、引戸２１の重量を直接受ける下枠部がパ
ネル取付部１０に強固に支承される効果がある。

なお、パネル取付部１０の下枠部を上枠部と同
一構成とすることもでき、また引戸摺動枠２の下
枠部をレールレスとすることも勿論できる。

上記本実施例による基枠１、引戸摺動枠２及び
パネル取付部１０等は、アルミニウムの押出し型
材もしくは合成樹脂の押出し型材等にて形成され
る。

本考案のサツシ枠は以上のように、方形に枠組
みされた基枠の外周に、受溝が挿入部を設けるよ
うにしたことから、受溝にパネルを嵌合して上記
基枠をパネルと共にパネル取付部に取付け得るこ
ととなつて、引戸開口部の形成をきわめて簡単に
なすことができ、しかも上記基枠には、延長部を
形成した引戸摺動枠を連設してなることから開口
部に設ける引戸をパネルの側面に摺動案内し得
て、引戸の摺動納まりをきわめて簡単になすこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案サツシ枠の使用状態正面図、第
２図は第１図の拡大横断面図、第３図は第２図の
中央縦断面図、第４図は第２図のＡ−Ａ線端面図
である。 １……基枠、２……引戸摺動枠、３……受溝、
４……挿入部、５……取付片、６……突片、７…
…レール、８，１６……ビース、９，１９……凹
溝、１０……パネル取付部、１１……パネル、１
２……パネル嵌合溝、２０……開口部、２１……
引戸。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 建屋等のパネル取付部にパネルと隣接させて取
   付ける下記要件を備えたことを特徴とするサツシ
   枠。 (イ) 方形に枠組みされた基枠と、該基枠の上下枠
   の側面に連設され、且つ少なくとも左右一方に
   延長された引戸摺動枠とからなる。 (ロ) 基枠の外周に、パネルに当接する枠にはパネ
   ルを嵌合する受溝を、また、パネル取付部内周
   に当接する枠には該パネル取付部内周に設けら
   れたパネル嵌合溝に挿入する挿入部を設ける。 (ハ) 引戸摺動枠の延長部をパネル取付部の適所に
   止着する。