JPS6328840A - 強靭性ダイカスト用アルミニウム合金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 く技術分野〉 本発明はアルミニウム合金に関し、特に靭性の高いダイ
カスト用アルミニウム合金に関する。

〈従来技術〉 ダイカスト法によるアルミニウム合金鋳物は、鋳放しの
ままで寸法精度がよく、しかも滑らかで美しい鋳肌を持
ち、かつ短時間に大量生産できるため日用品、機械部品
等に広く使用される。

従来ダイカスト用合金としてＡＸ−５ｉ、９６（ＪＩＳ
規格ＡＤＣ＋）、ＡＸ２−　Ｓｉ　−Ｃｕ系（ＡＤＣ＋
ｏ　。

ｋＤ（＋ｚ　）、Ａｆｆｉ−５ｉ−Ｍｇ系（ＡＤＣ３）
、ＡＸ２−Ｍｇ系（ＡＤ（：５）の合金があるが、ダイ
カスト用アルミニウム合金としてＳｉを７．５〜１３ｗ
ｔ％含む合金が一般に広く用いられている。

これらは、八２にＳｉを合金化させることにより、流動
性の向上、凝固収縮、熱膨張係数の減少、耐摩耗性の向
上などの利点がある。

しかし八２にＳｉを合金化させると、伸びや衝繁値（靭
性）を著しく低下させる欠点がある。これはＳｉが脆性
であることと、Ａ２とＳｉの共晶が細長い針状に成長す
ることによる。

〈発明の目的〉 本発明の目的は、ダイカスト用アルミニウム合金の伸び
や衝撃値（靭性）を改善し、靭性の高いダイカスト用ア
ルミニウム合金を提供せんとするものである。

〈発明の構成〉 本発明者は、従来のダイカスト用アルミニウム合金と同
程度以上の強度および硬度を有し、かつ伸びおよび靭性
（衝撃値）の大きいダイカスト用アルミニウム合金を開
発するべく研究を行なった結果、ＡＪ！　−Ｎｉ　−Ｍ
ｇ３元系およびこの３元系合金にＴｉを加えると強靭性
ダイカスト用アルミニウム合金が得られることを知見し
、本発明に至った。

本発明の第１の態様は、Ｎｉ４　ｗｔ％〜７ｗｔ％とＭ
ｇ３ｗＬ％〜７ｗｔ％とを含有し、不純物としてはＳｉ
１、Ｏｗｔ％以下、Ｃｕ１．Ｏｗｔ％以下、Ｆｅ０．５
ａｔ％以下およびＭｎ０．５ｗｔ％以下を含み、残部Ａ
２よりなることを特徴とする強靭性ダイカスト用アルミ
ニウム合金を提供する。

本発明の第２の態様は、Ｎｉ４　ｗｔ％〜７ｗｔ％とＭ
ｇ５ｗｔ％〜７ｗｔ％とＴｉ０．２ｗｔ％以下とを含有
し、不純物としてはＳｉ１．０冑し％以下、Ｃｕ１．Ｏ
宵ｔ％以下、Ｆｅ０．５　ｗｔ％以下およびＭｎ０．５
ｗｔ％以下を含み、残部へ２よりなることを特徴とする
強靭性ダイカスト用アルミニウム合金を提供する。

以下に本発明の詳細な説明する。

（１）　Ｎｉ 本発明は、従来少量におさえてきたＮｉ含有量を４〜７
ｗｔ％とすることに特徴があり、ＮｉはＡＩＬと合金化
させることにより　Ｎ１ＡＪ２３の金属間化合物として
晶出させる。Ｎｉは５．７　ｗｔ％で共晶のＮ１ＡＪ２
３として非常に微細に分散するが、５．７％を大きく超
えてＮｉを加えると塊状あるいは板状のＮｉＡ４３が初
晶として晶出し、靭性を低下させるため含有範囲は、７
胃し％以下とする。４ｗｔ％未満であると機械的性質が
十分でなくなる。

（２）　　Ｍｇ ＭｇはＡ２中に良く固溶し、Ａ２マトリックスを固溶強
化させる。合金中の含有量は３〜７ｗｔ％とする。Ｍｇ
はＡ２マトリックス中に固溶させると強度があがるが、
３ｗｔ％未満では効果が小さい。また、７冑し％を超え
ると急激に伸びを低下させる。

（３）　Ｔｉ Ｔｉは、本発明の第１の態様では添加してはいないが、
第２の態様のアルミニウム合金は第１の態様にさらにＴ
ｉを含有する。Ｔｉの０．２冑ｔ％以下の添加は鋳造性
の改善、結晶粒微細化の効果があり、０．２　ｗｔ％超
になるとＴｉＡｊ２３金属間化合物を晶出する。

（４）　Ｓｉ、Ｃｕ、Ｆｅ、Ｍｎ、その他Ｓｉ、ｆ；ｕ
、Ｆｅ、Ｍｎ等の一般のアルミニウム合金中に含有され
る不純物については、通常の合金中に許容される範囲、
すなわちＳｉ　　：　１．Ｏｗｔ％以下、Ｃｕ：　１．
Ｏｗし％以下、Ｆｅ　：　０．５　ｗｔ％以下、Ｍｎ：
０．５冑ｔ％以下であれば存在していてもよい。またＳ
ｉ。

Ｃｕ、Ｆｅ９Ｍｎ以外の不可避的不純物については、本
発明の組成範囲を変えないかぎり含まれていてもよい。

従って、本発明のダイカスト用アルミニウム合金のマト
リックスとしてのＡ２地金は純度９９．５胃Ｌ％以上の
アルミニウム地金を用いることが好ましい。

〈実施例〉 以下に実施例および比較例により更に具体的に説明する
。

第１表に示す組成の合金溶湯を９０トンダイカストマシ
ンを用いて、鋳込温度７１０〜７３０℃、金型温度１１
０〜１５０℃、射出速度１．３〜１．５０１／Ｓ、鋳造
圧力１９０　Ｋｇｆ／ｃ＋ｓ２．チルタイム５秒の条件
で鋳造し試料１〜１５とした。

別にＪＩＳ規格によるＡＤＣ１０合金および特公昭５９
−４３５３９号公報に示したホイール用アルミニウムダ
イカスト合金を上記と同様の方法で作製し参考例とした
。

以上の試料１〜１５および参考例を用いて以下の実験を
行って結果を第２表に示した。

ｌ）凝固組織の観察 第１図に試料Ｎｏ、１０（本発明例）の凝固組織の光学
顕微鏡写真（ｘｔｏｏｏ）を示す。

組織は微細に分散したＮ１ＡＪ！３相とＭｇを固溶した
ｉマトリックスから構成される。また、一部にＡ４とＭ
ｇの金属間化合物が晶出している。

２）引張り試験 ＡＳＴＭ規格引張試験片形状の試料１〜１５および同様
の参考例を用い、鋳放しの状態で引っ張り試験を行った
。

３）硬度 ６．３５ｍｗＸ　６．３５＋＋ｍＸ　１０ｍｍｔの試料
１〜１５および同様の参考例を用い、鋳放しの状態のも
ののビッカース硬度（Ｈｖ）を測定した。荷重は２００
ｇである。

４）衝撃試験 試料１〜１５および参考例を断面が６．３５ｘ　８．３
５■の試験片とし、鋳放しの状態で、シャルピー衝撃試
験を行った。

第２表に示した結果から、 本発明の合金は、ＪＩＳ　ＡＤ（：ｔｏ金合金比較し、
引張り強度が同程度以上の値を示している。また、０．
２％耐力も２．４〜３．４にｇｆ／ｒｎｒａ２大きい。

伸びはＪＩＳ八Ｄへ１０合金の３〜８倍大きく、特公昭
５９−４３５３９合金と同程度以上である。従って、本
発明の合金は強度、伸び共に従来の合金に比べ優れてい
ることがわかる。

ビッカース硬度（荷重ｚｏｏｇ）は参考例の合金か１Ｉ
ｖ１００以下であるのに対し、本発明の合金はｔｌｖｌ
ｏＯ以上の値を示しており、このことは本発明の合金が
耐摩耗性に優れていることを示す。

本発明の合金のシャルピー衝撃値は、ＪＩＳＡＤＣ＋　
ｏ合金の２．５〜３．７倍、特公昭５９−４３５３９合
金の１．５〜２倍高い値であり、従来の合金に比べ著し
く衝撃値が高い。

〈発明の効果〉 本発明の第１の態様の合金は、ＡＸ　−Ｎｉ−Ｍｇの３
元系合金であり、従来のダイカスト用アルミニウム合金
に比較して、引張り強度０．２％耐力、伸びが良好で衝
撃値が高く、著しい強靭性を示す。

このため強靭性を要する構造部品に適し、広範囲に利用
できる。

本発明の第２の態様の合金は、第１の態様の合金にＴｉ
を加えるので、上記効果に加えてさらに結晶粒が微細化
し鋳造性が良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は、金属組織を示す図面代用写真であり、試料Ｎ
ｏ、１０の本発明合金の光学顕微鏡写真（Ｘ１００Ｏ）
である。 同　　　弁理士　石井陽−：Ｊ　’−７：、、ｌ、」ニ
ア−、、。 ＼。 □　　−７゜

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）Ｎｉ４ｗｔ％〜７ｗｔ％とＭｇ３ｗｔ％〜７ｗｔ
   ％とを含有し、不純物としてはＳｉ１．０ｗｔ％以下、
   Ｃｕ１．０ｗｔ％以下、Ｆｅ０．５ｗｔ％以下およびＭ
   ｎ０．５ｗｔ％以下を含み、残部Ａｌよりなることを特
   徴とする強靭性ダイカスト用アルミニウム合金。
2. （２）Ｎｉ４ｗｔ％〜７ｗｔ％とＭｇ３ｗｔ％〜７ｗｔ
   ％とＴｉ０．２ｗｔ％以下とを含有し、不純物としては
   Ｓｉ１．０ｗｔ％以下、Ｃｕ１．０ｗｔ％以下、Ｆｅ０
   ．５ｗｔ％以下およびＭｎ０．５ｗｔ％以下を含み、残
   部Ａｌよりなることを特徴とする強靭性ダイカスト用ア
   ルミニウム合金。