JP3147244B2 - 塑性加工用素材の製法 - Google Patents
塑性加工用素材の製法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は塑性加工用素材の製法
に関する。
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来における溶湯鍛造用アルミニウム合
金としては、Si:7.0重量%、Mg:0.5重量
%、残りをアルミニウムとしたものがあり、この合金の
性質として、引張強さ27.0〜28.0Kgf/mm
2、耐力24.0〜25.0Kgf/mm2、伸び2〜
12%が知られている。
金としては、Si:7.0重量%、Mg:0.5重量
%、残りをアルミニウムとしたものがあり、この合金の
性質として、引張強さ27.0〜28.0Kgf/mm
2、耐力24.0〜25.0Kgf/mm2、伸び2〜
12%が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の溶湯鍛造用アルミニウム合金は、引っ張り強さ、
耐力および伸びが優れていないため、塑性加工しにく
く、ひいては、スピニング加工しにくいという不都合を
有した。
従来の溶湯鍛造用アルミニウム合金は、引っ張り強さ、
耐力および伸びが優れていないため、塑性加工しにく
く、ひいては、スピニング加工しにくいという不都合を
有した。
【0004】この発明の課題は、かかる不都合を解消す
ることである。
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に、この発明に係る塑性加工用素材の製法においては、
Si:1.2〜3.0重量%、Mg:0.3〜1.0重
量%、Ti:0.1重量%以下、残りをアルミニウムと
したアルミニウム合金を溶湯鍛造することによって塑性
加工用素材を製造するものである。
に、この発明に係る塑性加工用素材の製法においては、
Si:1.2〜3.0重量%、Mg:0.3〜1.0重
量%、Ti:0.1重量%以下、残りをアルミニウムと
したアルミニウム合金を溶湯鍛造することによって塑性
加工用素材を製造するものである。
【0006】ここに、Si:1.2〜3.0重量%にし
たのは、溶湯鍛造を行うと凝固速度が速くなり、この結
果、Siが1.2重量%未満だと共晶Siの晶出が少な
くなるとともに成形性が低下して充分な成形ができにく
く、Siが3.0重量%を越えるとMg2Siの化合物
の他にSi相が晶出し、強度が低下して塑性加工もしに
くくなるからである。また、Si:1.2重量%以上と
したのは、Al−Si合金において、固体と液体の共存
する温度範囲がより広い為、溶湯鍛造がしやすいためで
ある。
たのは、溶湯鍛造を行うと凝固速度が速くなり、この結
果、Siが1.2重量%未満だと共晶Siの晶出が少な
くなるとともに成形性が低下して充分な成形ができにく
く、Siが3.0重量%を越えるとMg2Siの化合物
の他にSi相が晶出し、強度が低下して塑性加工もしに
くくなるからである。また、Si:1.2重量%以上と
したのは、Al−Si合金において、固体と液体の共存
する温度範囲がより広い為、溶湯鍛造がしやすいためで
ある。
【0007】次に、Mg:0.3〜1.0重量%にした
のは、0.3重量%未満だと時効硬化性が低下し、1.
0重量%を越えると過剰なMgがAl相に固溶し強度が
低下するからである。
のは、0.3重量%未満だと時効硬化性が低下し、1.
0重量%を越えると過剰なMgがAl相に固溶し強度が
低下するからである。
【0008】次に、Tiは結晶の微細化を図るため添加
したものであり、0.1重量%以下にしたのは、溶湯鍛
造により冷却速度が速まるためであり、0.1重量%を
越えても微細化効果は同じである。
したものであり、0.1重量%以下にしたのは、溶湯鍛
造により冷却速度が速まるためであり、0.1重量%を
越えても微細化効果は同じである。
【0009】なお、この溶湯鍛造合金において、鋳造後
にT6処理(溶体化人工時効処理、以下同じ)を行うこ
ともできる。
にT6処理(溶体化人工時効処理、以下同じ)を行うこ
ともできる。
【0010】
【作用】この発明に係る塑性加工用素材の製法は上記の
ように構成されているため、溶湯鍛造の際に瞬間的に熱
を奪われる結果アルミニウム合金の冷却速度が速くなる
結果、Siの偏析が少ないとともにSi粒及びSi結晶
が微細化し、T6処理後において、引張強さが32.7
〜34.5Kgf/mm2、耐力が27.1〜29.9
Kgf/mm2、伸びが11.4〜17.9%である、
従来よりも優れた機械的性質を有する塑性加工用素材を
得ることができる。
ように構成されているため、溶湯鍛造の際に瞬間的に熱
を奪われる結果アルミニウム合金の冷却速度が速くなる
結果、Siの偏析が少ないとともにSi粒及びSi結晶
が微細化し、T6処理後において、引張強さが32.7
〜34.5Kgf/mm2、耐力が27.1〜29.9
Kgf/mm2、伸びが11.4〜17.9%である、
従来よりも優れた機械的性質を有する塑性加工用素材を
得ることができる。
【0011】
【実施例】(1).Si:1.2重量%、Mg:0.6
重量%、Ti:0.1重量%、Cu:0.1重量%未
満、残りをアルミニウムとした溶湯鍛造用アルミニウム
合金を使用して、製品を溶湯鍛造後、T6処理(535
℃で8時間処理した後水冷し、160℃で21時間処理
した後空冷する)した。その機械的性質は、引張強さ3
3.2Kgf/mm2、耐力27.4Kgf/mm2、
伸び15.6%であった。
重量%、Ti:0.1重量%、Cu:0.1重量%未
満、残りをアルミニウムとした溶湯鍛造用アルミニウム
合金を使用して、製品を溶湯鍛造後、T6処理(535
℃で8時間処理した後水冷し、160℃で21時間処理
した後空冷する)した。その機械的性質は、引張強さ3
3.2Kgf/mm2、耐力27.4Kgf/mm2、
伸び15.6%であった。
【0012】(2).Si:3.0重量%、Mg:0.
6重量%、Ti:0.1重量%、Cu:0.1重量%未
満、残りをアルミニウムとした溶湯鍛造用アルミニウム
合金を使用して、製品を溶湯鍛造後、T6処理(535
℃で8時間処理した後水冷し、160℃で21時間処理
した後空冷する)をした。その機械的性質は、引張強さ
34.1Kgf/mm2、耐力28.9Kgf/m
m2、伸び14.7%であった。
6重量%、Ti:0.1重量%、Cu:0.1重量%未
満、残りをアルミニウムとした溶湯鍛造用アルミニウム
合金を使用して、製品を溶湯鍛造後、T6処理(535
℃で8時間処理した後水冷し、160℃で21時間処理
した後空冷する)をした。その機械的性質は、引張強さ
34.1Kgf/mm2、耐力28.9Kgf/m
m2、伸び14.7%であった。
【0013】
【発明の効果】この発明に係る塑性加工用素材の製法
は、Si:1.2〜3.0重量%、Mg:0.3〜1.
0重量%、Ti:0.1重量%以下、残りをアルミニウ
ムとしたアルミニウム合金を溶湯鍛造することによって
塑性加工用素材を製造するものであるため、溶湯鍛造の
際に瞬間的に熱を奪われる結果アルミニウム合金の冷却
速度が速くなる結果、Siの偏析が少ないとともにSi
粒及びSi結晶が微細化し、T6処理後において、引張
強さが32.7〜34.5Kgf/mm2、耐力が2
7.1〜29.9Kgf/mm2、伸びが11.4〜1
7.9%である、従来よりも優れた機械的性質を有する
塑性加工用素材を得ることができる。
は、Si:1.2〜3.0重量%、Mg:0.3〜1.
0重量%、Ti:0.1重量%以下、残りをアルミニウ
ムとしたアルミニウム合金を溶湯鍛造することによって
塑性加工用素材を製造するものであるため、溶湯鍛造の
際に瞬間的に熱を奪われる結果アルミニウム合金の冷却
速度が速くなる結果、Siの偏析が少ないとともにSi
粒及びSi結晶が微細化し、T6処理後において、引張
強さが32.7〜34.5Kgf/mm2、耐力が2
7.1〜29.9Kgf/mm2、伸びが11.4〜1
7.9%である、従来よりも優れた機械的性質を有する
塑性加工用素材を得ることができる。
【0014】よって、この塑性加工用素材の製法を使用
すれば、引っ張り強さ、耐力および伸びの優れている、
塑性加工しやすく、ひいては、スピニング加工しやすい
塑性加工用素材を得ることができるものである。この塑
性加工用素材は、前記したように強度が向上するため、
塑性加工性が向上し、スピニング成形等に適するもので
ある。因に、従来の溶湯鍛造用Al合金(A356の改
良処理品)をスピニング加工した場合伸びが約10%で
あるのにたいして、本願発明の溶湯鍛造用Al合金にあ
っては伸びが約25.8%である。
すれば、引っ張り強さ、耐力および伸びの優れている、
塑性加工しやすく、ひいては、スピニング加工しやすい
塑性加工用素材を得ることができるものである。この塑
性加工用素材は、前記したように強度が向上するため、
塑性加工性が向上し、スピニング成形等に適するもので
ある。因に、従来の溶湯鍛造用Al合金(A356の改
良処理品)をスピニング加工した場合伸びが約10%で
あるのにたいして、本願発明の溶湯鍛造用Al合金にあ
っては伸びが約25.8%である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−306537(JP,A) 特開 昭63−103701(JP,A) 特開 昭63−57751(JP,A) 特開 昭58−58244(JP,A) 社団法人 日本金属学会編”改訂4版 金属便覧”P.1526−1527 丸善株式 会社(昭和57年12月20日) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 18/02 C22C 21/00 - 21/18
Claims (1)
- 【請求項1】 Si:1.2〜3.0重量%、Mg:
0.3〜1.0重量%、Ti:0.1重量%以下、残り
をアルミニウムとしたアルミニウム合金を溶湯鍛造する
ことによって塑性加工用素材を製造する塑性加工用素材
の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33266191A JP3147244B2 (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | 塑性加工用素材の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33266191A JP3147244B2 (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | 塑性加工用素材の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05140686A JPH05140686A (ja) | 1993-06-08 |
JP3147244B2 true JP3147244B2 (ja) | 2001-03-19 |
Family
ID=18257458
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33266191A Expired - Fee Related JP3147244B2 (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | 塑性加工用素材の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3147244B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104131202B (zh) * | 2014-08-25 | 2016-12-07 | 辽宁忠相铝业有限公司 | 6061铝合金模锻件的短流程制备方法 |
CN106399770B (zh) * | 2016-10-31 | 2018-02-16 | 辽宁忠相铝业有限公司 | 应用于商用车轴头的a357铝合金的液态模锻工艺法 |
CN112725667B (zh) * | 2020-12-21 | 2021-12-21 | 辽宁忠相铝业有限公司 | 一体式轮毂的制造方法及其制备用铝合金材料、模具 |
CN113046584A (zh) * | 2021-03-11 | 2021-06-29 | 科曼车辆部件系统(苏州)有限公司 | 一种薄壁电池仓端板的制备方法 |
-
1991
- 1991-11-20 JP JP33266191A patent/JP3147244B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
社団法人 日本金属学会編"改訂4版 金属便覧"P.1526−1527 丸善株式会社(昭和57年12月20日) |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05140686A (ja) | 1993-06-08 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |