JP3891933B2 - 高強度マグネシウム合金及びその製造方法 - Google Patents

高強度マグネシウム合金及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、高強度マグネシウム合金及びその製造方法に係るもので、詳しくは、特定合金元素を添加するか、又は特定熱処理を包含した製造条件を変更することで、強度、硬度及び延伸率を包含した機械的性質を改善し、成形性が向上されて高強度及び延伸率を有するマグネシウム合金及びその経済的製造方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】
マグネシウム合金中、最も優秀な時効の強化状態を見せる合金は、Mg−Zn系合金であって、該合金は、時効処理後に比較的に優秀な強度及び延性を奏することで、加工及び熔接が容易であるという長所を有している。反面、Zn添加によって鋳造時に微少気孔が生成されるため、ダイキャスティングなどの鋳造工程に適用することが難しいという短所も有している。
【0003】
又、Mg−Zn系合金は、他のマグネシウム合金とは異なって、合金元素添加及び過熱処理などによる組織微細化が容易でないため、強度の改善面に限界を有して、使用の面にも制限される不都合な点を有している。
これを克服するために、Mg−Zn二元系合金にいくつかの合金元素を添加する研究が進行されてあり、その例は次の通りである。
【0004】
1947年J.P.Doan及びG.Anselは、Zrを添加してMg−Zn系合金の結晶粒を微細化することで、合金の強度を改善し得る方案を提示した(J.P.Doan and G.Ansel、Trans、AIME、vol.171(1947)、pp.286−295)。然し、Zrの高い融点のため、マグネシウムの溶湯にZrを添加することが難しかった。
【0005】
又、La、Ce、Ndなどの希土類金属又はThを添加する方法も知られているが、この方法によると、微細気孔を抑制して高温における強度を向上させて熔接性を改善するという長所を有するが、既に常用された他のマグネシウム合金に比べて製造原価が極めて高いという短所がある。
且つ、1987年W.Unsworth及びJ.F.Kingは、Cuを添加してMg−Zn合金の主強化析出相のβ1’を微細化させることで、延性を向上し得ると報告した(W.Unsworth and J.F.King、Magnesium Technology、The Inst.of Metal、1987、pp.25−35)。然し、Zn及びCuの添加は、その添加量によって差はあるが、常温における延伸率を10%以上向上することが難しいという限界を有している。
【0006】
次の表1は、常用鋳造用合金及び加工用合金の特性比較を示す。
【表1】
Figure 0003891933
【0007】
表1から常用鋳造用合金に比べて常用加工用合金が全般的に降伏強度、引張強度及び延伸率が優秀であることが分かる。然し、既存の常用加工用合金の場合にも、高強度及び高延伸率の組合を有する合金を得ることが難しい。即ち、引張強度が300MPaを上回る高強度合金の場合、延伸率が10%以上向上することが難しいという短所を有している。又、強度の面において優秀な性質を示すZn及びZr添加合金の場合、Zrの添加は、製造工程上、多くの制約が伴うと報告されている。
【0008】
又、米国第4,997,662号には、急冷凝固法によって製造されたマグネシウムの特性が示されているが、急冷凝固法により製造された合金の特性を注意深く観察すると、降伏強度、引張強度及び延伸率が増加するが、いままでの研究結果によると、既存の常用合金に比べて極めて高価であるため、適用範囲が限定されている。
【0009】
【発明の詳細な説明】
本発明は、Mg−Zn系合金に既存に添加された合金元素より低廉な合金元素を添加して組織の微細化及び析出挙動を改善して硬度、強度及び延伸率のような機械的性質を向上させて成形性が改善された高強度マグネシウム合金を提供することを目的とする。
【0010】
又、本発明は、高強度マグネシウム合金製造における最適の熱処理条件を導出することで、製造された合金に対する強度対比延伸率が極めて優秀な高強度マグネシウム合金の製造方法及びそのための経済的製造条件を提供することを目的とする。
且つ、本発明は、前記目的を達成するため、3〜10wt.%のZnと、0.25〜3.0wt.%のMnと、不可避な不純物及びMgを有して構成された高強度マグネシウム合金を提供する。
【0011】
前記マグネシウム合金には、追加的に1〜6wt.%のAlを含有する事もできるし、又、追加的に0.1〜4.0wt.%のSi若しくは0.1〜4.0wt.%のSi及び0.1〜2.0wt.%のCaを含有することもできる。又、前記Alの含量は、前記Znの含量以下であることが好ましい。
【0012】
又、前記Znの含量は5.0〜7.0wt.%で、前記Mnの含量は0.75〜2.0wt.%で、前記Siの含量は1.5〜3.0wt.%で、前記Ca含量は0.3〜1.0wt.%であることが好ましい。
即ち、本発明の核心は、Mg−Zn系合金に合金元素としてAlを添加することで、降伏強度を下げて成形性を改善して加工硬化能を向上させて高強度及び延伸率を有する高強度マグネシウム合金を提供することにある。
【0013】
又、本発明は、マグネシウムの溶湯にMnを添加するとき、Zn−Mn母合金を添加する高強度マグネシウム合金の製造方法を提供する。
且つ、前記高強度マグネシウム合金は、マグネシウム溶湯にZn−10〜20wt.%Mn母合金を670〜720℃に添加して、Zn又はZnとAlとを添加して鋳造材を作るか、又はマグネシウム溶湯にZn−10〜20wt.%Mn母合金を670〜720℃に添加してMg−Si母合金を添加し、Zn、Zn及びAl若しくはCaを添加して鋳造材を作る。
【0014】
又、その後、好ましくは、このように作られた鋳造材を、340〜410℃で6〜12時間の間均質化処理してビレットに製造し、該ビレットを150〜400℃で30分〜2時間予熱した後加工することができる。
若しくは、このように加工された加工材を70〜100℃で24〜96時間の間1次時効処理した後、150〜180℃で48時間以上2次時効処理をすることもできる。
【0015】
このとき、前記二重時効処理を施す前に340〜410℃で6〜12時間の間溶体化処理を行うか、又は前記二重時効処理を施す前に3〜7%の
ストレッチングを行うこともできる。
以下、本発明における合金元素の組成範囲が上記したように制限される理由について説明する。
【0016】
亜鉛(Zn):3〜10wt.%
Znは、Mg基地内に最大に固溶される限度が340℃で6.2wt.%であって、3.0wt.%以上添加時には熱処理により針状析出相を形成させて時効の強化状態を示す。一般に、固溶限度を基準にその添加量を決定し、最大の固溶限に近い5.0〜7.0wt.%添加時に時効強化状態を極大化させることができる。即ち、3.0wt.%未満に添加する場合は、一般的な時効温度の固溶未満に該当することで、析出相の生成が微弱であるため、析出強化現象を殆ど期待し得ないし、10.0wt.%以上添加する場合は、結晶粒系に平衡相の析出が助長されて機械的性質の低下を誘発することがある。
従って、本発明におけるZnの添加範囲は、3〜10wt.%、好ましくは、5.0〜7.0wt.%に制限される。
【0017】
マンガン(Mn):0.25〜3.0wt.%
Mnは、Mg基地内に最大に固溶される限度が、Mgの鎔融点の650℃で2.2wt.%程度であって、温度の低下によって固溶限度が急激に低下してMg基地内にα−Mn形態に存在する。一般に、常用のMg合金においては、Mnが0.1wt.%以上添加されて耐食性の向上に寄与すると知られてあり、耐食性以外の目的、例えば、強化を目的に添加する場合は、0.25〜2.0wt.%添加時に合金系によって合金の強度向上に寄与される。特に、本発明は、Mnの添加により加工材の溶体化処理後に時効処理時に二元系Mg−Zn合金の析出相を微細化させることで、強度向上及び延伸率向上の効果を得ることができた。従って、本発明は、合金を強化するためにMnを添加し、最小添加量を0.25wt.%に設定した。一方、Mnの最大の固溶限及び合金の製造工程を考慮する時、多量のMnの添加は、一般の溶解工程としては添加することが困難で、3.0wt.%以上Mnを添加する場合には、大部分が基地内にα−Mn形態に存在されて、合金の特性向上とは全く関係のない剰余の添加量となるため、製造原価側面において好ましくない。結局、本発明におけるMnの添加範囲は、0.25〜3.0wt.%、好ましくは、0.75〜2.0wt.%に制限される。
【0018】
アルミニウム ( Al ) :1〜6wt.%
Alは、Mg基地内に最大に固溶される限度が437℃で大略12wt.%程度であって、Mg−Alの二元系合金の場合、熱処理によってMg17Al12析出相を形成すると知られている。本発明においては、このような析出相の形成を目的にAlを添加したことでなく、Mg−Zn−Mn三元系合金におけるMg−Zn関連針状析出相を改良化するために添加した。従って、時効温度などの熱処理区間及び添加される主合金元素のZnの含量を考慮してMg−Al系析出相を形成しない範囲でその添加量を定めた。即ち、時効温度区間におけるMg基地内のAl固溶限度が大略1wt.%を示すため、Al添加下限を1.0wt.%に決定し、このように、本発明で制限したZnの含量におけるAlがZnの含量を超過してMg−Al系析出相が形成されることを抑制するために添加上限を6.0wt.%に限定した。一方、AlがZnに比べてより多く添加される場合、前記Mg−Al系析出相であるMg17Al12相が析出される可能性が極めて大きくなる。このような析出相は、結晶粒系に粗大に析出するか、又は熱処理温度によっては結晶粒系内にも析出するようになるものであって、強度上、極めて脆弱で、材料の破壊時に破壊経路を提供して強度低下を引き起こす。従って、Alの含量は、Znの含量以下であることが好ましい。本発明においては、Alの添加時に加工材の溶体化処理を行うことなく、針状析出相を微細にすることに効果を奏したし、降伏強度が多少低下するが、引張強度及び特に延伸率の顕著な向上を得ることができるし、Al添加量が増加するほど降伏強度は低くなって引張強度は増加する傾向を示した。
【0019】
珪素(Si):0.1〜4.0wt.%
Siは、Mg基地内に固溶限度が殆ど存在しないし、合金元素で添加時にMgSi相を形成する。このような化合物は、加工材の製造過程及び熱処理過程におけるその形状及び大きさを調節することで、分散強化効果を得ることができる。本発明においても、Mg−Zn−Al−Mn四元系合金にSiを添加することで、このような分散強化効果を得ることができた。然し、Si含量が0.1wt.%未満ではSi添加の効果を期待し得なく、Si含量が4.0wt.%を超過する場合には、粗大なMgSiの生成により延伸率が減少する。従って、本発明におけるSiの添加範囲は、0.1〜4.0wt.%、好ましくは、1.5〜3.0wt.%に制限される。
【0020】
カルシウム(Ca):0.1〜2.0wt.%
Si添加合金の場合、Caの付加的な添加により合金の結晶粒の大きさを減少させて、MgSi相の形状を改良することができる。このために本発明においては、Siを添加したMg−Zn−Al−Mn合金にCaを添加した。Ca含量が0.1wt.%未満ではMgSi相の改良効果を期待することができない。又、Mg基地内にCaの最大の固溶限が516℃で1.34wt.%であることを考慮する時、Ca含量が2.0wt.%を超過する場合には、MgSi相の改良効果以外に結晶粒系にMg2Ca析出相の形成による強度低下を誘発する。本発明におけるMg−Zn−Al−Mn合金のMgSi相の大きさを特に效果的に制御し得るCa含量の好ましい範囲は、0.3〜1.0wt.%であった。
その結果、強度及び延伸率の向上効果を得ることができた。従って、本発明におけるCaの添加範囲は、0.1〜2.0wt.%、好ましくは、0.3〜1.0wt.%に制限される。
【0021】
その他、Mg合金の主要不純物は、主に機械的性質の低下よりは合金の耐食性に致命的な悪影響を及ぼすため、制限される。一般に、知らされた不純物としては、Fe、Ni、及びCuなどが挙げられるが、特に、Cuの場合には、汎用のMg−Al系合金の耐食性に悪影響を及ぼすが、本発明に係るMg−Zn系合金には、特別な影響を及ばない。従って、Mg−Zn系合金において、主に制限を受ける不純物としては、Fe及びNiが挙げられるが、一般に、その許容値は、保守的な観点で夫々最大0.005wt.%に制限される。この時、Feの場合には、Mnの添加によってその悪影響を排除させることができるし、Mg合金における含量比Fe/Mn値を0.032以下に下げると、Feの悪影響を最小化させることができる。本発明においては、基本的にMnが添加されるため、前記保守的許容値を遵守すると、耐食性に及ぼすFeの悪影響を效果的に排除することができる。一方、前記Fe、Ni及びCuを包含するその他の不純物の含量は、総量を基準に、一般に、Mg合金において最大0.3wt.%に制限される。
【0022】
このような特定組成と合せて無溶剤溶解法を利用する本発明に係る製造方法の最も重要な特徴中の一つは、自体融点が極めて高くて一般的な合金製造工程温度でマグネシウム溶湯に直接溶解させる方式では添加が不可能なMnをZn−Mn母合金形態に添加することである。即ち、マグネシウム合金の鋳造初期にMnを溶剤(flux)の形態に添加させた。且つ、前記マグネシウムの溶湯は、表面が空気に露出される場合、発火危険があるため、これを抑制するために空気を遮断する役割をする溶剤が使用されるが、このような溶剤材料にMnが含有されていることを利用して拡散により溶湯内にMnを侵入させる方法を採用した。然し、このような方法は、その添加量に制約があって不純物含量の調節が難しくて目的合金の製造が難しかった。一方、マグネシウム合金の溶解において溶湯の表面に保護ガスを塗布する無溶剤溶解法が普遍化された以後には、主にMg−Mn母合金形態にMnの添加が行われた。即ち、マグネシウム溶湯が発火されないように不活性気体雰囲気でマグネシウム溶湯をMnが直接溶解される高温まで昇温してMg−Mn母合金を別途に製造した後、該母合金を利用して無溶剤溶解法により合金製造時に目標とする量のMnを添加する方式である。然し、Mg−Mn母合金を利用する方法は、母合金の製造時に、雰囲気を調節し得る高価の溶解装備が必要であると共に、高温でマグネシウムの蒸気圧が高いため、母合金の製造時に多量のマグネシウム損失を誘発して製造単価の上昇を誘発する。ここで、本発明者達は、研究の結果、無溶剤溶解法を採用する場合、低融点のZn−Mn母合金形態にマグネシウム溶湯に添加することで、Mnを添加し得ることを明らかにした。従って、マグネシウム溶湯の発火可能性及び多量の材料損失を排除し得るし、経済的マグネシウム合金の製造が可能になって、不純物の制御も可能になった。
【0023】
マグネシウムの融点は、約650℃〜670℃の温度で充分にマグネシウム溶湯の流動性を確保し得るという点及びマグネシウム溶湯の温度が720℃を超過する場合、発火危険性が大きくなるという点を考慮し、Zn−Mn母合金が添加されるマグネシウム溶湯の温度範囲は、670〜720℃に制限し、該温度範囲で充分に溶解されるZn−Mn母合金の組成は、Zn−10〜20wt.%Mnに制限し、好ましくは、撹拌が行なわれないようにした。
且つ、Siの添加は、Mg−Si母合金形態に行うが、この場合、母合金の高い融点及びマグネシウム溶湯の表面の発火抑制を考慮して好ましい温度範囲は、700〜720℃に制限することが好ましい。この場合、好ましくは、撹拌を行うべきである。
【0024】
不足分のZnの添加は、Zn単独に若しくはAlと共に行なわれ、この時、選択的にCaも添加することができる。且つ、合金製造温度で蒸気圧が高いZnの損失を低減するために炉冷後に行うことが好ましく、マグネシウム溶湯の流動性を考慮する時、約670℃まで行うことが良い。このときも、撹拌を行うべきである。
【0025】
その後、鋳造材を作るが、この場合、Mg溶湯の発熱を最大限抑制するため、660℃〜670℃まで炉冷した後に鋳造材に作ることが好ましい。
又、このような方法により製造された合金鋳造材を対象に、鋳造時に発生し得る合金元素の偏析及びこれによる加工材の特性不均一を除去するため、均質化処理を遂行することが好ましい。均質化処理温度及び時間は、主合金元素のZnによる各析出相が充分に溶解される条件及び合金自体の熱的安全性を考慮してMg−Zn二元系状態度を参考に340〜410℃で6〜12時間行われる。
【0026】
このような鋳造材をビレットに加工して150〜400℃で30分〜2時間の間予熱した後、押出、圧延、鍛造、スェージング(swaging)及び引抜などの加工を遂行することができる。一般に、マグネシウム合金は、常温で加工性を確保し得ないため、健全な加工材を得るため、高温加工を行うようになり、その加工温度は、70〜100℃で24〜96時間の間1次時効を行なった後、直ちに150〜180℃で48時間以上2次時効処理を行う。このような二重時効は、Mg−Zn系合金における主な析出相のβ1’相のG.P.zone solvus温度以下で1次時効を行なった後、その以上の温度で2次時効を行うことで、強化に寄与する析出相の効果を極大化させるためである。従って、本発明における1次時効温度区間は、公知されたβ1’相のG.P.zone solvus温度より若干低い温度区間の70〜100℃に制限したし、時効時間は、硬度の測定によってG.P.zoneの形成による硬度向上を期待するのに充分な区間に設定した。一方、本発明における2次時効温度区間は、150〜180度に設定したが、150℃未満の温度では、最大硬度に到達するのに多時間が要求されて工程上の問題点を誘発し、180℃を超過する温度では最大硬度には早く到達するが、最大硬度が低下される。
【0027】
又、本発明においては、二重時効処理をする前に、強度に寄与する析出相の効果を極大化するために加工工程中に発生し得る析出相を、固溶体に存在する温度区間の340〜410℃で6〜12時間の間溶体化処理を施すことが一層好ましい。
【0028】
前記温度範囲及び時間は、主合金元素のZnによる各析出相が充分に溶解される条件及び合金自体の熱的安全性を考慮してMg−Zn二元系状態度を参考に設定された。
【0029】
一方、本発明においては、前記二重時効処理を施す前に、ストレッチングを行うことが一層好ましい。このとき、合金を強化するための加工熱処理時のストレッチングの範囲は、熱処理を施す前の合金の引張試験によって変形率を基準に、弾性領域以上から最大強度以下の領域まで制限される。従って、本発明においては、引張実験によりその範囲を3〜7%に制限した。
【0030】
本発明は、強度に対する延伸率が既存の常用加工用合金よりも、向上され、低廉な費用で高強度マグネシウム合金を製造することができる。即ち、表1に示した既存の常用押出用合金と比較する時、最大強度水準のZC71合金と比較して類似の強度水準を維持しながらも2倍以上の延伸率が向上される。又、Thのような放射能元素として取扱が危険で、高価な合金元素及び製造工程上添加の難しいZrのような合金元素を排除した状態で高強度を得ることができる。更に、既存のMg−Mn母合金形態に添加されたMnをZn−Mn母合金形態に添加することで、材料の損失を低減して製造単価を低減することができる。以下、貼付した図面及び実施例に基づいて本発明の内容及び作用効果を一層明確に説明する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る高強度マグネシウム合金に対し、実施例を参照して説明する。
実施例1〜11
本発明によって次の表2の公称組成を有する合金鋳造材を製造した。合金溶解時にCO+0.5%SFの混合ガスを2L/分の流量に溶湯の表面に塗布させる無溶剤溶解法を使用し、鋼材(steel)坩堝を利用した。Mnは、Zn−15wt.%Mnの母合金形態に700℃で添加した後、撹拌子を利用して5分間溶湯を撹拌し、670℃まで炉冷した後、Zn又はZn及びAlを共に添加して2分間撹拌した。Siを添加する場合、Siは、Mg−10wt.%のSi母合金形態に添加した後、720℃で10分間撹拌した。撹拌後、670℃まで炉冷してZn又はZn及びAl、若しくはCaを添加した後、2分間撹拌した。その後、溶湯を660℃まで炉冷した後、坩堝の全体を常温の水に直接浸す方法により合金鋳造材を製造した。
【表2】
Figure 0003891933
【0032】
このように製造した合金鋳造材の微細組織を制御するために、合金鋳造材を340〜410℃で12時間の間均質化処理した後、ビレットを製造し、320〜360℃で30分間予熱した後、押出装置のコンテナー及び鋳型の温度を320〜360度に設定した後、押出して合金押出材を作った。
【0033】
図1(a)乃至図1(c)は、このように作られたZ6、ZM61及びZAM621合金押出材の表面微細組織を示した写真であって、図1(d)及び1(e)は、このように作られたZAM631+2.5Si及びZAM631+2.5Si+0.4Ca合金押出材の微細組織写真である。図面に示したように、既存のマグネシウム合金のZ6合金の結晶粒度(grain size)は、22μm程度であって、本発明に係るZM61合金及びZAM621合金の結晶粒度は、夫々12μm及び8μm程度であった。又、ZAM631+2.5Si合金及びZAM631+2.5Si+0.4Ca合金の結晶粒度は、夫々12μm及び6μm程度であった。
従って、既存のMg−Zn合金に1wt.%のMnを添加するとき、微細組織上の結晶粒度は、大略1/2程度に減少し、既存のMg−Zn合金に1wt.%のMn及び2wt.%のAlを添加すると、結晶粒度が約1/3減少した。そして、ZAM631+2.5Siに0.4wt.%のCaが添加される場合には、結晶粒の大きさが6μmであって、ZAM621の2/3程度であった。結局、本発明に係る合金の結晶粒度は、Mn及びAlを添加した合金の場合には、2/3程度減少し、ここにSi及びCaを添加した合金の場合には、3/4程度減少することが分かる。
【0034】
図2は、Mg−Zn二元系合金押出材(Z6)の時効処理時の時効硬化状態を示したグラフである。合金押出材Z6を対象として、硬度及び強度を向上するために、単一時効及び二重時効処理を行った。即ち、Z6合金押出材を1次時効するため90℃で48時間の間時効を行なった後、これを再び2次時効するため180℃で384時間まで時間を相異にしながら処理した。このような時効硬化状態を図2に図示したが、図面に示したように、単一時効処理に比べて二重時効処理時に合金の最大硬度(Hardness)が増加され、最大硬度に到達する時間が短縮されることが分かる。
【0035】
図3は、本発明によってMnが添加、又はAl及びMnが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZM61、ZAM621)の二重時効処理時の時効硬化状態をMg−Zn2元系合金押出材(Z6)の二重時効処理時の時効硬化状態と比較して示したグラフである。Z6、ZM61及びZAM621合金を対象に、押出状態で1次時効をするため70℃で48時間の間時効を行った後、これを再び2次時効するため150℃で384時間まで時間を相異にして時効処理を行った。これによる時効硬化状態を図3に示したが、図示されたように、Z6合金に2wt%のAl及び1wt%のMnを添加したZAM621合金は、Z6合金に比べて押出状態に35%程度、最大の二重時効状態では20%程度の硬度向上があったことが分かる。然し、Z6合金にMnのみを添加したZM61合金は、押出状態で硬度は高いが、時効進行による硬化がほとんど起こらなかったし、最大硬度はZ6合金に比べて低かった。
【0036】
図4は、本発明によってMnが添加、又はAl及びMnが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZM61、ZAM621)を溶体化処理した後、二重時効処理時の時効硬化状態をMg−Zn2元系合金押出材(Z6)と同様な条件で処理した場合の時効硬化状態と比較して示したグラフである。Z6、ZM61及びZAM621合金押出材を対象に、まず380〜410℃の温度を維持しながら、12時間の間溶体化処理を行った後、二重時効処理を行った。これによる時効硬化状態を図4に示したが、図示されたように、Z6合金にMn又はAl及びMnを添加することで、時効硬化過程で全般的に硬度が向上されたし、最大硬度を基準にした合金元素添加によって10%以上の硬度向上を得ることができた。特に、Mnのみを添加したZM61合金の時効硬化状態は、二重時効処理前に溶体化処理を行わない熱処理条件における時効硬化状態と大きい差を示して、時効進行によって顕著に硬度が向上されたし、最大硬度はAl及びMnが同時に添加されたZAM621合金と類似に表れた。
【0037】
図5は、本発明によってAl、Mn及びSiが添加、又はAl、Mn、Si及びCaが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZAM631+2.5Si、ZAM631+2.5Si+0.4Ca)の二重時効処理時の時効硬化状態を示したグラフである。押出状態で1次時効するため70℃で48時間の間時効を行った後、これを再び2次時効するため150℃で時間を相異にして時効処理を行った。即ち、図3及び図5に示されたように、ZAM631合金に2.5wt%のSiと0.4wt%のCaとを同時に添加することで、150℃における最大二重時効状態で12%程度の硬度向上と共に、最大硬度に到達する時間が顕著に減ったことが分かる。
【0038】
【表3】
Figure 0003891933
図6は本発明によってMnが添加、又はAl及びMnが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZM61、ZAM621)の常温における引張性質をMg−Zn2元系合金押出材(Z6)の常温における引張性質と比較して示したグラフである。図示されたように、Z6合金にMn又はAl及びMnを添加することで、押出状態における降伏強度及び最大引張強度が顕著に増加したことが分かる。又、押出を利用した合金の加工によって、25%以上の優秀な延伸率を得ることができるが、その具体的な結果を前記表3に示した。
【0039】
図7は、本発明によってAl、Mn及びSiが添加、又はAl、Mn、Si及びCaが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZAM631+2.5Si、ZAM631+2.5Si+0.4Ca)の常温における引張性質を示したグラフである。図示されたように、ZAM631合金に2.5wt.%のSiと0.4wt.%のCaとを添加することによって、押出状態における最大引張強度が増加したことが分かる。又、押出を利用した合金の加工により、16%以上の延伸率を得ることができた。その具体的な結果を前記表3に示した。
【0040】
【表4】
Figure 0003891933
図8は、本発明によってMnが添加、又はAl及びMnが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZM61、ZAM621)の二重時効処理時の常温における引張性質をMg−Zn2元系合金押出材(Z6)の二重時効処理時の常温における引張性質と比較して示したグラフである。Z6、ZM61及びZAM621合金押出材を1次時効するため70℃で48時間の間時効を行った後、これを再び2次時効するため150℃で96時間の間時効を行った後、引張性質を図8に示した。図示されたように、二重時効処理を行わなかった時の引張曲線と比較すると、二重時効によって合金の降伏強度及び最大引張強度が増加されて延伸率は類似していた。そして、二重時効処理後の引張試験結果、表れた合金等の引張性質を前記表4に示した。
【0041】
図9は、本発明によってAl、Mn及びSiが添加、又はAl、Mn、Si及びCaが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZAM631+2.5Si、ZAM631+2.5Si+0.4Ca)の二重時効処理時の常温における引張性質を示したグラフである。合金押出材を1次時効するため70℃で48時間の間時効を行った後、これを再び2次時効するため150℃で24時間の間時効を行った後、引張性質を図9に示した。図示されたように、2.5wt.%のSi及び2.5wt.%のSiと0.4wt.%のCaとを添加した押出材(ZAM631+2.5Si、ZAM631+2.5Si+0.4Ca)の場合、二重時効処理してない合金に比べて、顕著に大きい降伏強度と最大引張強度とが増加された効果を得ることができる。その具体的な結果は前記表4に示した。
表4を参照すると、Z6合金にMnを添加した合金(ZM61)の引張性質は、二重時効処理によるZ6合金に比べて多少増加する状態を示している。又、Z6合金にAl及びMnが同時に添加された合金(ZAM621)の場合は、二重時効処理によってZ6合金より強度が優秀で、特に、最大引張強度は顕著に増加した。そして、全ての合金で二重時効処理後にも優秀な延伸率を示した。
【0042】
図10は、本発明によってMnが添加、又はAl及びMnが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZM61、ZAM621)を溶体化処理した後、二重時効処理時、常温における引張性質をMg−Zn2元系合金押出材(Z6)と同様な条件で処理した場合の常温における引張性質と比較して示したグラフである。Z6、ZM61及びZAM621合金押出材を380〜410℃で12時間の間溶体化処理した後、1次時効するため70℃で48時間の間時効を行った後、これを再び2次時効するため150℃で96時間の間時効を行った後、引張性質を図10に示した。図示されたように、二重時効処理前に溶体化処理をした場合は、ZM61合金の場合、降伏強度及び最大引張強度が顕著に増加し、延伸率はZ6合金と類似している。又、ZAM621合金の場合、ZM61より降伏強度は減少するが、最大引張強度は類似するし、特に、延伸率は顕著に増加する状態を示した。以下、溶体化処理後に二重時効処理した場合、各合金の常温引張性質を表5に示した。
【表5】
Figure 0003891933
一方、合金押出材を直に二重時効処理した場合と、溶体化処理をした後に二重時効処理した場合を比較してみると、ZM61合金の場合は、二重時効処理前に溶体化処理を行うことで強度が顕著に増加したが、Z6及びZAM621合金の場合は、若干の強度が増加されることが分かる。延伸率は、二重時効処理以前に溶体化処理を行うことで、Z6及びZM61合金では顕著に減少したが、ZAM621合金では類似の水準である。
【0043】
図11は、本発明によってMnが添加、又はAl及びMnが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZM61、ZAM621)を5%ストレッチングした後、二重時効処理時、常温における引張性質をMg−Zn2元系合金押出材(Z6)と同様な条件に処理した場合の常温における引張性質と比較して示したグラフである。Z6、ZM61及びZAM621合金押出材を5%ストレッチングした後、1次時効をするため70℃で48時間の間時効を行い、これを再び2次時効をするため150℃で96時間の間時効を行った。
これによる引張性質を図11に示したが、図示されたように、ZAM621合金の場合は、強度水準がストレッチングしてない場合に比べて向上され、延伸率は20%以上を示している。又、二重時効前の押出材のストレッチングにより全般的に合金の強度を向上させることができた。特に、ZAM621合金の場合、合金の強化のために二重時効処理前に溶体化処理を行わず、ただ、ストレッチングのみを行うだけで溶体化処理をしたZM61合金と匹敵する強度水準を示し、延伸率も大いに増加された。以下、合金押出材を5%ストレッチングした後に二重時効処理した場合、各合金の常温引張性質を表6に示した。
【表6】
Figure 0003891933
【0044】
【産業上の利用可能性】
本発明によると、Mg−Zn2元系合金にMnを添加、又はAl及びMnを一緒に添加し、再びこれにSi若しくはSiとCaを夫々添加して結晶粒度の減少された加工材を作り、これを熱処理及び加工熱処理することで常温における硬度及び強度を向上し、延伸率も向上されたマグネシウム合金を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】1(a)〜(e)は、本発明に係るMg−Zn二元系合金押出材の微細組織写真を示し、図1(a)はMg−Zn 二元系合金押出材(Z6)の微細組織写真で、
1(b)及び図1(C)は、Mnが添加又はAl及びMnが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZM61、ZAM621)の微細組織写真で、
1(d)及び図1(e)は、Al、Mn及びSiが添加又はAl、Mn、Si及びCaが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZAM631+2.5Si、ZAM631+2.5Si+0.4Ca)の微細組織写真である。
【図2】本発明に係るMg−Zn二元系合金押出材(Z6)の時効処理時の時効硬化状態を示したグラフである。
【図3】本発明に係るMnが添加又はAl及びMnが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZM61、ZAM621)の二重時効処理時の時効硬化状態とMg−Zn二元系合金押出材(Z6)の二重時効処理時の時効硬化状態とを比較して示したグラフである。
【図4】本発明に係るMnが添加、又はAl及びMnが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZM61、ZAM621)を溶剤化処理した後、二重時効処理時の時効硬化状態とMg−Zn二元系合金押出材(Z6)を同様な条件下で処理した場合の時効硬化状態とを比較して示したグラフである。
【図5】本発明に係るAl、Mn及びSiが添加、又はAl、Mn、Si及びCaが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZAM631+2.5Si、ZAM631+2.5Si+0.4Ca)の二重時効処理時の時効硬化状態とを示したグラフである。
【図6】本発明に係るMnが添加、又はAl及びMnが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZM61、ZAM621)の常温における引張性質とMg−Zn二元系合金押出材(Z6)の常温における引張性質とを比較して示したグラフである。
【図7】本発明に係るAl、Mn及びSiが添加、又はAl、Mn、Si及びCaが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZAM631+2.5Si、ZAM631+2.5Si+0.4Ca)の常温における引張性質とを示したグラフである。
【図8】本発明に係るMnが添加、又はAl及びMnが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZM61、ZAM621)の二重時効処理時の常温における引張性質とMg−Zn二元系合金押出材(Z6)の二重時効処理時の常温における引張性質とを比較して示したグラフである。
【図9】本発明に係るAl、Mn及びSiが添加、又はAl、Mn、Si及びCaが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZAM631+2.5Si、ZAM631+2.5Si+0.4Ca)の二重時効処理時の常温における引張性質を示したグラフである。
【図10】本発明に係るMnが添加、又はAl及びMnが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZM61、ZAM621)を溶体化処理した後、二重時効処理時の常温における引張性質とMg−Zn二元系合金押出材(Z6)を同様な条件に処理した場合の常温における引張性質とを比較して示したグラフである。
【図11】本発明に係るMnが添加、又はAl及びMnが添加されたMg−Zn系合金押出材(ZM61、ZAM621)を5%ストレッチングした後、二重時効処理時の常温における引張性質とMg−Zn二元系合金押出材(Z6)を同様な条件に処理した場合の常温における引張性質とを比較して示したグラフである。

Claims (15)

  1. 合金中で析出相を形成する3〜10重量%のZnと、該析出相を強化する0.25〜3.0重量%のMnと、1〜6重量%のAlとを含有し、ここで該Alの含有量は前記Znの含有量以下であり、残部は不回避な不純物及びMgからなることを特徴とする高強度マグネシウム合金。
  2. 0.1〜4.0重量%のSiをさらに含んでいる請求項1記載の高強度マグネシウム合金。
  3. 0.1〜2.0重量%のCaをさらに含んでいる請求項2記載の高強度マグネシウム合金。
  4. 前記Znの含有量が5.0〜7.0重量%である請求項1〜3のいずれか一つに記載の高強度マグネシウム合金。
  5. 前記Mnの含有量が0.75〜2.0重量%である請求項1〜4のいずれか一つに記載の高強度マグネシウム合金。
  6. 前記Siの含有量が1.5〜3.0重量%である請求項2または3記載の高強度マグネシウム合金。
  7. 前記Caの含有量が0.3〜1.0重量%である請求項3記載の高強度マグネシウム合金。
  8. 不活性ガス雰囲気のマグネシウム溶湯を準備し、該溶湯にMn成分として、Zn−10〜20重量%Mn母合金を670〜720℃で添加し、
    該溶湯に不足分のZnを添加し、
    前記MnおよびZn成分が混合された溶湯から鋳造材を製造し、
    該鋳造材を均質化処理してビレットを製造し、
    該ビレットを予熱した後、加工することを特徴とする高強度マグネシウム合金の製造方法。
  9. AlまたはCaをさらに添加する請求項8記載の高強度マグネシウム合金の製造方法。
  10. 前記マグネシウム溶湯にMg−Si母合金をさらに添加する請求項8記載の高強度マグネシウム合金の製造方法。
  11. 前記Znの添加は、合金製造温度で蒸気圧の高いZnの損失を減らすために670℃に炉冷した後、行われる請求項8記載の高強度マグネシウム合金の製造方法。
  12. 前記鋳造材は、340〜410℃で6〜12時間均質化処理してビレットを製造し、該ビレットを150〜400℃で30分〜2時間予熱した後、加工する請求項8記載の高強度マグネシウム合金の製造方法。
  13. 前記ビレットの加工材を70〜100℃で24〜96時間の1次時効処理を行なった後、150〜180℃で48時間以上2次時効処理を行う請求項12記載の高強度マグネシウム合金の製造方法。
  14. 二重時効処理前に340〜410℃で6〜12時間の溶体化処理を行う請求項13記載の高強度マグネシウム合金の製造方法。
  15. 二重時効処理前に3〜7%のストレッチングを行う請求項13記載の高強度マグネシウム合金の製造方法。
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