JPH01247549A

JPH01247549A - 高靭性アルミニウム合金

Info

Publication number: JPH01247549A
Application number: JP7835588A
Authority: JP
Inventors: Jiyuuketsu Jin; 重傑神; Naomi Nishi; 西　直美
Original assignee: Ryobi Ltd
Current assignee: Ryobi Ltd
Priority date: 1988-03-30
Filing date: 1988-03-30
Publication date: 1989-10-03

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、強度が高く、しかも靭性の優れたダイカスト
用のアルミニウム合金に関する。

〔従来の技術〕

従来、靭性の優れるＡｌ−８１−Ｍｇ系合金としては、
ＪＩＳにＡＣ４ＣＨが規格されており、自動車のディス
クホイール用合金として広（利用されている。

Ａｌ−８ｉ−Ｍｇ系合金における不純物のＦｅは、ＡＩ
！、Ｓｉと結合し針状のＡＩ！−８ｉ−Ｆ’ｅの化合物
を形成し、靭性を低下することが知られている。

このことから、靭性を重視するＡＣ４Ｃ）−１合金では
、Ｆｅ含有量をＱ、２ｗｔ％以下に抑えているが、Ｆｅ
を低（抑えることはインゴット製造上大きな制約を受け
る為、合金コストを引き上げる原因となっている。

即ち、ＦｅをＱ、２ｗｔ％以下（こ抑えるには、使用す
る純ＡＩが９９．７ｗｔ％以上の高純度のものに限られ
、又、その製造された合金は不純物の規制が厳しい為、
鋳造現場でリサイクルできない問題点がある。

又、ＡＣ４ＣＨ合金は、ホイール用合金として使用する
場合、鋳放し状態では靭性が不十分である為、鋳造後熱
処理（Ｔ、）を行なう必要があり、製品の加工コストが
アップしている。

一方、ダイカストで型造すると鋳造時の金型への溶着が
問題になる為、Ｆｅ含有量の少ないＡＣ４ＣＨは使用で
きない。その為、Ｆ’ｅ含有量を増加し、金型への溶着
を抑え、更にＦｅの害を緩和する為に少量の鳩を添加し
たものは特公昭５６−５４３７７号公報に開示されてい
る。（以下これを従来例と称す〕〔発明が解決しようとする課題〕上述の従来例合金は、Ｆｅの許容量が大きい為、ＡＣ４
ＣＨ合金と違って合金コストが安く、現場でのリサイク
ルも可能であるが、Ｆｅ含有量が０．８〜ｌ、Ｑ　ｗｔ
％と多い為、靭性がＡＵ４ＣＩ−１１こ比べ劣っている
問題点がある。

冷却速度の大きいダイカスト鋳造では、Ｆ’ｅの影響は
比較的少なく、又、Ｍｎ添加ｌこよりＡ４−Ｆｅ−Ｓｉ
化合物を球状化する効果から靭性に対する害は最小限に
抑えられるものの、Ｆｅ量が１ｗｔ％近くにおよぶと靭
性、強度の低下は避けられな０）。

その為、従来例の合金では、重要保安部品ｌこ応用する
場合、熱処理を行なって靭性、強度の向上を図っている
。

しかし、ダイカスト製品に熱処理を行なう為【こはＰＦ
法（酸素ガス雰囲気鋳造法）等、特殊鋳造法用いねばな
らず、その上、熱処理工程自体が生産効率を著しく低下
させる為、ダイカスト本来の生産性上のコストメリット
が得られない問題点がある。

このよ５１こ、従来例合金が代表するダイカスト用のＡ
ｌ−８１−Ｍｇ系合金では金型への焼付きを抑制する為
にＦ’ｅが必須の添加元素であり、このＦｅが原因とな
って十分な靭性が得られず、熱処理を要するのが現状で
ある。

本発明は、従来の技術の有するこのような問題点（こ鑑
みてなされたものであり、その目的とするところは、合
金価格に影響しない程度の）’ｅ量が許容され、更にダ
イカスト性が良く、鋳放し状態で優れた強度と靭性を有
するＡｌ−Ｍｇ−Ｎｉ−Ｍｎ系合金を提供しようとする
ものである。

〔課題を解決する為の手段〕

上記目的を達成する為に、本発明における高靭性アルミ
ニウム合金は、Ｍｇ　１〜４，５ｗｔ％と、Ｎｉ０．５
〜４．０ｗｔ％と、Ｍｎ　＜　１．５　ｗｔ％と、Ｓｉ
　＜１．Ｑｗｔ％を含み、残部がＡＡ’及びＦｅ（０，
７ｗｔ％、Ｃ：ｕ　＜１．０ｗｔ％、Ｚｎ　＜１．０ｗ
１％の不可避的不純物からなるものである。

そして、上記高靭性アルミニウム合金は、Ｍｇ１〜４．
５　ｗｔ％と、Ｎｉ　０．５〜４．０ｗｔ％と、Ｍｎ　
＜１．５ｗｔ％と、Ｓｉ　＜１．０ｗｔ％と、Ｔｉ　０
．０１〜Ｑ、３ｗｔ％、Ｂ　０．００１〜Ｑ、１ｗｔ％
、Ｂｅ　０．００１〜０．００５ｗｔ％のうち何れか１
種以上を含み、残部がＡｌ及びＦ　＜　０．７ｗｔ％、
Ｕｕ＜１．Ｑｗｔ％、Ｚｎ　＜　１．０ｗ１％の不可避
的不純物からなることが好ましい。

〔作用〕

本発明合金は、Ｎｉ、又は鳩等、Ｆ’ｅ系元素を比較的
多（添加している為、金型への溶着を防ぐ目的で積極的
に１ｗｔ％近（のＦｅを添加する必要はなく、その上、
不可避的不純物として０．７ｗｔ％以下のＦｅが混入し
ても機械的性質が太き（低下しない非熱処理型ダイカス
ト用合金である。

本発明合金における成分組成の限定理由を以下に述べる
。

Ｍｇ　：　Ｍｇはマトリックスに固溶することにより合
金の引張強さ、耐力、硬さを向上する。１ｗｔ％以下で
は強度が不十分で４．５　ｗｔ％以上含有すると延性、
靭性が低下する。

Ｎｉ　：　Ｎｉの添加は、Ａｌ−Ｎｉ化合物、又はＡｌ
−ＮｉＭｎ化合物を形成し引張強さ、耐力を向上させる
と共に、鋳造性の改善にも効果を示す。

Ｑ、５ｗｔ％以下では、鋳造時に金型への溶着が起る為
、Ｑ、５　ｗｔ％以上添加する必要があり、４　ｗ１％
以上添加すると、不純物のＦｅの影響を受は易くなり、
０．３〜Ｑ、５ｗｔ％程度のＦｅが混入しただけで靭性
、延性が著しく低下する。

Ｍｎ　：　Ｍｎは冷却速度が大きい場合、マ）　ＩＪフ
ックス中固溶し易く、製品表層部のチル層を強化、する
。

と固溶しないＭｎはＡ耐ｉ、又はＡｌと相互に化合物を形
成し、分散強化により合金の強度、耐力を向上する。

又、Ｎｉ同様、金型への溶着を抑制する効果を持つ。し
かし、１゜５ｗｔ％以上添加すると冷却速度の遅い肉厚
部で粗大晶を形成し靭性を低下する。

更に液相線温１度も上昇する為、炉中でスラッチを形成
し易くなる。

Ｓｉ　：　Ｓｉの添加は機械的性質の向上に大きく寄与
しないが、鋳造性に関し、特に湯回りを良好にする効果
が見られる。

Ｓｉは、本発明の合金系ζこ添加されると、ＭｇとＭｇ
２５ｉを形成し、添加量が多くなると強度、靭性が低下
するが、１　ｗｔ％以下であれば機械的性質に与える影
響は少な（、逆をこ湯回りを良好にする有効な添加元素
となる。

実際Ａこターイカスト工場では、ＡＩ！−８ｉ−Ｃｕ系
合金（ＡＤ（、’１０．１２　）の使用比率が高い為、
再溶解時等にＳｉの混入は避は難く、Ｓｉ量を低めに規
制することは製造上のネックとなる為、本発明合金では
、１　ｗｔ％以下の範囲で必要に応じて添加する。

１゛１、Ｂ　：　ｌ”ｉ及びＢは、結晶粒の微細化ｆこ
効果を示す公知の微量添加元素で、Ｔｉ０．ｏ１〜０．
３ｗｔ％、Ｂ　０．００１〜Ｑ、１ｗｔ％の範囲で必要
に応じで添加するＯＢｅ　：　Ｂｅは、合金の溶解時、
又は炉内での保持の際にＭｇが酸化消耗するのを抑える
効果を持つので添加量は０．００１〜０．００５ｗｔ％
の範囲が良い。

〔実施例〕

以下に本発明の実施例及び比較例につき説明する。

表−１に示す組成の合金溶湯を９０ｔｏロダイカストマ
シンを用いで鋳込温度７３０〜７５０℃、金型温度１１
０−１５０℃、射出速度１．３〜１．５　ｍＡｅｃ　、
鋳込圧７６ｏＡｙｆ／ｌ、チルタイム５秒の条件で鋳造
し、試料１〜７とした。

他ＯこＪＩＳ規格によるＡＣ？４Ｇ合金、前記従来例合
金を上記と同様の条件で鋳造し、これを参考材とした。

ＡＣ：４Ｃは、ＡＣ４ｅ）ｆ合金の不純物許容量を大幅
（こ緩和した合金であり、ＦｅをＱ、５ｗｔ％含有する
為、引張試験片等、単純な形状のものであれば、辛うじ
てダイカストすることができた・その為、ＡＣ４ＣＨ合
金にかえて、ＡＣ４Ｃ合金を参考材とした。

以上の試料１〜７及び参考材を用いて下記の実験を行な
った結果を表−２１こ示す。

（１）引張試験ＡＳＴＭ規格引張試験片形状の試料１〜７及び同様の参
考材を用い、鋳放し状態で引張試験を行なった。

（２）硬さ試験６．３５ＵＩＸ６．３５ｍ１＋ｘｌＱｍｍの試料１〜７
及び同様の参考材を用い、鋳放し状態のビッカース硬さ
（＋−１ｖ）を測定した。この時の荷重は５００２であ
る。

（３）衝撃試験試料１〜７及び参考材を断面が６．３５ｆｆｉｊＥＸ６
．３５ｆｉｌの試験片とし、鋳放し状態でシャルピー衝
撃試験を行なった。

表−２に示す試験結果から明らかなよう（こ、本発明合
金の試料１．２．３は、参考材へ〇４ｃ及び従来例の合
金試料と同程度か、ないしはそれ以上の引張強さを示し
、伸びは１０％以上を示す。

比較合金の試料４〜７は、伸び力月Ｏ％以下か、あるい
は引張強度が低く、鋳放し状態での機械的性質は何れも
本発明合金より劣る。

表−２〔発明の効果〕以上説明したよう１こ本発明の高靭性アルミニウム合金
ｆこおいては、Ｆｅ系元素の鳩、Ｎｉを比較的多く添加
している為、積極的にＦｅを添加する必要がなく、又不
可避的なＱ、７ｗＬ％以下のＦｅは靭性に大きく影響し
ない為、鋳放し状態で優れた靭性、延性を得られる効果
がある。

従って、従来、自動車ホイール用のＡ／−８１−Ｍｇ系
ダイカスト合金では、金型への溶着を抑えるのをこ１　
ｗｔ％近くのＦ″ｅを添加している為、靭性が不十分で
鋳造後熱処理を行なって靭性強度の向上を図っていたも
のが本発明合金によれば、このような熱処理を必要とし
ないので、ホイール等の重要保安部品の加工コストを大
幅に削減できる。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）Ｍｇ１〜４．５ｗｔ％と、Ｎｉ０．５〜４．０ｗ
ｔ％と、Ｍｎ＜１．５ｗｔ％と、Ｓｉ＜１．０ｗｔ％を
含み、残部がＡｌ及びＦｅ＜０．７ｗｔ％、Ｃｕ＜１．
０ｗｔ％、Ｚｎ＜１．０ｗｔ％の不可避的不純物からな
ることを特徴とする高靭性アルミニウム合金。
（２）Ｍｇ１〜４．５ｗｔ％と、Ｎｉ０．５〜４．０ｗ
ｔ％と、Ｍｎ＜１．５ｗｔ％と、Ｓｉ＜１．０ｗｔ％と
、Ｔｉ０．０１〜０．３ｗｔ％、Ｂ０．００１〜０．１
ｗｔ％、Ｂｅ０．００１〜０．００５ｗｔ％のうち何れ
か１種以上を含み、残部がＡｌ及びＦ＜０．７ｗｔ％、
Ｃｕ＜１．０ｗｔ％、Ｚｎ＜１．０ｗｔ％の不可避的不
純物からなることを特徴とする高靭性アルミニウム合金。