JPS63279903A - ウエツト性能にすぐれたトレツドパタ−ンを有するタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はトレッドパターンを改良することによりウェッ
ト性能を改善したタイヤに関するものである。

〔従来の技術〕

タイヤのウェット性能即ち、濡れ路面におけるタイヤの
グリップ性能を向上させるためにタイヤのトレッドのブ
ロックに幅の狭い切込溝よりなる所謂サイプを設け、サ
イプのエツジ効果により、路面の水膜を破り、トレッド
と路面の間の水膜を速やかに排除しようとする方法が行
なわれている。

このエツジ効果を高める方法として、サイプの密度を大
きくする方法あるいは、タイヤのトレッドの各部が主と
して路面から受ける力の向きに応じてサイプの向きを変
えて配列する方法（特開昭６Ｏ−２８４００５）等が提
案さｎてイル。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記のサイプの密度を大きくしてエツジ効果を高める方
法は、タイヤのウェット性能の向上には効果があるが、
トレッドのブロックの剛性が低Ｔし、ノイズの増大、偏
摩耗の増加、トレッドのサイプ部分からの欠損、が生じ
やすく、又、タイヤ成形用金型の製造コストの上昇等の
問題がある。

又タイヤのトレッドの各部において、各部の機能分担に
応じてサイプの方向を変えるだけでは、サイプのエツジ
効果を充分に発揮することはできない。

一般にトレッドの接地部分では、路面からの圧力により
、サイプは殆ど両側が密着して閉じてしまっており、サ
イプが開いている時に較べ排水性が悪く、エツジ効果も
充分でない。

従って本発明は、トレッドの接地部分においてもサイプ
が閉鎖せず、開口状態に保つことによりエツジ効果及び
排水性を高め、ウェット性能の優れたタイヤを提供する
ことを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成すべく本発明者らが鋭意研究を重ねた結
果、トレッドのリブ又はブロックをサイプにより分割す
る際に等分に分割せず、幅の広い剛性の大なる領域と、
幅の狭い剛性の小なる領域をつくり、その剛性の差によ
り、トレッドの接地面に路面から水平方向の力が加わつ
ｔコとき、トレッドのブロックのサイプにより区分され
ｔこ各領域の水平方向の変位量に差を生ぜしめ、サイプ
を強制的に開口せしめることができることを見出し、本
発明を完成するに至った。

即ち本発明は、サイプにより複数個の領域に区分されｒ
こリブもしくはブロックを備えたトレッドパターンを有
するラジアル構造の空気入りタイヤにおいて、該サイプ
の平均深さが主溝深さの０．４〜１．０倍であり、サイ
プのタイヤ幅方向への投影長がリブもしくはブロックの
タイヤ幅方向への投影長の７０％以上であり、サイプを
隔てて、互に隣接する領域の平均の幅が互に異なり、そ
の幅の狭い領域の幅すと幅の広い領域の幅ａの比ｂ　／
　ａが０．８以下であるようなブロック又はリブがタイ
ヤ周方向へ少くとも一列配列さｎ５、且つ狭い領域の平
均幅がそれに隣接するサイプの平均深さの２倍以下であ
ることを特徴とするウェット性能にすぐれたトレッドパ
ターンを有するタイヤを要旨とする。

次に図面により本発明の内容を詳しく説明する。

第１図は本発明のタイヤのトレッドパターンの一例の展
開図であり、第２図はその一部の拡大図である。第１図
のトレッドパターンでは、タイヤの周方向に延びる主溝
（１）と、主溝（１）をつなぐ副溝（２）とに囲まれた
ブロック（３）がタイヤの周方向に複数列に配列され、
トレッドの中心線に沿って周方向にリブ（４）が配設さ
れている。

各ブロック（３）及びリブ（４）には１対又は複数対の
互に平行なサイプ（５）が設けられる。このサイプ（５
）はブロック又はリブの縁まで達し、主溝（１）又は副
ＩＩ（２）に連通してもよいし、主溝（１）、副溝（２
）に連通　　　゛せず、ブロック（３）又はリブ（４）
内で、独立したものであってもよい。

サイプ（５）は直線状であっても第３図に示すように途
中で湾曲あるいは屈曲してもよい。１対のサイプは正し
く平行である必要はなく、各部において略平行であｎば
よい（第８図）。

サイプ又はサイプとその延長線によりブロック（３）お
よびリブ（４）は複数の領域（６）に分割される。サイ
プを隔てて互に隣接する領域の幅は互（こ異っており、
幅の広い領域（６ａ）の幅をａ、幅の狭い領域（６ｂ）
の幅をｂとするとき、その幅の比ｂ　／　ａは０．８以
下とする。ｂ　／　ａが０．８より大で１に近付けば、
両頭域（６ａ）、（６ｂ）の剛性の差が小さくなり、後
に詳述するような剛性の差によるサイプの開口の効果が
発揮できなくなる。

サイプ（５）の深さは、その平均の深さが主溝（１）の
深さの０．４〜１．０倍であることを要す。サイプの深
さが主溝深さの０．４倍よりも浅いと、幅の狭い方の領
域（６ｂ）の剛性が充分小さくならず、隣接する領域相
互間に充分剛性の差が生じない。

サイプのタイヤ幅方向への投影長はリブ又はブロックの
タイヤの幅方向への投影長の７０％以上とする。１つの
ブロック内で途中で断続するサイプの、上記投影長は、
その合計長とする。サイプのタイヤ幅方向への投影長が
上記値より小さいと、サイプにより区分さｎた領域が独
立し１こ領域として運動することができず、サイプを開
口せしめる゛　効果を発揮できない。

第１図ではトレッドの各ブロック（３）又はリブ（４）
には、２本ずつ対にしてサイプ（３）を設けたがサイプ
は必ずしも２本ずつ対にしてサイプを設ける必要はなく
、１つのブロックに１本又は奇数本のサイプを設けても
よい。その場合でも、サイプを隔てて隣接するブロック
領域（６）の幅に差を設け、領域間に剛性の差が生じる
ようにすればよい。

〔作用〕

本発明のトレッドパターンを有するタイヤが接地したと
き、制動又は加速により地面から水平方向の摩擦力を受
けると、第４図に示すようにサイプ（５）により区分さ
れた各領域はそれぞれ矢印で示す水平方向の力により変
形されるが、各領域の剛性の差により、幅の広い領域（
６ａ）は変形が小さいのに対し、幅の狭い領域（６ｂ）
は変形が大きく、この結果力のかかる方向により、２本
のサイプのうち一方のサイプは開鎖さｎるが、他方のサ
イプは必ず開口する。

一つのブロックに１本のサイプのみを設ける場合には、
第５図に示すように矢印で示す一方の方向に力が加わっ
たときのみサイプ（５）は開口し、逆方向の力が加わっ
たときには閉鎖する。従ってタイヤは制動力の方を高め
る必要があるため、制動時の摩擦力でサイプが開（よう
に接地面でサイプのタイヤ進行方向前方の領域の幅を大
きく、後方の領域の幅を小さくするのがよい。

〔実施例及び比較例〕

第１図に示すトレッドパターンと同じ形状の主溝及び副
溝を有し、各ブロックのサイプの数と位置を変えたタイ
ヤサイズ１８５／７０ＨＲ１８のタイヤを車に装着し、
濡れ路面における制動距離を比較測定した。タイヤの空
気圧は１９０ＫＰａ。

リムは５ＪＸ　１８．負荷、及び路面の水深は一定とし
、２０〜８０＆ｘ／ｈの速度における制動距離を１０ｋ
ｍ／ｈ毎に測定し、その平均値を比較例１の場合を基準
として指数で表わし、その結果を第１表に示す。

第１表 〔発明の効果〕 本発明のウェット性能にすぐれたトレッドパターンを有
するタイヤによれば、上記の如く路面との摩擦力により
サイプが開口する結果、開口したサイプのエツジ効果に
より、濡れ路面の水膜を破り、その水を開口したサイプ
から主溝を経て速やかに排水し、トレッドの接地面と路
面の間の摩擦力を大きく保つことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のタイヤのトレッドパターンの展開図、
第２図は同一部拡大図である。第３図は本発明のタイヤ
のトレッドパターンにおけるサイプの形状の池の実施例
を示す図面である。第４図及び第５図は本発明のタイヤ
のトレッドの動きを示す断面図である。 （１）・・・主溝、　　　　　　（２）・・・副溝、（
３）・・・ブロック、（４）・・・リブ、（５）・・・
サイプ、（６）・・・領域。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）サイプによって複数個の領域に区分されたリブも
   しくはブロックを備えたトレッドパターンを有するラジ
   アル構造の空気入りタイヤにおいて、 該サイプの平均深さが主溝深さの０．４〜１．０倍であ
   り、 サイプのタイヤ幅方向への投影長が、リブもしくはブロ
   ックのタイヤ幅方向への投影長の７０％以上であり、 サイプを隔てて、互に隣接する領域の平均幅が互に異な
   り、その幅の狭い領域の幅ｂと幅の広い領域の幅ａの比
   ｂ／ａが０．８以下であるようなブロック又はリブがタ
   イヤ周方向へ少くとも一列配列され、 且つ狭い領域の平均幅がそれに隣接するサイプの平均深
   さの２倍以下である ことを特徴とするウェット性能にすぐれたトレッドパタ
   ーンを有するタイヤ。
2. （２）該ブロックにそれぞれ少くとも２本のサイプがほ
   ぼ平行に配設され、該ブロックが少くとも３個の領域に
   区分された特許請求の範囲第１項記載のウェット性能に
   すぐれたトレッドパターンを有するタイヤ。