JPS6327623Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はジヤー炊飯器等の調理器に係り、特に
１枚の金属板を筒状に巻き両端に形成したハゼ折
り部を互いに結合した外装体とヒンジ部との関係
構造に関するものである。

従来、本体を構成する円筒状外装体のハゼ折り
部は、本体ヒンジ部の位置にあり、そしてこのハ
ゼ折り部は、外方に湾曲して円形になり難いた
め、そのヒンジ部を覆うホルダーカバーとこのホ
ルダーカバーに着脱自在に取付られる露受とは、
ハゼ折り部をにげて湾曲させる必要があり、よつ
てそのホルダーカバー及び露受のヒンジ部への設
置が難かしかつた。

本考案は上記従来の不具合点を解消するもので
あり、以下に本考案の一実施例としてジヤー炊飯
器について添付図面により説明する。

図において１は１枚の金属板を筒状に巻き両端
に形成したハゼ折り部２を互いに結合した円筒状
の外装体で、下部開口部を覆う底蓋３と、フツク
部６、ヒンジ部５を一体に有し、外周下部に前記
外装体１の上部開口カール鍔が圧入固定された樹
脂製リング状上枠４とで、本体側の外部を構成し
ている。外装体１の上端には、蓋体Ｂを枢支する
ヒンジ部５が一体に形成された上枠４が結合固着
されている。また外装体１のハゼ折り部２は、第
４図に詳細に示す如く、ヒンジ部５を避けて、ホ
ルダーカバー３０や露受部３２等の部品の取着部
の側面近傍に位置するように配慮されている。な
お、ハゼ折り部２の部分が外装体１のうちで最も
強度が大であることを考慮すれば、このハゼ折り
部２を上記部品の取着部から離れた場所に位置さ
せると、部品取着部における外装体１の強度が弱
くなるため、ハゼ折り部２は上記部品取着部の側
面になるべく近づけて位置させることが望まし
い。又外装体１の内部には、有底筒状の外鍋７
が、その上部フランジを上枠４に螺子で固定して
垂下されており、又外鍋７の上部外周には、保温
用ヒータ８が、更に外鍋７の内底部には、シーズ
型の炊飯ヒータ９が夫々設置、装着されている。
更に外装体１と外鍋７との間隙には、ガラスウー
ル等の断熱材１０が介装されており、又該外鍋７
内に僅少の間隔を存して収納自在に吊下さる内鍋
１１を有している。なお内鍋１１は、その上部開
口鍔部を外鍋７の上部フランジ部に載置してい
る。以上のようにジヤー炊飯器本体Ａは構成され
ている。Ｂは樹脂製外蓋１２、樹脂製内蓋１８、
等から構成され、この本体Ａ上方開放部を覆う完
成体の蓋体で、外蓋１２における前記上枠４のヒ
ンジ部５と対応する部分に蓋体ヒンジ部１３を設
けると共にこのヒンジ部１３と上枠４のヒンジ部
５とを鋼鉄線等から成るヒンジ軸１４にて枢支す
ることにより、ヒンジ軸１４を支点として本体上
方開放部の開閉を行なうことができるように構成
されており、又フツクレバー開閉操作ボタン１５
によりこの蓋１２のロツク及びそのロツクの解除
をするように構成されている。又蓋体Ｂ内部に
は、コード状の上蓋ヒータ１６、炊飯感知用サー
モスタツト１７等が各々設置されている。１９は
前記外蓋１２と一体に形成された持ち運び等に利
用する上面が開口してなる把手部、２０はこの把
手部１９開口、ヒンジ部５、後述するヒンジ軸１
４の両端等を覆う蓋カバーである。

ヒンジ部５について更に詳細に説明すると、上
枠ヒンジ部５は、横断面コ字形となし、この両側
には、一対のヒンジ軸１４用の内穴２１が設けら
れ、更にこの上部には、挿入溝２２が設置されて
いる。このヒンジ部５の下側、すなわち器具本体
側に於ては、該ヒンジ部５とほゞ同一巾に設定さ
れた段部２３が、外装体１に区画される内、外側
に渡つて形成され、かつ外装体１の外側部分に
は、ほゞ半円状の区画壁２４が設置されており、
該外装体１と該上枠４とが圧入固定された状態に
於て前記段部２３によつて一対の貫通角孔２５が
形成されるものである。なお４ａは後述する露受
３２に露を導く導管である。蓋体ヒンジ部１３に
於ては、上枠ヒンジ部５を両側からはさみ嵌合摺
動回転する様コ字形となし、この両側には、ヒン
ジ軸１４が挿入される一対の貫通内穴２６があ
り、この上部には、内壁と外壁との間を所定巾に
て形成した一対の切欠部２７が垂直方向に所定の
高さ迄形成され、更にこの切欠部２７にて形成さ
れた平面部２７ａから下側に向かつてＵ字溝２８
が同時に形成されているものである。

２９は、該上枠ヒンジ５とほゞ同一巾にて形成
されたストツパ部で、蓋体Ｂ開時に於てホルダー
カバー３０に当接して所定の開閉角度を保持する
役目をなすものである。

次に本体Ａと蓋体Ｂとの嵌合装着を行なう前述
の組立構成について説明すると、該上枠４に外装
体１を圧入固定する際、保温用ヒータ８のリード
線８ａや本体Ａ内の電気部品からの複数のリード
線８ｂを各々２分して上枠４に形成された段部２
３に挿入し、しかして外装体１を上枠４に圧入固
定し、各々複数のリード線８ａ，８ｂは上枠ヒン
ジ部５に形成されたコ字状部の空隔所内に於て更
に２分され、挿入溝２２よりそれぞれ上枠ヒンジ
部５から導出される。

次に前記上枠ヒンジ部５の外側開口部を覆うカ
バー部３０ａ、螺止用ボス部３０ｂとが一体に形
成されたホルダーカバー３０を、各々嵌合装着
し、上枠４に埋設された金具４ｂのねじ孔に螺子
３１を螺合させて締結する。この時該螺止用ボス
部３０ｂが貫通する外装体１に形成される貫通孔
１９は、ハゼ折り部２より所定間隔を持つた位置
に設けてある。このためホルダカバー３０は外装
体１に当接する部分が、ハゼ折り部２より外れた
位置にくるため、外装体１にしつくり当接し見苦
しくなく装着されるものである。又前記ホルダー
カバー３０に着脱自在に取付けられる露受３２
も、ホルダカバー３０と同様に外装体１にしつく
り当接し見苦しくなく装着される。

以上述べた如く構成により本体Ａ側は組立てら
れる。

次に上蓋ヒータ１６や、炊飯感知用サーモスタ
ツト１７等の電気部品を装着した蓋体Ｂ完成体の
蓋体ヒンジ部１３を、内側方向より該上枠ヒンジ
部５に嵌合しながら本体側リード線８ａ，８ｂを
切欠部２７に導出してヒンジ軸１４をそれぞれの
貫通丸穴２１，２６に挿入貫通することにより蓋
体Ｂと本体Ａとが枢支される。

更に本体側リード線８ａ，８ｂと外蓋側リード
線１６ａ，１７ａとの接続は、外蓋１２と一体に
形成された把手部１９の空隔所１９ａ内に於て
各々接続してから後に蓋カバー２０を把手部１９
に嵌合装着することによつて、該蓋体ヒンジ部１
３は覆われ、かつヒンジ軸１４の抜け止めとな
る。

以上のような構成から明らかなように、本考案
によれば外装体のハゼ折り部が、本体ヒンジ部を
覆うホルダーカバーや露受部の部品の取着部の側
面近傍に位置させて設けてあるため、ホルダーカ
バーや露受等の部品の外装体への挿着が簡単とな
り、又組立時、外装体とホルダーカバーとの間の
隙間、外装体と露受との間の隙間等の発生が解消
できるとともに、上記部品取着部における外装体
の強度が低下することのない実用的価値大なる調
理器を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すジヤー炊飯器に関
し、第１図は正面半断面図、第２図はヒンジ部の
断面図、第３図は一部断面にして示す第２図の背
面図、第４図は第２図の−線断面図、第５図
は蓋体を取除した本体側ヒンジ部の上面図、第６
図はヒンジ部の分解斜視図、第７図は本体側ヒン
ジ部の分解斜視図、第８図は第４図の−線断
面図である。 なお図中同一符号は同一部分を示し、１は外装
体、２はハゼ折り部、４は上枠、５はヒンジ部、
３０はホルダーカバー、３２は露受である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １枚の金属板を筒状に巻き、両端に形成したハ
   ゼ折り部を互いに結合した外装体と、この外装体
   の上端に結合固着され蓋体を枢支するヒンジ部が
   一体に形成された上枠とを備え、上記ヒンジ部の
   外側を覆うホルダーカバー、このホルダーカバー
   に着脱自在に取付けられる露受部等の部品を設け
   た調理器において、上記外装体のハゼ折り部は、
   上記部品の取着部の側面近傍に位置させたことを
   特徴とする調理器。