JPS632541B2 - - Google Patents

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JPS632541B2
JPS632541B2 JP58073690A JP7369083A JPS632541B2 JP S632541 B2 JPS632541 B2 JP S632541B2 JP 58073690 A JP58073690 A JP 58073690A JP 7369083 A JP7369083 A JP 7369083A JP S632541 B2 JPS632541 B2 JP S632541B2
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JP
Japan
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catalyst
carrier
solvent
reaction
cyclic dione
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JP58073690A
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Pii Gureko Nikorasu
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Koppers Co Inc
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Publication date
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Publication of JPS632541B2 publication Critical patent/JPS632541B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/45Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by condensation
    • C07C45/455Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by condensation with carboxylic acids or their derivatives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C37/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C37/06Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring by conversion of non-aromatic six-membered rings or of such rings formed in situ into aromatic six-membered rings, e.g. by dehydrogenation
    • C07C37/07Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring by conversion of non-aromatic six-membered rings or of such rings formed in situ into aromatic six-membered rings, e.g. by dehydrogenation with simultaneous reduction of C=O group in that ring
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C39/00Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C39/02Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring monocyclic with no unsaturation outside the aromatic ring
    • C07C39/08Dihydroxy benzenes; Alkylated derivatives thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/78Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C45/81Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
ある種の1・3−環式ジオンの接触脱水素によ
るレゾルシンおよび置換レゾルシジの製造は公知
である。本発明は、特に、δ−ケトカルボン酸エ
ステルの気相環化によつて誘導される1・3−環
式ジオンの脱水素によるレゾルシンおよび置換レ
ゾルシンの製造方法の改良に関する。 ミユラー(Muller)らの米国特許第4072660号
は、4−オキソカルボン酸エステルをシクロヘキ
サン−1・3−ジオン型中間体へ環化した後、こ
の中間体を対応するレゾルシンまたは置換レゾル
シンへ脱水素することによるレゾルシンおよび置
換レゾルシンの製造を記載している。シクロヘキ
サン−1・3−ジオン中間体は、ナトリウムメチ
ラートのような強塩基の化学量論量の存在下に於
て、グリコールエーテル溶媒中で、4−オキソカ
ルボン酸アルキルエステルまたはδ−エノールラ
クトンの液相環化によつてシクロヘキサンジオン
のナトリウム塩を得る第1工程とこのナトリウム
塩を酸性にしてシクロヘキサンジオン中間体を得
る第2工程とによつて製造される。中間体の脱水
素は、パラジウム担持炭素触媒のような担持貴金
属触媒の存在下に於て、同じグリコールエーテル
溶媒中で行われる。ミユラー(Muller)の ’
660号の製法は、シクロヘキサンジオン中間体の
液相製造のために高価な溶媒が所要でありかつ環
化工程では強アルカリ触媒が所要で、その後、環
化生成物のアルカリ塩からシクロヘキサンジオン
へ復帰させるために強酸が所要であるという欠点
がある。シクロヘキサンジオン復帰工程からの残
留鉱酸は、脱水素工程中、貴金属触媒の活性を阻
害する可能性がある。その上、ミユラー
(Muller)の ’660号の製造は、かなりの量の流
出物を生じ、その回収および投棄に費用がかか
る。 ミユラー(Muller)らの米国特許第4250336号
では、δ−ケトカルボン酸エステルの環化および
シクロヘキサン−1・3−ジオンの対応するレゾ
ルシンまたは置換レゾルシンへの脱水素は、水
素/窒素キヤリヤーおよび触媒の存在下に於て、
1工程気相反応で行われる。触媒は、典型的に
は、トリウム担持炭素と白金/酸化クロム担持ア
ルミナとの2成分混合物で与えられる。この1工
程法は、反応生成物がかなりの量の種々の副生成
物と残留するδ−ケトカルボン酸エステル出発物
質とを含むので不利である。ミユラー(Muller)
の ’336号の反応生成物混合物から商業的に使用
できるレゾルシンまたは置換レゾルシンを分離す
ることは困難であり、反応生成物混合物中のδ−
ケトカルボン酸エステル出発物質およびシクロヘ
キサン−1・3−ジオン中間体から分離するのは
特に困難である。その上、ミユラー(Muller)
の ’336号の方法は、高価な触媒が所要であり、
該触媒は、1工程環化−脱水素反応に用いて失活
すると、以前の活性度へ再活性化することはほと
んど不可能である。 ミユラー(Muller)らの米国特許第4160113号
では、液相中でシクロヘキサン−1・3−ジオン
を接触脱水素することによつてレゾルシンおよび
置換レゾルシンを製造する。液相は、広い沸点範
囲を有する多種の脱水素溶媒によつて与えられ
る。低沸点すなわち約160℃以下の沸点の溶媒を
用いる場合には、最適脱水素温度を用いるため
に、加圧下に反応を行わねばならない。かくし
て、好ましい脱水素溶媒群は、約180℃〜約260℃
の範囲の沸点を有するグリコールエーテルによつ
て与えられる。ミユラー(Muller)の ’113号
のこれら高沸点溶媒の多くは、脱水素媒質として
用いる場合、溶媒とレゾルシンと他のフエノール
系副生成物の沸点がよく似ているために、副生成
物および溶媒から所望の生成物を分離することが
極めて困難であるので不利である。 従つて、分離の容易な副生成物の比較的少量を
含む、高収率のレゾルシンまたは置換レゾルシン
の製造方法が、依然として要望されている。 本発明は、一般式() (上記一般式()中、R1〜R4は、水素および
約6個までの炭素原子のアルキル基から選ばれ、
但し、R1〜R4の炭素原子の全数が約24を越えな
いことを条件とする) のレゾルシンまたは置換レゾルシンの製造方法を
提供する。本発明の方法は、δ−ケトカルボン酸
エステルを環式ジオン中間体へ気相環化する第1
工程と該環式ジオン中間体を一般式()で定義
されるレゾルシンまたは置換レゾルシンへ液相脱
水素する第2工程とを含む。蒸気流は、易凝縮
性、不反応性キヤリヤーと混合または溶解された
δ−ケトカルボン酸エステルを含む。本明細書中
で用いる“δ−ケトエステル”という用語は、
“δ−ケトカルボン酸エステル”の略称であり、
一般式() (上記一般式()中、R1〜R4は、一般式()
について定義した通りであり、R5は、アルキル、
アリール、アルキルアリール基から選ばれ、但
し、R5の全炭素原子数が24を越えないことを条
件とする) で定義される化合物を含む。不反応性キヤリヤー
は、δ−ケトエステル出発物質がその中に可溶で
あるように選ばれる。また、キヤリヤーは、環式
ジオン中間体がその中に僅かしか溶解しないか不
溶であるように選ぶこと、あるいは環式ジオン中
間体が未反応出発エステルおよび環化反応中に生
成するアルコール副生成物と組み合わせた、選ば
れたキヤリヤー中に僅かしか溶解しないか不溶で
あるように選ぶことが好ましい。さらに、適当な
キヤリヤーは、25℃、1気圧に於て液体でなけれ
ばならずかつ包囲気圧条件下で、約25℃に於て気
相から凝縮できる十分に高い沸点をもつていなけ
ればならない。 少量の未反応δ−ケトエステル出発物質と環化
反応中に副生成物として生成したアルコールと共
に環式ジオン中間体を含む、反応ゾーンから出た
蒸気流を、次に、凝縮させる。蒸気流の液体への
凝縮は、易凝縮性キヤリヤーを用いているので、
通常の水冷装置で達成される。 本発明の方法の第2工程は、第1工程で得た環
式ジオンを含む液体溶液を担持貴金属触媒と接触
させることを含む。第2工程は、該環式ジオンを
脱水素してレゾルシンまたは置換レゾルシンを生
成するのに有効な反応時間、圧力、温度条件下で
行われる。 本発明の方法の第1工程の利点は、キヤリヤー
ガスが従来用いられているキヤリヤーガスに比べ
て液体に凝縮し易い気相反応媒質を使用すること
にある。先行技術の方法では、比較的高いキヤリ
ヤー対エステル比を有しかつ高速度で移動するガ
ス流中に、水素および窒素のようなキヤリヤーガ
スを用い、かかるキヤリヤーガスからの蒸気状生
成物および汚染物質の分離には、ガス流からの生
成物の分離を可能にするため、ガス流を−20℃以
下に冷却しなければならない。この冷却工程に
は、冷凍および凝縮装置ならびにエネルギー要求
の点で比較的高い費用を払わねばならない。本発
明で与えられるような易凝縮性キヤリヤーを用い
ると、比較的高価なガス凝縮工程の必要がなくな
る。 本発明の方法の第2工程の利点は、簡単な蒸留
技術で所望のレゾルシンまたは置換レゾルシンか
ら容易に分離することができる副生成物の比較的
少量を含む脱水素反応生成物を与える点である。
従つて、本発明の方法の2工程を組合わせること
によつて、面倒な汚染物質または副生成物の生成
なしに高収率の生成物が得られる。 本発明の方法は、第1工程で、4−オキソカプ
ロン酸メチルを3−ヒドロキシ−2−シクロヘキ
セン−1−オン中間体に環化し、次いで、第2工
程でこの中間体をレゾルシンへ脱水素することに
よるレゾルシンすなわち1・3−ジヒドロキシベ
ンゼンの製造に特に適している。 本発明の方法の第1工程のδ−ケトエステルの
気相環化によつて環式ジオン中間体が生成する。
この環式ジオン中間体は、互変異性特性であり、
かくして下記構造式()のいずれかまたは両方
で示すことができる。
【式】
【式】 上記構造式中、R1〜R4は、一般式()につ
いて上で定義した通りである。特別な環式ジオン
がジケト形であるかケト−エノール形であるか
は、通常、“R”置換基の性質、溶媒型のような
環式ジオンをその中に溶解する媒質の性質、温
度、圧力、PHに依存する。本明細書中で用いる
“環式ジオン”とは、δ−ケトエステルの第1工
程環化によつて生成される中間体を含むものとす
る。かかる中間体は、“1・3−環式ジオン”、
“シクロヘキサンジオン”、“シクロヘキサン−
1・3−ジオン”、“置換1・3−環式ジオン”、
“置換シクロヘキサンジオン”、“置換シクロヘキ
サン−1・3−ジオン”と、種々に呼ぶことがで
きる。レゾルシンの前駆物質として特に興味ある
中間体は、4−オキソカプロン酸メチルの環化に
よつて得られる。この中間体は、結晶性物質とし
て単離されるとき、ケト−エノール形で存在し、
次のように確認される。 3−ヒドロキシ−2−シクロヘキサン−1−オ
ン “ジヒドロレゾルシン”または“DHR”とし
ても知られている式()の中間体は、本発明の
方法の第2工程によつて脱水素されてレゾルシン
を生成することができる。 本発明の方法の第1工程で用いるための出発物
質は、上記一般式()(上記一般式()中、
R1〜R4置換基は、水素および低級アルキル基か
ら選ぶことができ、好ましい置換基は、メチル、
エチル、プロピル基である)を有するδ−ケトカ
ルボン酸エステルを含む。R5置換基は、直鎖ま
たは分枝鎖または環式の種々のアルキル基、単核
または2核または多核の種々のアリール基、種々
の単核または多核のアルキルアリール基で与えら
れることができる。R5置換基としての好ましい
アルキル基には、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、
n−ヘキシル基が含まれる。典型的なアリール基
には、フエニル、ナフチル基が含まれる。典型的
なアルキルアリール基はベンジル基である。本明
細書中で用いる“δ−ケトカルボン酸エステル”
という用語は、“5−オキソヘキサン酸エステ
ル”、“δ−ケトエステル”、“δ−ケト酸エステ
ル”、“アルカンカルボン酸エステル”と同義語で
あり、これらの用語はすべて直鎖アルカンから誘
導されるモノカルボン酸を記載するものである。 本発明の方法に於て、出発物質として用いるこ
とができるエステルは、一般にアクリル酸エステ
ルと適当なアルキル置換ケトンまたはアリール置
換ケトンとの反応によつて得られる5−オキソヘ
キサン酸エステルである。有用なアクリル酸エス
テルは、一般式() (上記一般式()中、Rは、水素、あるいはア
ルキルまたはアリールまたはアルキルアリール基
であることができ、R′は、アルキルまたはアリ
ールまたはアルキルアリール基であることができ
る)を有するアクリル酸エステルである。適当な
アクリル酸エステルの例は、アクリル酸メチル、
メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタク
リル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オ
クチル、アクリル酸ドデシルである。適当なケト
ンは、ケトンのカルボニル基に対してα位の炭素
上に1個以上の活性水素を有するケトンである。
適当な脂肪族ケトンの例は、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルプロピルケトン、ジエチルケ
トン、メチルイソプロピルケトン、メチルヘプチ
ルケトン、アセチルアセトン、アセトニルアセト
ンである。適当なシクロ脂肪族ケトンは、シクロ
ペンタノン、シクロヘキサノンである。適当なア
ルキルアリールケトンの例は、ベンジルメチルケ
トンである。これらの5−オキソヘキサン酸エス
テルの製造条件は、英国特許第1473184号に記載
されている。 本発明の方法に有用でありうる特別なα−ケト
エステルは、4−オキソカプロン酸メチル(a.k.
a.5−オキソヘキサン酸メチルエステル)、5−オ
キソヘキサン酸n−ブチルエステル、5−オキソ
ヘキサン酸イソプロピルエステル、5−オキソヘ
キサン酸イソブチルエステル、4−メチル−5−
オキソヘキサン酸メチルエステル、5−オキソヘ
プタン酸メチルエステル、4−メチル−5−オキ
ソヘプタン酸メチルエステル、4−n−プロピル
−5−オキソヘキサン酸メチルエステル、5−オ
キソノナン酸メチルエステル、5−オキソ−4−
フエニルヘキサン酸メチルエステル、5−オキソ
−6−フエニルヘキサン酸メチルエステルであ
る。 不反応性、易凝縮性液体キヤリヤーは、δ−ケ
トエステルを環化反応器中へ運ぶために用いられ
る。“不反応性”とは、δ−ケトエステルとの反
応および環化生成物との反応および環化条件下に
於ける触媒との反応に関して実質的に不活性であ
るキヤリヤーを特徴づける用語である。“易凝縮
性”とは、キヤリヤーが、包囲条件下、すなわち
約1気圧、約25℃に於て、蒸気状態から液体へ変
化するように十分に高い沸点を有するキヤリヤー
を特徴づける用語である。本発明の環化方法に用
いるためのδ−ケトエステルとキヤリヤーとは、
δ−ケトエステルはキヤリヤー中に可溶である
が、環化生成物はキヤリヤー中に僅かしか溶解し
ないかまたは該エステルよりも溶解度がずつと低
いように選ばれることが好ましい。キヤリヤーは
単一化合物であつてもよく、あるいは多成分混合
物であつてもよい。 単一化合物キヤリヤーとして適当な物質は、約
25℃に於て、1気圧下で液体でありかつ芳香族炭
化水素および脂肪族炭化水素の一般的化合物群か
ら選ぶことができる。芳香族炭化水素の例は、ベ
ンゼン、トルエン、O−、m−、p−キシレン、
クメン、プソイドクメン、エチルベンゼン、イソ
ジユレン、プレニテンである。脂肪族炭化水素の
例は、6〜10個の炭素原子のアルカンである。 本発明のレゾルシン製造方法の第1工程の環化
に於けるキヤリヤーとして使用するために特に適
しているものは、多成分系の蒸気キヤリヤーであ
る。すなわち、キヤリヤーは、2種以上の混和性
成分の混合物で与えられる。これらの成分のうち
の少なくとも1成分は脂肪族炭化水素でありかつ
少なくとも1成分は芳香族炭化水素である。脂肪
族炭化水素は、キヤリヤーが室温に於て易凝縮性
であるという本発明の必要条件を満たすため、室
温に於て液体でありかつ約50℃よりも高い常圧沸
点を有する脂肪族炭化水素から選ばれる。また、
選ばれる脂肪族炭化水素は、環化反応中に生成さ
れる副生成物アルコールと共沸混合物を形成する
能力がなければならない。レゾルシン製造に於
て、副生成物アルコールはメタノールである。か
くして、選ばれる脂肪族炭化水素は、メタノール
と共沸混合物を形成する能力がなければならな
い。レゾルシンの前駆物質としての環化生成物の
製造に於てキヤリヤー成分としてのこれらの規準
のすべてを満たす脂肪族炭化水素はn−ヘキサン
である。n−ヘプタン、イソヘキサン、イソヘプ
タンのような他の脂肪族炭化水素を、n−ヘキサ
ンと組み合わせて使用することができる。芳香族
炭化水素成分は、単一化合物キヤリヤーの芳香族
炭化水素の例中で上に挙げたような易凝縮性化合
物のいずれかであることができる。レゾルシン前
駆物質の製造に於て、芳香族炭化水素成分はトル
エンである。 脂肪族成分としてのn−ヘキサンと芳香族成分
としてのトルエンとからなる多成分系キヤリヤー
によつて触媒床中を通つて選ばれる4−オキソカ
プロン酸メチル(MOC)の第1工程環化による
レゾルシンの製造に於て、MOC/n−ヘキサ
ン/トルエンのモル比は約1/3/1〜1/10/
1の範囲であることができ、1/5/1のモル比
が好ましい。 環化反応に適した反応器は、典型的には、予熱
器すなわち気化ゾーンと接触作用ゾーンすなわち
反応ゾーンとを有する固定床型反応器である。予
熱器すなわち気化ゾーンは、加熱されかつ約500
℃の温度に保つことができるパイレツクスガラス
ビーズまたは同様な材料の床によつて与えられ
る。この気化ゾーンに隣接して、固定床方式で触
媒を含む反応ゾーンがある。触媒は、δ−ケトエ
ステルの環式ジオン中間体への環化に触媒作用を
及ぼす能力のある炭素物質である。炭素触媒は、
通常、約0.4〜約1.0mmの範囲の直径、約900〜約
1400m2/gの範囲の比表面積、約0.8〜約1c.c./
gの範囲の細孔容積を有する粒子からなる。触媒
床は、典型的には、約0.32〜約0.64g/cm3(約20
〜約40lbs/ft3)の範囲の密度に、炭素で充填さ
れる。有用な炭素触媒には、カルゴンコーポレー
シヨン社(Calgon Corp.、Pittsburgh、PA)発
売のフイルトラソーブ(Filtrasorb)No.300およ
びNo.400シリーズ炭素触媒、ならびにウエスト
バコ社(Westvaco、Covington、Va.)発売のナ
ツカーシリーズ(Nuchar series)503およびWV
−H活性炭触媒が含まれる。これらの触媒は、組
成に関して何ら変化させずに購入したまゝで使用
される。これらの触媒は、周期表のB族および
B族の元素を含まないことを特徴とする。δ−
ケトエステルとキヤリヤーとを反応器中へ導入す
る前に、予熱器床と触媒床とを約400℃に加熱す
る。次に、反応器中へ、一定時間、典型的には約
16時間、水素を通じて触媒床を活性化する。 δ−ケトエステル出発物質を液体キヤリヤー中
に溶解して、該エステルが液体溶液の約8〜約26
モル%の範囲の量で溶液中に存在するような溶液
を調製する。キヤリヤーとエステルとを含むこの
液体流を、次に、キヤリヤーとエステルとを気化
してガス流にするため、通常300〜約500℃の範囲
の温度に保たれている反応器予熱器床へ導入す
る。液体流の導入速度は、一般に、反応器の寸法
に依存する。蒸気流は、予熱器部に於ける液体流
の気化からの逆圧によつて与えられる圧力下で反
応ゾーンの活性化炭素触媒床中へ入る。典型的に
は、炭素触媒床の温度は、床の長さ全体にわたつ
て、約300〜約400℃の範囲で、ほぼ均一に保たれ
る。蒸気流は、約0.13〜約0.21の範囲の液体毎時
空間速度、約3〜約8秒の範囲の触媒接触時間で
炭素床中を通る。 蒸気流は、反応器の接触作用ゾーンを出た後、
典型的に約20〜約50℃の範囲の温度に保たれてい
る凝縮ゾーン中に入る。より通常には、凝縮ゾー
ンは、包囲温度および気圧条件、すなわち約25
℃、1気圧に保たれる。蒸気流からの環化反応生
成物の除去のために複雑で高価な冷凍および凝縮
装置を必要としないことが、本発明の方法の利点
である。かくして、加熱される反応器から離れた
簡単な捕集用容器を用いて、蒸気流を凝縮させか
つ得られた液を受けることができる。δ−ケトエ
ステル出発物質は自由に溶解するが、環式ジオン
生成物は僅かしか溶解しないか、またはほとんど
不溶であるようなキヤリヤーを選ぶことが好まし
い。凝縮工程後、環式ジオンの単離は、凝縮した
キヤリヤーからの環式ジオンの沈殿または結晶化
によつて達成されるが、未反応のδ−ケトエステ
ルは、液体キヤリヤー中に溶解したまゝであるこ
とが望ましい。凝縮した液体流からの環式ジオン
の分離に於ては、減圧蒸留によつて液体流からキ
ヤリヤー物質を除き、それによつて未反応δ−ケ
トエステルに混合または溶解した環式ジオン生成
物が残る。事情によるが、沈殿または結晶化した
環式ジオン生成物を、次に、液体キヤリヤーまた
は未反応δ−ケトエステルから過し、溶媒、典
型的にはキヤリヤーとして用いたものと同じ溶媒
で洗つた後、乾燥し、比較的純粋な環式ジオン生
成物を高収率で得ることができる。 多成分n−ヘキサン/トルエンキヤリヤーを使
用して4−オキソカプロン酸メチルを触媒床中を
通して運ぶ第1工程を含むレゾルシンの製造に於
ては、レゾルシン前駆物質すなわち中間体3−ヒ
ドロキシ−2−シクロヘキセン−1−オンの、凝
縮した2成分液体キヤリヤー中への溶解度が非常
に低いことがわかつた。従つて、この環式ジオン
中間体は、複雑なまたは高価な蒸留または分別工
程を用いずに、未反応4−オキソカプロン酸メチ
ルおよびキヤリヤーからほとんど完全に分離され
る。 未反応δ−ケトエステルは、環化反応器中へ導
入される新しい液体流中へ連続的に再循環させる
ことができる。本発明による連続気相環化法は、
100%の環式ジオン生成物究極収率を与えること
ができることがわかつた。“究極収率”とは、環
式ジオン生成物のパス毎の収率(per−
passyield)をo−ケトエステル出発物質の転化
率で割つた値として定義される。 本発明の方法の第2工程、“脱水素工程”のた
めには、第1工程で単離された環式ジオン結晶
を、選択され脱水素溶媒に溶解する。“脱水素溶
媒”とは、環式ジオンの脱水素用の反応媒質とし
て有用な4つの型の溶媒を含むものとする。但
し、選ばれる溶媒は、約170℃未満の常圧沸点を
有することを条件とする。4つの型の溶媒は、2
〜約7個の炭素原子の脂肪族アルコール、脂肪酸
のエステル、脂肪族エーテルおよび水である。同
じまたは異なる型から選ばれるこれら溶媒の2つ
以上の混合物も、選ばれる溶媒が相互に混和性で
あることを条件として、脱水素媒質として使用す
ることができる。 脱水素溶媒として適当な脂肪族アルコールに
は、エチルアルコール、プロピルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、ブチルアルコール、アミ
ルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルア
ルコールが含まれる。溶媒として適当なエステル
には、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、
酢酸イソブチル、酢酸アミル、酢酸ネオペンチル
が含まれる。適当な脂肪族エーテルには、ジブチ
ルエーテル、メチルヘキシルエーテル、メチルペ
ンチルエーテル、ジオキサンが含まれる。 これらの脱水素媒質中で、脂肪族エステルが好
ましく、酢酸エステルがより好ましく、酢酸ブチ
ルが特に好ましい脱水素溶媒である。 脱水素工程は、通常、撹拌手段、出発物質供給
ライン、反応生成物排出ライン、窒素パージ供給
ラインを備えたステンレス鋼製圧力反応器中で行
われる。連続反応のためには、反応に先立つて、
一定量の出発物質供給物を調製する。本発明の第
1工程で得られる環式ジオン結晶は、典型的に
は、約10重量%ジオン/溶媒の量で、選択された
脱水素溶媒中に溶解される。反応器には、出発物
質供給物の調製に使用される溶媒と同じ溶媒を仕
込む。次に、反応器に、担持貴金属触媒を仕込
む。典型的に有用な貴金属は、白金、パラジウ
ム、ロジウムであり、パラジウムが好ましい。有
用な担体には、粉末状炭素、アルミナ、シリカ、
炭酸カルシウム、硫酸バリウムが含まれる。触媒
は、通常、担体上に約0.5〜約10重量%貴金属を
有する。担体上に約5重量%の貴金属を有する触
媒が好ましい。連続操業中に生成される脱水素環
式ジオン生成物の全量に依存する量の触媒を反応
器に仕込む。典型的には、5重量%パラジウム担
持炭素触媒の場合、4部の触媒の使用によつて、
100部の環式ジオンが生成される。 脱水素反応は、典型的には、還流条件下に於
て、かつ触媒が溶媒中に懸濁されかつ一様に分散
されているように脱水素溶媒を十分に撹拌しなが
ら行われる。環式ジオン供給物は、供給溶媒中約
5〜約30重量%の範囲の濃度で環式ジオン供給物
を導入することができる。供給物濃度が高い場
合、例えば25重量%の場合、供給物を、反応器へ
添加するとき、約80℃の温度に保たねばならな
い。通常、脱水素溶媒は、約170℃〜約250℃の範
囲の温度に保たれる。ジヒドロレゾルシンのレゾ
ルシンへの脱水素のためには、脱水素溶媒を、約
170℃〜約200℃の範囲の温度に保つ。反応中、溶
媒の表面より下へ窒素ガスパージ流を導入するこ
とによつて、脱水素溶媒の表面上に圧力を保つ。
圧力は、通常、選択された脱水素溶媒の蒸気圧お
よび脱水素反応が起こる温度によるが、約1〜約
20気圧の範囲に保たれる。窒素ガス流は、反応混
合物からの水素をも、水素が脱水素反応中に生成
されるにつれてパージする。 反応が進行するにつれて、水素および脱水素生
成物は、共に、環式ジオン供給物流が反応器へ導
入される速度とほぼ同じ速度で、反応混合物から
除去される。生成物排出ライン中にあるフイルタ
ーは、懸濁されている触媒が反応器から出るのを
防止する。通常、反応器中の滞留時間が2〜6時
間になるように、環式ジオンの供給速度を調節す
る。例えば、3〜4時間の滞留時間で、レゾルシ
ンの最高収率が得られる。通常、約4時間より長
い滞留時間は、高いフエノール副生成物をもたら
す。約3時間より短い滞留時間では、フエノール
副生成分は少ないが、蒸留残留物(典型的にはト
リヒドロキシジフエニルである)が多くなる。上
記の温度および圧力の反応条件内で、窒素雰囲気
によつて特別な圧力が与えられるために最も適し
た反応温度を選ぶことができる。 以下の実施例は、本発明の特別な実施態様を示
す。しかし、勿論、本発明は、これらの実施態様
に限定されると考えるべきではない。というの
は、これらの実施態様には、数多くの変化や変形
が可能だからである。実施例中ならびに明細書全
体を通しで、部および%は、すべて、特に断らな
い限り重量による。 実施例 1 長さ91.44cm(36in)、直径2.54cm(1in)の鉛直
に向けたパイレツクスガラス製反応管に、フイル
トラソーブ(Filtrasorb)No.400活性炭〔カルゴ
ン社(Calgon Corp.、Pittsburgh、PA)〕約44
gを充填し、長さ約25.4cm(10in)で、約97c.c.の
容積を占める均一な高密度触媒床を作つた。この
活性炭触媒床の上に、直径3.175mm(1/8in)のパ
イレツクスガラスビードの厚さ7.62cm(3in)の
層を置いた。この層は予熱床を与える。反応管
を、該反応管を入れるように作られた中へ、ス
リーブ嵌合で入れ、炉が触媒床および予熱床を加
熱するようにした。触媒床の上部、中央部、下部
内に、感温用熱電対を置いた。触媒床を活性化す
るために、触媒床温度を約400℃に保ちながら、
約16時間、床中に水素ガスを通じた。 反応管が反応平衡条件に達した後、予熱床およ
び活性炭床の温度を約375℃に保ちながら、4−
オキソカプロン酸メチル(MOC)とトルエンと
を含む液体混合物を、約5時間にわたつて、約28
ml/時の速度で、反応管中へポンプ輸送した。こ
の液体混合物は、トルエン0.62モルにつき0.08モ
ルのMOCを含み(11.4モル%エステル含有液体
流)、1時間のポンプ輸送期間につき、18.7gの
MOCと53.4gのトルエンとが反応管中へ送りこ
まれた。液体混合物がガラスビード予熱床と接触
したとき、混合物は、直ちに気化し、予熱床に於
て測定して、約0.3mmHgの逆圧を有するガスを生
成した。触媒床自由空間が150mlの場合、反応混
合物は、約5.2秒の触媒接触時間と0.21の液体毎
時空間速度とを有していた。反応管を出る生成物
蒸気流は、反応管の壁の未加熱部分上に凝縮して
液体となつた。凝縮した液体は室温に於て受器に
集められた。反応期間の第3時間と第4時間との
間に集められた凝縮液の試料をガスクロマトグラ
フイー分析したところ、3−ヒドロキシ−2−シ
クロヘキセン−1−オン(DHR)7.4重量%、ト
ルエン73重量%、未反応MOC17.0重量%と少量
のメタノール副生成物であつた。これらの生成物
は、MOCのDHRへの転化率36モル%に相当す
る。生成物流中には、フエノール副生成物は検出
されなかつた。 50℃に於て減圧蒸留して、凝縮液からトルエン
キヤリヤーを除去した。3−ヒドロキシ−2−シ
クロヘキサン−1−オン生成物の分解を防ぐた
め、蒸留中、凝縮液の温度を90℃未満に保つよう
留意した。蒸留残留物を室温に放冷したところ、
室温に於て、コハク色液体に接触して淡黄色結晶
が生成した。この結晶を、過によつて液体から
分離した後、プレスして残留MOCを除去し、ト
ルエンで洗つた。その後で、結晶を乾燥してトル
エンを除去した。乾燥した結晶は、3−ヒドロキ
シ−2−シクロヘキセン−1−オンが98量%であ
り、MOCが2重量%であつた。この結晶は、脱
水素による3−ヒドロキシ−2−シクロヘキセン
−1−オンのレゾルシンへの転化に直接使用する
ために適当である。 環式ジオン供給溶液は、予め製造しかつ乾燥し
た3−ヒドロキシ−2−シクロヘキセン−1−オ
ン結晶57gを515gのイソプロピルアルコールに
溶解して調製した。得られた溶液は、10重量%の
環式ジオンイソプロピルアルコール溶液であつ
た。脱水素反応を行うため、500mlのステンレス
鋼製圧力反応器に、撹拌手段、熱電対、水冷式還
流冷却器、環式ジオン供給ライン、窒素ガスパー
ジライン、生成物排出ラインと直列のステンレス
鋼製フリツトフイルターを取り付けた。この反応
器に、脱水素溶媒としての200mlのイソプロピル
アルコールを、粉末状5重量%パラジウム担持炭
素触媒〔触媒No.18−512、エングルハート イ
ンダストリーズ社(Englehart Industries、
Newark、NJ)〕約5gと共に仕込んだ。この触
媒およびアルコールを、溶媒中に触媒が分散する
ように撹拌しつゝ、約170℃の温度に加熱した。
反応混合物から水素をパージするための窒素ガス
流を溶媒の表面下に導入し、溶媒上にできる窒素
雰囲気を約12.3025Kg/cm2ゲージ圧(175psig)に
保つた。この加圧、加熱された反応混合物に、反
応混合物の表面下のある点に於て、予め調製した
環式ジオン供給流を、約50ml/時の速度で導入し
た。反応期間中、全部で約715mlの環式ジオン供
給物を、反応混合物へ導入した。環式ジオン供給
溶液の添加速度と等しい速度でレゾルシン反応生
成物を間欠的に除去することによつて、反応混合
物の容積をほぼ一定に保つた。反応期間中、温度
と圧力とは、それぞれ約175℃と約12.3025Kg/cm2
ゲージ圧(175psig)に保つた。レゾルシン反応
生成物は、排出ラインに取付けられた圧力容器中
に捕集された。反応生成物を蒸留してイソプロピ
ルアルコールを除去したところ、約60gの粗製レ
ゾルシン残留物が残つた。この残留物を、分留せ
ずにフラツシユ蒸留して、凝固点法で測定して
92.5gの純度のレゾルシン57gを得た。3−ヒド
ロキシ−2−シクロヘキセン−1−オンのレゾル
シンへの全転化率は95%であつた。 実施例 2 実施例1記載のようにして製造した3−ヒドロ
キシ−2−シクロヘキセン−1−オン結晶16.8g
を224gの酢酸ブチルに溶解して環式ジオン供給
溶液を調製した。実施例1のように装備した反応
器に、脱水素溶媒としての300mlの酢酸ブチルを、
粉末状の5重量%パラジウム担持炭素触媒4gと
共に仕込んだ。温度約170℃、圧力約2.812Kg/cm2
ゲージ圧(40psig)、環式ジオン供給速度60ml/
時で、4.2時間の反応期間の間、実施例1記載の
ようにして脱水素反応を行つた。約95%の純度の
粗製レゾルシン16.6gを回収した。3−ヒドロキ
シ−2−シクロヘキセン−1−オンの転化率は95
%であつた。 実施例 3 267gの酢酸ブチル中に18.4gの3−ヒドロキ
シ−2−シクロヘキセン−1−オン(実施例1記
載のようにして製造したもの)を含む環式ジオン
供給溶液について、実施例2記載のようにして脱
水素反応を行つた。脱水素媒質は、300mlの酢酸
ブチル中に分散された4gの5重量%パラジウム
担持炭素触媒からなつていた。環式ジオン供給速
度は、5時間の反応期間中60ml/時であり、反応
混合物の温度および圧力は、それぞれ約180℃よ
び3.6556Kg/cm2ゲージ圧(52psig)であつた。純
度が98%より良好な粗製レゾルシン18gが回収さ
れた。環式ジオンに対する転化率は98%であつ
た。 実施例 4 267gの酢酸ブチル中に18.8gの3−ヒドロキ
シ−2−シクロヘキセン−1−オン(実施例1記
載のようにして製造したもの)を含む環式ジオン
供給溶液について、実施例2記載のようにして脱
水素反応を行つた。脱水素媒質は、300mlの酢酸
ブチル中に分散された4gの5重量%パラジウム
担持炭素触媒からなつていた。5時間の反応期間
中、環式ジオン供給速度は60ml/時であり、反応
混合物の温度および圧力は、それぞれ約190℃お
よび4.921Kg/cm2ゲージ圧(70psig)であつた。
純度97%の粗製レゾルシン18.5gが回収された。
環式ジオンに対する転化率は97%であつた。 実施例 5 339gの酢酸ブチル中に110gの3−ヒドロキシ
−2−シクロヘキセン−1−オン(実施例1記載
のようにして製造したもの)を含む環式ジオン供
給溶液について、実施例2記載のようにして脱水
素反応を行つた。脱水素媒質は、300mlの酢酸ブ
チル中に分散された4gの5重量%パラジウム担
持炭素触媒からなつていた。5時間の反応期間
中、環式ジオン供給速度は75ml/時であり、反応
混合物の温度および圧力は、それぞれ約200℃お
よび5.2725Kg/cm2ゲージ圧(75psig)であつた。
純度95%の粗製レゾルシン108gが回収された。
環式ジオンに対する転化率は95%であつた。 実施例 6 262gの水中に27gの3−ヒドロキシ−2−シ
クロヘキセン−1−オン(実施例1記載のように
して製造したもの)を含む環式ジオン供給溶液に
ついて、実施例2記載のようにして脱水素反応を
行つた。脱水素媒質は、300mlの水中に分散され
た5gの5重量%パラジウム担持炭素触媒からな
つていた。6.5時間の反応期間中、環式ジオン供
給速度は40ml/時であり、反応混合物の温度およ
び圧力は、それぞれ約170℃および10.1935Kg/cm2
(145psig)であつた。純度82%の粗製レゾルシン
26gが回収された。環式ジオンに対する転化率は
80.4%であつた。 実施例 7 155gのトルエン中に12gの3−ヒドロキシ−
2−シクロヘキセン−1−オン(DHR)(実施例
1記載のようにして製造したもの)を含む環式ジ
オン供給溶液を、トルエン中にDHRを溶解させ
ておくために80℃に加熱したものについて、実施
例2記載のようにして脱水素反応を行つた。脱水
素媒質は、300mlのトルエン中に分散された4g
の5重量%パラジウム担持炭素触媒からなつてい
た。環式ジオン供給速度は、すべての供給物が反
応器へ導入されるまで50ml/時であり、反応混合
物の温度および圧力は、それぞれ約187℃および
5.2725Kg/cm2ゲージ圧(75psig)であつた。純度
90%の粗製レゾルシン11.5gが回収された。環式
ジオンに対する転化率は70%であつた。 実施例 8 実施例1記載の反応管に86gのフイルトラソー
ブ(Filtrasorb)No.400活性炭を充填して約196
mlの触媒床容積にした。4−オキソカプロン酸メ
チル(MOC)およびn−ヘキサンとトルエンと
からなる2成分キヤリヤーを含む液体混合物を、
0.14/1.02/0.21のMOC/n−ヘキサン/トルエ
ンモル比で調製した。この活性炭床を380℃にし
て、該液体混合物を反応管中へ、約5.2秒の触媒
接触時間を与えるように送つた。22.5時間にわた
つて、約437gのMOCが反応管中へ送られた。こ
の反応期間中に捕集された凝縮液を、還流条件を
与えるために、温度72℃に加熱した。環化反応の
メタノール副生成物は、ヘキサンと共沸混合物を
形成し、この共沸混合物をデイーン・スターク
(Dean−Stark)トラツプに捕集した。メタノー
ル副生成物を捕集してもはや共沸混合物を形成し
ないようにした後、反応混合物を、撹拌しながら
冷却した。次に、冷去した反応生成物の過によ
つて、3−ヒドロキシ−2−シクロヘキセン−1
−オン(DHR)と確認された結晶生成物約98g
を捕集した。液のDHR含量は0.5重量%未満で
あつた。反応管へ供給されたMOCに対するDHR
の収率は33モル%であつた。このDHR生成物を、
前実施例中で記載したように脱水素工程で処理し
てレゾルシンを得ることができる。 以上、本発明の特別な実施例を示したが、本発
明は、これらの実施例にのみ限定されるものでは
なく、特許請求の範囲内に入るすべての変化およ
び変形を含むものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (上記一般式中、R1〜R4は、水素および6個ま
    での炭素原子のアルキル基から選ばれ、但しR1
    〜R4の炭素原子の全数が24を越えないことを条
    件とする) のレゾルシンおよび置換レゾルシンの製造方法に
    於て、 (a) δ−ケトエステルを環化して環式ジオンを生
    成するδ−ケトエステルの環化に触媒作用を及
    ぼすために適した炭素触媒を含む反応ゾーン中
    を蒸気流を通す工程であつて、該蒸気流がδ−
    ケトエステルと凝縮可能な不反応性キヤリヤー
    とを含み、かつ該δ−ケトエステルが、一般式 (上記一般式中、R1〜R4は前に定義した通り
    であり、R5は、アルキル、アリール、アルキ
    ルアリール基から選ばれ、但しR5の全炭素原
    子数が24を越えないことを条件とする) を有し、かつ該不反応性キヤリヤーが脂肪族炭
    化水素および芳香族炭化水素からなる群から選
    ばれ、十分に高い沸点を有し、該キヤリヤー
    が、25℃、常圧に於て液体であり、それによつ
    て蒸気流が容易に凝縮されかつ次いで環式ジオ
    ンがキヤリヤーおよび未反応δ−ケトエステル
    から分離されるようにした工程と、 (b) 脂肪族エーテル、脂肪族アルコール、脂肪族
    エステルおよび水からなる群から選ばれ、かつ
    常態において170℃未満の沸点を有する溶媒中
    に工程(a)で得られた環式ジオンを溶解して含む
    液体溶液を、該環式ジオンを脱水素してレゾル
    シンまたは置換レゾルシンを生成させるために
    有効な反応時間、圧力、温度の条件下で担持貴
    金属触媒と接触させる工程と を含む製造方法。 2 キヤリヤーがトルエンである、特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 3 溶媒がイソプロピルアルコールである、特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 4 溶媒が酢酸ブチルである、特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 5 工程(b)の液体溶液が、液体溶液の5〜25重量
    %の範囲の環式ジオンを含む、特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 6 担持貴金属触媒がパラジウム担持炭素担体ま
    たは白金担持炭素担体を含む、特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 7 貴金属が、触媒の0.5〜10重量%の範囲の量
    で、触媒中に存在する、特許請求の範囲第6項記
    載の方法。 8 δ−ケトエステルが5−オキソヘキサン酸エ
    ステルである、特許請求の範囲第1項記載の方
    法。 9 δ−ケトエステルが4−オキソカプロン酸メ
    チルである、特許請求の範囲第1項記載の方法。 10 (a) 4−カプロン酸メチルと25℃、1気圧
    に於て液体であることを特徴とする、脂肪族炭
    化水素および芳香族炭化水素からなる群から選
    ばれた、易凝縮性、不反応性のキヤリヤーとを
    含む蒸気流を、活性炭環化触媒と接触させて通
    して3−ヒドロキシ−2−シクロヘキセン−1
    −オンを環化生成物として得る工程と、 (b) 蒸気流を、20℃〜50℃の範囲の温度を有する
    凝縮ゾーン内で凝縮させる工程と、 (c) 凝縮したキヤリヤーから3−ヒドロキシ−2
    −シクロヘキセン−1−オンを単離する工程
    と、 (d) 工程(c)で得られた3−ヒドロキシ−2−シク
    ロヘキセン−1−オンを含む液体溶液を、170
    ℃〜200℃の範囲の温度に於てかつ1気圧〜20
    気圧の圧力下で、担持貴金属触媒と接触させる
    工程と を含む、特許請求の範囲第1項記載のレゾルシン
    の製造方法。 11 キヤリヤーが、n−ヘキサンとトルエンと
    の混合物である、特許請求の範囲第10項記載の
    方法。 12 工程(d)の液体溶液が、脂肪族エステルおよ
    び脂肪族アルコールから選ばれる溶媒を含み、但
    し該選ばれた溶媒が170℃未満の、常態における
    沸点を有することを条件とする、特許請求の範囲
    第10項記載の方法。 13 工程(d)の液体溶液が、酢酸ブチルおよびイ
    ソプロピルアルコールからなる群から選ばれる溶
    媒を含む、特許請求の範囲第10項記載の方法。 14 担持貴金属触媒が、触媒の0.5〜10重量%
    の範囲の量のパラジウムを有するパラジウム担持
    炭素触媒である、特許請求の範囲第10項記載の
    方法。
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