JPS63251665A - 変速機の後進段歯車鳴り防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は車両用変速機の後進段歯車鳴り防止装置に関す
るものである。

［従来の技術］ 車両用変速機では、迅速かつ円滑な変速操作を得るため
に前進変速段歯車には同期＠置が備えられているが、後
進段歯車にはこれがなく、アイドル歯車を直接噛み合せ
るものであるから、この噛合せ時に歯車鳴りが生じるを
免れない。

この歯車鳴りを防止するために、例えば特開昭５８−１
７０９５２号公報に開示されるように、後進段への変速
操作の途中で所定変速段用同期装置を一時的に作動させ
、主軸と副軸（カウンタシャフト）との回転差を少なく
し、これにより歯車鳴りを防止するものが提案されてい
るが、これは操作機構が複雑で所定変速段用同期装置全
体を作動させるものであるから、その耐久性が損われる
。また、実開昭５９−１７３６９号、実開昭５９−５２
２７０号、実開昭５９−１２２４５６号などに開示され
るように、一般には一方向にしか作動されない５速段用
同期装置を利用し、このスリーブを不動のコーン部へＦ
Ｊｍ係合させるものもあるが、後進段への変速終了前に
コーン部とのＦｆｉ１１係合を解くための手段が複雑で
あり、変速機全体の軸方向寸法が長くなるなどの問題が
ある。

［発明が解決しようとする問題点］ そこで、本発明の目的はシフトブロックの内部に所定変
速段用同期装置のスリーブをコーン部に一時的に摩擦係
合させる連動手段を備えた、構成が簡単で寸法変化をも
たらさない経済的な変速機の後進段１ｌｌｉｌＩＩ鳴り
防止装置を提供することにある。

［問題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本発明の構成は後進段への
シフト操作により引戻し手段に抗して所定変速段用シフ
トロッドを移動させ、これにより所定変速段用同期装置
のスリーブをコーン部に一時的に摩擦係合させる連動手
段を、両方のシフトロッドを操作するシフトブロックに
設けたものである。

［作用］ シフトブロック３を後進段方向へ移動すると、３！Ｉ！
動手段Ａにより所定変速段用シフトロッド８も同方向に
移動し、このシフトアーム１２を介して同期ａ置のスリ
ーブ１４がコーン部１３へ摩擦係合される。さらにシフ
トブロック３を押すと、シフトブロック３とシフトロッ
ド８との保合が外れ、引戻し手段Ｂによりスリーブ１４
とコーン部１３との１ｌＪｌ係合が解除される。スリー
ブ１４とコーン部１３の一時的な摩擦係合により、変速
機の主軸と副軸との回転差が減じられ、後進段への変速
操作時の歯車鳴りが抑えられる。

［発明の実施例］ 第２図に示すように、変速レバー２のセレクト操作によ
り選択的に係合されるシフトブロック３には、後進段用
シフトロッド４と所定変速段用好ましくは５′ｉ！Ａ段
用シフトロッド８が挿通支持される。シフトロッド４の
左端側にはシフトブロック３の左端壁に係脱可能の７ラ
ンジ４ａが、またシフトロッド８の右端側にはフランジ
８ａがそれぞれ設けられる。

シフトロッド４に係合されたシフトアーム５はこの二股
状の端部を後進段歯車９と一体のスリーブＣの環状溝６
ａに係合される。シフトロッド８に固定されたシフトア
ーム１２は５速段歯車１５を主軸に回転結合するための
公知の同期装置のスリーブ１４の環状溝１４ａに係合さ
れる。このスリーブ１４の左端面に形成した円錐面が、
ケース壁部３５に形成したコーン部１３に係脱可能とさ
れる。

第１図に示すように、シフトロッド４に設けたくぼみ３
１とシフトロッド８に設けたくぼみ３２の一方に係合可
能のＯツクビン１０がシフトブロック３の内部に備えら
れる。また、シフトブロック３の中立位置においてシフ
トロッド８のくぼみ３３にばね３４の力によりボール７
が係合される。

ケース壁部３５に支持されるシフトロッド８の右端側に
はくぼみ２１．２１ａが設けられ、これに選択的に図示
してないピン２５が係合してシフトロッド８を中立位置
と５速段位置とに保持すると同時に引戻し手段Ｂを構成
する（第３図参照）。

シフトロッド４の右端部がケース壁部３５に支持される
部分にはくぼみ２２．２２ａが設けられ、ばね力により
係合されるボール２７〈第３図参照）により中立位置と
後進段位置とに保持される。また、ケース壁部３５の内
部に一列に並ぶピン２３゜２４．２５が配設され、ピン
２３はシフトロッド４のくぼみとシフトロッド８のくぼ
みの一方に選択的に係合するとともに、シフトロッド８
の外径と同寸のピン２４はシフトロッド８から突出する
と、相隣接するシフトロッド４にピン２３を、または図
示してない変速段用シフトロッドに他のピン２５を係合
させる公知のインクロック機構を構成する。この場合ピ
ン２３と係合するシフトロツド８のくぼみの幅は広くす
る。

本発明によれば、シフトブロック３を後進段（第１図に
おいて左方）へ移動すると、シフトロッド４に先立ち、
連動手段Ａによりシフトロッド８が左方へ引き摺られて
スリーブ１４がコーン部１３にＦＪ擦係合され、これに
より主軸とＤ１軸との回転差が減じ、後進段歯車の円滑
な噛み合いが達せられ、歯車鳴りが防止される。後進段
歯車の噛み合いが達せられる直前にスリーブ１４とコー
ン部１３の摩擦係合は解除される。

第３図（ａ）は第１，２図と同様に、各シフトロッド４
．８が中立位置にあって、スリーブ１４がコーン部１３
から離れている。また、シフトロッド４のフランジ４ａ
からシフトブロック３が右方へ離れている。

後進段への変速のためシフトブロック３を左方へ移動す
ると、まずボール７をくぼみ３３に係合するディテント
機構の働きにより、シフトブロック３とともにシフトロ
ッド８だけが左方へ移動し、スリーブ１４がコーン部１
３に摩擦係合される。

これにより変速機の主軸と副軸との回転差が減じられる
（第３図（ｂ））。

引き続き、シフトブロック３を左方へ押すと、シフトブ
ロック３がシフトロッド４の７ランジ４ａに当り、シフ
トロッド４が左方へ押され、後進段歯車の噛み合いが達
せられ、この時の歯車鳴りが抑えられる。この時、ボー
ル２７はくぼみ２２から２２ａへ係合する。また、この
間に第３図（Ｃ）に示すように、ロックピン１０がシフ
ト０ツド８のくぼみ３２から離れる。またボール７がく
ぼみ３３から離れ、ばねによりくぼみ２１ａへ係合され
るピン２５の保持力によりシフトロッド８が右方へ引き
戻され、スリーブ１４がコーン部１３から離れるので、
変速機の動作を妨げない。

後進段歯車を中立位置へ戻す場合には、シフトブロック
３を右方へ戻すと、ロックピン１０とくぼみ３１との係
合によりシフトロッド４が右方へ引き戻され、ボール２
７がくぼみ２２ａからくぼみ２２へ係合する（第３図（
ｄ））。この間シフトロッド８はピン２５により保持さ
れ、完全に中立位置へ戻ると、第３図（ａ）の状態とな
る。

なお、中立位置から５速段へ変速する場合には、シフト
ブロック３を右方へ移動すると、シフトブロック３がフ
ランジ８ａに当り、シフトロッド８だけが右方へ押され
、シフトロッド４はくぼみ２２に係合するボール２７に
より保持される。

第４図に示す実施例では、シフトロッド８を引き戻す手
段Ｂとして、ディテント機構の代りに、シフトロッド８
の７ランジ８ａとケース壁部３５の円筒部３６との間に
ばね３７を介装したものである。

第５図に示す実施例では、シフトロッド８を引き戻す手
段Ｂとしてディテント機構の代りに、インターロック機
構のピン２５とケース壁部３５の間にばね３８を介装し
たものである。

［発明の効果］ 本発明は上述のように、後進段へのシフト操作により引
戻し手段に抗して所定変速段用シフトロッドを移動させ
、これにより所定変速段用同期装置のスリーブをコーン
部に一時的に摩擦係合させる連動手段を、両方のシフト
ロッドを操作するシフトブロックに設けたものであり、
一般に後進段用シフトシフトロッドと所定変速段（例え
ば５速段）用変速シフトロッドとに係脱可能に支持され
るシフトブロックの内部に、連動手段が設けられるから
構成が簡単である。そして、後進段への変速操作時所定
変速段用シフトロッドが同方向に僅かに引き虐られて所
定変速段用同期装置のスリーブが不動のコーン部にＳ擦
係合されるので、これにより変速機の主軸と副軸との回
転差が減じられ、後進段歯車とアイドル歯車の噛み合い
に伴う歯ｉ鳴りが抑えられ、円滑な変速操作が達せられ
る。

後進段への変速操作に先立って所定変速段用シフトロッ
ドが移動して摩擦ブレーキが作動し、後進段用歯車の噛
み合いが始まる前に摩擦ブレーキが解除されるから、変
速操作量（シフトブロックのストローク）が小さく、操
作性が向上され、また変速機の軸方向寸法が長くならな
い（ケース壁部にコーン部を削設すればよいので）。ま
た、スリーブが直接ケース壁部のコーン部に係合させる
ものであるから、シンクロナイザが操作されるものに比
べて構造が簡単で耐久性に優れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る変速機の後進段歯車鳴り防止装置
の平面図、第２図は同概略構成を示す正面図、第３図は
同装置の作動説明図、第４図は本発明の−・部変更実施
例の要部を示す平面断面図、第５図は本発明の他の一部
変更実施例の要部を示す平面断面図である。 Ａ：連動手段　Ｂ：引戻し手段　３：シフトブロック　
４：後進段用シフトロッド　７：ボール８：所定変速段
用シフトロッド　１２：シフトアーム１３：コーン部　
１４ニスリーブ　２５：ピン　３５：ケース壁部

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）後進段へのシフト操作により引戻し手段に抗して
   所定変速段用シフトロッドを移動させ、これにより所定
   変速段用同期装置のスリーブをコーン部に一時的に摩擦
   係合させる連動手段を、両方のシフトロッドを操作する
   シフトブロックに設けたことを特徴とする変速機の後進
   段歯車鳴り防止装置。
2. （２）前記連動手段がシフトブロックと所定変速段用シ
   フトロッドとの間に設けたデイテント機構である特許請
   求の範囲（１）に記載の変速機の後進段歯車鳴り防止装
   置。
3. （３）前記コーン部がケース壁部に設けられている特許
   請求の範囲（１）に記載の変速機の後進段歯車鳴り防止
   装置。
4. （４）前記引戻し手段がケース壁部と所定変速段用シフ
   トロッドとの間に設けたデイテント機構である特許請求
   の範囲（１）に記載の変速機の後進段歯車鳴り防止装置
   。
5. （５）前記引戻し手段がケース壁部と所定変速段用シフ
   トロッドとの間に設けたばねである特許請求の範囲（１
   ）に記載の変速機の後進段歯車鳴り防止装置。