JPS6324502B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6324502B2
JPS6324502B2 JP15882580A JP15882580A JPS6324502B2 JP S6324502 B2 JPS6324502 B2 JP S6324502B2 JP 15882580 A JP15882580 A JP 15882580A JP 15882580 A JP15882580 A JP 15882580A JP S6324502 B2 JPS6324502 B2 JP S6324502B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lactic acid
water
acid
nitrile
distillation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP15882580A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5782340A (en
Inventor
Hidekazu Munemura
Hiroyuki Oohashi
Tetsuo Dosono
Makoto Pponda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP15882580A priority Critical patent/JPS5782340A/ja
Publication of JPS5782340A publication Critical patent/JPS5782340A/ja
Publication of JPS6324502B2 publication Critical patent/JPS6324502B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、乳酸ニトリルを鉱酸と水により加水
分解して乳酸を製造する方法に関するものであ
る。
乳酸は、最近食品用、工業用、酒造用に著しい
伸びをみせている。特に食品添加物として大きな
役割を果たすパン改質剤のステアリル乳酸カルシ
ウムは、我が国の主食である米の活用策の一環で
あるライスブレツド用の添加物として新しい用途
が開発されつつあり、大きく期待されている。
乳酸を製造する方法として、発酵法、プロピオ
ン酸を出発原料とする方法及び乳酸ニトリルを出
発原料とする方法等があるが、最近、乳酸ニトリ
ルが安価に得られるようになつた為、乳酸ニトリ
ルを出発原料とする方法が主流を占めるようにな
つた。
この乳酸ニトリルを出発原料とする乳酸の製造
方法として、例えば、1 乳酸を生ず適当な塩
(Ca塩やZn塩等)にし再結晶により精製し、強酸
により再び乳酸を遊離させる方法、2 乳酸ニト
リルを鉱酸と水で加水分解した生成物を減圧下で
水蒸気や不活性ガス等を加え乳酸を蒸留する方
法、3 抽出剤を用い乳酸を抽出する方法、4乳
酸を乳酸エステルの形に変え分離精製し、該乳酸
エステルを加水分解して乳酸を得る方法等が提案
されている。
これらの方法の中で蒸留による精製方法は、第
一に乳酸が非常に高い沸点を持つている為に真空
に近い圧力でないと蒸留できない事、第二に乳酸
が不純物、特に酸性物質が共存すると加熱時に分
解を起し、アセトアルデヒドの重合物等の副生物
が増加する事、第三に乳酸自身が特に乳酸濃度が
高い領域においては容易に自己エステルを形成
し、重合乳酸になり易い事等の種々の問題点を有
している。
それ故、上記の点を克服する為に、例えば米国
特許第2013104号には減圧下、60〜120℃の温度で
水蒸気蒸留する方法及び80℃、10〜25mmHgabの
圧力で水蒸気蒸留する方法が記載されている。し
かし、上記の条件で乳酸の製造を行つた場合、蒸
留時に乳酸の重合や分離が起こり、得られた乳酸
の収率が極めて低く製品の着色も認められる事が
判つた。
本発明者らは、これらの背景を勘案して乳酸製
造法に関し鋭意検討を重ねた結果本発明をするに
至つた。即ち、本発明は、乳酸ニトリルを鉱酸及
び水と作用させて加水分解を行い、得られた反応
液にアンモニア水を添加して該反応液中の遊離の
塩酸、または遊離の硫酸及び重硫安をアンモニア
で中和して中性塩とし、好ましくは中性塩を晶析
分離し、つぎに乳酸濃度が15〜40%になる様に水
を加えて重合乳酸の大部分をモノマー化した後、
減圧蒸留により乳酸を得る事を特徴とする乳酸の
製造方法である。本発明においては鉱酸として硫
酸及び塩酸が使用されるが、以下、硫酸を使用し
た場合について本発明の説明を行う。
本発明の第一工程は、乳酸ニトリルの加水分解
工程である。副生物の生成を抑制しつつ乳酸ニト
リルを出来るだけ完全に反応させる事を主要点と
し、さらに短時間で反応を完結させる必要があ
る。
この為、乳酸ニトリル1モルに対する硫酸のモ
ル比は1.0〜1.15、水のモル比は2.5〜3.5で行れ
る。また、乳酸ニトリルの反応速度を高める為に
水を分割し多段で行うことが好ましい。反応温度
は、60〜100℃であり、反応時間は、反応温度、
硫酸及び水のモル比により左右されるが、例えば
バツチ式の反応の場合2〜10時間の範囲である。
本発明の第二工程は、遊離の硫酸及び重硫安を
中和する工程である。これら二つの物質が存在す
ると、蒸留時に乳酸の分解及び重合を促進し、収
率の低下及び副生物の増加が起るためにアンモニ
アにより中和し硫安の形に変える。中和に使用す
るアンモニアは安水が好ましく、その濃度は、引
続き実施する操作内容により決定される。中和は
常温で充分進行する。中和により生成した硫安
は、蒸留を容易にする為に晶析分離することが好
ましい。
本発明の第三工程は、粗乳酸中の重合乳酸をモ
ノマー化する工程である。乳酸濃度が15〜40%、
好ましくは20〜35%になる様に水を添加し、70〜
100℃に3〜8時間加熱する事により達成される。
本発明の第四工程は、乳酸を蒸留により単離す
る工程である。通常の蒸留法では比揮発度の関係
から、水が優先的に留出し、乳酸が塔内で重合を
起こすので、これを防止する為に、出来る丈短時
間に乳酸と水とを同時に留出させる方法を用い
る。その手段として例えば減圧下で薄膜蒸留、フ
ラツシユ蒸留することが好ましい。モノマー化す
る為に用いた水はこの場合、水蒸気蒸留と同様に
沸点を下げる役割をもつと思われる。
蒸留は、減圧下で行うことが必要であり、乳酸
の重合、分解、回収率及び設備面、運転コスト等
を考慮した場合2〜20mmHgabの圧力下で行うこ
とが好ましい。また、加熱温度は、50〜120℃の
範囲で実施することが好ましい。留出蒸気を凝縮
し乳酸を得るが、高濃度乳酸を得るには、例えば
部分凝縮を行う方法が適用できる。
本発明の方法は、乳酸の収率が向上し、加熱時
に分解を起こすこともなく、また、重合乳酸にな
り易い等のこともなく、しかも、本発明の方法に
より製造された乳酸は、着色がないものである。
実施例 1 還流冷却器を付けた200mlの丸底フラスコに
85.1%硫酸水溶液121gを入れ、70℃にて乳酸ニ
トリル71gを滴下した後、70〜80℃で5時間反応
させた。ついで水36gを加え90℃に液温を上げ2
時間反応させた。
つぎに28%アンモニア水66.8gを加え、残存硫
酸及び重硫安の中和を行つた後、室温にし析出し
た結晶を減圧過し、液193g及び析出結晶102
gを得た。
液193gに対し水220gを加え、100℃で3時
間反応させ、乳酸濃度20.7%の粗乳酸溶液をえ
た。
この液を5g/分で圧力10mmHgab、壁面温度
120℃に保つた薄膜蒸発器に連続的に供給し、該
蒸発器から発生した蒸気を凝縮し、流出液を4.3
g/分の割合で取出し、全留出液358gを得た。
得られた留出液は無色透明であり、乳酸濃度は
21.1%であつた。この乳酸は理論量に対し84%に
相当する。
減圧過により得た析出結晶中の付着乳酸回収
の為に、結晶102gに対してアセトン100gをもち
いて洗浄し、洗浄液101gを得た。洗浄液中の乳
酸濃度の分析値は5.6%であり、この回収された
乳酸は理論値の6.3%に相当する。この洗浄液は
蒸留操作でアセトンを除去した後に、前述の減圧
過液に加えた。この回収乳酸も含めた乳酸収率
は理論量に対して88%であつた。
比較例 1 還流冷却器を付けた200mlの丸底フラスコに
85.1%硫酸水溶液121gを入れ、70℃にて乳酸ニ
トリル71gを滴下した後、70〜80℃で5時間反応
させた。ついで水36gを加え90℃に液温を上げ2
時間反応させた。この反応生成物中の遊離の硫酸
及び重硫安の中和を行ずに水282gを加え、100℃
で3時間反応させた。
この液を、圧力10mmHgab壁面温度100℃に保
つた減圧蒸発器に導びき、ほとんど瞬間的に蒸発
させ留出液325gを得た。得られた留出液は黄色
く着色しており強い刺激臭があつた。減圧蒸発機
の釜残は黒色に変化した。留出液中の乳酸濃度は
5.4%であり、この乳酸は理論量に対し19.5%に
相当する。
比較例 2 還流冷却器を付けた200mlの丸底フラスコに
85.1%硫酸溶液121gを入れ、70℃にて乳酸ニト
リル71gを滴下した後、70〜80℃で5時間反応さ
せた。ついで水36gを加え90℃に液温を上げ2時
間反応させた。
つぎに28%アンモニア水6gを加え残存硫酸の
みを重硫安の形に変えた後、室温にし析出した重
硫安結晶を減圧過し、液184g及び析出結晶
52gを得た。
液184gに対し水262gを加え、100℃で3時
間反応させた。
この液を実施例1と同装置同条件で処理し、留
出液311gを得た。得られた留出液は黄色く着色
しており刺激臭があつた。留出液中の乳酸濃度は
21.5%であり、この乳酸は理論量に対し52%に相
当する。
比較例 3 実施例1と同法、同条件で硫安の一部を除去し
た粗乳酸193gを得た。
この粗乳酸193gに水220gを加え、100℃に昇
温した後モノマー化処理を行わずに直ちに実施例
1と同装置、同条件で蒸留し、留出液342gを得
た。得られた留出液は無色透明であり乳酸濃度は
19%であつた。この乳酸は理論量に対し72%に相
当する。
比較例 4 実施例1と同法、同条件でモノマー化した粗乳
酸413gを得た。
つぎに圧力10mmHgab、油浴温度100℃でバツ
チ法により単蒸留し留出液302gを得た。留出液
中の乳酸濃度は6.5%であり、これより理論量に
対する収率を計算すると22%であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 乳酸ニトリルに鉱酸及び水を作用させ加水分
    解する第一工程、得られた反応液中に残存する遊
    離の塩酸、または硫酸及び重硫安を中和する第2
    工程、水を添加し重合乳酸をモノマー化する第3
    工程、乳酸をモノマー化したまま減圧蒸留により
    単離する第4工程より成る事を特徴とする乳酸の
    製造方法。
JP15882580A 1980-11-13 1980-11-13 Preparation of lactic acid Granted JPS5782340A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15882580A JPS5782340A (en) 1980-11-13 1980-11-13 Preparation of lactic acid

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15882580A JPS5782340A (en) 1980-11-13 1980-11-13 Preparation of lactic acid

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5782340A JPS5782340A (en) 1982-05-22
JPS6324502B2 true JPS6324502B2 (ja) 1988-05-20

Family

ID=15680198

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15882580A Granted JPS5782340A (en) 1980-11-13 1980-11-13 Preparation of lactic acid

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5782340A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013518865A (ja) * 2010-02-08 2013-05-23 ピュラック バイオケム ビー. ブイ. 乳酸を製造する方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02229135A (ja) * 1989-02-28 1990-09-11 Kyowa Gas Chem Ind Co Ltd 2―ヒドロキシ―4―フェニル酪酸の製造方法
US10683254B2 (en) * 2008-12-26 2020-06-16 Toray Industries, Inc. Method for producing lactic acid and method for producing polylactic acid

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013518865A (ja) * 2010-02-08 2013-05-23 ピュラック バイオケム ビー. ブイ. 乳酸を製造する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5782340A (en) 1982-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100572158B1 (ko) 말론산과 이들의 에스테르들
JPH051787B2 (ja)
US4421913A (en) Separation of triphenylphosphine oxide from methotrexate ester and purification of said ester
JPH051776B2 (ja)
JPS6324502B2 (ja)
JP3570760B2 (ja) 2−t−ブチルハイドロキノンの製造方法
US2290926A (en) Preparation of lactic acid
JPS6118543B2 (ja)
JPH01502821A (ja) コハク酸以外のカルボン酸類とコハク酸の混合物からコハク酸の回収方法
US3067241A (en) Process and device for the manufacture and isolation of acrylic acid alkyl esters
US2373011A (en) Production of malonic acid
JPS61289069A (ja) 高純度n−ビニルホルムアミドの製法
JP3570759B2 (ja) 高純度の2−t−ブチルハイドロキノンと2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンとを同時に製造する方法
JPS647064B2 (ja)
JPH0112740B2 (ja)
JP2955022B2 (ja) アジピン酸合成廃液流からの触媒の回収およびジアルキルエステルの合成
JPH01258643A (ja) 多官能(メタ)アクリル酸エステルの製造法
US3492355A (en) Process for the oxidation of hydrocarbons in the presence of boric acid additives
US3321382A (en) Process of distilling benzoic acid with steam above 200 deg. c.
JPH038326B2 (ja)
JPS62116534A (ja) 1,1−ジプトキシブタンの製造方法
JP3700876B2 (ja) N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミドの製造法
JP4453247B2 (ja) 3,3−ジメチルシクロプロパン−1,2−ジカルボン酸無水物の精製方法
JP3962467B2 (ja) 1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸アリールエステル類の製造方法
JPH07116096B2 (ja) 高純度0−トルイル酸の製造方法