JPS647064B2 - - Google Patents
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- JPS647064B2 JPS647064B2 JP3665979A JP3665979A JPS647064B2 JP S647064 B2 JPS647064 B2 JP S647064B2 JP 3665979 A JP3665979 A JP 3665979A JP 3665979 A JP3665979 A JP 3665979A JP S647064 B2 JPS647064 B2 JP S647064B2
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Description
本発明はメタクリル酸の新規な精製法に関す
る。 更に詳しくは、イソブチレン、第3級ブチルア
ルコール、メタクロレインおよびまたはイソブチ
ルアルデヒド等の気相接触酸化反応で得られるメ
タクリル酸の新規な精製法に関する。 イソブチレン、第3級ブチルアルコール、メタ
クロレインおよびまたはイソブチルアルデヒド等
の気相接触酸化反応で生成するメタクリル酸は抽
出および蒸留等の通常の精製手段により高純度の
製品となすことが出来るが、微量に存在する不純
物類を完全に除去することが困難であり、その為
に、製品の着色が完全に防止できないこと、さら
に重合反応に使用した場合に、長い反応時間を要
したり、開始剤を多量に必要とすることなど不都
合な現象をひき起している。 このような微量成分を除去するには、通常の抽
出あるいは蒸留等の物理的手段による精製法では
極めて困難であり、例え可能としても工程が複雑
化してコスト高を招き、工業的に採用することは
殆んど絶望的である。 本発明者らはこれらの現象に注目し、如何にし
たら、このような不都合な現象を解消することが
可能となるかについて鋭意検討した結果、気相接
触酸化反応で生成したメタクリル酸を硫酸、ベン
ゼンスルホン酸、P−トルエンスルホン酸、ある
いは強酸性陽イオン交換樹脂等のスルホン酸基を
含有する化合物で処理することにより、製品の着
色の問題はもとより、異常な重合挙動問題もすべ
て解消することを見出して本発明を完成するに至
つた。 本発明を適用することにより、従来法のアセト
ンシアンヒドリンより製造されたメタクリル酸の
品質をしのぐ、高純度の製品が容易にかつ高収率
で得ることが可能である。 すなわち、本発明はイソブチレン、第3級ブチ
ルアルコール、メタクロレインおよびまたはイソ
ブチルアルデヒド等炭素数4の化合物の気相接触
酸化反応で得られるメタクリル酸を約90重量パー
セント以上含有するメタクリル酸含有物を、スル
ホン酸含有化合物で処理することを特徴とするメ
タクリル酸の精製法である。 本発明で用いるメタクリル酸含有物とは、イソ
ブチレン、第3級ブチルアルコール、メタクロレ
インおよびまたはイソブチルアルデヒド等を気相
接触酸化した時に得られるメタクリル酸水溶液よ
り、抽出及び蒸留その他の分離精製工程を経て、
メタクリル酸の含有率が約90重量パーセント以上
に精製されたものを云う。 本発明で用いるスルホン酸含有化合物とは、ス
ルホン酸基を分子内に有する無機あるいは有機化
合物の事で、具体的には硫酸、ベンゼンスルホン
酸、P−トルエンスルホン酸、さらにはまたスル
ホン酸基を交換基として有する強酸性陽イオン交
換樹脂等が挙げられる。 本発明で云う処理とは具体的には、メタクリル
酸含有物にスルホン酸基含有化合物を適量添加し
て、所定の温度に加熱後、好ましくは該混合物を
撹拌しながら一定時間保持すること、あるいは強
酸性陽イオン交換樹脂の如く微粒子の固体を充填
したカラムに所定温度等に加熱されたメタクリル
酸含有物を一定の流速で通過せしめること、およ
びこれに類する操作を云う。 上記メタクリル酸含有物をスルホン酸基含有化
合物で処理する際の処理温度は、好ましくは70゜
〜110℃、特に好ましくは80゜〜100℃の範囲で、
処理時間は、好ましくは1分〜2時間、特に好ま
しくは5分〜20分の範囲であり、またスルホン酸
基含有化合物の添加量はメタクリル酸含有物の
0.1〜10重量パーセント程度が好ましい。 スルホン酸基含有イオン交換樹脂を用いて連続
的にメタクリル酸含有物を処理する場合には適度
の処理率をあげる空間速度を採用する。例えば80
〜100℃の処理温度であれば空間速度を0.2〜5
/hr程度で行なう事により処理は完壁に行な
われる。 このようにしてメタクリル酸含有物をスルホン
酸基含有化合物で処理したものは、例えばイオン
交換樹脂を分離することにより、重合挙動の異常
性に関してはまつたく無くなるが、通常は、処理
液を簡単な蒸留処理することにより、着色のな
い、高純度メタクリル酸として取得することが可
能となる。 なお、上記処理ならびに蒸留の場合は、フエノ
チアジン、ベンゾフエノチアジン等の重合禁止剤
を添加して行なう事が好ましく、これらの重合禁
止剤は、上記処理に何らの妨害を及ぼさない。 以下に実施例により本発明を更に詳しく説明す
る。 実施例 1 イソブチレンを出発原料として気相接触酸化に
よつて得られたメタクリル酸を抽出及び蒸留法に
より精製し、純度98.5%の製品を得た。このもの
の色数はAPHA77である。このメタクリル酸に
フエノチアジンを500ppm添加し、更に98%硫酸
を1重量%添加して90℃で5分間処理し、ついで
30mmHg減圧下で単蒸留を行ない、メタクリル酸
を99.5%の回収率で回収した。 得られたメタクリル酸の色数はAPHA10以下
に改善されていた。 さらに試験管(25mmφ×20cm)に水10mlと重合
促進剤として、2,2′−アゾビス−2−アミジノ
プロパンジハイドロクロライド0.1gを加えて溶
解し、これに本実施例で得られたメタクリル酸10
mlを加え、温度65℃の恒温槽に浸漬し、熱電対を
用いて温度を測定し、65℃より液温が上昇した時
点即ち重合熱の発生し始めた時点の時間を測定
し、それまでに要した時間を誘導期間と定義す
る。本実施例のメタクリル酸の誘導期間は4分で
あつた。 比較例 1 実施例−1で用いた処理前のメタクリル酸
(APHA77)を実施例−1と同様の方法で誘導期
間を測定すると22分であつた。 実施例 2 第3級ブチルアルコールを出発原料として気相
接触酸化によつて得られたメタクリル酸を常法に
より精製し、純度98.7%の製品を得た。このもの
の色数はAPHA80である。このメタクリル酸を
濃硫酸により実施例−1と同様の処理をして、メ
タクリル酸を99.5%の回収率で回収した。 得られたメタクリル酸の色数はAPHA10以下
に改善されていた。 さらに実施例−1と同様の操作でメタクリル酸
の誘導期間を測定すると4分であつた。 比較例 2 実施例−2で用いた処理前のメタクリル酸
(APHA80)を実施例−1と同様の操作で誘導期
間を測定すると23分であつた。 実施例 2 メタクロレインの気相接触酸化によつて得られ
たメタクリル酸を常法により精製し、純度99.0%
の製品を得た。このものの色数はAPHA75であ
る。 このメタクリル酸を濃硫酸により実施例−1と
同様の処理をして、メタクリル酸を99.5%の回収
率で回収した。 得られたメタクリル酸の色数はAPHA10以下
に改善されていた。 さらに実施例−1と同様の操作でメタクリル酸
の誘導期間を測定すると4分であつた。 比較例 3 実施例−3で用いた処理前のメタクリル酸
(APHA75)を実施例−1と同様の操作で誘導期
間を測定すると22分であつた。 実施例 4 イソブチルアルデヒドの気相接触酸化によつて
得られたメタクリル酸を常法により精製し、純度
98.5%の製品を得た。このものの色数は85であ
る。 このメタクリル酸を濃硫酸により実施例−1と
同様の処理をして、メタクリル酸を99.5%の回収
率で回収した。 得られたメタクリル酸の色数はAPHA10以下
に改善されていた。 さらに実施例−1と同様の操作でメタクリル酸
の誘導期間を測定すると4分であつた。 比較例 4 実施例−4で用いた処理前のメタクリル酸
(APHA85)を実施例−1と同様の操作で誘導期
間を測定すると25分であつた。 比較例 5 アセトンシアンヒドリン法で得られた精製メタ
クリル酸(純度99.2%,APHA10以下)を用い
て、実施例−1と同様の方法で誘導期間を測定す
ると4分であつた。 実施例 5〜15 比較例−3のメタクリル酸を用い、実施例−1
と同様の処理法で、但し添加する濃硫酸の量およ
び処理温度、処理時間を変動して実験を行なつた
結果を表−1に表示する。
る。 更に詳しくは、イソブチレン、第3級ブチルア
ルコール、メタクロレインおよびまたはイソブチ
ルアルデヒド等の気相接触酸化反応で得られるメ
タクリル酸の新規な精製法に関する。 イソブチレン、第3級ブチルアルコール、メタ
クロレインおよびまたはイソブチルアルデヒド等
の気相接触酸化反応で生成するメタクリル酸は抽
出および蒸留等の通常の精製手段により高純度の
製品となすことが出来るが、微量に存在する不純
物類を完全に除去することが困難であり、その為
に、製品の着色が完全に防止できないこと、さら
に重合反応に使用した場合に、長い反応時間を要
したり、開始剤を多量に必要とすることなど不都
合な現象をひき起している。 このような微量成分を除去するには、通常の抽
出あるいは蒸留等の物理的手段による精製法では
極めて困難であり、例え可能としても工程が複雑
化してコスト高を招き、工業的に採用することは
殆んど絶望的である。 本発明者らはこれらの現象に注目し、如何にし
たら、このような不都合な現象を解消することが
可能となるかについて鋭意検討した結果、気相接
触酸化反応で生成したメタクリル酸を硫酸、ベン
ゼンスルホン酸、P−トルエンスルホン酸、ある
いは強酸性陽イオン交換樹脂等のスルホン酸基を
含有する化合物で処理することにより、製品の着
色の問題はもとより、異常な重合挙動問題もすべ
て解消することを見出して本発明を完成するに至
つた。 本発明を適用することにより、従来法のアセト
ンシアンヒドリンより製造されたメタクリル酸の
品質をしのぐ、高純度の製品が容易にかつ高収率
で得ることが可能である。 すなわち、本発明はイソブチレン、第3級ブチ
ルアルコール、メタクロレインおよびまたはイソ
ブチルアルデヒド等炭素数4の化合物の気相接触
酸化反応で得られるメタクリル酸を約90重量パー
セント以上含有するメタクリル酸含有物を、スル
ホン酸含有化合物で処理することを特徴とするメ
タクリル酸の精製法である。 本発明で用いるメタクリル酸含有物とは、イソ
ブチレン、第3級ブチルアルコール、メタクロレ
インおよびまたはイソブチルアルデヒド等を気相
接触酸化した時に得られるメタクリル酸水溶液よ
り、抽出及び蒸留その他の分離精製工程を経て、
メタクリル酸の含有率が約90重量パーセント以上
に精製されたものを云う。 本発明で用いるスルホン酸含有化合物とは、ス
ルホン酸基を分子内に有する無機あるいは有機化
合物の事で、具体的には硫酸、ベンゼンスルホン
酸、P−トルエンスルホン酸、さらにはまたスル
ホン酸基を交換基として有する強酸性陽イオン交
換樹脂等が挙げられる。 本発明で云う処理とは具体的には、メタクリル
酸含有物にスルホン酸基含有化合物を適量添加し
て、所定の温度に加熱後、好ましくは該混合物を
撹拌しながら一定時間保持すること、あるいは強
酸性陽イオン交換樹脂の如く微粒子の固体を充填
したカラムに所定温度等に加熱されたメタクリル
酸含有物を一定の流速で通過せしめること、およ
びこれに類する操作を云う。 上記メタクリル酸含有物をスルホン酸基含有化
合物で処理する際の処理温度は、好ましくは70゜
〜110℃、特に好ましくは80゜〜100℃の範囲で、
処理時間は、好ましくは1分〜2時間、特に好ま
しくは5分〜20分の範囲であり、またスルホン酸
基含有化合物の添加量はメタクリル酸含有物の
0.1〜10重量パーセント程度が好ましい。 スルホン酸基含有イオン交換樹脂を用いて連続
的にメタクリル酸含有物を処理する場合には適度
の処理率をあげる空間速度を採用する。例えば80
〜100℃の処理温度であれば空間速度を0.2〜5
/hr程度で行なう事により処理は完壁に行な
われる。 このようにしてメタクリル酸含有物をスルホン
酸基含有化合物で処理したものは、例えばイオン
交換樹脂を分離することにより、重合挙動の異常
性に関してはまつたく無くなるが、通常は、処理
液を簡単な蒸留処理することにより、着色のな
い、高純度メタクリル酸として取得することが可
能となる。 なお、上記処理ならびに蒸留の場合は、フエノ
チアジン、ベンゾフエノチアジン等の重合禁止剤
を添加して行なう事が好ましく、これらの重合禁
止剤は、上記処理に何らの妨害を及ぼさない。 以下に実施例により本発明を更に詳しく説明す
る。 実施例 1 イソブチレンを出発原料として気相接触酸化に
よつて得られたメタクリル酸を抽出及び蒸留法に
より精製し、純度98.5%の製品を得た。このもの
の色数はAPHA77である。このメタクリル酸に
フエノチアジンを500ppm添加し、更に98%硫酸
を1重量%添加して90℃で5分間処理し、ついで
30mmHg減圧下で単蒸留を行ない、メタクリル酸
を99.5%の回収率で回収した。 得られたメタクリル酸の色数はAPHA10以下
に改善されていた。 さらに試験管(25mmφ×20cm)に水10mlと重合
促進剤として、2,2′−アゾビス−2−アミジノ
プロパンジハイドロクロライド0.1gを加えて溶
解し、これに本実施例で得られたメタクリル酸10
mlを加え、温度65℃の恒温槽に浸漬し、熱電対を
用いて温度を測定し、65℃より液温が上昇した時
点即ち重合熱の発生し始めた時点の時間を測定
し、それまでに要した時間を誘導期間と定義す
る。本実施例のメタクリル酸の誘導期間は4分で
あつた。 比較例 1 実施例−1で用いた処理前のメタクリル酸
(APHA77)を実施例−1と同様の方法で誘導期
間を測定すると22分であつた。 実施例 2 第3級ブチルアルコールを出発原料として気相
接触酸化によつて得られたメタクリル酸を常法に
より精製し、純度98.7%の製品を得た。このもの
の色数はAPHA80である。このメタクリル酸を
濃硫酸により実施例−1と同様の処理をして、メ
タクリル酸を99.5%の回収率で回収した。 得られたメタクリル酸の色数はAPHA10以下
に改善されていた。 さらに実施例−1と同様の操作でメタクリル酸
の誘導期間を測定すると4分であつた。 比較例 2 実施例−2で用いた処理前のメタクリル酸
(APHA80)を実施例−1と同様の操作で誘導期
間を測定すると23分であつた。 実施例 2 メタクロレインの気相接触酸化によつて得られ
たメタクリル酸を常法により精製し、純度99.0%
の製品を得た。このものの色数はAPHA75であ
る。 このメタクリル酸を濃硫酸により実施例−1と
同様の処理をして、メタクリル酸を99.5%の回収
率で回収した。 得られたメタクリル酸の色数はAPHA10以下
に改善されていた。 さらに実施例−1と同様の操作でメタクリル酸
の誘導期間を測定すると4分であつた。 比較例 3 実施例−3で用いた処理前のメタクリル酸
(APHA75)を実施例−1と同様の操作で誘導期
間を測定すると22分であつた。 実施例 4 イソブチルアルデヒドの気相接触酸化によつて
得られたメタクリル酸を常法により精製し、純度
98.5%の製品を得た。このものの色数は85であ
る。 このメタクリル酸を濃硫酸により実施例−1と
同様の処理をして、メタクリル酸を99.5%の回収
率で回収した。 得られたメタクリル酸の色数はAPHA10以下
に改善されていた。 さらに実施例−1と同様の操作でメタクリル酸
の誘導期間を測定すると4分であつた。 比較例 4 実施例−4で用いた処理前のメタクリル酸
(APHA85)を実施例−1と同様の操作で誘導期
間を測定すると25分であつた。 比較例 5 アセトンシアンヒドリン法で得られた精製メタ
クリル酸(純度99.2%,APHA10以下)を用い
て、実施例−1と同様の方法で誘導期間を測定す
ると4分であつた。 実施例 5〜15 比較例−3のメタクリル酸を用い、実施例−1
と同様の処理法で、但し添加する濃硫酸の量およ
び処理温度、処理時間を変動して実験を行なつた
結果を表−1に表示する。
【表】
実施例 16
実施例−1で用いた処理前のメタクリル酸
(APHA77)にフエノチアジンを500ppm添加し、
更にP−トルエンスルホン酸を3%添加して、90
℃で5分間処理し、ついで30mmHg減圧下で単蒸
留を行ない、メタクリル酸を99.5%の回収率で回
収した。 得られたメタクリル酸について、実施例−1と
同様に色数および誘導期間を測定すると、
APHA10以下、誘導期間は4分であつた。 実施例 17 実施例−2で用いた処理前のメタクリル酸
(APHA80)にフエノチアジンを500ppm添加し、
更にスルホン酸基を持つ強酸性陽イオン交換樹脂
(乾燥品)を5%添加して90℃で10分間かくはん
する。 グラスフイルターを用いて過し、過した液
を30mmHg減圧下で単蒸留を行ない、メタクリル
酸を99.5%の回収率で回収した。 得られたメタクリル酸について、実施例−1と
同様に色数および誘導期間を測定すると、
APHA10以下、誘導期間は4分であつた。 実施例 18 ガラスカラムに乾燥した強酸性陽イオン交換樹
脂を一定量充填し、85℃の恒温槽に浸漬する。 これに実施例−3で用いた処理前のメタクリル
酸(APHA75)にフエノチアジンを500ppm添加
したものをガラスカラムに空間速度2/hrで
流通させる。 流通液を30mmHg減圧下で単蒸留を行ないメタ
クリル酸を99.5%の回収率で回収した。 得られたメタクリル酸について、実施例−1と
同様に色数および誘導期間を測定すると、
APHA10以下、誘導期間は4分であつた。 実施例 19〜25 実施例−3で用いた処理前のメタクリル酸
(APHA75)を用い、実施例−18と同様の処理法
で、但し処理温度および空間速度を変動して実験
を行なつた結果を表−2に表示する。
(APHA77)にフエノチアジンを500ppm添加し、
更にP−トルエンスルホン酸を3%添加して、90
℃で5分間処理し、ついで30mmHg減圧下で単蒸
留を行ない、メタクリル酸を99.5%の回収率で回
収した。 得られたメタクリル酸について、実施例−1と
同様に色数および誘導期間を測定すると、
APHA10以下、誘導期間は4分であつた。 実施例 17 実施例−2で用いた処理前のメタクリル酸
(APHA80)にフエノチアジンを500ppm添加し、
更にスルホン酸基を持つ強酸性陽イオン交換樹脂
(乾燥品)を5%添加して90℃で10分間かくはん
する。 グラスフイルターを用いて過し、過した液
を30mmHg減圧下で単蒸留を行ない、メタクリル
酸を99.5%の回収率で回収した。 得られたメタクリル酸について、実施例−1と
同様に色数および誘導期間を測定すると、
APHA10以下、誘導期間は4分であつた。 実施例 18 ガラスカラムに乾燥した強酸性陽イオン交換樹
脂を一定量充填し、85℃の恒温槽に浸漬する。 これに実施例−3で用いた処理前のメタクリル
酸(APHA75)にフエノチアジンを500ppm添加
したものをガラスカラムに空間速度2/hrで
流通させる。 流通液を30mmHg減圧下で単蒸留を行ないメタ
クリル酸を99.5%の回収率で回収した。 得られたメタクリル酸について、実施例−1と
同様に色数および誘導期間を測定すると、
APHA10以下、誘導期間は4分であつた。 実施例 19〜25 実施例−3で用いた処理前のメタクリル酸
(APHA75)を用い、実施例−18と同様の処理法
で、但し処理温度および空間速度を変動して実験
を行なつた結果を表−2に表示する。
Claims (1)
- 1 炭素数4の化合物の気相接触酸化反応で得ら
れるメタクリル酸を約90重量パーセント以上含有
するメタクリル酸含有物を、スルホン酸基含有化
合物で処理することを特徴とするメタクリル酸の
精製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3665979A JPS55129239A (en) | 1979-03-28 | 1979-03-28 | Purification of methacrylic acid |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3665979A JPS55129239A (en) | 1979-03-28 | 1979-03-28 | Purification of methacrylic acid |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS55129239A JPS55129239A (en) | 1980-10-06 |
JPS647064B2 true JPS647064B2 (ja) | 1989-02-07 |
Family
ID=12475977
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3665979A Granted JPS55129239A (en) | 1979-03-28 | 1979-03-28 | Purification of methacrylic acid |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS55129239A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2640495B2 (ja) * | 1988-05-25 | 1997-08-13 | 三菱レイヨン株式会社 | メタクリル酸メチルの精製法 |
DE4201697A1 (de) * | 1992-01-23 | 1993-07-29 | Basf Ag | Verfahren zur reinigung von rohsaeuren (alpha),(beta)-monoethylenisch ungesaettigter carbonsaeuren |
DE19814449A1 (de) * | 1998-03-31 | 1999-10-07 | Basf Ag | Verfahren zur Herstellung von (Meth)acrylsäure und (Meth)acrylsäureestern |
WO2013163806A1 (en) * | 2012-05-03 | 2013-11-07 | Evonik Industries Ag | Process for preparation of highly pure, non-yellowing methacrylic acid |
-
1979
- 1979-03-28 JP JP3665979A patent/JPS55129239A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS55129239A (en) | 1980-10-06 |
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