JP2731816B2 - クレゾールの精製方法 - Google Patents

クレゾールの精製方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、サイメンの酸化分解にて製造した粗クレゾ
ールの精製方法に関する。
従来の技術 クレゾールホルマリン樹脂、農薬、溶剤、分散剤等と
して広く用いられているクレゾールは、近年、サイメン
の酸化分解によつて大量に製造されている。このプロセ
スによれば、サイメンの酸化分解生成物からアセトン、
水及び未反応サイメン等を蒸留にて除去して、粗クレゾ
ールを得るが、この粗クレゾールには、蒸留によつては
分離できない色形成性不純物が含まれている。
そこで、従来、このような色形成性不純物を除去する
ために、粗クレゾールに微量の硫酸を加え、加熱して、
色形成性不純物を分解させた後、硫酸を苛性ソーダにて
中和し、次いで、蒸留にて精製する方法が採用されてい
る。しかし、このような方法によれば、クレゾールの硫
酸処理によつてクレゾールが一部スルホン化され、この
クレゾールスルホン酸が苛性ソーダにて中和されて中和
塩を生じるが、この中和塩のクレゾールに対する溶解性
が低いために、クレゾール中で析出し、結果として、次
工程の蒸留精製を連続的に行なうことができない。他
方、ナトリウム塩を含む高沸点成分は、ボイラー燃料に
用いられるが、ナトリウムは、ボイラー水管の表面での
所謂ナトリウムアタック、即ち、溶融腐食を生じる。
発明が解決しようとする課題 本発明は、従来の粗クレゾールの精製における上記し
た問題を解決するためになされたものであつて、前記中
和塩の析出のない粗クレゾールの精製方法を提供するこ
とを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明によるクレゾールの精製方法は、サイメンの酸
化分解にて製造したクレゾールであつて、副生物として
色形成性不純物を含有するクレゾールの精製方法におい
て、アセトンを含む低沸点成分、水及び未反応サイメン
を除去した粗クレゾールを微量の硫酸にて処理した後、
上記硫酸に対して、0.8倍モル以上の水酸化マグネシウ
ムを加えることを特徴とする。
本発明の方法は、工業的には、例えば、第1図に示す
装置構成によつて実施することができる。
サイメンの酸化分解生成物はライン1から脱アセトン
塔2に導かれて、塔頂からライン3によつてアセトン等
の低沸点成分が分離され、一方、塔底から粗クレゾール
がライン4によつて抜き出されて、第1の減圧蒸留塔5
に供給される。この減圧蒸留塔5では、塔頂からライン
6によつて水や未反応サイメン等が留去され、他方、ク
レゾールを含有する留分が塔底から得られる。この粗ク
レゾール留分は、ライン7によつて、第2の減圧蒸留塔
8に供給される。
この減圧蒸留塔8においては、塔頂から粗クレゾール
留分がライン9によつて抜き出され、塔底からは、ライ
ン10によつて、クレゾールよりも高沸点成分が除去され
る。上記粗クレゾール留分は、ライン9にて水蒸気蒸留
塔11に供給される。
次いで、水蒸気蒸留塔11においては、低沸点成分がラ
イン12によつて抜き出され、粗クレゾール留分は、塔底
液として、ライン13によつて抜き出される。この水分を
含む粗クレゾール留分は、次いで、脱水塔14に供給され
て、塔頂からライン15によつて水が除去され、塔底液
は、微量の硫酸と共に、ライン16によつて、硫酸処理用
ドラム17に供給され、ここで、所定温度にて所定時間、
好ましくは加熱処理される。硫酸は、例えば、前記脱水
塔14に加えられる。
このようにして、硫酸処理された粗クレゾールは、水
酸化マグネシウムを加えられて、硫酸が中和され、ライ
ン18にてクレゾール精製塔19に供給される。製品クレゾ
ールは、この精製塔19の塔頂からライン20によつて得ら
れる。塔底からは、ライン21によつて、中和塩を含有す
るクレゾールよりも高沸点成分が抜き出される。
本発明の方法において、硫酸は、サイメンの酸化分解
生成物からアセトンを含む低沸点成分、水及び未反応サ
イメン等を蒸留にて除去して得た粗クレゾールに対し
て、通常、0.001〜0.01重量%の範囲にて加えられる。
また、かかる微量の硫酸の存在下で粗クレゾールを処理
する温度は、通常、20〜200℃の範囲であるが、好まし
くは、150〜185℃の温度で0.5〜4時間、好ましくは、
1〜2時間、加熱される。この硫酸処理における圧力
は、特に、限定されるものではないが、通常、常圧から
5kg/cm2の範囲が適当である。
このように硫酸処理した粗クレゾールは、用いた硫酸
に対して、0.8倍モル以上の水酸化マグネシウムにて中
和される。水酸化マグネシウムは、硫酸を中和すれば足
りるので、大過剰量を用いる必要はなく、通常は、硫酸
の2倍モル量以下で十分である。好ましくは、水酸化マ
グネシウムは、硫酸に対して、1.0〜1.5倍モルの範囲で
用いられる。
中和処理においては、通常、20〜200℃、好ましく
は、150〜185℃の温度で0.5〜4時間、好ましくは、1
〜2時間、加熱される。この中和処理における圧力は、
特に、限定されるものではないが、通常、常圧から5Kg/
cm2の範囲が適当である。
発明の効果 以上のように、本発明によれば、サイメンの酸化分解
物からアセトンを含む低沸点成分、水及び未反応サイメ
ンを除去した粗クレゾールを微量の硫酸にて処理して、
色形成性不純物を分解除去した後、上記硫酸の中和剤と
して、所定量の水酸化マグネシウムを用いるので、クレ
ゾール中での中和塩の析出がなく、かくして、次工程に
おいて、蒸留精製を連続して行なうことができる。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1 サイメンの酸化分解生成物からアセトン、水及び未反
応サイメン等を蒸留にて除去して得た粗クレゾール500m
lに硫酸100ppmを加え、ガラス製三つ口フラスコに仕込
み、175℃で2時間加熱した。次いで、この粗クレゾー
ルに水酸化マグネシウムを硫酸に対して等モルを加え、
150℃にて1時間加熱した。
このようにして得た中和液をバッチ蒸留し(OS#20
段、内径35mm、R/D=2.4)、仕込み液の90容量%を塔頂
から留出させて、獲られる塔底液の性状を調べた。結果
を第1表に示す。
実施例2 実施例1において、水酸化マグネシウムを硫酸に対し
て1.5倍モル加えた以外は、実施例1と同様に処理し
た。得られた塔底液の性状を第1表に示す。
比較例1及び2 実施例1において、水酸化マグネシウムを硫酸に対し
て0.5倍モル及び0.25倍モル加えた以外は、それぞれ実
施例1と同様に処理した。得られた塔底液の性状を第1
表に示す。
比較例3 実施例1において、水酸化水酸化マグネシウムに代え
て、水酸化ナトリウムを硫酸に対して0.5倍モル加えた
以外は、実施例1と同様に処理した。得られた塔底液の
性状を第1表に示す。
第1表に示す結果から明らかなように、本発明に従つ
て、硫酸で処理した後の粗クレゾールに所定量の水酸化
マグネシウムを加えて、中和したときには、塔底液には
中和塩の析出は認められなかつた。しかし、用いる水酸
化マグネシウムの量が硫酸に対して少なすぎるときは、
僅かではあるが、 塔底液に中和塩が析出した。
水酸化マグネシウムに代えて、水酸化ナトリウムを用
いた場合は、多量の中和塩が析出した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法を工業的に実施するための装置
構成を示す図である。 2……脱アセトン塔、5……第1の減圧蒸留塔、8……
第2の減圧蒸留塔、11……水蒸気蒸留塔、14……脱水
塔、17……硫酸処理用ドラム、19……クレゾール精製
塔。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サイメンの酸化分解にて製造したクレゾー
    ルであつて、副生物として色形成性不純物を含有するク
    レゾールの精製方法において、アセトンを含む低沸点成
    分、水及び未反応サイメンを除去した粗クレゾールを微
    量の硫酸にて処理した後、上記硫酸に対して、0.8倍モ
    ル以上の水酸化マグネシウムを加えることを特徴とする
    クレゾールの精製方法。
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