JPS6322632Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 考案の目的 〔産業上の利用分野〕 この考案は、電磁誘導加熱式調理器の感温素子
の取付け構造の改良に関する。

〔従来技術〕

電磁誘導加熱式調理器においては、加熱物およ
び調理物の加熱制御、過加熱防止をするための感
温素子を用いているが、一般にはこの感温素子は
バネコイル等により支持してトツププレートの下
面に押し付けるようにしている。

〔考案の解決しようとする問題点〕

しかしながらバネコイルで支持される構成は、
不安定であつて感温素子のトツププレート下面へ
の圧接状態が一定せず、いわゆる感知むらの結果
を生じ、また組み立て上のバラツキも大きい問題
があつた。

この考案は上記の事情に鑑みてなしたもので、
感温素子が安定した状態に設けられ、正確な加熱
制御および過加熱防止をおこなう感温素子の取付
け構造を提供しようとするものである。

(ロ) 考案の構成 そしてこの考案においては、従来使用したコイ
ルバネにかえて安定して感温素子を保持する取り
付けプレートを使用し、その取り付けプレートに
特定構造において感温素子を簡単かつ確実に保持
する構成としたもので、そのさらに詳しい構成
は、トツププレートの下面に相対するように設け
られる加熱コイル支持板の一部に、弾性を有し感
温素子の取り付け開口の設けられた感温素子の取
り付けプレートが、中間部が上方に突出するよう
に両端が支持されて取り付けられ、この取り付け
プレートに、頭部が大径に基部が小径に構成され
た感温素子が、取り付け開口に基部が挿入されか
つ頭部が取り付け開口縁に係止される状態で取り
付けられ、感温素子の頭部の上面が取り付けプレ
ートの弾性によりトツププレートの下面に圧接す
る構造である感温素子の取付け構造である。

〔実施例〕

以下この考案の実施例を図面により詳述する
が、この考案は以下の実施例に限定されるもので
はない。

第１図は感温素子の取付け構造の縦断面構成を
示す。

１がトツププレートで、その下面に相対するよ
うに加熱コイル支持板２が位置している。加熱コ
イル支持板２上には、円形の仕切壁部３によつて
仕切られる中央部４を残す周囲部５面に誘動加熱
コイル６が配置されている。支持板２の中央部４
は、周囲部５より薄肉に構成され、その中央部に
は平面形状が長方形で中央が大径の円形となつた
ガイド孔７が設けられている。８が取り付けプレ
ートで、弾性を有するバネ鋼よりなり、平面形状
は略長方形状である。そして折曲成形されて中間
部９が上方に突出する形状とされ、その中間部９
にやはり平面形状が長方形の感温素子の取付け開
口１０が設けられている。

感温素子１１の取り付けは、トツププレート１
が外された状態でおこなわれる。感温素子１１は
大径の頭部１２と小径の基部１３とからなり、頭
部１２の上面１４に感温素子面が構成されてい
る。また基部１３の両側面には端子１５が突出し
て設けられている。感温素子１１の取り付けに先
立つて両端部１６が仕切壁部３の基部の相対する
位置に設けられた支持部１７に支持され、取り付
けプレート８が中央部４上に設けられる。

そして、その取り付けプレート８の取り付け開
口１０内に感温素子１１の基部１３が挿入され
る。

この際取付け開口１０の平面形状を長方形とし
ている故に端子１５は何ら支障なく挿入できる。

次にその基部１３はさらにガイド孔７内に挿入
され、その際にもガイド孔７の長方形状に合わす
ように端子１５を挿入する。十分に挿入した状態
において、感温素子１１の頭部１２の下縁が取り
付け開口１０の開口縁に係止する状態となり、こ
の状態において感温素子１１を水平面内において
回転させる。そして端子１５の上面がガイド孔７
の開口縁の下面に取り付けプレート８の弾性機能
により圧接され、感温素子１１は安定する。その
感温素子１１の端子１５にリード線１８端が接続
される。

その後にトツププレート１を取り付け、さらに
はトツププレート１と加熱コイル支持板２とが一
体にされたものが機器本体内に組み込まれ、電磁
誘導加熱式調理器が完成される。

上記のトツププレート１の取り付け構造は図示
しないが、その取り付けの際にはトツププレート
１の下面が取り付けプレート８の力に抗して感温
素子１１の頭部１２の上面１４を押圧する状態と
なり、その結果相対的に感温素子１１の頭部１２
の上面１４はトツププレート１の下面に圧接す
る。

取り付けプレートの取り付け開口等は感温素子
の形状に対応して適宜であつてよく、例えば切欠
き状の開口であつてもよい。なお第２図、第３図
は、感温素子の取り付けを平面、底面から見たも
のを示している。

(ハ) 考案の効果 この考案は上述のように構成されているので、
感温素子が取り付けプレートに安定して支持さ
れ、この考案によれば正確な加熱制御ならびに過
加熱防止が可能となり、また組み立て上のバラツ
キの心配も無くなるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例縦断面図、第２図は
第１図に示すものの平面図、第３図は同じく底面
図である。 １……トツププレート、２……加熱コイル支持
板、８……取り付けプレート、９……中間部、１
０……取付け開口、１１……感温素子、１２……
頭部、１３……基部、１４……上面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トツププレートの下面に相対するように設けら
   れる加熱コイル支持板の一部に、弾性を有し感温
   素子の取り付け開口の設けられた感温素子の取り
   付けプレートが、中間部が上方に突出するように
   両端が支持されて取り付けられ、この取り付けプ
   レートに、頭部が大径に基部が小径に構成された
   感温素子が、取り付け開口に基部が挿入されかつ
   頭部が取り付け開口縁に係止される状態で取り付
   けられ、感温素子の頭部の上面が取り付けプレー
   トの弾性によりトツププレートの下面に圧接する
   構造である感温素子の取付け構造。