JPS63222900A - 転写フイルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、三次元成形品に絵付けを行なうための転写フ
ィルムに関するものであり、詳しくは、熱により変形し
易いポリ塩化ビニルフィルムを基材とした転写フィルム
に関するものである。

〔従　　来　　技　　術〕

従来から転写フィルムとしては、ポリエステルフィルム
、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、紙
とこれらの積層フィルム、または紙を基材とし、剥離面
に剥離剤を設けたものが用いられている。これらの転写
フィルムは、被転写面の形状が平面であれば確実に絵付
けできるが、被転写体の被転写面の形状が複雑な曲面、
いわゆる三次元成形品に転写することは不可能であった
。

また、三次元成形品の被転写面にラミネートにより絵付
けを行なうには、転写フィルムの基材に熱加工性の良好
なポリ塩化ビニルフィルムを用いれば可能であるが、転
写により絵付けする場合は、ポリ塩化ビニルフィルムか
らなる基材と絵柄層との剥離が十分でなく、転写絵付け
を行なうことができなかった。

このようなポリ塩化ビニルフィルムを基材とした場合は
、第４図に示すように、基材１の裏面にアンカー剤層２
を介して樹脂層３、そして、該樹脂層３と剥離性が良好
な樹脂からなる剥離層４、さらに絵柄層５、接着剤層６
を順次積層して用いなければならなかった。

このように、ポリ塩化ビニルフィルムを基材とした場合
は、剥離性を付与するために樹脂層３を設けるばかりで
なく、基材１の変形に伴ない同様に変形する樹脂を選定
しなければならなかった。

〔解決しようとする問題点］ ポリ塩化ビニルフィルムを基材とした三次元成形品に絵
付けを行なう転写フィルムで、基材の裏面に直接絵柄層
を設けた構成とし、三次元成形品への絵付けが可能な安
価で使用し易い転写フィルムを従供することを目的とす
る。

〔問題点を解決するための手段〕

ポリ塩化ビニルフィルムを基材とし、該基材に基材に対
して剥離性を有し、かつ基材の変形に相応する熱変形性
を有する樹脂をバインダーとしたインキからなる絵柄層
を直接設けることにより解決した。

上記、絵柄層に用いるインキのバインダーとしては、ポ
リビニルブチラール、セルロース・アセテート・プロピ
オネート樹脂、または塩素化ポリプロピレン樹脂が好適
である。

次に、図面に従い本発明について説明する。

まず、第１図に示すように、ポリ塩化ビニルフィルムか
らなる基材１１の裏面に前述の樹脂をバインダーとした
インキにより形成した絵柄層１３、および加熱時に粘着
性を示す接着Ｎ１４を設けた転写フィルムである。

ここで、基材１１に用いるポリ塩化ビニルフィルムは、
熱成形性、剥離性とも良好とするため０．１〜０．３　
ｍの厚さで、０〜１５重量部の可塑剤を含むものが適当
で、また、絵柄ＩＷ１３を構成するインキは、塩化ビニ
ル系、塩化ビニル−酢酸ビニル系、アクリル系、ウレタ
ン系の任意の樹脂をバインダーとしたインキを用いるこ
とができる。

そして、接着剤層１４は、加熱時に粘着性を示すアクリ
ル系、エチレン−酢酸ビニル系、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル等の樹脂を被転写体である成形品の材質に応じて用い
ればよい。

前記、絵柄層１３、接着剤層１４は、グラビア印刷法、
シルク印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法のい
ずれかの手法を用いればよい。

次に、本発明の転写フィルムを用いた絵付方法について
説明する。

例えば、第２図に示す装置は、上部にヒータ５０、下部
に成形品Ｂを載置する架台６０を有し、そして中央に転
写フィルムＡを挟み込めるように２分された上チヤンバ
−２０と下チヤンバ−２１とからなる。そして、上チヤ
ンバ−２０および下チヤンバ−２１には、それぞれ開閉
バルブ２２Ａ２２２Ｂを有するパイプ２３Ａ、２３Ｂを
設けられ、かつ、バルブ２４Ａ、２４Ｂを有するパイプ
２５Ａ、２５Ｂを通して真空ポンプ３０に連続している
。

さらに、上チヤンバ−２０からのパイプ２５Ａからバル
ブ２６Ａを有するパイプ２７を通して加熱空気タンク４
０に連結している。第５図の装置を用いて、三次元成形
品に絵付するには、まず、上チヤンバ−２０と下チヤン
バ−２１の間に転写フィルムＡを成形品Ｂ側に接着剤面
がくるように固定し、ヒータ５０により転写フィルムＡ
を加熱し、軟化させると共に接着剤を活性化する。

上記加熱中にバルブ２４Ａ、２４Ｂを開き、上チヤンバ
−２０と下チヤンバ−２１とに囲まれた空間の空気を吸
引し、減圧状態としておく。

そして、転写フィルムＡが軟化したらバルブ２４Ａを閉
じると共に、バルブ２６Ａを開き、加熱空気タンク４０
から加熱空気を瞬時に上チヤンバ−２０内に送る。

この時加熱空気の温度、圧力は、転写フィルムの種類、
成形品の種類、性質、および減圧状態のチャンバー内に
空気を送り込んだ時に生じる断熱膨張による冷却を考慮
して設定する。

前記のように加熱空気を送り、成形品の表面に転写フィ
ルムを密着させたら、バルブ２６Ａを閉じ、バルブ２２
Ａ、２２Ｂおよび２４Ａを開き、上チヤンバ−２０、下
チヤンバ−２１内に外気を導入し、転写フィルムＡの温
度を下げ、成形品Ｂの表面に固定後、基材を剥離し、絵
柄層のみを成形品の表面に転写絵付をする。

また、第２図に示した装置のほか、第３図に示すように
、予じめ成形品は存在せず、成形金型６０にフィルムＡ
をＲ置し、該金型６０内に溶融樹脂を射出し、成形と同
時に絵付してもよい。

このように、本発明の三次元成形品は、予じめ成形され
ているのはもちろん、転付と同時に成形されたものも含
むものである。

〔作　　　用］ ポリ塩化ビニルフィルムを基材とし、該基材に直接剥離
層を設けた構成としたので、三次元成形品への転写が可
能で、しかも簡単な構成の転写フィルムとなった。

〔実　　施　　例〕

厚さ０．２０■の可塑剤を５重量部含むポリ塩化ビニル
フィルムからなる基材にセルロース・アセテート・プロ
ピオネート樹脂をバインダーとしたインキにより木目柄
の絵柄層、着色ベタ層をグラビア印刷法により設けた。

次に、アクリル系樹脂からなる接着剤をグラビアコート
法により約３ｇ／ｒｒｒ（固形分量）塗布し、転写フィ
ルムを得た。

該転写フィルムを、第２図に示すように載置後、１５０
°Ｃ，１，５ｋｇ／ｃｄの条件で三次元成形品の被転写
面に密着、冷却後、基材を剥離したところ、絵柄層は全
て被転写面に転写し、基材には残らなかった。

〔実　　施　　例　　２　〕 実施例１の絵柄層を形成する樹脂をポリビニルブチラー
ルとした他は、実施例１と同じ構成の転写フィルムで、
同様のテストを行なったところ、実施例１と同様な結果
が得られた。

〔効　　　果〕

本発明の転写フィルムは、以上の構成からなるので、簡
単な構成でありながら、良好な転写が可能となった。

また、簡単な構成なので、従来の転写フィルムと比較し
て安価に製造できるので、使い易いものとなった。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の転写フィルムの実施例を示す断面図
、第２図、および第３図は、本発明の転写フィルムによ
る三次元成形品への絵付は状態を示す説明図、第４図は
、ポリ塩化ビニルフィルムを基材とした従来の転写フィ
ルムの構成を示す断面図である。 １１・・・基材　　　　１３・・・絵柄層１４・・・接
着剤層

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）、ポリ塩化ビニルフィルムを基材とし、該基材上
   に直接絵柄層、接着剤層を設けた三次元成形品絵付け用
   転写フィルム。
2. （２）、絵柄層が、ポリビニルブチラール、セルロース
   ・アセテート・プロピオネート樹脂、または塩素化ポリ
   プロピレン樹脂のいずれか一種をバインダーとしたイン
   キからなる特許請求の範囲第１項、または第２項記載の
   転写フィルム。