JPH0692088A - 化粧材の製造方法 - Google Patents

化粧材の製造方法

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JPH0692088A
JPH0692088A JP4240942A JP24094292A JPH0692088A JP H0692088 A JPH0692088 A JP H0692088A JP 4240942 A JP4240942 A JP 4240942A JP 24094292 A JP24094292 A JP 24094292A JP H0692088 A JPH0692088 A JP H0692088A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】熱可塑性樹脂からなる基材フィルム6の表面
に、良好な離型性を持つ樹脂からなるインキで木目,抽
象柄等の絵柄模様を印刷し、さらに該絵柄模様層7の表
面に、良好な付着性を持つ固形のプライマー層8を形成
して転写シートを得る第1の工程と、通気性を有する成
形基材1の表面に液状の接着剤4を塗工する第2の工程
と、真空プレス積層成形法により、転写シート5をゴム
状弾性膜14で加熱軟化させながら成形基材の表面にプ
ライマー層8と接着剤層4とを密着させる第3の工程
と、転写シートから基材シート引き剥がして絵柄模様層
を成形基材の表面に残置させる第4の工程と、から構成
される。 【効果】 多孔質で粗い表面を有する成形基材にも良好
に絵柄模様を転写もしくは接着でき、かつ、転写シート
と接着剤層との間に空気(気泡)を残留し難くできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種音響・映像機器類
のキャビネット,扉等の建具、家具,容器等を構成する
立体形状を有した成形基材(被転写体)の表面に絵柄模
様が施された転写シートを接着して積層成形するのに好
適な化粧材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】立体形状を有する成形基材の表面に絵柄
模様を転写してなる化粧材の製造方法としては、特公
平3−40720号公報等に記載のように、熱可塑性樹
脂からなる基材フィルムの表面に該基材フィルムに対し
て離型性を持つ樹脂からなるインキで木目,抽象柄等の
絵柄模様を印刷し、さらに該絵柄模様層の表面に接着剤
層を形成したものを転写シートとして用いて、真空プレ
ス積層成形法にて、該転写シートを成形基材の表面に接
着し、その後基材フィルムのみを絵柄模様層から剥離す
る方法、特開昭61−128543号公報や同じく6
4−83000号公報等に記載のように、成形基材の表
面に接着剤を塗工し、この成形基材に上記と同様にして
基材フィルムの表面に絵柄模様層のみが形成された転写
シートを接着する方法、が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たの方法では、成形基材として木材等の通気性があり
かつ多孔質で表面が粗い(小さな凹凸がある)ものが使
用される場合、小さな凹凸のある粗面のうちの凹部には
接着剤が接触しなかったり、熱溶融した接着剤が成形基
材中に吸収されたりして接着力が不十分となる等の問題
を生じていた。
【0004】また、上記したの方法では、成形基材上
に塗工された液状の接着剤層に絵柄模様層が直接接触す
るため、接着剤層の残留溶剤や単量体成分等により絵柄
模様が溶解流動して崩れることがある。また、絵柄模様
が溶解しないように硬化型樹脂からなるインキで絵柄模
様層を形成すると、模様は崩れないが、接着剤層との接
着力が低下するとともに、その絵柄模様層と基材フィル
ムとの接着力が高まり、基材フィルムを引き剥がしたと
き、それと一緒に絵柄模様層も剥離して転写されなくな
る、あるいは絵柄模様層に亀裂が入り易くなる、といっ
た問題を生じていた。
【0005】さらに、真空プレス積層成形時に転写シー
トと接着剤層との間に空気(気泡)が残留し、転写抜け
等が発生するという問題もあった。なお、以上は、転写
シートを成形基材に接着して化粧材を製造する方法につ
いて述べたが、転写シートに代えて、基材フィルムに絵
柄模様層が印刷された貼着シートを成形基材に接着して
化粧材を製造する場合にも、上記した問題のうち基材フ
ィルムを引き剥がす際の問題以外については、同様な問
題が生じる。
【0006】かかる点に鑑み本発明は、多孔質で粗い表
面を有する成形基材にも良好に絵柄模様を転写もしくは
接着でき、基材フィルム引き剥がし時に絵柄模様がそれ
と一緒に剥離することがなく、また、接着剤成分による
絵柄模様の溶解流動もなく、かつ、転写シートと接着剤
層との間に空気(気泡)を残留し難くできる、化粧材の
製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る化粧材の製造方法は、熱可塑性樹脂か
らなる基材フィルムの表面に、該基材フィルムに対して
良好な離型性を持つ樹脂からなるインキで木目,抽象柄
等の絵柄模様を印刷し、さらに該絵柄模様層の表面に、
後記の成形基材に塗布される接着剤に対して良好な付着
性を持つ固形のプライマー層を形成して転写シートを得
る第1の工程と、通気性を有する成形基材の表面に液状
の接着剤を塗工する第2の工程と、加圧用のゴム状弾性
膜及び加熱用のヒーターを有する真空プレス積層成形機
における吸引置台上に上記接着剤が塗工された成形基材
を配するとともに、上記転写シートのプライマー層と上
記成形基材の接着剤層とが対向するように上記成形基材
上に上記転写シートをセットし、上記ヒータにより上記
ゴム状弾性膜を加熱しつつ、上記ゴム状弾性膜と上記吸
引置台との間に形成される閉空間内の空気を上記吸引置
台に形成された通気孔を通じて真空吸引するとともに必
要に応じて上記ゴム状弾性膜を上記成形基材側へ加圧す
ることにより、上記転写シートを上記ゴム状弾性膜で加
熱軟化させながら上記成形基材の表面に添わせるように
押し付けて上記プライマー層と接着剤層とを密着させる
第3の工程と、該第3の工程により上記成形基材に接着
された転写シートから上記基材シートを引き剥がして上
記絵柄模様層を上記成形基材の表面に残置させる第4の
工程と、を具備して構成される。
【0008】かかる方法においては、さらに、第5の工
程として、成形基材の表面に残置せしめられた絵柄模様
層の表面に保護樹脂層を形成する工程を付加することが
好ましい。また、上記方法における基材フィルム、
絵柄模様層、プライマー層、接着剤層の好ましい組
み合わせとしては、それぞれ順次、ポリ塩化ビニル
(PVC)、セルロース系樹脂、硝化綿等のセルロー
ス系樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル・ポリビニルアル
コールから成るインキ又はポリウレタン系樹脂であっ
て、イソシアネート基か水酸基のいづれかが、ウレタン
結合の当量より余剰の物、ウレタンエマルジョンから
なるものが挙げられる。
【0009】ここで、本発明の化粧材の製造方法に使用
される転写シートの基材フィルムとしては、上記PVC
等の熱可塑性樹脂が用いられるが、熱成形安定性から可
塑剤部数は8〜12程度のPVCが望ましい。また、そ
の厚みは特には限定されないが、通常、50〜200μ
程度の成形性を損なわない厚みが望ましい。また、絵柄
模様層を形成するインキとしては、基材フィルムに対し
て相容性がなく、かつ良好な離型性を持ち、しかも、成
形基材の表面の凹凸に柔軟に追従添着し得ることが必要
であり、PVC基材シートに対しては、セルロースアセ
テートプロピオネート、アセチルセルロース、硝化綿等
のセルロース系樹脂、又はこれに更にアルキッド樹脂を
混合した物を使用できる。
【0010】そして、プライマーとしては、絵柄模様層
及び下地(成形基材)に塗工する接着剤層に対する接着
力が大きい、グラビア等の印刷適性が良い、接着剤中の
成分によって溶解流動しない、等の条件を満たす樹脂及
び膜厚が選定される。より具体的には、プライマー層の
樹脂系としては、絵柄模様層としてセルロース系樹脂、
接着剤層の樹脂系にポリウレタン系の樹脂(すなわち、
ポリオールとイソシアートの混合物を架橋重合させて硬
化接着させるもの)を用いる場合には、 分子中に水酸基を有する樹脂、例えば、塩化ビニル・
酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体、ポリビニルア
ルコール、ポリウレタン系樹脂(但し、ウレタン結合反
応に必要な当量以上に水酸基を余剰に有するもの) 分子中にイソシアート基を有する樹脂、例えば、ポリ
ウレタン系樹脂(但し、ウレタン結合反応に必要な当量
以上に水酸基を余剰に有するもの) 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体等の他の樹脂に上記
又はのいずれかを混合したもの、が用いられる。
【0011】また、接着剤とプライマーに共にポリウレ
タン系樹脂を用いる場合には、 接着剤層にイソシアート基を余剰(反応当量に対し
て。以下同じ)に含有させ、かつプライマー層に水酸基
を余剰に含有させたもの。 接着剤層にイソシアート基を余剰に含有させ、かつプ
ライマー層にイソシアート基を余剰に含有させたもの、
が用いられる。
【0012】上記のようなものを用いる理由は、ポリウ
レタン樹脂が分子中にイソシアート基と水酸基とが反応
してウレタン結合を生じることによる、硬化・接着力機
構を利用するためであり、プライマー層と接着剤層の一
方の層にイソシアート基か水酸基のうちの一方の基を余
剰に含有させ、他方の層に他方の基を余剰に含有させる
ことにより、両者の間にウレタン結合を発生させ、接着
力を得るためである。
【0013】一方、成形基材に塗工する接着剤として
は、水性エマルジョン系のものが好ましく、液状で成形
基材に塗工でき、転写シートを被覆後、熱等で固化でき
るもの、例えば、樹脂系では、ポリウレタン又は酢酸ビ
ニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の酢酸ビニル系
樹脂が用いられる。この場合、接着剤は成形基材に一定
の厚みにスプレー塗布し、常温で適当時間乾燥させるこ
とが好ましい。
【0014】また、成形基材(被転写体)としては、木
質系の立体成形品、主にMDF(中密度繊維材)が使用
される。その他、陶磁器,土器,発泡樹脂(ポリウレタ
ン、ポリ塩化ビニル等の発泡体)等の多孔質体で通気性
のあるものが使用される。この場合、成形基材が多孔質
であると、液状の接着剤の一部は成形基材内部に浸透す
るため、投錨効果により成形基材に対する接着力が極め
て大きくなる。また、接着剤が液状のときに転写シート
を真空吸引すれば、転写シートと接着剤層間の空気は、
接着剤層(貫通)→成形基材(透過)→吸引置台の通気
孔を介して吸引除去される。
【0015】本発明に係る化粧材の製造方法に用いられ
る真空プレス積層成形機は、既知のものをそのまま使用
することができる。この場合、成形基材を吸引置台上に
直接配してもよいが、真空吸引率を向上させるべく及び
転写シートを成形基材の裏面にまで添わせるべく吸引置
台上に成形基材より狭幅の基材載置台を配し、その上に
成形基材を配することが望ましい。
【0016】また、成形基材に接着された転写シートか
ら基材シートを引き剥がした後、露出した絵柄模様層の
表面に形成する保護樹脂層としては、不飽和ポリエステ
ル、ポリウレタン、アクリル等の熱硬化型又は紫外線硬
化型の塗料を使用することができる。さらに、本発明に
係る化粧材の製造方法の他の一つは、成形基材に転写シ
ートに代えて貼着シートを接着するためのもので、熱可
塑性樹脂からなる基材フィルムの表面に、該基材フィル
ムに対して相容性のない樹脂からなるインキで木目,抽
象柄等の絵柄模様を印刷し、さらに該絵柄模様層の表面
に、後記の成形基材に塗布される接着剤に対して良好な
付着性を持つ固形のプライマー層を形成して貼着シート
を得る第1の工程と、通気性を有する成形基材の表面に
液状の接着剤を塗工する第2の工程と、加圧用のゴム状
弾性膜及び加熱用のヒーターを有する真空プレス積層成
形機における吸引置台上に上記接着剤が塗工された成形
基材を配するとともに、上記貼着シートのプライマー層
と上記成形基材の接着剤層とが対向するように上記成形
基材上に上記貼着シートをセットし、上記ヒータにより
上記ゴム状弾性膜を加熱しつつ、上記ゴム状弾性膜と上
記吸引置台との間に形成される閉空間内の空気を上記吸
引置台に形成された通気孔を通じて真空吸引するととも
に必要に応じて上記ゴム状弾性膜を上記成形基材側へ加
圧することにより、上記貼着シートを上記ゴム状弾性膜
で加熱軟化させながら上記成形基材の表面に添わせるよ
うに押し付けて上記プライマー層と接着剤層とを密着さ
せる第3の工程と、を具備する。
【0017】この場合、基材フィルム、絵柄模様層、プ
ライマー層、接着剤層は上記転写シート用と共通のもの
が用いられるが、基材フィルムに対する絵柄模様層の離
型性は不要である。
【0018】
【作用】上述の如くの構成とされた本発明に係る化粧材
の製造方法においては、転写シートの絵柄模様層と成形
基材に塗工された接着剤層との間にプライマーが介在せ
しめられるので、多孔質で粗い表面の成形基材が使用さ
れる場合でも、絵柄模様層とプライマー層間、プライマ
ーと接着剤層間、及び接着剤と成形基材間の接着力を大
きくすることができるとともに、基材フィルムと絵柄模
様層とは良好な離型性が確保され、又、基材フィルムと
接着剤層とが、プライマー層で遮断され直接密着するこ
とがなくなるので、絵柄模様が成形基材に良好に転写も
しくは接着でき、基材フィルム引き剥がし時に絵柄模様
がそれと一緒に剥離することがなく、また、接着剤成分
による絵柄模様の溶解流動もなく、しかも、転写シート
と接着剤層との間に残留する空気(気泡)も液状の接着
剤層を介して外部に排除できることになる。
【0019】
【実施例】以下に添付図面を参照して本発明を実施例に
ついて詳細に説明する。図1は本発明に係る化粧材の製
造方法を実施するための真空プレス積層成形装置の一例
の成形状態を示している。真空プレス積層成形装置10
は、図示されていない支持架構に支持された自動ロック
機能付き流体圧シリンダ装置12におけるピストンロッ
ド13先端に連結されて上下方向に昇降動されるシート
側チャンバ11と、図示されていない固定機台上に上記
シート側チャンバ11に対向するように載設された基材
側チャンバ21とを有している。
【0020】シート側チャンバ11は、下方開口の箱状
をなし、その下方開口部には下面開口を塞ぐように耐熱
性及び伸縮性を有したシリコンラバー等のゴム状弾性膜
14が張設され、その一方の側面部にはこのチャンバ1
1に対する空気の供給・排出を行うための給排ポート1
6が形成され、かつ、シート側チャンバ11の底部に
は、ヒーター15が配されている。
【0021】一方、基材側チャンバ21は、上方開口の
箱状をなし、その上方開口部に通気孔25が後述するよ
うに所定の配列状態をもって形成された板状の吸引置台
22が取り付けられるとともに、一方の側面部にはこの
チャンバ21に対する空気の供給・排出を行うための給
排ポート26が形成されている。なお、 上記給排ポー
ト16,26は、図示されていないがそれぞれ三方切換
弁を介してコンプレッサ及び真空ポンプに選択的に接続
されるようにされており、必要に応じてシート側チャン
バ11内、基材側チャンバ21内をそれぞれ大気開放状
態から減圧もしくは加圧したり一定圧力に保持すること
ができるようになっている。
【0022】次に上述の如くの構成を有する真空プレス
積層成形装置10を用いて転写シートを成形基材にラミ
ネートする化粧材の製造方法を説明する。本実施例にお
いては、第1の工程として図2に示される如くの転写シ
ート5を作製する。ここでは、塩化ビニル〔(株)理研
ビニル工業製:Rタイプ、可塑剤8重量部〕からなる基
材フィルム6の表面に、該基材フィルム6に対して良好
な離型性を持つニトロセルロースとアルキッドとの混合
物〔(株)ザ・インクラック製:KL−CF(改−
3)〕からなるインキで木目,抽象柄等の絵柄模様を印
刷し、さらに該絵柄模様層7の表面に、後記の成形基材
5に塗布される接着剤4に対して良好な付着性を持つ塩
化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体
〔(株) ザ・インラック製:VAGHマット〕からなる
固形のプライマー層8を形成して転写シート5を得る。
【0023】次いで、第2の工程として、図2に示され
る如くの、表面に凹部1aが形成され、通気性を有する
成形基材1〔(株)ノダ製:MDF−Sタイプ〕の表面
にウレタン変性酢酸ビニル系の水性エマルジョンである
液状の接着剤4〔コニシ(株)製:CVC550/架橋
剤V=100/5)を塗工する。この場合、液状の接着
剤の一部は図2に示される如くに成形基材1の内部に浸
透するため、投錨効果により成形基材1に対する接着力
が極めて大きくなる。
【0024】続いて、第3の工程として、図1及び図2
にその状態が示される如くに、前記した真空プレス積層
成形機における吸引置台上に上記接着剤4が塗工された
成形基材1を配するとともに、上記転写シート5のプラ
イマー層8と上記成形基材1の接着剤層4とが対向する
ように上記成形基材1上に上記転写シート5をセット
し、ヒータ15によりゴム状弾性膜14を加熱しつつ、
このゴム状弾性膜14と吸引置台22との間に形成され
る閉空間内の空気を該吸引置台22に形成された通気孔
23を通じて真空吸引するとともに必要に応じて上記ゴ
ム状弾性膜14を上記成形基材1側へ加圧することによ
り、上記転写シート5を上記ゴム状弾性膜5で加熱軟化
させながら上記成形基材1の表面に添わせるように押し
付けて上記プライマー層8と接着剤層4とを密着させ
る。
【0025】この場合、接着剤4が液状のときに転写シ
ート5が真空吸引されるので、図3に詳細に示される如
くに、転写シート1と接着剤層4間に残留する空気(気
泡K)は、接着剤層4(貫通)→成形基材1(透過)→
吸引置台22の通気孔23を介して吸引除去される。こ
のようにして、転写シート5を成形基材1に接着して接
着剤層4が固化した後、第4の工程として、上記成形基
材1に接着された転写シート5から図4に示される如く
に、基材シート6を引き剥がして絵柄模様層7を成形基
材1の表面に残置させる。
【0026】そして、さらに、第5の工程として、成形
基材1の表面に露出した状態で残置せしめられた絵柄模
様層7の表面に図5に示される如くに保護樹脂層9とし
てのウレタン系塗料9を塗布して目的とする化粧材を得
た。上述の如くの構成とされた本発明に係る化粧材の製
造方法においては、転写シート5の絵柄模様層7と成形
基材1に塗工された接着剤層4との間にプライマー8が
介在せしめられるので、多孔質で粗い表面の成形基材1
が使用される場合でも、絵柄模様層7とプライマー層8
間、プライマー層8と接着剤層4間、及び接着剤層4と
成形基材1間の接着力を大きくすることができるととも
に、基材フィルム6と絵柄模様層7とは良好な離型性が
確保されるので、絵柄模様6が成形基材1良好に転写で
き、基材フィルム6の引き剥がし時に絵柄模様7がそれ
と一緒に剥離することがなく、また、接着剤4成分によ
る絵柄模様7の溶解流動もなく、しかも、転写シート5
と接着剤層4との間に残留する空気(気泡)も液状の接
着剤層4を介して外部に排除できることになる。
【0027】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明による化粧材の製造方法によれば、多孔質で粗い表面
を有する成形基材にも良好に絵柄模様を転写もしくは接
着でき、基材フィルム引き剥がし時に絵柄模様がそれと
一緒に剥離することがなく、また、接着剤成分による絵
柄模様の溶解流動もなく、かつ、転写シートと接着剤層
との間に空気(気泡)を残留し難くできるという優れた
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化粧材の製造方法の実施に供され
る真空プレス積層成形装置の一例を示す図。
【図2】転写シート(第1の工程)と成形基材(第2の
工程)の説明に供される図。
【図3】真空プレス積層成形工程(第3の工程)の説明
に供される図。
【図4】基材フィルム引き剥がし工程(第4の工程)の
説明に供される図。
【図5】保護樹脂層形成工程(第5の工程)の説明に供
される図。
【符号の説明】
1 成形基材 4 接着剤層 5 転写シート 6 基材フィルム 7 絵柄模様層 8 プライマー層 9 保護樹脂層 10 真空プレス積層成形装置 11 シート側チャンバ 14 ゴム状弾性膜 15 ヒータ 16,26 給排ポート 22 吸引置台

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂からなる基材フィルムの表
    面に、該基材フィルムに対して良好な離型性を持つ樹脂
    からなるインキで木目,抽象柄等の絵柄模様を印刷し、
    さらに該絵柄模様層の表面に、後記の成形基材に塗布さ
    れる接着剤に対して良好な付着性を持つ固形のプライマ
    ー層を形成して転写シートを得る第1の工程と、 通気性を有する成形基材の表面に液状の接着剤を塗工す
    る第2の工程と、 加圧用のゴム状弾性膜及び加熱用のヒーターを有する真
    空プレス積層成形機における吸引置台上に上記接着剤が
    塗工された成形基材を配するとともに、上記転写シート
    のプライマー層と上記成形基材の接着剤層とが対向する
    ように上記成形基材上に上記転写シートをセットし、上
    記ヒータにより上記ゴム状弾性膜を加熱しつつ、上記ゴ
    ム状弾性膜と上記吸引置台との間に形成される閉空間内
    の空気を上記吸引置台に形成された通気孔を通じて真空
    吸引するとともに必要に応じて上記ゴム状弾性膜を上記
    成形基材側へ加圧することにより、上記転写シートを上
    記ゴム状弾性膜で加熱軟化させながら上記成形基材の表
    面に添わせるように押し付けて上記プライマー層と接着
    剤層とを密着させる第3の工程と、 該第3の工程により上記成形基材に接着された転写シー
    トから上記基材シートを引き剥がして上記絵柄模様層を
    上記成形基材の表面に残置させる第4の工程と、を具備
    して構成される化粧材の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の製造方法に、第5の工程
    として、成形基材の表面に残置せしめられた絵柄模様層
    の表面に保護樹脂層を形成する工程を付加してなる化粧
    材の製造方法。
  3. 【請求項3】 基材フィルム、絵柄模様層、プライマー
    層、接着剤層としてそれぞれ順次、ポリ塩化ビニル、ア
    セチルセルロース、硝化綿等のセルロース系樹脂、塩化
    ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体、ウレ
    タンエマルジョンが使用されていることを特徴とする請
    求項1又は2記載の化粧材の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂からなる基材フィルムの表
    面に、該基材フィルムに対して相容性のない樹脂からな
    るインキで木目,抽象柄等の絵柄模様を印刷し、さらに
    該絵柄模様層の表面に、後記の成形基材に塗布される接
    着剤に対して良好な付着性を持つ固形のプライマー層を
    形成して貼着シートを得る第1の工程と、 通気性を有する成形基材の表面に液状の接着剤を塗工す
    る第2の工程と、 加圧用のゴム状弾性膜及び加熱用のヒーターを有する真
    空プレス積層成形機における吸引置台上に上記接着剤が
    塗工された成形基材を配するとともに、上記貼着シート
    のプライマー層と上記成形基材の接着剤層とが対向する
    ように上記成形基材上に上記貼着シートをセットし、上
    記ヒータにより上記ゴム状弾性膜を加熱しつつ、上記ゴ
    ム状弾性膜と上記吸引置台との間に形成される閉空間内
    の空気を上記吸引置台に形成された通気孔を通じて真空
    吸引するとともに必要に応じて上記ゴム状弾性膜を上記
    成形基材側へ加圧することにより、上記貼着シートを上
    記ゴム状弾性膜で加熱軟化させながら上記成形基材の表
    面に添わせるように押し付けて上記プライマー層と接着
    剤層とを密着させる第3の工程と、を具備して構成され
    る化粧材の製造方法。
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