JP4472246B2 - 接着剤転写シート及びこれを用いた積層体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信機器、自動車部品、建材、電気製品等の積層体およびその製造方法に用いる接着剤転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、物品と他物品とを接着させる方法として、基体シート上に接着剤層を形成した接着剤転写シートを作成し、接着剤転写シートから物品に接着剤層を転写形成した後、その接着剤層上に他物品を接着させる方法があった。
【0003】
この方法は、物品上に均一な膜厚で接着剤層を形成でき、残留溶媒による物品表面の汚染、変質がないという特長があった。そして、その接着剤の材質としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂および電離放射線照射により瞬時に硬化する電離放射線硬化型樹脂が使用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、熱可塑性樹脂を使用した場合は、高温下で接着剤が可塑状態になり、接着強度が低下する性質があるため、高温環境下で使用される製品へは適用できなかった。また、熱可塑性樹脂自体の接着強度が、もともと低いという問題もあった。一方、熱硬化性樹脂を使用した場合は、高温下で長時間かけて硬化する必要があり、耐熱性が低い樹脂でできた物品と他物品とを接着させる場合には、物品または他物品が熱で変形する問題があった。
【0005】
また、電離放射線照射により瞬時に硬化する電離放射線硬化型樹脂を使用した場合は、積層後に電離放射線を照射せざるを得ず、物品および他物品のいずれかを電離放射線が透過できる材質にしなければならなかった。また、積層させた状態で電離放射線を照射する際には、積層体がかさばるため、大きな照射装置が必要であり、取り扱いにくい問題もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者は、基体シート上に電離放射線硬化型接着剤層が形成された接着剤転写シートであって、該電離放射線接着剤層が電離放射線照射後であっても物品と他物品とを仮接着させることが可能であり、かつ仮接着時から一定時間経過後の物品と他物品との接着強度が、仮接着時の物品と他物品との接着強度より高いことを特徴とする接着剤転写シートを発明した。
【0007】
すなわち、本発明の接着剤転写シートは、電離放射線硬化型接着剤層を、物品表面上に転写形成するための接着剤転写シートである。そして、本発明に係る積層体の製造方法によって得られた電離放射線硬化型接着剤層付き物品は、接着性を有しない他物品と接着可能となる。
【0008】
また、本発明の接着剤転写シートは、電離放射線硬化型接着剤層が粘着性を有したものであってもよい。粘着性を有すれば、物品と他物品とが接触しやすくなり、仮接着させやすくなるからである。
【0009】
また、本発明の接着剤転写シートは、電離放射線硬化型接着剤層の粘着性が仮接着時からの時間経過とともに低下する接着剤転写シートであってもよい。反応が完結し、電離放射線硬化型接着剤層が強固な三次元網目構造をもった層に固化すれば、粘着性を有しなくなる場合が多いからである。
【0010】
また、本発明の接着剤転写シートは、前記電離放射線硬化型接着剤層の主成分が、光カチオン性重合接着剤である接着剤転写シートであってもよい。主成分とは、前記電離放射線硬化型接着剤層中の重量含有率が50%以上のものをいう。光カチオン性重合接着剤を用いるのは、添加剤等のブレンド比率により、所望の可使時間を設定することが比較的容易なためである。
【0011】
また、本発明の接着剤転写シートは、電離放射線硬化型接着層に電離放射線を照射した後も、物品と他物品とを仮接着できる性能を有しており、その仮接着できる時間(以下、可使時間という。)が電離放射線の照射時から5分間以上ある接着剤転写シートであってもよい。
【0012】
可使時間を5分間以上としたのは、接着剤転写シートから物品上に電離放射線硬化型接着剤層を転写させ、物品と他物品とを仮接着させるのに、5分間以上時間がかかることがあり、照射後5分間未満で反応が完結する電離放射線硬化型接着層であると仮接着できなくなる場合があるためである。
【0013】
可使時間内では、物品と他物品とは仮接着させるだけであるため、位置ずれ、シワ等が入る等の不具合があった場合、不良部分をはがし、再度、仮接着し直すこともできる。
【0014】
また、本発明者は、基体シート上に電離放射線硬化型接着剤層が形成された接着剤転写シートに、接着剤転写シートの状態で電離放射線を照射した後、接着剤転写シートの電離放射線硬化型接着剤層と物品とが接するように積層し、基体シートを剥離することにより物品上に電離放射線硬化型接着剤層を形成した後、該電離放射線硬化型接着剤層と他物品とを仮接着することを特徴とする積層体の製造方法を発明した。
【0015】
また、本発明者は、基体シート上に電離放射線硬化型接着剤層が形成された接着剤転写シートを、接着剤転写シートの電離放射線硬化型接着剤層と物品とが接するように積層し、基体シート上から電離放射線を照射した後、基体シートを剥離することにより物品上に電離放射線硬化型接着剤層を形成した後、該電離放射線硬化型接着剤層と他物品とを仮接着することを特徴とする積層体の製造方法を発明した。
【0016】
また、本発明者は、基体シート上に電離放射線硬化型接着剤層が形成された接着剤転写シートを、接着剤転写シートの電離放射線硬化型接着剤層と物品とが接するように積層した後、基体シートを剥離することにより物品上に電離放射線硬化型接着剤層を形成した後、該電離放射線硬化型接着剤層に電離放射線を照射し、電離放射線硬化型接着剤層と他物品とを仮接着する積層体の製造方法を発明した。
【0017】
上記いずれの積層体の製造方法の発明も、電離放射線硬化型接着剤層に電離放射線を照射してから仮接着することを特徴としている。したがって、従来技術のように、電離放射線硬化型接着剤層に電離放射線を照射しないで、物品と他物品とを接着させるということはない。
【0018】
なお、ここでいう物品または他物品は、有体物であれば、その材質・大きさ・形状、模様、色彩に関わらず、全て含むものとする。
【0019】
ここでいう電離放射線の照射とは、従来の電離放射線硬化型接着剤層で瞬時に硬化するような強度(例えば、電離放射線が紫外線の場合、0.1〜50J/cm2程度の強度)の電離放射線を照射することをいう。
【0020】
ここでいう仮接着とは、電離放射線を照射することにより、電離放射線硬化型接着剤層の反応が開始されてはいるが、まだ、その反応が完結していない状態で、物品と他物品とを積層することをいう。
【0021】
ここでいう接着強度とは、JIS―K―5400、8.5準拠の碁盤目試験の接着力,JIS−K−5400、8.7準拠の付着強さ試験による接着力,ASTM―D―903準拠の180°剥離試験による接着力など、一般規格に準拠した方法によって測定した接着力をいう。いずれの規格に準拠した試験方法を選定するかは、物品または他物品の材質・大きさ・形状によってかわり、試験者が適宜選択する。
【0022】
ここでいう粘着性を有するとは、JIS―Z―0237に準拠されているボールタック(J.Dow法)試験において、標準条件(23℃、65RH%、助走距離100mm、電離放射線硬化型接着剤層滑走距離100mm、傾斜角度30°)下で得られる粘着力が0.4N/cm以上の場合をいう。
【0023】
ここでいう一定時間とは、仮接着時から電離放射線硬化型接着剤層の反応が完結するまでのいずれかの時間をいい、材質や放置する際の条件(温度、湿度等)によって左右され、一概には言えない。
【0024】
ただし、常温で半年以上かかるような場合には、生産性が低下するし、逆に数分で完結してしまう場合は、従来の電離放射線硬化型接着剤層品と変わりがなく取り扱いにくい。したがって、生産性と取り扱い性を考慮すれば、1時間から1週間までが好ましい。
【0025】
仮接着時から一定時間経過し、やがて電離放射線硬化型接着剤層の反応が完結した時には、接着強度は、仮接着時より高いレベルで安定化する(図4)。反応が完結すれば、電離放射線硬化型接着剤層は強固な3次元網目構造をもった層になるため、耐薬品性、耐熱性等の耐久性がすぐれた積層体が得られる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の接着剤転写シート等を説明する。本発明の接着剤転写シートAは,基体シート1上に電離放射線硬化型接着剤層3が形成された接着剤転写シートである。
【0027】
接着剤転写シートAの基体シート1の材質は、樹脂や紙など特に限定されないが、電離放射線を透過するものが好ましい。例えば、電離放射線が紫外線である場合は、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等の紫外線を透過する透明なプラスチックシートなどが好ましい。基体シート1の厚みは、作業性のよい6μm〜300μmが好ましい。
【0028】
上記材質にすることにより、基体シート1を剥がしてから電離放射線を照射する場合は勿論のこと、基体シート1を積層した状態をもって電離放射線を照射する場合でも、反応が開始される。
【0029】
また、接着剤転写シートAは、基体シート1と電離放射線硬化型接着剤層3の間に離型層2を配置してもよい。離型層2は、基体シート1から電離放射線硬化型接着剤層3をよりスムーズに剥離させるための層であり、剥離時には基体シート1側に残る層である(図2参照)。離型層2の材質は、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、フッ素系樹脂、ビニロン系樹脂、アセテート系樹脂、ポリアミド系樹脂を挙げることができ、電離放射線硬化型接着剤層3との離型性に応じて、適宜、好ましい材料を選択する。
【0030】
離型層2の膜厚は0.5μm〜50μmが好ましい。膜厚が0.5μmより薄いと、十分な離型性が得られないという問題があり、50μmより厚いと、印刷後に乾燥し難いという問題があるためである。離型層2の形成方法は、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷などの方法でも、塗装、ディッピング、リバースコーターなどの方法でもよい。
【0031】
電離放射線硬化型接着剤層3は、イオン重合性接着剤やラジカル重合性接着剤等からなる。しかし、電離放射線を照射しても瞬時には反応せず、一定時間仮接着することが可能な状態を保持し、その後も経時的に反応が進行していくという、本発明の求める特性の材料としては、光カチオン性重合接着剤を主成分とするものの方が好ましい。反応の進行を添加剤等でコントロールしやすいためである
【0032】
光カチオン型重合性接着剤は、エポキシ基を持つ樹脂またはエポキシ基を持つ化合物、水酸基を持つ化合物、光カチオン重合触媒等よりなる。エポキシ基を持つ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂がある。
【0033】
エポキシ基を持つ化合物としては、エポキシ基を有するモノマーまたはオリゴマーまたはこれらを他の共重合部分とともに共重合させた樹脂がある。水酸基を持つ化合物としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等がある。光カチオン重合触媒としては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩、芳香族スルホニウム塩等の塩類や有機金属錯体などの、光照射により酸を発生する触媒がある。
【0034】
エポキシ基を持つ樹脂またはエポキシ基を持つ化合物と、水酸基を持つ化合物との混合割合は、100:0.1〜100:10が好ましく、エポキシ基をもつ樹脂またはエポキシ基を持つ化合物と、光カチオン重合触媒との混合割合は、100:0.01〜100:1が好ましい。
【0035】
光カチオン型重合性接着剤と混合させる材料としては、電離放射線照射後、光カチオン型重合性接着剤の反応に関与できるものが好ましい。例えば、アクリル系、ゴム系等の粘着剤、接着剤がある。
【0036】
なお、電離放射線硬化型接着剤層3をラジカル重合性接着剤とする場合には、光開始剤としてベンゾフェノン、ベンゾインベンジル、トリクロロアセトフェノンなど、増感剤としてチオキンサントン、アントラセン、クマリン誘導体などを添加しておくとよい。また、電離放射線硬化型接着剤層3は、前記イオン重合性接着剤やラジカル重合性接着剤等を不織布等のシートに含浸させたものであってもよい。
【0037】
電離放射線硬化型接着剤層3の膜厚は、0.5μm〜300μmが好ましい。膜厚が0.5μmより薄いと、十分な密着が得られないという問題があり、300μmより厚いと、印刷後に乾燥し難いという問題があるためである。ただし、電離放射線硬化型接着剤層3が不織布等のシートに含浸させたものであれば、乾燥がしやすいため5mmまで可能である。
【0038】
電離放射線硬化型接着剤層3の形成方法は、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、各種コーティング方法(グラビアコーター、マイクロコーター、バーコーター、リップコーター、リバースコーター等)、ディッピング、スプレー塗装等である。ただし、電離放射線硬化型接着剤層3が不織布等のシートに含浸させたものであれば、ドライラミネートや熱ラミネートなどの方法もある。
【0039】
電離放射線硬化型接着剤層3は、透明または半透明で電離放射線の透過を阻害する物質を含まないのが好ましい。電離放射線硬化型接着剤層3の内部の反応を阻害する可能性があるためである。ただし、電離放射線硬化型接着剤層3にデザイン的に隠蔽がほしい場合や着色がしたい場合もあり、その場合は染料、顔料等を電離放射線硬化型接着剤層3の反応を阻害しない材料・割合を考慮して入れてもよい。
【0040】
接着剤転写シートAから物品Bに電離放射線硬化型接着剤層3を転写する方法は、特に限定されないが、アップダウン転写法、ロール転写法、熱ラミネート法、ドライラミネート法などがある。
【0041】
しかし、物品Bが三次元形状を有するものであり、その表面形状に沿って接着剤転写シートAを物品Bに転写する場合には、接着剤転写シートAを三次元形状にすることができる加工方法を選択する必要がある。
【0042】
接着剤転写シートAを三次元形状に加工する方法としては、真空成形法、真空圧空成形法、プラグアシスト成形法、真空プレス法、金型プレス法、成形同時転写法およびこれらの改良方法等がある。
【0043】
これらの方法は、接着剤転写シートAを軟化点程度に加熱して軟化させることが可能であり、軟化した状態で加圧することにより三次元形状に加工できる。とくに、この中でより好ましい方法は、真空プレス方式、真空圧空成形法およびこれらの改良方法である。
【0044】
真空圧空成形の改良方法としては、接着剤転写シートAを平滑に載置し、接着剤転写シートAに隔てられた上下空間を最初1気圧以下の減圧状態に保ったまま、バルブの開閉により瞬時に上方のみ1気圧以上に加圧する方法が好ましい。そのようにすれば、最初から接着剤転写シートAが気圧差で伸びたりすることがなく、下方の空間には空気がないため、窪んだ物品の上から接着剤転写シートAを積層する場合でも、接着剤転写シートAと物品との間に空気溜りができることがないからである。
【0045】
本発明の接着剤転写シートAを三次元形状に加工する工程と、電離放射線硬化型接着剤層3に電離放射線を照射する工程とを組み合わせる方法としては、▲1▼平滑な状態の接着剤転写シートAの電離放射線硬化型接着剤層3に電離放射線を照射した後に、接着剤転写シートAを所望の三次元形状に加工し、その後物品B上に積層させる方法、▲2▼平滑な状態の接着剤転写シートAの電離放射線硬化型接着剤層3に電離放射線を照射した後に、接着剤転写シートAを所望の三次元形状に加工すると同時に物品B上に積層させる方法、▲3▼接着剤転写シートAを所望の三次元形状に加工した後、電離放射線を照射し、その後物品B上に積層させる方法、▲4▼接着剤転写シートAを所望の三次元形状に加工した後、物品B上に積層し、その後電離放射線を照射する方法がある。
【0046】
この中で最も好ましい方法は、▲2▼の平滑な状態の接着剤転写シートAの電離放射線硬化型接着剤層3に電離放射線を照射した後に、接着剤転写シートAを所望の三次元形状に加工すると同時に物品B上に積層させる方法である。平滑な状態の接着剤転写シートAに電離放射線を照射するため、均一に電離放射線照射ができるという長所や、所望の形状に加工すると同時に積層するため、工程短縮ができる長所、及び所望の形状に加工した接着剤転写シートAを一時保管する必要がないという長所などを、全て兼ね備えているからである。
【0047】
また、本発明の物品Bと他物品Cとを仮接着した後、加温しても良い。その理由は、本発明の接着剤転写シートAの電離放射線硬化型接着剤層3に電離放射線を照射すれば、反応が開始されるので、常温放置しても経時的に反応は進むが、仮接着した後は反応をなるべく早く完結させた方が良いためである。つまり、仮接着した後は、より早く接着強度を安定化させ強固な三次元網目構造にすることにより、不意に、物品Bと他物品Cとの間に剥離する負荷がかかったとしても、剥がれないようにするためである。
【0048】
反応は加温する温度が高いほど加速されるが、物品Bと他物品Cとがプラスチック等である場合には、80℃以上に加温すると変形してしまう場合があるため、40〜60℃で加温するのが好ましい。
【0049】
【実施例】
(実施例1)基体シート1として25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、その表面にメラミン系樹脂からなるグラビアインキを用い、1μmの全面ベタの離型層2を形成した。次に、その離型層2上に下記比率からなり、100μmの電離放射線硬化型接着剤層3を形成し、可使時間が4時間の接着剤転写シートAを得た。。
【0050】
<電離放射線硬化型接着剤層組成>
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 100部
ポリエーテルポリオール 3部
芳香族ジアゾニウム塩 0.3部
【0051】
この接着剤転写シートAの電離放射線硬化型接着剤層3側から、15J/cm2の紫外線を照射した。その15分後、真空プレス法でもって、用意した木目模様パネル(物品B)の裏面の三次元形状に沿わせながら、木目模様パネルの裏面に電離放射線硬化型接着剤層3を転写形成した。得られた電離放射線硬化型接着剤層付き木目模様パネルを、電離放射線硬化型接着剤層3を介して自動車内装ボディ(他物品C)に仮接着させた。
【0052】
この電離放射線硬化型接着剤層付き木目模様パネルと、自動車内装ボディとが仮接着された時の接着強度を、5箇所測定したところ、すべて0.12〜0.25N/cmの範囲であった。
【0053】
この電離放射線硬化型接着剤層付き木目模様パネルと、自動車内装ボディとが仮接着された木目模様自動車内装ボディ(積層体D)を、50℃で12時間加温した後、再度、接着強度を5箇所測定したところ、すべて4〜5N/cmになり、接着性能に優れた木目模様自動車内装ボディとなった。
【0054】
(実施例2)基体シート1として25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、その表面にメラミン系樹脂からなるグラビアインキを用い、1μmの全面ベタの離型層2を形成した。次に、その離型層2上に下記比率からなる50μmの電離放射線硬化型接着剤層3を形成し、可使時間が2時間の接着剤転写シートAを得た。
【0055】
<電離放射線硬化型接着剤層組成>
フェノールノボラック型エポキシ樹脂 100部
ポリエステルポリオール 3部
芳香族ハロニウム塩 0.5部
【0056】
この接着剤転写シートAを真空成形法でもって三次元形状に沿わせた後、接着剤転写シートAを射出成形金型内にセットして、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂を充填し、成形同時転写法により、電離放射線硬化型接着剤層付き成形品(物品B)を得た。
【0057】
このようにして得られた電離放射線硬化型接着剤層付き成形品の電離放射線硬化型接着剤層3に、0.8J/cm2の紫外線を照射した。その30分後、用意したメタリック調加飾シート(他物品C)を、真空プレス法でもって、電離放射線硬化型接着剤層付き成形品の三次元形状に沿って加工すると同時に仮接着させた。
【0058】
この電離放射線硬化型接着剤層付き成形品と、メタリック調加飾シートとが仮接着された時のメタリック調成形品(積層体D)の接着強度を、5箇所測定したところ、すべて0.22〜0.35N/cmの範囲であった。このメタリック調成形品を3日間40℃で放置し、再度、5箇所測定したところ、すべて5〜8N/cmになり、接着性能に優れたメタリック調成形品となった。
【0059】
【発明の効果】
本発明は、接着剤転写シートの接着剤層を、電離放射線を照射した後でも仮接着可能な電離放射線硬化型接着剤層とすることを特徴としている。電離放射線硬化型接着剤層が硬化して強固な三次元網目構造となっているため、耐熱性が高く、高温下で可塑状態になりにくい。また、電離放射線で硬化させるので、物品が熱で変形するという問題が発生しにくい。また、積層体の状態ではなく。接着剤転写シートまたは物品の状態で電離放射線を照射しても、積層体を製造できる。
【0060】
したがって、高温下で接着強度が低下することもなく、耐熱性が低い樹脂でできた物品と他物品でも接着させることができ、接着強度も高く維持できるという効果がある。また、物品および他物品の両方とも、電離放射線を透過させる材質に限定しなくてもよいという効果がある。また、接着剤転写シートまたは物品の状態で電離放射線を照射できるので、かさばることは少なく、小さな電離放射線照射装置でも使用可能であり、取り扱いやすいという効果がある。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る接着剤転写シートの一実施例を示す断面図である。
【図2】 本発明に係る接着剤転写シートと物品とを積層し、接着剤転写シートの基体シートを剥離したときの一実施例を示す断面図である。
【図3】 本発明に係る積層体の一実施例を示す断面図である。
【図4】 本発明に係る接着剤転写シートの電離放射線硬化型接着剤層の反応の進行を示す説明図である。
【符号の説明】
A 接着剤転写シート
B 物品
C 他物品
D 積層体
1 基体シート
2 離型層
3 電離放射線硬化型接着剤層
Claims (4)
- 剥離される基体シートと、
前記基体シートの上に形成された、膜厚が0.5μm〜50μmである離型層と、
電離放射線が照射されることにより物品と他物品とを仮接着させると共に一定時間経過後に前記物品と前記他物品とを接着させる、前記離型層の上面に形成された、膜厚が0.5μm〜300μmである電離放射線硬化型接着剤層とを備え、
前記電離放射線硬化型接着剤層は、エポキシ基を持つ樹脂又はエポキシ基を持つ化合物、水酸基を持つ化合物、光カチオン重合触媒を含み、
前記エポキシ基を持つ樹脂又はエポキシ基を持つ化合物と前記水酸基を持つ化合物との混合割合は、100:0.1〜100:10であり、
前記エポキシ基を持つ樹脂又はエポキシ基を持つ化合物と前記光カチオン重合触媒との混合割合は、100:0.01〜100:1である、接着剤転写シート。 - 物品と他物品とが三次元形状からなる接着面を介して接着された積層体の製造方法であって、
請求項1記載の接着剤転写シートに電離放射線を照射する工程と、
前記接着剤転写シートを加熱して軟化させ前記三次元形状に加工する工程と、
前記接着剤転写シートの前記電離放射線硬化型接着剤層と前記物品とが接するように積層する工程と、
前記基体シートを剥離して、前記電離放射線硬化型接着剤層を前記物品に転写させる工程と、
前記電離放射線硬化型接着剤層に前記他物品を積層して、前記物品と前記他物品とを仮接着する工程とを備えた、積層体の製造方法。 - 前記加工する工程と、前記積層する工程とを同時に行う、請求項2記載の積層体の製造方法。
- 前記物品と前記他物品とを仮接着させている前記電離放射線硬化型接着剤層を加温する工程を更に備えた、請求項2又は請求項3記載の積層体の製造方法。
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