JP3137618B2 - インサート成形品製造用積層フィルムとこれを用いたインサートフィルムの製造方法、インサート成形品の製造方法 - Google Patents

インサート成形品製造用積層フィルムとこれを用いたインサートフィルムの製造方法、インサート成形品の製造方法

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JP3137618B2
JP3137618B2 JP11184707A JP18470799A JP3137618B2 JP 3137618 B2 JP3137618 B2 JP 3137618B2 JP 11184707 A JP11184707 A JP 11184707A JP 18470799 A JP18470799 A JP 18470799A JP 3137618 B2 JP3137618 B2 JP 3137618B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/14Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles
    • B29C45/14827Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles using a transfer foil detachable from the insert

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、深い絞りの3次
元形状のインサート成形品表面に耐磨耗性および耐薬品
性を付与するための積層フィルム、インサートフィル
ム、及び表面に耐磨耗性および耐薬品性を付与された深
い絞りの3次元形状のインサート成形品の製造方法に関
する。
【0002】本発明は、特にパワーウインドウスイッチ
まわりやフロアーコンソールパネル、スイッチベース、
ドアトリムパネル、メーターゲージ、ダッシュボード等
の自動車内装パネル、モール、ホイルキャップ、センタ
ーピラー、ドアミラー、テールランプ等の自動車外装パ
ネルの製造に有用である。
【0003】
【従来の技術】表面の耐磨耗性および耐薬品性に優れた
成形品を製造する方法としては、離型フィルムの片面
に、転写層として表面保護層を含む層を設けた転写フィ
ルムを用い、転写層を内側にして成形樹脂と接着するよ
うにこの転写フィルムを成形金型内に挿入配置し、金型
を閉じてキャビテイ内に溶融状態の成形樹脂を射出充満
させることにより樹脂成形品を得るのと同時にその表面
に、表面保護層を有する転写層を接着被覆させ、金型内
より成形品を取り出して離型フィルムを剥離除去し、そ
の後に各種手段により表面保護層を硬化させる方法があ
った。
【0004】このような方法に用いる転写フィルムとし
ては、たとえば特開平10-58895号公報には、離型フィル
ムと、その離型面上に形成された、(メタ)アクリル当
量100〜300g/eq、水酸基価20〜500、重量平均分子
量5000〜50000のポリマーと多官能イソシアネートとを
有効成分として含有する熱及び活性エネルギー線硬化性
樹脂組成物を熱反応させてタックフリーとした表面保護
層を含む転写層を有するものが記載されている。この表
面保護層は、金型内より成形品を取り出して離型フィル
ムを剥離除去した後に活性エネルギー線を照射すること
により完全に硬化するものである。
【0005】この転写フィルムにおいて、表面保護層は
タックフリーの状態であるため、その上に他の層を刷り
重ねたり転写フィルムを巻き取ったりすることが容易で
ある。また、活性エネルギー線を照射するまでは表面保
護層は完全に硬化されておらず、柔軟性に富むため、3
次元形状を有する成形品の表面に十分に沿わせることが
できるという優れた特徴を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この転
写フィルムにおいては、表面保護層をタックフリーとす
るために、離型フィルム上に表面保護層を形成した状態
で熱反応を行なう必要がある。その際、一般には、100
〜180℃の範囲で加熱される。
【0007】そのため、離型フィルムとして耐熱性を有
しない材料を用いて、加熱雰囲気中に通すと、フィルム
送りのために加えられているテンションによって離型フ
ィルムがテンション方向に伸びて表面が波打ったり、切
れたりする。離型フィルムが伸びて表面が波打つと皴の
原因となるし、後工程で表面保護層上に図柄層を印刷す
る場合には望む図柄が得られにくくもなる。更に、たと
えば印刷層の各乾燥時やアンカー層等の熱処理時、蒸着
層形成時などの後工程における加熱時に、寸法安定性が
問題となる。つまり、上記公報に記載の転写フィルムに
おいて、離型フィルムには耐熱性に優れた材料を使用す
る必要がある。
【0008】ところが、そのような耐熱性材料は、一般
に柔軟性に乏しい。たとえば、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂フィルム(2軸延伸)は前記加熱に対する耐熱
性には優れているが、柔軟性が不十分であるため、深い
絞りの3次元形状の表面に十分に沿わせることができな
い。
【0009】その結果、上記公報記載の表面保護層を有
する転写フィルムにおいては、表面保護層は柔軟性に富
んでいるにもかかわらず、離型フィルムが柔軟性に乏し
いために、深い絞りの3次元形状の表面に十分に沿わせ
ることができず、かかる成形品の製造に使用できない問
題がある。
【0010】したがって、本発明の目的は、上記の問題
を解決するものであり、その目的とするところは、深い
絞りの3次元形状のインサート成形品表面に耐磨耗性お
よび耐薬品性の表面保護層を形成するために用い得る積
層フィルム及びインサートフィルムを提供し、これらの
フィルムを用いて表面が耐磨耗性および耐薬品性に優れ
た深い絞りの3次元形状のインサート成形品を製造する
方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のインサート成形品製造用積層フィルムは、
離型面を有する耐熱性フィルム材料でなる離型フィルム
と、離型フィルムの離型面上に形成された転写層と、転
写層の転写面上に形成され予備成形後の面積/予備成形
前の面積×100(%)で表される伸びが150%以上可能な
賦形性を有するフィルム材料でなる賦形性フィルムとを
有し、上記転写層が、離型フィルムの離型面上に形成さ
れた(メタ)アクリル当量100〜300g/eq、水酸基価
20〜500、重量平均分子量5000〜50000のポリマーと多官
能イソシアネートとを有効成分として含有する熱及び活
性エネルギー線硬化性樹脂組成物の熱反応体でなる表面
保護層を有し、転写層中又は転写層と賦形性フィルムと
の間に、賦形性フィルムを接着するための貼り合わせ層
を有するものである。
【0012】上記離型フィルムは、ポリエチレンテレフ
タレート樹脂フィルムとすることができる。
【0013】上記賦形性フィルムは、軟質塩化ビニルフ
ィルム、無延伸ポリプロピレンフィルム、無延伸ポリエ
ステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリル
樹脂とアクリルゴムからなるフィルム、スチレンとアク
リロニトリルとの共重合樹脂(AS)からなるフィル
ム、スチレンとブタジエンとアクリロニトリルとの共重
合樹脂(ABS)からなるフィルムからなる群より選択
される少なくとも一つとすることができる。
【0014】上記ポリマーは、グリシジル(メタ)アク
リレート系重合体にα,β−不飽和モノカルボン酸を付
加反応させた反応生成物とすることができる。
【0015】上記グリシジル(メタ)アクリレート系重
合体が、グリシジル(メタ)アクリレートの単独重合
体、またはグリシジル(メタ)アクリレートとカルボキ
シル基を含有しないα,β−不飽和単量体からなる共重
合体とすることができる。
【0016】上記転写層は、加飾のための図柄層を有し
ていてもよい。
【0017】上記賦形性フィルムの表面上には、加飾の
ための図柄層が設けられていてもよい。
【0018】本発明のインサートフィルムは、上記積層
フィルムより離型フィルムを剥離除去することにより製
造することができる。
【0019】本発明のインサート成形品の製造方法は、
上記積層フィルムから離型フィルムを剥離除去する工
程;残されたインサートフィルムを、賦形性フィルムを
内側にして成形金型内に挿入配置する工程;インサート
フィルムを予備成形して金型キャビティ面に沿わせる工
程;金型を閉じてキャビテイ内に溶融状態の樹脂を射出
充満させ、樹脂成形を行ない、同時にその表面にインサ
ートフィルムを接着被覆させる工程;及びインサートフ
ィルムの表面保護層に活性エネルギー線を照射すること
により表面保護層を硬化させる工程;を包含する。
【0020】尚、インサートフィルムとは、インサート
成形品を製造する工程において金型内に挿入して使用す
るフィルム材料をいう。
【0021】また、「賦形性を有する」とは、例えば、
図7〜図11に模式的に示す積層フィルムを用いるイン
サート成形品の製造工程において、表面保護層を支持す
るフィルムが、深い絞りの3次元形状に対応する金型の
キャビティー面に沿って変形するのに十分な柔軟性を有
していることを言う。「賦形性に乏しい」とは、例え
ば、ポリエチレンテレフタレートフィルムのように、柔
軟性が不十分であるために、浅いい絞りの3次元形状の
表面にしか沿わせることができないことを言う。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインサート成形品
製造用積層フィルムとこれを用いたインサートフィルム
の製造方法、インサート成形品の製造方法について図を
参照しながら詳細に説明する。
【0023】図1は本発明に係る積層フィルムの一実施
例を示す断面図である。図2は本発明に係る積層フィル
ムの他の実施例を示す断面図である。図3は本発明に係
る積層フィルムの他の実施例を示す断面図である。図4
は本発明に係る積層フィルムの他の実施例を示す断面図
である。図5は本発明に係る積層フィルムの他の実施例
を示す断面図である。図6は本発明に係る積層フィルム
の他の実施例を示す断面図である。図7は本発明に係る
インサート成形品の製造工程の一実施例を示す図であ
る。図8は本発明に係るインサート成形品の製造工程の
一実施例を示す図である。図9は本発明に係るインサー
ト成形品の製造工程の一実施例を示す図である。図10
は本発明に係るインサート成形品の製造工程の一実施例
を示す図である。図11は本発明に係るインサート成形
品の製造工程の一実施例を示す図である。図中、符号1
は転写フィルムであり;符号2は賦形性フィルムであ
り;符号3は離型フィルムであり;符号4は転写層であ
り;符号5は表面保護層であり;符号6はアンカー層で
あり;符号7は図柄層であり;符号8は貼り合わせ層で
あり;符号9は蒸着層であり;符号10は透明着色層で
あり;符号11はインサートフィルムであり;符号12
は金型であり;符号13は金型キャビティ面であり;符
号14はキャビティであり;符号15は加熱手段であ
り;符号16は吸引孔であり;符号17は成形樹脂であ
り;符号18は樹脂成形品であり;符号19はインサー
ト成形品であり;符号20は活性エネルギー線である。
【0024】まず、本発明のインサート成形品製造用積
層フィルムについて説明する。
【0025】図1に一例として示す積層フィルムは、表
面保護層5形成時の加熱に対して耐性を有する離型フィ
ルム3の片面に(メタ)アクリル当量100〜300g/e
q、水酸基価20〜500、重量平均分子量5000〜50000のポ
リマーと多官能イソシアネートとを有効成分として含有
する熱及び活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の熱架橋
反応生成物である表面保護層5、アンカー層6、図柄層
7、貼り合わせ層8が順次積層された転写層4を設けた
転写フィルム1が、予備成形後の面積/予備成形前の面
積×100(%)で表される伸びが150%以上可能な賦形性
フィルム2に転写層4側を接着面として貼り付けられて
いるものである。
【0026】転写フィルム1の離型フィルム3の材料と
しては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリイ
ミドフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルムな
どの表面保護層5形成時の加熱、すなわち100〜180℃の
加熱に対して耐性を有する樹脂フィルムを使用すること
ができる。ここで耐性を有するとは、フィルム送りのた
めに加えられているテンションによって離型フィルム3
がテンション方向に伸びて表面が波打ったり、切れたり
しないということである。離型フィルムは、例えば、ポ
リエチレンテレフタレートフィルムのような、賦形性に
乏しい材料であっても良い。
【0027】離型フィルムの離型面は、これらの樹脂フ
ィルム上に転写層4との剥離性を改善するための離型層
を全面的に形成することによって調製してもよい。但
し、離型フィルムの材料自体に離型性が充分にある場合
は離型層を形成する必要はない。
【0028】離型層を形成する場合の材料としては、メ
ラミン樹脂系離型剤、シリコーン樹脂系離型剤、フッ素
樹脂系離型剤、セルロース誘導体系離型剤、尿素樹脂系
離型剤、ポリオレフィン樹脂系離型剤、パラフィン系離
型剤、エポキシ樹脂系離型剤、アミノアルキッド樹脂系
離型剤およびこれらの複合型離型剤などがある。
【0029】表面保護層5は、インサート成形後に活性
エネルギー線を照射することにより硬化し、樹脂成形品
18やその上に施される加飾を薬品、摩擦などから保護
することのできる層であり、前記したような特定の配合
量のポリマーと多官能イソシアネートとを有効成分とし
て含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の熱架橋
反応生成物からなる。
【0030】ポリマーの配合量は、活性エネルギー線照
射前後の表面保護層5の物理的・化学的要求性能を考慮
して特定したものである。すなわち、活性エネルギー線
照射時の硬化性の点から、(メタ)アクリル当量は100
〜300g/eq、好ましくは150〜300g/eqとされ
る。(メタ)アクリル当量が300g/eqよりも大きい
場合は、活性エネルギー線照射後の耐磨耗性が不十分で
あり、また100g/eq未満のものは得るのが難しい。
また、併用する多官能イソシアネートとの反応性の点か
ら、ポリマーの水酸基価は20〜500、好ましくは100〜30
0とされる。水酸基価が20未満の場合には、多官能イソ
シアネートとの反応が不十分であり、活性エネルギー線
硬化性樹脂組成物の熱架橋度が低い。そのため熱架橋に
よって得られる表面保護層5に粘着性が残存したり、耐
溶剤性が不足したりすることにより、表面保護層5上に
他の層を刷り重ねたり転写フィルム1を巻き取ったりす
ることが難しくなる。また、水酸基価が500を越えるも
のは得ることが難しい。ポリマーの重量平均分子量は、
5000〜50000、好ましくは8000〜40000である。ポリマー
の重量平均分子量が5000未満では表面保護層5に粘着性
が残存したり、耐溶剤性が不足したりする。また、5000
0を越える場合には樹脂粘度が高くなり過ぎ、インキの
塗布作業性が低下する。
【0031】なお、上記ポリマーの製造方法としては、
特に限定はなく、従来公知の方法を採用できる。例え
ば、[1]水酸基を含有する重合体の側鎖の一部に(メ
タ)アクリロイル基を導入する方法、[2]カルボキシ
ル基を含有する共重合体に水酸基を含有するα,β−不
飽和単量体を縮合反応させる方法、[3]カルボキシル
基を含有する共重合体にエポキシ基を含有するα,β−
不飽和単量体を付加反応させる方法、[4]エポキシ基
含有重合体にα,β−不飽和カルボン酸を反応させる方
法等がある。
【0032】方法[4]を例にとり、本発明で用いるポ
リマーの製造方法をより具体的に説明する。例えば、グ
リシジル基を有するポリマーにアクリル酸等のα,β−
不飽和カルボン酸を反応させる方法により本発明で用い
るポリマーを容易に得ることができる。グリシジル基を
有するポリマーとして好ましいのは、例えば、グリシジ
ル(メタ)アクリレートの共重合体、およびグリシジル
(メタ)アクリレートとカルボキシル基を含有しない
α,β−不飽和単量体との共重合体等が挙げられる。こ
のカルボキシル基を含有しないα,β−不飽和単量体と
しては、各種の(メタ)アクリル酸エステル、スチレ
ン、酢酸ビニル、アクリロニトリル等が例示できる。カ
ルボキシル基を含有するα,β−不飽和単量体を用いる
と、グリシジル(メタ)アクリレートとの共重合反応時
に架橋が生じ、高粘度化やゲル化するため、好ましくな
い。
【0033】いずれにしろ、前記[1]〜[4]の各方法
を採用する際、ポリマーに関わる前記数値限定範囲を満
足するよう、使用単量体や重合体の種類、これらの使用
量などの条件設定を適宜に行う必要がある。かかる操作
は当事者に周知である。
【0034】また、上記ポリマーと併用して活性エネル
ギー線硬化性樹脂組成物の作製に用いる多官能イソシア
ネートとしては、格別の限定はなく、公知の各種を使用
できる。例えば、イソホロンジイソシアネート、キシリ
レンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート、ジフェニールメタンジ
イソシアネート、1,6-ヘキサンジイソシアネート、上記
の三量体、多価アルコールと上記ジイソシアネートを反
応させたプレポリマーなどを用いることができる。
【0035】なお、ポリマーと多官能イソシアネートの
使用割合は、ポリマー中の水酸基数とイソシアネート基
数との割合が1/0.01〜1/1、好ましくは1/0.05〜
1/0.8となるように決定される。また、活性エネルギ
ー線硬化性樹脂組成物には必要に応じて、紫外線吸収
剤、光安定剤、反応性希釈モノマー、溶剤、着色剤、光
重合開始剤、滑剤等の成分を含有することができる。
【0036】以上のような活性エネルギー線硬化性樹脂
組成物を100〜180℃で熱処理すると、組成物中に含まれ
るエチレン性不飽和基と水酸基とイソシアネート基とが
反応し、樹脂が架橋される。この熱架橋反応生成物、す
なわち表面保護層5はタックフリーの状態にあるため、
その上に他の層を刷り重ねたり転写フィルム1を巻き取
ったりすることが容易になる。
【0037】図柄層7は、成形品表面に加飾を施すもの
である。図柄層7の材料としては、ポリビニル系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系
樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステ
ル系樹脂、アルキッド樹脂等の樹脂をバインダーとし、
適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色
インキを用いるとよい。
【0038】アンカー層6は、二層間に設けられ上下の
層の密着性を高めるための樹脂層であり、図1に示した
インサート成形品製造用積層フィルムの場合には表面保
護層5と図柄層7の密着が目的である。アンカー層6の
材料としては、たとえば、二液硬化性ウレタン樹脂、メ
ラミン系やエポキシ系等の熱硬化性樹脂、塩化ビニル共
重合体樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。な
お、アンカー層6として熱硬化性樹脂を用いる場合には
熱処理が行われるが、本発明の離型フィルム3は表面保
護層5形成時の加熱に対して耐性を有する材料からなる
ので、熱処理後も安定した寸法を保つことができる。
【0039】貼り合わせ層8は、上記各層および離型フ
ィルム3を賦形性フィルム2に貼り付けるためのもので
ある。貼り合わせ層8としては、賦形性フィルム2の素
材に適したアクリル樹脂、アクリルビニル樹脂、ポリア
ミド樹脂などを用いるとよい。
【0040】転写フィルム1と貼り合わせられる賦形性
フィルム2は、予備成形後の面積/予備成形前の面積×
100(%)で表される伸びが150%以上可能であり、その
材料としては、軟質塩化ビニルフィルム、無延伸ポリプ
ロピレンフィルム、無延伸ポリエステルフィルム、ポリ
カーボネートフィルム、アクリル樹脂とアクリルゴムか
らなるフィルム、スチレンとアクリロニトリルとの共重
合樹脂(AS)からなるフィルム、スチレンとブタジエ
ンとアクリロニトリルとの共重合樹脂(ABS)からな
るフィルムを使用することができる。また、賦刑性フィ
ルムとしては、上記樹脂フィルムを2層以上重ねてもい
い。
【0041】なお、本発明における転写層4の構成は、
(メタ)アクリル当量100〜300g/eq、水酸基価20〜
500、重量平均分子量5000〜50000のポリマーと多官能イ
ソシアネートとを有効成分として含有する活性エネルギ
ー線硬化性樹脂組成物の熱架橋反応生成物である表面保
護層5を少なくとも一構成層としていればよく、図1に
示した態様に限定されるものではない。たとえば、成形
品の地模様や透明性を生かし、表面保護処理だけを目的
としたインサート成形品製造用積層フィルムを用いる場
合には、転写層4より図柄層7を省略することができる
(図2参照)。
【0042】また、図1に示した態様では加飾のための
層として図柄層7を設けたが、図3に示すように加飾の
ための層として蒸着層9を設けてもよいし、図柄層7と
蒸着層9の両方を設けてもよい(図示せず)。蒸着層9
は、アルミニウム、ニッケル、クロム、インジウム、ス
ズ等の群から選ばれる少なくとも一つの金属を真空蒸着
法やスパッタリング法、イオンプレーティング法等で形
成する。なお、離型フィルム3はこの蒸着によって加熱
されるが、本発明においては表面保護層5形成時の加熱
に対して耐性を有する材料が用いられるので、上記蒸着
が行われた後も安定した寸法を保つことができる。ま
た、図3において設けられている透明着色層10は、蒸
着層9を着色する目的のものである。さらに、図3の各
転写層間には密着性を高めるためにアンカー層6が設け
られている。
【0043】さらに、賦形性フィルム2についても、転
写フィルム1との貼り付け面側や貼り付け面と反対側に
加飾のための層、たとえば図柄層7などを有していても
よい(図4、図5参照)。また、賦形性フィルム2の貼
り付け面側に貼り合わせ層8を設け、転写層4の構成よ
り貼り合わせ層8を省いてもよい(図6参照)。なお、
賦形性フィルム2側および転写フィルム1側のいずれに
貼り合わせ層8を設ける場合でも、貼り合わせ層8を形
成した後貼り合わせ前に一度乾燥させておき巻き取るな
どしてもよいし、貼り合わせ直前に貼り合わせ層8を形
成して未乾燥の状態で貼り合わせるようにしてもよい。
【0044】以下、前記した層構成の積層フィルムを用
い、本発明に係るインサート成形品の製造方法について
説明する。
【0045】まず、積層フィルムより離型フィルム3を
剥離除去し、インサートフィルム11とする(図7参
照)。なお、積層フィルムは、金型12に挿入配置する
直前まで離型フィルム3を剥離しなくてもよいし、金型
12に挿入配置するはるか以前に離型フィルム3を剥離
しておいてもかまわない。ただし、前者は、インサート
フィルム11表面の防塵に有効であり、また、活性エネ
ルギー線20に照射する前の表面保護層5はキズがつき
やすいのでキズ防止にもなるという効果が得られるた
め、後者より好ましい。
【0046】次に、得られたインサートフィルム11を
転写層4の設けられた面と反対側が成形樹脂と一体化さ
れるように成形金型12内に挿入配置する(図8参
照)。この際、図8のように長尺のインサートフィルム
11のまま必要部分を間欠的に送り込んでもよいし、イ
ンサートフィルム11を枚葉化して1枚づつ送り込んで
もよい(図示せず)。長尺のインサートフィルム11を
使用する場合、位置決め機構を有する送り装置を使用し
て、インサートフィルム11の加飾のための層と金型1
2との見当が一致するようにするとよい。また、インサ
ートフィルム11を間欠的に送り込む際に、インサート
フィルム11の位置をセンサーで検出した後にインサー
トフィルム11を固定するようにすれば、常に同じ位置
でインサートフィルム11を固定することができ、加飾
のための層の位置ずれが生じないので便利である。
【0047】次いで、インサートフィルム11を予備成
形する。たとえば、ホットパック等の加熱手段15によ
り軟化させ、金型12に設けられた吸引孔16を通じて
真空吸引することにより金型キャビティ面13にインサ
ートフィルム11を沿わせる(図9参照)。
【0048】その後、金型12を閉じてキャビテイ14
内に溶融状態の成形樹脂17を射出充満させる(図10
参照)。これにより樹脂成形品18を得るのと同時にそ
の表面に沿ってインサートフィルム11を被覆させる。
成形樹脂17としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂などの汎用樹脂を
挙げることができる。また、ポリフェニレンオキシド・
ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリア
セタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート変
性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、超高分
子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂
やポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹
脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアクリレート
樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶
ポリエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパ
ーエンジニアリング樹脂を使用することもできる。さら
に、ガラス繊維や無機フィラーなどの補強材を添加した
複合樹脂も使用できる。
【0049】最後に、樹脂成形品18を冷却して金型1
2内よりインサート成形品19を取り出した後、活性エ
ネルギー線20を照射する(図11参照)。本発明の表
面保護層5はエチレン性不飽和基を含むため、活性エネ
ルギー線20に照射されるとエチレン性不飽和基が重合
して樹脂が架橋され、完全に硬化される。活性エネルギ
ー線20としては、電子線、紫外線、γ線などを挙げる
ことができる。照射条件は、表面保護層5の材料に応じ
て定められる。
【0050】また、インサートフィルム11の樹脂成形
品18と密着する面に上記の各層を接着する接着層を設
けてもよい。接着層としては、樹脂成形品18の素材に
適した感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。た
とえば、樹脂成形品18の材料がポリアクリル系樹脂の
場合はポリアクリル系樹脂を用いるとよい。また、樹脂
成形品18の材料がポリフェニレンオキシド・ポリスチ
レン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合
体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、これ
らの樹脂と親和性のあるポリアクリル系樹脂、ポリスチ
レン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよい。
さらに、樹脂成形品18の材料がポリプロピレン樹脂の
場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−
酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン
樹脂が使用可能である。
【0051】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるもので
はない。なお、以下の部および%は重量基準である。
【0052】まず、離型フィルムとして厚さ38μmのポ
リエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用いた。この
ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムは、表面保護
層形成時の加熱に対して耐性を有するものである。ま
た、その片面には、メラミン樹脂系離型剤をグラビアコ
ート法にて1μmの厚さに塗布し離型層が形成されてい
る。
【0053】この離型フィルムの離型層形成面に、下記
ワニス200部(固形分100部)、1,6-ヘキサンジイソシア
ネート3量体(商品名コロネートHX、日本ポリウレタ
ン工業株式会社製)10部および光重合開始剤(商品名イ
ルガキュアー184、チバガイギー社製)5部、紫外線吸
収剤8部、光安定剤2部を配合した活性エネルギー線硬
化性組成物からなる層をリップコート法にて形成した。
この層の厚さは5μmとした。
【0054】150℃で20秒間加熱することにより活性エ
ネルギー線硬化性組成物からなる層を半ば架橋硬化させ
て表面保護層とし、アンカー層としてウレタン系イン
キ、図柄層としてアクリル系インキ、貼り合わせ層とし
てアクリル樹脂をグラビア印刷法にて順次印刷形成して
転写フィルムを得た。
【0055】なお、ワニスは、以下のようにして得た。
まず、攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管
を備えた反応装置に、グリシジルメタアクリレート(以
下、GMAという)250部、メチルメタクリレート(以
下、MMAという)75部、ラウリルメルカプタン1.3
部、酢酸ブチル1000部および2,2'−アゾビスイソブチロ
ニトリル(以下、AIBNという)7.5部を仕込んだ
後、窒素気流下に約1時間かけて系内温度が約90℃にな
るまで昇温し、1時間保温した。次いで、あらかじめG
MA750部、MMA225部、ラウリルメルカプタン3.7部
およびAIBN22.5部からなる混合液を仕込んだ滴下ロ
ートより、窒素気流下に混合液を約2時間を要して系内
に滴下し、3時間同温度に保温後、AIBN10部を仕込
み、1時間保温した。その後、120℃に昇温し、2時間
保温した。60℃まで冷却後、窒素導入管を空気導入管に
つけ替え、アクリル酸(以下、AAという)507部、メ
トキノン2.0部およびトリフェニルフォスフィン5.4部を
仕込み混合した後、空気バブリング下にて、110℃まで
昇温した。同温度にて8時間保温後、メトキノン1.4部
を仕込み、冷却して、不揮発分が50%となるよう酢酸エ
チルを加え、ワニスを得た。ワニスに含まれるポリマー
は、アクリル当量214g/eq、水酸基価262、重量平均
分子量20000(GPCによるスチレン換算による)であ
った。紫外線吸収剤は、ハイドロキシフェニルベンゾト
リアゾールである。
【0056】一方、賦形性フィルムとして厚さ200μm
のアクリル樹脂とアクリルゴムからなるフィルムを用い
た。このフィルムは、予備成形後の面積/予備成形前の
面積×100(%)で表される伸びが700%のものである。
【0057】上記の転写フィルムと賦形性フィルムとを
表面保護層、アンカー層、図柄層、貼り合わせ層からな
る転写層が内側になるように重ね、加熱ロールと冷却ロ
ールとの間に通して熱圧着させることにより積層フィル
ムを得た。なお、このとき転写フィルムの離型フィルム
側が加熱ロールと接するようにする。
【0058】この積層フィルムより離型フィルムを剥離
除去してインサートフィルムとし、転写層の設けられた
面と反対側が成形樹脂と一体化されるようにインサート
フィルムを成形金型内に挿入配置し、150℃の加熱状態
において予備成形して金型キャビティ面にインサートフ
ィルムを沿わせた後、金型を閉じてキャビテイ内に溶融
状態の成形樹脂を射出充満させることにより樹脂成形品
を得るのと同時にその表面に沿ってインサートフィルム
を被覆させ、金型内よりインサート成形品を取り出した
後に活性エネルギー線を照射することにより表面保護層
を硬化した。なお、成形条件は、樹脂温度240℃、金型
温度55℃、樹脂圧力約300kg/cmとした。成形品は、
材料をアクリル樹脂とし、縦95mm、横65mm、立ち上がり
4.5mm、コーナー部のR2.5mmのトレー状に成形した。活
性エネルギー線としては紫外線を用い、照射条件は、12
0w/cm、2灯、ランプ高さ10cm、ベルトスピード2.5m
/minとした。
【0059】このようにして得られたインサート成形品
は、深い絞りを有する3次元形状表面に転写層が形成さ
れ、優れた耐磨耗性および耐薬品性とともに美麗な外観
を有するものであった。
【0060】
【発明の効果】本発明のインサート成形品製造用積層フ
ィルムとこれを用いたインサートフィルムの製造方法、
インサート成形品の製造方法は、以上のような構成およ
び作用からなるので、次の効果が奏される。
【0061】すなわち、本発明のインサート成形品製造
用積層フィルムは、表面保護層形成時の加熱に対して耐
性を有する離型フィルムの片面に活性エネルギー線硬化
性樹脂組成物の熱架橋反応生成物である表面保護層を少
なくとも一構成層とする転写層を設けた転写フィルム
が、予備成形後の面積/予備成形前の面積×100(%)
で表される伸びが150%以上可能である賦形性フィルム
に転写層側を接着面として貼り付けられている。
【0062】したがって、表面保護層形成時において、
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の塗布された離型フ
ィルムを加熱雰囲気中に通しても、フィルム送りのため
に加えられているテンションによって離型フィルムがテ
ンション方向に伸びて表面が波打ったり、切れたりする
ことがなく、この積層フィルムを用いれば優れた耐磨耗
性および耐薬品性とともに美麗な外観を有する成形品が
得られる。
【0063】また、この積層フィルムを用いてインサー
ト成形品を製造する際には、成形金型内への挿入配置前
に積層フィルムより剥離除去してインサートフィルムと
し、転写層は上記伸びに優れた賦形性フィルムに支持さ
れた状態でその後予備成形されるので、深い絞りを有す
る3次元形状表面に転写層を有する成形品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層フィルムの一実施例を示す断
面図である。
【図2】本発明に係る積層フィルムの他の実施例を示す
断面図である。
【図3】本発明に係る積層フィルムの他の実施例を示す
断面図である。
【図4】本発明に係る積層フィルムの他の実施例を示す
断面図である。
【図5】本発明に係る積層フィルムの他の実施例を示す
断面図である。
【図6】本発明に係る積層フィルムの他の実施例を示す
断面図である。
【図7】本発明に係るインサート成形品の製造工程の一
実施例を示す図である。
【図8】本発明に係るインサート成形品の製造工程の一
実施例を示す図である。
【図9】本発明に係るインサート成形品の製造工程の一
実施例を示す図である。
【図10】本発明に係るインサート成形品の製造工程の
一実施例を示す図である。
【図11】本発明に係るインサート成形品の製造工程の
一実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 転写フィルム 2 賦形性フィルム 3 離型フィルム 4 転写層 5 表面保護層 6 アンカー層 7 図柄層 8 貼り合わせ層 9 蒸着層 10 透明着色層 11 インサートフィルム 12 金型 13 金型キャビティ面 14 キャビティ 15 加熱手段 16 吸引孔 17 成形樹脂 18 樹脂成形品 19 インサート成形品 20 活性エネルギー線

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離型面を有する耐熱性フィルム材料でな
    る離型フィルムと、離型フィルムの離型面上に形成され
    た転写層と、転写層の転写面上に形成され予備成形後の
    面積/予備成形前の面積×100(%)で表される伸びが1
    50%以上可能な賦形性を有するフィルム材料でなる賦形
    性フィルムとを有し、該転写層が、離型フィルムの離型
    面上に形成された(メタ)アクリル当量100〜300g/e
    q、水酸基価20〜500、重量平均分子量5000〜50000のポ
    リマーと多官能イソシアネートとを有効成分として含有
    する熱及び活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の熱反応
    体でなる表面保護層を有し、転写層中又は転写層と賦形
    性フィルムとの間に、賦形性フィルムを接着するための
    貼り合わせ層を有するインサート成形品製造用積層フィ
    ルム。
  2. 【請求項2】 前記離型フィルムが、ポリエチレンテレ
    フタレート樹脂フィルムである請求項1記載のインサー
    ト成形品製造用積層フィルム。
  3. 【請求項3】 前記賦形性フィルムが、軟質塩化ビニル
    フィルム、無延伸ポリプロピレンフィルム、無延伸ポリ
    エステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリ
    ル樹脂とアクリルゴムからなるフィルム、スチレンとア
    クリロニトリルとの共重合樹脂(AS)からなるフィル
    ム、スチレンとブタジエンとアクリロニトリルとの共重
    合樹脂(ABS)からなるフィルムからなる群より選択
    される少なくとも一つである請求項1または請求項2の
    いずれかに記載のインサート成形品製造用積層フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 前記ポリマーが、グリシジル(メタ)ア
    クリレート系重合体にα,β−不飽和モノカルボン酸を
    付加反応させた反応生成物である請求項1〜3のいずれ
    かに記載のインサート成形品製造用積層フィルム。
  5. 【請求項5】 前記グリシジル(メタ)アクリレート系
    重合体が、グリシジル(メタ)アクリレートの単独重合
    体、またはグリシジル(メタ)アクリレートとカルボキ
    シル基を含有しないα,β−不飽和単量体からなる共重
    合体である請求項4記載のインサート成形品製造用積層
    フィルム。
  6. 【請求項6】 前記転写層が、加飾のための図柄層を有
    する請求項1〜5のいずれかに記載のインサート成形品
    製造用積層フィルム。
  7. 【請求項7】 前記賦形性フィルムの表面上に加飾のた
    めの図柄層が設けられている請求項1〜6のいずれかに
    記載のインサート成形品製造用積層フィルム。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のインサ
    ート成形品製造用積層フィルムより離型フィルムを剥離
    除去する工程を包含するインサートフィルムの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のインサート成形品製造用
    積層フィルムから離型フィルムを剥離除去する工程;残
    されたインサートフィルムを、賦形性フィルムを内側に
    して成形金型内に挿入配置する工程;インサートフィル
    ムを予備成形して金型キャビティ面に沿わせる工程;金
    型を閉じてキャビテイ内に溶融状態の樹脂を射出充満さ
    せ、樹脂成形を行ない、同時にその表面にインサートフ
    ィルムを接着被覆させる工程;及びインサートフィルム
    の表面保護層に活性エネルギー線を照射することにより
    表面保護層を硬化させる工程;を包含するインサート成
    形品の製造方法。
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