JPS6322132Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車のバンパステーの改良に関
する。

バンパステー１は、第１図に示されるように、
バンパリーンホースメント２に溶着、またはバン
パ本体３に取付けられ、ボデイ側のサイドメンバ
あるいはクロスメンバ（何れも図示省略）に連結
され、これによりボデイ側にバンパ本体３を支持
するものであり、その断面形状は、第２図に示さ
れるように、略逆ハツト型形状とされ、車両幅方
向断面で、上部が開口され、左右に相対向する車
両前後方向に長い縦壁部４Ａ，４Ｂを備えてい
る。

第１図の符号５はバンパ本体３を構成するバン
パカバー、６はウレタンフオーム、７はボデイ側
のクロスメンバへの取付け用の前締め用プレート
をそれぞれ示す。

上記のような従来のバンパステー１は、バンパ
本体３へ軽い衝撃が加わつた時、最初に座屈を起
し、バンパ本体３が上方から見て逆への字、ま
た、側面から見て上向きもしくは下向きに変形し
やすいという問題点がある。

このような問題点に対して、従来は、例えば第
１図および第２図に示されるような補強板８によ
り、バンパステー１の開口９を閉じるように取付
けて、バンパステー１を閉断面としたり、あるい
は、バンパステー１にプレートを追加して、締付
け点数を増加していた。

しかしながら、このような対策は、バンパステ
ー１ひいては車両重量の増加、および組付け工数
の増大をもたらすという問題点があつた。

この考案は上記従来の問題点に鑑みてなされた
ものであつて、補強板を設けて重量あるいは取付
け工数を増加させたりすることなく、簡単な構造
により、強度向上および、座屈の抑制を図ること
ができるようにした自動車のバンパステーを提供
することを目的とする。

この考案は、車両幅方向断面で、上部が開口さ
れ、左右に相対向する車両前後方向に長い縦壁部
を有する自動車のバンパステーにおいて、前記左
右の縦壁部それぞれの前後方向の一部に、ビード
形状部を設けることにより上記目的を達成するも
のである。

またこの考案は、前記左右縦壁部のビード形状
部を、相互に内方に突出して対向して形成するこ
とにより上記目的を達成するものである。

また、この考案は、前記バンパステーを、左右
の縦壁の上端から開口の左右両側に外方に延在す
る横フランジを備え、前記ビード形状部を前記横
フランジの下側に連続して形成することにより上
記目的を達成するものである。

以下本考案の実施例を図面を参照して説明す
る。

この実施例において、前記第１図および第２図
に示される従来のバンパステーと同一または相当
部分には第１図および第２図と同一の符号を附す
ることにより説明を省略するものとする。

この実施例は、第３図および第４図に示される
ように、車両幅方向断面で、上部が開口され、左
右に相対向する車両前後方向に長い縦壁部４Ａ，
４Ｂを有する自動車のバンパステー１において、
前記左右の縦壁部４Ａ，４Ｂの前後方向の一部
に、相互に内方に突出する一対のビード形状部１
０Ａ，１０Ｂを設けたものである。

また、このバンパステー１は前記開口９の左右
両側に外方に延在する横フランジ１１Ａ，１１Ｂ
を形成するとともに、前記ビード形状部１０Ａ，
１０Ｂを前記横フランジ１１Ａ，１１Ｂの下側に
連続して形成し、これにより、ビード形状部１０
Ａ，１０Ｂ左右における前記横フランジ１１Ａ，
１１Ｂの左右長さを、他部よりも長く形成してい
る。

この実施例においては、縦壁部４Ａ，４Ｂに形
成されたビード形状部１０Ａ，１０Ｂによつてバ
ンパステー１の断面剛性が増大され、また、該ビ
ード形状部１０Ａ，１０Ｂの上方において横フラ
ンジ１１Ａ，１１Ｂが、他部よりも横方向に長く
形成されているので、バンパステー１がボデイ側
のサイドメンバ（図示省略）内に挿入されて組付
けられる場合、さらに剛性を増大させることがで
きる。

また、バンパ本体３に衝撃が加わつた場合、バ
ンパステー１に座屈変形が生じるが、この場合、
変形の初期において、第５図に示されるように、
ビード形状部１０Ａ，１０Ｂが、互いに幅方向内
側に接近して、相互に干渉するため、それ以上の
変形の進行が抑制される。

なお、前記ビード形状部１０Ａ，１０Ｂの位置
は、第６図および第７図に示されるように、バン
パステー１の前後方向の任意の位置に設定するこ
とができる。

上記実施例は、横フランジ１１Ａ，１１Ｂの根
元部分にビード形状部１０Ａ，１０Ｂを形成した
ものであるが、本考案はこれに限定されるもので
なく、ビード形状部が、座屈変形の発生時に、相
互に内方に接近し、かつ干渉して、それ以上の変
形を防止するものであればよい。

第８図および第９図は、本考案の第２実施例を
示すものであり、この第２実施例はビード形状部
１３Ａ，１３Ｂを縦壁部４Ａ，４Ｂから幅方向外
方に突出形成したものである。

この実施例の場合も、断面剛性が増大されるの
で、バンパステー１の耐変形性が向上される。

本考案は上記のように構成したので、簡単な構
成により、重量増加あるいは組付工数の増加を伴
うことなく、断面剛性の増加および変形発生時の
変形の抑制を図ることができるという優れた効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のバンパステーおよびバンパの一
部を示す斜視図、第２図は第１図の−線に沿
う拡大断面図、第３図は本考案に係る自動車のバ
ンパステーの実施例を示す第１図と同様の斜視
図、第４図は第３図の−線に沿う拡大断面
図、第５図は同バンパステーの変形状態を示す第
４図と同様の断面図、第６図および第７図は同バ
ンパステーにおけるリード形状部の形成位置の変
形例を示す略示平面図、第８図は本考案の第２実
施例を示す第３図と同様の斜視図、第９図は第８
図の−線に沿う拡大断面図である。 １……バンパステー、４Ａ，４Ｂ……縦壁部、
９……開口、１０Ａ，１０Ｂ……ビード形状部、
１１Ａ，１１Ｂ……横フランジ、１２Ａ，１２
Ｂ，１３Ａ，１３Ｂ……ビード形状部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 車両幅方向断面で、上部が開口され、左右に
   相対向する車両前後方向に長い縦壁部を有する
   自動車のバンパステーにおいて、前記左右の縦
   壁部それぞれの前後方向の一部に、ビード形状
   部を設けたことを特徴とする自動車のバンパス
   テー。 (2) 前記左右縦壁部のビード形状部を、相互に内
   方に突出して対向して形成したことを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の自動車
   のバンパステー。 (3) 前記バンパステーは、左右の縦壁の上端から
   開口の左右両側に外方に延在する横フランジを
   備え、前記ビード形状部は前記横フランジの下
   側に連続して形成されたことを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第２項記載の自動車のバン
   パステー。