JPS599957Y2 - 自動車のバンパ構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はバンパに関し、特に、外観上変形を生じるこ
となくバンパに対して斜め方向より加えられる衝撃エネ
ルギーを吸収するようにしたものである。

一般に、バンパは第１図に示す如く、水平な上壁１と該
上壁１より屈折した略垂直な縦壁２からなり、車体幅方
向にのびるパンパフエース３を、その縦壁２に取付けた
ブラケット （図示せず）を介して車体に取付けている
。

そのため、バンパのセンタ一部よりサイド部へ屈折する
コーナ一部分に対して斜め方向に衝撃Ｐが加えられると
、固定されていないバンパフエース３の上面１のセンタ
一部分４が上方へ浮き上り、バンパ中央部に変形を生じ
させた状態で、衝撃エネルギーを吸収する欠点があり、
特に、この斜めに衝突する場合に外観上、変形がそのま
ま残るので問題であった。

この考案は上記欠点を解消せんとするものであり、バン
パ上壁のコーナ一部分の内縁側に開口部を有する切欠き
を設け、該切欠きをゴム、ウレタン等の緩衝材で勿バー
しておき、コーナ一部分に斜め方向より衝撃が加えられ
るとコーナ一部分のみを変形させることにより衝撃エネ
ルギーを吸収し、バンパ中央部の土壁の浮き上りを防止
するバンパを提供するものである。

以下、この考案を図面に示す実施例により詳細に説明す
る。

第２図に示す実施例のバンパは、車体の前面もしくは後
面に配置するセンタ一部分を鉄板よりなり、車体幅方向
にのびるパンパフエース６で形或し、左右サイド部をゴ
ム、ウレタン等の弾性力及び適度な硬度を有する緩衝材
７をＬ字形に形戊してバンパーフェース６の端部に取付
けて構威している。

なおＬ字形の緩衝材７はほぼ同形状の鉄板にゴムを溶着
する場合もある。

上記パンパフエース６は車体の前面あるいは後面のほぼ
全長にわたって形威しており、略水平な上面６ａと、該
土壁６ａの外端より下向きに屈折した略垂直な縦壁６ｂ
とよりなる断面略倒Ｌ字状に形或している。

該バンパフエース６の左右両端部近傍の上壁６ａの内縁
側１４に開口するように、第２図に示す如く、縦壁６ｂ
側へ向けてＶ字状に切込んだ切欠き８を形或している。

該パンパフエース６は、その縦壁６ｂをブラケット９と
ボル｝ １０．１１で固定し、該ブラケット９を車体側
へ固定することにより、バンパを車体へ取付けるように
している。

上記パンパフエース６の切欠き８を設けた左右両側部は
上記バンパサイド部分を構或する緩衝材７でカバーする
ようにしており、緩衝材７のセンタ一部分７ａの土壁７
ａ１を切欠き８を有するバンパフエース６の上壁６ａの
上に溶着すると共に、センタ一部分７ａの縦壁７ａ２を
パンパフェース縦壁６ｂの外側に溶着しており、該セン
タ一部分７ａより屈曲したコーナ部分７ｂを経て車体の
左右両外側にサイド部分７Ｃを配置している。

また、この緩衝材７のパンパフェース６への取付けはボ
ルト・ナットによる固定方法でも良い。

上記の如く、バンパのセンタ一部分がらサイド部分に屈
折するコーナ一部分に切欠き８を形或すると、該コーナ
一部分に衝撃Ｐが与えられた場合、パンパフエース６の
上壁６ａは切欠き８より外側部分のみが切欠き８の先端
Ｐを支点として図示の如く内方へ変形し、切欠き８より
内側のセンタ一部分に変形は生じない。

このように衝撃による変形を切欠き８により吸収するた
め、上面中央の浮き上りは発生しにくい。

バンパフエース６の縦壁６ｂはブラケット９により支持
されているため容易に変形せず、また、バンパサイドの
緩衝材７はそれ自身の材質の弾性力により変形しても元
の状態に戻るため結果的に変形しない。

第５図はこの考案の他の実施例を示し、バンパサイド鉄
板よりなるサイドフェース１２を配置したものである。

このセンターバンパフエース６′の左右両端は上壁５’
ａ及び縦壁６’ｂを一段内方に形或すると共に該左右両
端の土壁５’ａの内縁側１４′に図示の如き矩形状の切
欠き８′を形或している。

サイドフェース１２もセンターフェース６′の切欠き８
′に対応する土壁に矩形状の切欠き１２ ｂを設ける。

サイドフェース１２の屈折したセンタ一部１２ ａをセ
ンターフェース６′の段部に外嵌し、サイドフェース１
２及びセンターフェース６′の縦壁を一連とし、ボルト
１３等で連結している。

上記サイドフェース１２の先端よりセンターフェース６
′のコーナ部附近にかけて、ゴム、ウレタン等の緩衝材
（図示せず）を溶着あるいはビス取めによりカバーして
いる。

尚、緩衝材はサイドフェース１２、センターフェース６
′の全面をカバーするように取付けてもよく、また、コ
ーナ一部の切欠き８′をカバーするに必要な部分にのみ
取付けてもよい。

上記バンパにおいても、コーナ一部に衝撃が加わると切
欠き８′により衝撃が吸収されセンターバンパーフェー
ス６′の土壁の浮き上りは防止できる。

さらに、この考案はバンパのセンタ一部分とサイド部分
を鉄板で一体に形戊し、センタ一部分がらサイド部分へ
屈曲するコーナ一部分のセンターよりの土壁に切欠きを
設けて、衝撃エネルギーを吸収するようにしてもよい。

以上の説明より明らがなように、この考案に係るバンパ
によれば、水平な土壁と略垂直な縦壁とよりなるバンパ
フエースを縦壁に取付けたブラケットを介して車体に取
付けるバンパにおいて、上記パンパフエースのコーナ一
部附近の上面に切欠きを設けているため、該コーナ一部
に加わる斜め方向からの衝撃を上記切欠きで吸収でき、
バンパフエース上壁の中央部分の浮き上りを効果的に防
止できる。

緩衝材をビス取め等でセンターフェースの縦壁に取付け
た場合、衝突時切欠き部分は変形しても緩衝材は弾性的
に元の形に戻るので、外観上何ら変形を生じない。

以上のようにコーナ一部上壁に切欠きを設けるだけの極
めて簡単な構戒であるため容易に実施でき、実用的価値
の大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のバンパの欠点を示す斜視図、第２図はこ
の考案に係るバンパの一実施例を示す要部平面図、第３
図は第２図のＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図、第４図は第２図
のＩＶ−ＩＶ線断面図、第５図はこの考案の他の実施例
を示す斜視図である。 ６・・・バンパーフェース、６ａ・・・上壁、６ｂ・・
・縦壁、７・・・緩衝材、８・・・切欠き、９・・・ブ
ラケット、１２・・・サイドフェース、１４・・・内縁
側。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平な土壁と略垂直な縦壁とを有し、車体幅方向に伸び
   るパンパフエースを縦壁に取付けたブラケットを介して
   車体に取付けるバンパであって、パンパフエース上壁の
   コーナ一部付近に該土壁の内縁側に開口部を有する切欠
   きが設けられており、パンパフエースのコーナ一部に取
   付けられた緩衝材で上記切欠きが覆われていることを特
   徴とする自動車のバンパ構造。