JPS6321936Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、プレスブレ−キのごときプレス機
械におけるバツクゲージ装置に係り、さらに詳細
には、板材の後端を当接する突当部を自動的に上
下位置調節自在に設けてなるバツクゲージ装置に
関する。

従来、プレスブレ−キにおけるバツクゲージ
は、一般には単に前後方向に移動位置決めできる
にずきないものであつた。したがつて、板材の折
曲げ加工を連続的に行なうとき、折曲げ工程によ
つて、板材をバツクゲージに当接する部分の高さ
位置が変化すると、対応することが極めて困難で
あつた。

この考案は上述のごとき従来の問題に鑑みてな
されたもので、板材の折曲げ加工によつてバツク
ゲージに当接すべき部分の高さ位置の変化に対応
して、バツクゲージを自動的に上下位置調節し得
る新規なバツクゲージ装置を提供しようとするも
のである。

以下、図面を用いて本考案の１実施例について
詳細に説明する。

第１図はバツクゲージ装置１とプレスブレ−キ
３の主要部との位置的関係を概略的に示した説明
図である。プレスブレ−キ３の上部工具であるパ
ンチ５がこの例機の場合は機枠に固定されてお
り、下部工具であるダイ７が流体圧シリンダ９に
よつて上昇してパンチ５に接近し、パンチ５とダ
イ７の間に位置決めされた板材などに曲げ加工を
行なう状況を示している。

この場合パンチ５の下端突出部とダイ７の溝の
底とが一致する線が加工線１１であつて、この加
工線１１に対してバツクゲージ装置１の位置決め
突き当て装置１３の所要の距離に設定しておい
て、板材を位置決めして加工を行なうのである。

前記したバツクゲージ装置１は、プレスブレ−
キ３の折曲げ加工線１１の後方機枠に折り曲げ加
工線１１に直交する前後方向に支持体１５が左右
に離れて設けてあり、この支持体１５に第４，５
図に２点鎖線で示した加工線１１と平行な平行支
持体１７が前記した所望の距離を調整自在に設
けてある。

第２図〜第５図に示した本考案の実施例装置で
は、前記した平行支持体１７に位置決め自在な可
動プレート１９をとりつけてある。

可動プレート１９は下端に固定クランプジヨー
２１を備え、上方にレバ−２３で進退自在な可動
クランプジヨー２５を備えていて、一般には被加
工板材の折り曲げ加工線１１の長さに合わせて２
組のバツクゲージ装置１を使用するのである。

可動クランプジヨー２５を上下に駆動する螺杆
２７は、可動プレート１９に挿入した円盤状ナツ
ト部材２９と螺合しているから簡単な機構で確実
な固定が可能である。

前記した可動プレート１９の上下端面には、溶
接など適宜な手段で加工線１１側に突出した天盤
３１と地盤３３が設けてあり、その左右両側には
補強の繋ぎ板３５を取につけて前方に開いた箱状
に構成してある。

前記した天盤３１と地盤３３との間に２本の垂
直ガイドバー３７が設けてあつて、これらに案内
されて上下に移動自在な可動体３９を設けてあ
る。

該可動体３９は前記した２本の垂直ガイドバー
３７との間にリニヤモーシヨンベアリング４１を
介し、上下位置調整螺杆４３と螺合して上下に位
置調整自在である。

上記した上下位置調整螺杆４３は天盤３１上に
設けたロツク装置４５を貫いた上部でハンドル４
７によつて回転駆動され、ロツク装置４５の割り
溝４９をレバ−５１で調整螺杆４３の外周を締め
込んで固定する。

前記した可動体３９には第３図にもつとも明ら
かなように、本実施例においては流体圧シリンダ
よりなる昇降作動装置５３が装着してある。この
昇降作動装置５３は大径部に遊動ピストン５５を
小径部には突き当て部材５７を上下方向に複数段
階に移動位置決めするピストン５９とピストンロ
ツド６１を備えている。

前記した突き当て部材５７はピストンロツド６
１の下端に連結された第２可動体６３の前方に軸
６５のまわりを揺動自在に設けてあり、上記した
第２可動体６３も垂直ガイドバー３７との間にリ
ニヤモ−シヨンベアリング４１を備えている。

更に第２，第４図に示したように昇降作動装置
５３の１側に垂直な小型流体圧シリンダ６７が前
記した繋ぎ板３５に固定してあつて、そのピスト
ンロツド６９が突き当て部材５７の上面を、軸６
５の後方で下圧している。

従つて小型流体圧シリンダ６７を作動すれば、
突き当て部材５７は第４図に２点鎖線で示したよ
うに軸６５のまわりを反時計回り方向に揺動し
て、第１図に示した板材に対するの寸法規制を
開放するのである。

上記小型流体圧シリンダ６７が突き当て部材５
７を開放すると、第５図に示したように突き当て
部材５７の後方端上部は、第２可動体６３の下面
に設けたストツパ−突起７１に自重で揺動して当
接するに至り、前記した加工線１１から突き当て
部材５７の前端までの距離を正しくに保つので
ある。

上記した実施例のバツクゲージ装置１は、突き
当て部材５７を水平にした状態で平行支持体１７
を支持体１５上で移動して所要の距離の得られ
る位置に固定し、被加工板材の加工線１１の長さ
に応じて複数のバツクゲージ装置１を平行支持体
１７上に固定する。

次にロツク装置４５のレバ−５１をゆるめて、
ハンドル４７を操作して突き当て部材５７の高さ
を所望の高さに整合して固定する。

実際の作業には多段曲げの場合などで突き当て
る板材の高さが１段ごとに変わることがあるがこ
れに対しては昇降作動装置５３の遊動ピストン５
５が効果的に作用して上中下の３段階の高さ位置
に突き当て部材５７を位置させる機能を持つてい
る。

また第１図のように上型がパンチ５である場合
は板材が加工の進行中に上方へはね上る動きをす
るが、小型流体圧シリンダ６７を作用させて突き
当て部材５７を軸６５のまわりに揺動させて干渉
を避けることも容易である。

以上のごとき実施例の説明より既に理解される
ように、要するにこの考案の要旨は実用新案登録
請求の範囲に記載のとおりであるから、この考案
によれば、昇降作動装置の作動にのよつて第２の
可動体を自動的に上下動でき、板材の当接すべき
部分の高さ位置が変化するような場合であつて
も、突き当て部材の高さ位置を容易に対応するこ
とができるものである。また、昇降作動装置を支
承した第１の可動体を上下に位置調節することに
より、前記突き当て部材の高さ位置調節範囲を上
下に変更できるものである。

なお、本考案は前述の実施例のみに限るもので
はなく、適宜の変更を行なうことによつてはその
他の態様でも実施可能なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はプレスブレ−キの後方に設けたバツク
ゲージ装置を示した説明図、第２図は本考案の実
施例装置の平面図、第３図は第２図の−断面
矢視図、第４図は第２図の−矢視図、第５図
は第２図の−断面矢視図である。 図面の主要部を表わす符号の説明、１……バツ
クゲージ装置、１１……加工線、１９……可動プ
レート、３７……垂直ガイドバー、４３……上下
位置調整螺杆、５３……昇降作動装置、５７……
突き当て部材、６３……第２可動体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プレス機械における加工装置に対して前後方向
   に位置調節自在なバツクゲージ装置にして、前後
   方向へ移動自在に設けられた支持体１７に第１の
   可動体３９を上下位置調節自在に装着して設ける
   と共に、板材を突当て自在な突き当て部材５７を
   支承した第２の可動体６３を上下動自在に設け、
   前記第１の可動体３９に装着した昇降作動装置５
   ３と前記第２の可動体６３とを連結して、前記突
   き当て部材５７を自動的に上下位置調節自在に設
   けてなることを特徴とするプレス機械におけるバ
   ツクゲージ装置。