JPS63202448A - 被覆ポリカ−ボネ−ト成形品 - Google Patents

被覆ポリカ−ボネ−ト成形品

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JPS63202448A
JPS63202448A JP3423087A JP3423087A JPS63202448A JP S63202448 A JPS63202448 A JP S63202448A JP 3423087 A JP3423087 A JP 3423087A JP 3423087 A JP3423087 A JP 3423087A JP S63202448 A JPS63202448 A JP S63202448A
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JP
Japan
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coating
epoxy resin
group
molded article
coated polycarbonate
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JP3423087A
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薫 森
孝 谷口
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は耐すり偏性、耐摩耗性、耐衝撃性、耐薬品性、
可撓性、耐熱性などに優れたポリカーボネート成形品に
関するものである。
[従来の技術] ポリカーボネート樹脂は従来のプラスチック樹脂の優れ
た機能、すなわち、軽量、易加工性、染色性、耐衝撃性
に加え、耐熱性、透明性、機械的強度などに優れた性能
を有しており、近年大幅に需要が増えている。
特に透明性と耐衝撃性に優れ、かつ比重の小さいことか
らガラス製品の代替として広く用いられており、窓ガラ
スなどにその長所が発揮されているが、表面硬度、耐溶
剤性は無機ガラスに代表されるセラミックや金属に比べ
ると著しく劣っている。
そこでこの欠点を改良するためにポリカーボネート樹脂
の表面を各種のコーテイング材で被覆することが数多く
提案されている。例えばアクリル系の下塗り層を設けた
上にオルガノポリシロキサン系のハードコートを施こす
方法(特開昭59−109528号公報)、オルガノシ
ラン系のカップリング剤を塗布し、さらにオルガノポリ
シロキサン系のハードコートを施こす方法(特開昭59
−20330号公報)、アクリル系の下塗り層を設けた
上に紫外線硬化ハードコートを施こす方法(特開昭61
−143448号公報)などが提案されている。
[発明が解決しようとする問題点] 前記従来技術であるアクリル系の下塗り層を設けた上に
オルガノポリシロキサン系のハードコートを施こす方法
は、アクリル系下塗り層に適用可能なオルガノポリシロ
キサン系のハードコートは限られた組成物であり、オル
ガノポリシロキサン系表面被覆の選択範囲がせまい欠点
がある。
また、オルガノシラン系のカップリング剤を塗布し、さ
らにオルガノポリシロキサン系のハードコートを施す方
法は、耐水性に劣っているという問題がある。
また、紫外線硬化ハードコートは装置の設置、適用成形
材料の限定などの問題がある。
本発明はこれらの問題を一挙に解決した耐すり信性の優
れた、高硬度でかつ基体に強固に付着した被膜を有する
ポリカーボネート成形品を提供することを目的とする。
[発明が解決しようとする問題点コ 本発明は、上記目的を達成するために下記の構成を有す
る。
すなわら本発明は、ポリカーボネート基体の表面に下記
A、Bの被膜がこの順に積層されてなることを特徴とす
る被覆ポリカーボネート成形品に関するものである。
A、エポキシ樹脂被膜 B、有機ポリシロキサン系組成物からなる硬化被膜。
本発明におけるポリカーボネート樹脂とは、−0−C−
O−なる基をその主鎖中に含有してなる重合体の総称で
あるが、特に本発明に有用な樹脂としては次式  R3 を有するものである。(YおよびZはフェニレン、ハロ
ゲン置換フェニレンおよびアルキル置換フェニレンから
なる群から選択され、R3、R4はそれぞれ水素、飽和
脂肪族炭化水素基およびR3、R4とCとで形成される
脂環式炭化水素基よりなる群から選択され、YおよびZ
中の炭化水素基の総和が12以下である。) 特にビスフェノールAとホスゲンの反応から得られる繰
返し単位 を有するポリカーボネート樹脂が好ましく用いられる。
特に耐溶剤性、耐熱性の点からは繰り返し数が10〜4
00のものが好ましい。また、本発明におけるポリカー
ボネート樹脂中には、本発明の効果を損わない範囲で種
々の添加物を含んでもなんらざしつかえない。
例えば、ポリエステル、ポリスチレンなどの熱可塑性樹
脂、熱安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、染顔料、フィラ
ー類、又はガラスファイバー、カーボンファイバー等の
強化材等が挙げられる。
本発明は前記のポリカーボネート樹脂の表面にまず第1
層目としてエポキシ樹脂被膜を設け、さらにその上に有
機ポリオルガノシロキサン系被膜を設けることによりな
されるが、本発明におけるエポキシ樹脂被膜とは、基体
と8被膜である有機ポリシロキサン系組成物からなる硬
化被膜を接着せしめるものであれば、特に限定されない
が、主成分として50重量%以上のエポキシ樹脂と硬化
剤とを含有する硬化被膜であることが好ましい。
特に効果的な例としては、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族ポリアルコー
ルのグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエーテ
ルなどのα−グリシジル基を1分子中に2個以上有する
樹脂が好ましい。かかるエポキシ樹脂は一般に硬化させ
た状態で基体上に設けられてなるものが好ましく、その
際には硬化させるべき手段として各種硬化剤との併用に
よって成される。硬化剤の具体例としてはアミン系、酸
無水物系、アミド系、イミダゾール系、金属塩系、金属
キレート系などの熱硬化型硬化剤があり、すでに公知な
ものが特に問題なく使用可能である。
一方、紫外線硬化型硬化剤として公知ななどの塩を用い
て、紫外線照射による硬化も可能である。ここでP、Q
はそれぞれ、水素、アルキル基、アルコキシ基、アミド
基、ニトロ基などである。またY−としてはBF4− 
、ASF6−1PF4−.5bFe−などである。特に
成形品への適用においては前者の熱硬化型が好ましく使
用される。
ざらに本発明におけるエポキシ樹脂被膜は反応性エポキ
シ希釈剤を溶剤として用い、基体上に被覆させることも
可能であるが、被膜膜厚のコントロール、エポキシ樹脂
選択の容易さ、自由度の大きさ、基体への濡れ性向上な
どの点から適当な溶媒に希釈して用いられる方法が好ま
しい。使用される溶剤としてはアルコール類、エーテル
類、エステル類、ケトン類、炭化水素類、セロソルブ類
、セロソルブアセテート類、ハロゲン化炭化水素類、芳
香族炭”化水素類、アセトニトリル、スルホキシド類、
ホルムアミド類、環状エーテル類など各種の溶剤が挙げ
られる。特にポリカーボネート基体を浸さなくて、接着
性を付与可能との観点からはセロソルブ類、アルコール
類が好ましく使用される。また、これらの溶媒は1種の
みならず2種以上を混合して用いることも可能である。
本発明におけるエポキシ樹脂被膜の膜厚は特に限定され
るものではない。しかし、被膜の平滑性、接着強度の保
持、耐溶剤性の付与などの点から、0.01ミクロン〜
20ミクロンの間で好ましく用いられる。
本発明におけるエポキシ樹脂被膜は前記のエポキシ樹脂
を含む液状組成物をポリカーボネート基材に塗布後、主
として加熱および/または乾燥することにより形成され
る。加熱あるいは乾燥条件は生産性、エポキシ樹脂被膜
上に塗布される有機ポリシロキサン系組成物、さらには
塗布条件などで決められるべきであるが、好ましく適用
される条件としては室温から150℃の温度範囲で、1
分間から240分間である。とくにゴミ付着などの問題
を考慮する場合には40℃から140℃で、5分間から
120分間が好ましく採られた条件である。A被膜の加
熱乾燥が十分でない場合には、エポキシ樹脂被膜層上に
塗布されるコーティング用組成物の塗布時にエポキシ樹
脂被膜が溶解し、十分な接着効果を発揮しないばかりか
、塗膜に白化などの問題が生ずる。
本発明は前記のエポキシ樹脂被膜層上に前記の有機ポリ
シロキサン系被膜が設けられてなるものであるが、ここ
で有機ポリシロキサン系被膜中に好ましく含まれ、る前
記一般式(I>で表わされる有機ケイ素化合物および/
またはその加水分解物の具体的な代表例としては、メチ
ルシリケート、エチルシリケート、n−プロピルシリケ
ート、i−プロピルシリケート、n−ブチルシリケート
、5ec−ブチルシリケートおよびt−ブチルシリケー
トなどのテトラアルコキシシラン類、およびその加水分
解物ざらにはメチルトリメトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、メチルトリメトキシエトキシシラン、メ
チルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキシシラン
、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキ
シエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェ
ニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロ
ロプロピルトリエトキシシラン、γ−りOロブロピルト
リアセトキシシラン、3.3.3− トリフロロプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、β−シ
アノエチルトリエトキシシラン、メチルトリフエノキシ
シラン、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチ
ルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキ
シシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、α
−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α−グリシ
ドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエ
チルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリ
エトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロビルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリプロポキシシラン、γ−クリシトキシプロピル
トリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
フエノキシシラン、α−グリシドキシブチルトリメトキ
シシラン、α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン
、β〜グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−グ
リシドキシブチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキ
シブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチル
トリエトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメト
キシシラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラ
ン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメ
トキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メ
チルトリエトキシシラン、β−(3゜4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン
、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
プロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリプトキシシラン、β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシエトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リフエノキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)プロピルトリメトキシシラン、γ−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン
、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリ
メトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)ブチルトリエトキシシランなどのトリアルコキシシ
ラン、トリアジルオキシシランまたはトリフエノキシシ
ラン類またはその加水分解物およびジメチルジメトキシ
シラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジメチルジ
ェトキシシラン、フェニルメチルジェトキシシラン、γ
−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロ
プロピルメチルジェトキシシラン、ジメチルジアセトキ
シシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチルジェ
トキシシラン トプロピルメチルジメトキシシラン プトプロピルメチルジェトキシシラン、γーアミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γーアミノプロピルメチ
ルジェトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、
メチルビニルジェトキシシラン、グリシドキシメチルメ
チルジメトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジェ
トキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジメトキ
シシラン、α−グリシドキシエチルメチルジェトキシシ
ラン、β−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン
、β−グリシドキシエチルメチルジェトキシシラン、α
−グリシドキシプ口ピルメチルジメトキシシラン、α−
クリシトキシプロピルメチルジェトキシシラン、β−グ
リシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−グリ
シドキシプロビルメチルジェトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルメチルジェトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルメチルジメトキシエトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロビルエチルジェトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルエチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキ
シプロビルビニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロビルビニルジェトキシシラン1.γ−グリシドキシ
プロピルフェニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルフェニルジエトキシシラン、などジアルコキシ
シランまたはジアシルオキシシラン類またはその加水分
解物がその例である。
これらの有機ケイ素化合物は1種または2種以上添加す
ることも可能である。とくに染色性付与の目的にはエポ
キシ基、グリシドキシ基を含む有機ケイ素化合物の使用
が好適である。
これらの有機ケイ素化合物はキュア温度を下げ、硬化を
より進行させるためには加水分解して使用することが好
ましい。
加水分解は純水または塩酸、酢酸あるいは硫酸などの酸
性水溶液を添加、撹拌することによって製造される。ざ
らに純水、あるいは酸性水溶液の添加量を調節すること
によって加水分解の度合をコントロールすることも容易
に可能である。加水分解に際しては、一般式(I>の−
X基と等モル以上、3倍モル以下の純水または酸性水溶
液の添加が硬化促進の点で特に好ましい。
加水分解に際しては、アルコール等が生成してくるので
、無溶媒で加水分解することが可能であるが、加水分解
をざらに均一に行なう目的で有機ケイ素化合物と溶媒を
混合した後、加水分解を行なうことも可能である。また
目的に応じて加水分解後のアルコール等を加熱および/
または減圧下に適当量除去して使用することも可能であ
るし、その後に適当な溶媒を添加することも可能である
これらの溶媒としてはアルコール、エステル、エーテル
、ケトン、ハロゲン化炭化水素あるいはトルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素などの溶媒が挙げられる。ま
たこれらの溶媒は必要に応じて2種以上の混合溶媒とし
て使用することも可能である。また、目的に応じて加水
分解反応を促進し、さらに予備縮合等の反応を進めるた
めに室温以上に加熱することも可能であるし、予備縮合
を抑えるために加水分解温度を室温以下に下げて行なう
ことも可能であることは言うまでもない。
本発明の有機ポリシロキサン−系被膜形成時に使用され
るコーティング組成物には、硬化促進、低温硬化などを
可能とする目的で各種の硬化剤が併用可能である。
硬化剤としては各種エポキシ樹脂硬化剤、あるいは各種
有機ケイ素樹脂硬化剤などが使用される。
これらの硬化剤の具体的な例としては、各種の有機酸お
よびそれらの酸無水物、窒素含有有機化合物、各種金属
錯化合物あるいは金属アルコキシドさらにはアルカリ金
属の有機カルボン酸塩、炭酸塩などの各種塩が挙げられ
る。これらの硬化剤は2種以上混合して使用することも
可能である。
これら硬化剤の中でも本発明の目的には、塗料の安定性
、コーテイング後の塗膜の着色の有無などの点から、特
に下記に示すアルミニウムキレート化合物が有用である
ここでいうアルミニウムキレート化合物とは、例えば一
般式AIErIF3−oで示されるアルミニウムキレー
ト化合物である。
ただし式中 EはOL (Lは低級アルキル基)、Fは一般式%式% 低級アルキル基)で示される化合物に由来する配位子お
よび一般式M3COCH2COOM4 (M3、M4は
いずれも低級アルキル基)で示される化合物に由来する
配位子から選ばれる少なくとも1つであり、nはOll
または2である。
本発明の硬化剤として特に有用な一般式AIE、F3−
0で示されるアルミニウムキレート化合物としては、各
種の化合物をあげ得るが、組成物への溶解性、安定性、
硬化触媒としての効果などの観・点から特に好ましいの
は、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウム
ビスエチルアセトアセテートモノアセチルアセトネート
、アルミニウムージ−n−ブトキシド−モノエチルアセ
トアセテート、アルミニウムージーl5O−プロポキシ
ド−モノメチルアセトアセテートなどである。これらは
2種以上を混合して使用することも可能である。
本発明の被膜形成時に使用されるコーティング組成物に
は、塗布時におけるフローを向上させ、塗膜の平滑性を
向上させて塗膜表面の摩擦係数を低下させる目的で各種
の界面活性剤を使用することも可能であり、特にジメチ
ルボリシOキサンとアルキレンオキシドとのブロックま
たはグラフト共重合体、さらにはフッ素系界面活性剤な
どが有効である。また染顔料や充填材を分散させて、塗
膜を着色させるなど、A被膜コーティング剤としての実
用性を改善させることも容易に可能である。
さらに耐候性を向上させる目的で紫外線吸収剤または耐
熱劣化向上法として酸化防止剤を添加することも容易に
可能である。
本発明の有機ポリシロキサン系被膜は、前記コーティン
グ組成物を硬化させることによって得られるが硬化は通
常加熱処理することによって行なわれる。他に紫外線、
電子線などを用いてもよい。
なお、加熱処理の場合の温度は従来のコーティング組成
物の場合よりもかなり広範囲で使用でき、50〜250
℃で充分に良好な結果が得られる。
本発明のポリカーボネート基体に塗布されるエポキシ樹
脂被膜および有機ポリシロキサン系被膜の塗布手段とし
ては、刷毛塗り、浸漬塗り、ロール塗り、スプレー塗装
、スピン塗装、流し塗りなどの通常行なわれる塗布方法
が容易に使用可能である。
本発明の有機ポリシロキサン系被膜中には耐候性、表面
硬度向上を目的に平均粒子径が5〜200mμの微粒子
状シリカが好ましく併用使用される。かかる平均粒子径
が5〜200mμの微粒子状シリカとしての効果的な例
としてはシリカゾルが挙げられる。シリカゾルは高分子
量無水ケイ酸の水および/またはアルコールなどの有機
溶媒中のコロイド状分散体である。
本発明におけるポリカーボネート基体上へのエポキシ樹
脂被膜の形成、さらにはエポキシ樹脂被膜上への有機ポ
リシロキサン系被膜の形成にあたっては、清浄化、密着
性、耐水性等の向上を目的として各種の前処理を施すこ
とも有効な手段であり、特に好ましく用いられる方法と
しては活性化ガス処理、薬品処理などが挙げられる。
かかる活性化ガス処理とは、常圧もしくは減圧下におい
て生成するイオン、電子あるいは励起された気体である
。これらの活性化ガスを生成させる方法としては、例え
ばコロナ放電、減圧下での直流、低周波、高周波あるい
はマイクロ波による高電圧放電などによるものである。
特に減圧下での高周波放電によって得られる低温プラズ
マによる処理が再現性、生産性などの点から好ましく使
用される。
ここで使用されるガスは特に限定されるものではないが
、具体例としては酸素、窒素、水素、炭酸ガス、二酸化
硫黄、ヘリウム、ネオン、アルゴン、フレオン、水蒸気
、アンモニア、−酸化炭素、塩素、−酸化窒素、二酸化
窒素などが挙げられる。
これらは一種のみならず、二種以上混合しても使用可能
である。前記の中で好ましいガスとしては、酸素を含ん
だものが挙げられ、空気などの自然界に存在するもので
あってもよい。さらに好ましくは、純粋な酸素ガスが密
着性向上に有効である。ざらには同様の目的で前記処理
に際しては被処理基材の温度を上げることも可能である
一方、薬品処理の具体例としては苛性ソーダなどのアル
カリ処理、塩酸、硫酸、過マンガン酸カリウム、重クロ
ム酸カリウムなどの酸処理、芳香環を有する有機溶剤処
理などが挙げられる。
以上の前処理は連続的、または段階的に併用して実施す
ることも充分可能である。
また本発明有機ポリシロキサン系被膜中には染色性、耐
候性、硬度向上などを目的に前記以外にも各種化合物の
添加が可能である。かかる添加可能なものの具体例とし
ては各・種エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニル
アルコール、セルロース系ポリマーなどの有機高分子あ
るいは反応性有機化合物がある。ざらには酸化ジルコン
、酸化チタンなどの無機酸化物微粒子、中でも相溶性、
透明性の点から各種分散媒に分散されたゾルが好ましく
使用され得る。
本発明における有機ポリシロキサン被膜の膜厚はエポキ
シ樹脂被膜の厚さとの関係で決定されるべきであり、特
に限定されるものではない。しかし、接着強度の保持、
硬度などの点から被膜のトータル膜厚として0.5ミク
ロン〜30ミクロンの間で好ましく用いられる。特に好
“ましくは0゜8ミクロン〜20ミクロンである。また
、B被膜の塗布にあたって、作業性、被膜厚さ調節など
から各種溶剤により、希釈して用いられるが希釈溶剤と
しては例えば水、アルコール、エステル、エーテル、ハ
ロゲン化炭化水素、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、ケトン
化合物などが目的に応じて種々使用が可能であり、必要
に応じて混合溶媒を使用することもできる。
[実施例] 本発明の趣旨を明瞭にするために次に実施例を挙げるが
、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1.比較例1 上塗り塗料および下塗り塗料の調製をそれぞれ次の様に
おこなった。
(1)上塗り塗料の調製(有機ポリシロキサン系組成物
からなる硬化被膜) 回転子を備えた反応器中にγ−グリシドキシプロビルト
リメトキシシラン226部を仕込みマグネチックスター
ラーを用いて激しく撹拌しながら、0.01規定塩酸水
溶液51.7部を液温10’Cに保ちながら徐々に滴下
する。滴下終了後冷却をやめて、エタノール193.4
部、シリコン系界面活性剤0.9部、アルミニウムアセ
チルアセトネート8部を添加し、充分撹拌した後、上塗
り塗料を得た。
(2〉下塗り塗料の調製(エポキシ樹脂被膜)ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂(シェル化学社製 商品名 エ
ピコート82B>30部、脂環族ジアミン(シェル化学
社製 商品名 工ボメートBOO2>15部をエチルセ
ロソルブ400部に混合溶解し、下塗り塗料を得た。
(3)被覆ポリカーボネートの作製 あらかじめ洗浄したポリカーボネート基体に、前記(2
)で得た下塗り塗料を浸漬法(引き上げ速度20cm1
分)で塗布し、80℃の予備加熱後、120℃の熱風乾
燥機で1時間加熱乾燥した。
次にこの様にして得られた下塗り層で被覆されたポリカ
ーボネートに前記(1)で調製した上塗り塗料を浸漬法
(引き上げ速度20cm1分)で塗布し、so’c予備
加熱後、130℃の熱風乾燥機で2時間加熱硬化させて
試験板とした。
〈4)被覆ポリカーボネートの評価 得られた試験板を用いて、以下に記載した方法で耐すり
個性、密着性を評価した。
(イ)密着性試験 塗膜面に11rII!iの基体上に達するゴバン目を塗
膜の上から鋼ナイフで100個入れて、セロハン粘着テ
ープ(商品名、“セロテープ″ニチバン株式会社製品)
を強くはりつけ、90度方向に急速にはがし、塗膜剥離
の有無を調べた。
(ロ)耐すり個性試験 #0OOOのスチールウールで摩擦し、傷のつきにくさ
を調べる。判定は次のように行なった。
A・・・・・・強く摩擦しても傷がつかないB・・・・
・・かなり強く摩擦すると少し傷がっくC・・・・・・
弱い摩擦でも傷がつく 評価結果を表−1に示す。なお、比較例として下塗り塗
料を塗布しないものについても行なった。
実施例2.比較例2 上塗り塗料を以下に述べる組成物に変える以外はすべて
実施例1と同様にして被覆ポリカーボネート成形体を得
た。評価結果を表−1に示す。
なお、比較例として下塗り塗料を塗布しないものについ
ても行なった。
(1)上塗り塗料の調製 (イ)γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン加
水分解物の調製 回転子を備えた反応器中にγ−グリシドキシプロビルト
リメトキシシラン236部を仕込み、マグネチツクスタ
ーラーを用いて激しく撹拌しながら、0.01規定塩酸
水溶液54部を液温10℃に保ちながら徐々に滴下する
。滴下終了後冷却をやめて、T−グリシドキシプロピル
トリメトキシシランの加水分解物を得たく以下、H−G
PSと略す)。固形分濃度は58%であった。
(ロ)メチリトリメトキシシラン加水分解物の調製 回転子を備えた反応器中にメチルトリメトキシシラン1
36部、酢酸10.37部を仕込み、マグネチツクスタ
ーラーを用いて激しく撹拌しながら、0.01規定塩酸
水溶液54部を液温を20℃に保ちながら滴下し、滴下
終了後さらに30分間撹拌を続けた。撹拌終了後、冷却
をやめてメチルトリメトキシシランの加水分解物を得た
(以下H−MTMと略す)。固形分濃度は33%であっ
た。
(ハ)塗料の調製 前記(イ)で得たH−GP369.5部、(ロ)で得た
H−MTMl 13.3部にメタノールシリカゾル(触
媒化成社製、商品名 03CAL−1132固形分30
%)266.7部を混合し、界面活性剤としてフッ素系
ノニオン界面活性剤1゜3部アルミニウムアセチルアセ
トネート8部を添加し、ざらにn−プロピルアルコール
22.6部を添加し充分撹拌模、上塗り塗料とした。
比較例3 下塗り塗料をアクリルウレタン系の組成物に変える以外
はすべて実施例1と同様にして被覆ポリカーボネート成
形体を得た。評価結果を表−1に示す。
表−1 本発明によって得られる被覆ポリカーボネート成形体に
は以下に示す効果が得られる。
(1)耐すり偏性、耐摩耗性に優れている。
(2)耐薬品性に優れている。
(3)可撓性に優れている。
(4)耐熱性に優れている。
(5)強固な密着性を有している。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリカーボネート基体の表面に下記A、Bの被膜
    がこの順に積層されてなることを特徴とする被覆ポリカ
    ーボネート成形品。 A、エポキシ樹脂被膜 B、有機ポリシロキサン系組成物からなる硬化被膜
  2. (2)エポキシ樹脂被膜が、エポキシ樹脂と硬化剤とを
    主成分としてなる硬化被膜であることを特徴とする特許
    請求の範囲第(1)項記載の被覆ポリカーボネート成形
    品。
  3. (3)エポキシ樹脂が、ビスフェノールA型のエポキシ
    樹脂であることを特徴とする特許請求の範囲第(2)項
    記載の被覆ポリカーボネート成形品。
  4. (4)有機ポリシロキサン系組成物が、下記一般式(I
    )から得られる硬化物を少なくとも含有することを特徴
    とする特許請求の範囲第(1)項記載の被覆ポリカーボ
    ネート成形品。 R^1aR^2bSiX(4−a−b) (I)(式中
    、R^1、R^2は各々アルキル基、アルケニル基、ア
    リール基、およびハロゲン、エポキシ基、グリシドキシ
    基、アミノ基、メルカプト基、メタクリルオキシ基、あ
    るいはシアノ基を有する炭化水素基から選ばれる1種以
    上であり、R^1、R^2はそれぞれ同種であつても異
    種であつてもよい。Xは加水分解性基であり、aおよび
    bは0または1である。)
  5. (5)有機ポリシロキサン系組成物が熱硬化性である特
    許請求の範囲第(1)項記載の被覆ポリカーボネート成
    形品。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4884878A (ja) * 1972-02-17 1973-11-10
JPS5540743A (en) * 1978-09-19 1980-03-22 Mitsubishi Gas Chem Co Inc Surface treatment of polycarbonate resin molded article

Patent Citations (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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