JPS63194058A - 軒先建材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、従来の軒樋、鼻隠しおよび水切り金物等の
各機能を兼ねそなえる複合機能の軒先建材に関するもの
であり、建造物の軒先に用いられる。

（従来技術） 一般に建造部巣の軒先構造は、軒樋が軒本体と縁の切れ
た単独機能の建材として軒本体の外側に架設され軒樋全
体が露出している外樋構造のものと、軒樋が軒本体と一
体状に形成されていて外観が軒樋状に見えず美観に勝れ
ている内樋構造のものとがある。

（発明が解決しようとする問題点） 外樋構造においては、軒樋は鼻隠しまたは垂木に設けら
れた取り付け金具によって一定間隔に支持されるので、
軒樋自体がたわみやすく容易に水漏れや変形を来たすし
、また建造物の軒先が露出しているので軒先の耐久性に
劣るという問題があった。

また施工性においても鼻隠しや水切り金物の工事など軒
本体部における軒先工事と、別途単独に後工程として架
設される軒樋工事との二度の工事に分けて施工する必要
があり、二度手間を要するという問題があった。

更にまた美観の点においても、美観上重要な個所である
軒先に軒樋が露出している様は建築美を損うという問題
があった。

従って、軒樋部分にたわみを生ずることがなく、そして
建造物の軒先を覆い隠して保護することができ、しかも
施工が一度に完了し、更には内樋構造の軒先のように美
観に勝れた外観を得ることのできる軒先建材を提供する
ものである。すなわち、建材機能の複合化によって上記
の諸問題を同時に解消しようとするものである。

（問題を解決するための手段） この発明は、溝形状形材の少なくとも片方の側面上方に
は軒先の野地板ないし広小舞の上面に沿う形状の主フラ
ンジが全長にわたり形成されている金属製のフランジ付
き溝形状形材であって、上記主フランジの部分と軒先の
野地板ないし広小舞の上面に固定して複数個のフランジ
付き溝形状形材を軒先に取り付けた際の継目部に、上記
フランジ付き溝形状形材の面に沿う形状の継目板を固定
して連結し、上記主フランジの部分が軒先の野地板ない
し広小舞と屋根材との間に介在するように取り付ける。

（作用） 軒先の野地板ないし広小舞と瓦等屋根材との間に介在す
るようにした主フランジの部分とそれに連らなる溝形状
の部分とによって建造物の軒先が全長にわたり上方から
封じ込まれて絶縁され保護されるようになり、主フラン
ジの部分が従来の外樋構造における水切り金物としての
役割を果たすと同時に従来の軒樋に対する取り付け金具
としての役割を果たすものであり複合機脳を有するよう
になる。また主フランジに連らなる溝形状の部分が従来
の外樋構造における鼻隠しとしての役割と軒樋としての
役割の二役を果たし複合機能を有するようになる。

更にまた、美観上の要求のみによって軒先と軒樋とを下
方で密封した場合には軒樋をオーバーフローした雨水の
逃げ道がなくなるが、この発明の軒先建材はまず上方か
ら先に密封し必要に応じて下方に下部補フランジを設け
るものであり下方を密封した場合でも軒先への雨水の侵
入がないし、外観上も全長にわたり軒先に密着している
ので美観に勝れた内樋構造状に仕上がる。

このように、この発明の軒先建材は従来の単独機能型建
材の数種類が集約されており複合機能を有する。

（実施例） 第１図に示す第１実施例は洋風仕様における例であり、
第２図に示すこの発明の軒先建材１が垂木１０および野
地板１１からなる軒先に取り付けられる。本例の軒先建
材１はアルミニウム系合金の押出形材からなり、軒先側
の側面１Ａの上方には野地板１１の上面に沿う形状の主
フランジ１Ｂが形成されていて下方には下部補助フラン
ジ１Ｃが形成されている。また反軒先側の側面１Ｄの上
方には開口部の幅を溝底の幅よりも狭く形成のＣ形状溝
を有する上部補助フランジ１Ｅが形成されており、これ
らの形状はデザイン上の要求により任意の意匠に形成さ
れる。

そして、上記軒先建材１の軒先への取り付けにおいては
、野地板１１の先端と垂木１０の先端とを揃えて施工し
、主フランジ１Ｂを野地板１１の上面にビスないし釘９
によって固定すると共に下部補助フランジ１Ｃを垂木１
０の下面に同様にして固定する。このようにして単位長
さの複数個の軒先建材が軒先に突き合わせ状に取り付け
られ、その継目部に継目板２を固定し、しかるのち瓦等
屋根材１３の工事を行なう。本例における連結は、軒先
建材１の内面に沿う形状の継目板２が用いられ、その側
面の上方には継目板主フランジ２Ｂと継目板上部補フラ
ンジ２Ｅが各々形成されており、軒先建材１と継目板２
との間にシーリング材（図示されていない）を介在させ
て重ね合わせ、第１図に示すように重なり合った双方の
主フランジ１Ｂ、２Ｂを野地板１１の上面にビスないし
釘９によって一緒に固定する。アルミニウム系合金の押
出形材からなり断面が比較的小形の場合には上記の主フ
ランジの固定のみによって十分な連結が得られるが、本
例は更に強力に連結するため反軒先側の側面上方を同時
に双方から固定するようにした例である。

すなわち、反軒先側の側面上方に特にＣ形状溝が形成さ
れており、上記Ｃ形状溝の位置にボルト穴２Ｇが設けら
れている継目板２を用い、Ｃ形状溝とボルト穴２Ｇとを
ボルトナット８によって締め付けて固定するものであり
、大形断面のものの連結においても充分な強度が得られ
る。

第４図に示す第２実施例は、軒先側の側面上方における
継目板との固定方法がＣ形状溝とボルトナットとによる
固定であることの他は上記第１実施例の場合と同じであ
る。この第２実施例においてはＣ形状溝３Ｆが主フラン
ジの付け根の辺りに設けられており、継目板との固定が
双方の側面ともＣ形状溝とボルトナットによって固定さ
れる例であり、軒先建材と継目板とをスライドさせなが
ら任意の位置で固定できるという長所があり、軒先建材
の継目部の間隙にバラツキがある場合でも支障なく固定
することができる。しかしながら、雨水が軒先側のＣ形
状溝の中を通って継目から漏れるので継目部の辺りのＣ
形状溝の中にシーリング材を詰めて止水処置を講じてお
かねばならないという面倒を伴う。

第７図に示す第３実施例は和風仕様の例であり、本例の
軒先建材５の下部補助フランジ５Ｃはは鉤形に形成され
ている。そして主フランジが広小舞１２の上面に固定さ
れて取り付けられる。一方、垂木１０の先端に垂木カバ
ー６を被せて垂木の先端を保護すると共に掛止突条６Ａ
を下部補助フランジ５Ｃの鉤形部に掛合し、軒先建材５
の下方が垂木カバー６を介して固定されるようにした例
である。

第９図に示す第４実施例の軒先建材７は、反軒先側の側
面７Ｄの外側に装飾側面７Ｈが形成されており、また下
部補助フランジ７Ｃが水平に形成されている。このよう
にして美観に勝れた軒先を容易に得ることができる。

なお継目板は、軒先建材に下部補助フランジの設けられ
ている場合にはその内面に沿う形状のものを用い一層美
観を向上させることができるものであり、また下部補助
フランジの設けられていない簡易型の場合には外面に沿
う形状のものも用いることが可能であるが、いずれの場
合もアルミニウム系合金の押出形材から容易に加工し製
作することができる。また、軒先建材の内面および外面
に沿う一組の継目板が断面Ｈ形に形成されているＨ形継
目板（図示されていない）はロストワックス鋳造法によ
って形成するのが好ましいものであり上記各実施例に使
用することができるものである。

なおまた、縦樋へのつなぎ込みは軒先建材の底面に予め
突条縁を有する雨水落し口を開口しておくことにより行
なうことができる。また直角に折れ曲るコーナー部には
直角に折れ曲った継目板を用いるものであり、端末の止
まり部材も継目板と同様にして固定することができる。

また積雪地域に用いる場合にはＣ形状溝を利用して梁を
渡して補強するのが好ましい。

（効果） 上記のとおり、この発明の軒先建材は従来の外樋構造に
おける軒樋、鼻隠し、鼻隠しカバー、水切り金物および
軒樋取り付け金具等の各機能を兼ねそなえた複合機能の
建材であるから、従来二度手間を要していた軒先工事が
一度の手間で完了するようになり施工性が向上し、工期
が短縮され、コストも低減する。また同時に軒先工事に
必要な部材点数が従来の外樋構造における鼻隠し、鼻隠
しカバー、水切り金物、軒樋取り付け金具、軒樋および
その連結用部材の計６点からこの発明の軒先建材および
その継目板の計２点に減少する。また、この軒先建材に
よって密封状に絶縁された軒先においては後々のメンテ
ナンスが軽減し建造物の耐用年数が長くなり、環境条件
の厳しい積雪地域で使用することができる。

更にまた、内樋構造の軒先に近い外観に仕上がるので建
造物の美観を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の第１実施例の断面図、第２図は第１
実施例に使用される軒先建材の断面図、第３図は第１実
施例に使用される継目板の斜視図、第４図はこの発明の
第２実施例の断面図、第５図は第２実施例に使用される
軒先建材の断面図、第６図は第２実施例に使用される継
目板の断面図、第７図はこの発明の第３実施例の断面図
、第８図は第３実施例に使用される垂木カバーの斜視図
、第９図はこの発明の第４実施例に使用される軒先建材
の断面図である。 １：３：５：７：軒先建材、１Ａ：３Ａ：軒先側の側面
、１Ｂ：３Ｂ：５Ｂ：７Ｂ：主フランジ、１Ｃ：３Ｃ：
５Ｃ：７Ｃ：下部補助フランジ、１Ｄ：３Ｄ：５Ｄ：７
Ｄ：反軒先側の側面、１Ｅ：３Ｅ：５Ｅ：７Ｅ：上部補
助フランジ、７Ｈ：装飾側面、２：４：継目板、２Ｂ：
４Ｂ：継目板の主フランジ、２Ｅ：４Ｅ：継目板の上部
補助フランジ、２Ｇ：ボルト穴、６：垂木カバー、６Ａ
：掛止突条、６Ｂ：釘穴、８：ボルトナット、９：ビス
ないし釘、１０：垂木、１１：野地板、１２：広小舞、
１３：屋根材、１４：軒天井。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ［１］溝形状形材の少なくとも片方の側面上方には軒先
   の野地板ないし広小舞の上面の沿う形状の主フランジが
   全長にわたり形成されている金属製のフランジ付き溝形
   状形材であって、上記主フランジの部分を軒先の野地板
   ないし広小舞の上面に固定して複数個のフランジ付き溝
   形状形材を軒先に取り付けた際の継目部に、上記フラン
   ジ付き溝形状形材の面に沿う形状の継目板を固定して連
   結し、上記主フランジの部分が軒先の野地板ないし広小
   舞と屋根材との間に介在するように取り付けることを特
   徴とする軒先建材。 ［２］上記フランジ付き溝形状形材が、上記フランジの
   形成されている側面の下方ないし底面に垂木ないし軒天
   井に沿う形状の下部補助フランジの併設されているもの
   である特許請求の範囲第１項記載の軒先建材。 ［３］上記フランジ付き溝形状形材が、上記主フランジ
   の形成されている側面の下方ないし底面に鉤形の掛止突
   条を有する下部補助フランジの併設されているものであ
   る特許請求の範囲第１項記載の軒先建材。 ［４］上記の継目板を固定しての連結が、上記フランジ
   付き溝形状形材と、そのフランジ付き溝形状形材の面に
   沿う形状に形成されている継目板との間にシーリング材
   を介在させて重ね合わせ、重なり合った双方の主フラン
   ジの部分を軒先の野地板ないし広小舞の上面にビスない
   し釘によって一緒に固定する連結である特許請求の範囲
   第１項ないし第３項のいずれかに記載の軒先建材。 ［５］上記の継目板を固定しての連結が、反軒先側の側
   面上方に形成されている上部補助フランジには開口部の
   幅を溝底の幅よりも狭く形成のＣ形状溝が形成されてい
   て、互に沿う形状に形成されている継目板には上記Ｃ形
   状溝の位置にボルト穴が設けられており、フランジ付き
   溝形状形材と継目板との間にシーリング材を介在させる
   と共にＣ形状溝とボルト穴とをボルトナットによって締
   めて固定する連結である特許請求の範囲第１項ないし第
   ４項のいずれかに記載の軒先建材。 ［６］上記の継目を固定しての連結が、開口部の幅を溝
   底の幅よりも狭く形成のＣ形状溝が上記主フランジの付
   け根の辺りに形成されているフランジ付き溝形状形材と
   、上記Ｃ形状溝の位置にボルト穴を有する継目板との間
   にシーリング材を介在させてＣ形状溝とボルト穴とをボ
   ルトナットによって締めて固定する連結である特許請求
   の範囲第１項ないし第５項のいずれかに記載の軒先建材
   。 形状溝とボルト穴とをボルトナットによって締めて固定
   する連結である特許請求の範囲第１項ないし第４項のい
   ずれかに記載の軒先建材。 ［７］上記の継目板を固定しての連結が、上記フランジ
   付き溝形状形材の内面および外面に沿う一組の継目板が
   断面Ｈ形に形成されて上記Ｈ形材の溝に上記フランジ付
   き溝形状形材の端部を挿入する連結である特許請求の範
   囲第１項ないし第３項のいずれかに記載の軒先建材。 ［８］上記フランジ付き溝形状形材が、アルミニウム系
   合金の押出形材からなる特許請求の範囲第１項ないし第
   ７項のいずれかに記載の軒先建材。