JPS6317935Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は天井に埋込まれる天井隠ぺい形の空気
調和機に関するものである。

〔従来技術〕

冷暖房の普及に伴い、空気調和機は種々の形式
のものが製品化されているが、近年据付けスペー
ス上の見地から、有効に利用されていない天井に
埋設する天井隠ぺい形の空気調和機が広く使用さ
れるようになつてきた。

しかるに従来の空気調和機は天井板に穿設する
開口が大きくなり、その結果化粧パネルが小さく
できないという不具合があつた。これを図によつ
て説明すると、第１図は従来の空気調和機の据付
状態を示す側面図、第２図は同じく平面図で、従
来、空気調和機本体１を天井壁に垂設された吊ボ
ルト２で懸架することにより天井に埋込み、この
空気調和機本体１の側部に突出するように設けた
電気品箱３、冷媒配管接続口４、ドレン配管接続
口５で、電気接続、冷媒配管接続、ドレン配管接
続するように構成されている。

ところで前記接続のうち、冷媒配管接続および
ドレン配管接続は下から作業の様子が見えるため
に手などを挿入することで行えるが、電気品箱３
内の電源配線など電気接続は下からは作業を確認
することができない。このため当然作業者は頭部
を天井内に入れて作業をすることが要求され、天
井板に穿設する開口６は、作業者、サービス性か
ら大きくする必要が生じてくる。その結果、前記
開口６を被覆する化粧パネル７は大きなものとな
つている。

〔考案の概要〕

本考案はこのような事情に鑑みなされたもの
で、電気品箱を鉛直方向に昇降自在に設けると共
に、この電気品箱の上側に、電気品箱を下降させ
たとき空気調和機本体側部のガイドレール部材の
下側に設けた係止部材に係止される係止部を設け
るというきわめて簡単な構成により、化粧パネル
を小さくすることができる空気調和機を提供する
ものである。以下、その構成等を図に示す実施例
により詳細に説明する。

〔考案の実施例〕

第３図は本考案に係る空気調和機の据付状態を
示す側面図で、空気調和機本体１は吊ボルト２で
懸架され、側部には冷媒配管接続口４およびドレ
ン配管接続口５が設けられている。そして開口６
を空気調和機本体１に取付けられた化粧パネル７
で被覆されることにより天井に埋設されている。

８は電気品箱で、第４図に示すガイドレール部
材９により空気調和機本体１の側部に鉛直方向に
昇降自在に設けられている。このガイドレール部
材９は空気調和機本体１に固定され横断面リツプ
みぞ形鋼状に形成されており、下端面には前記電
気品箱８を固定するためのねじ孔１０および電気
品箱８を天井の下に露出する位置に係止するため
の縦断面Ｌ字状の係止部材１１を、透孔１２を貫
通するねじにより固定するためのねじ孔１３が設
けられている。

前記電気品箱８は第５図および第６図に示すよ
うに箱体が略々中央で二つに分割され、蝶番１４
により互いに開閉自在に枢着されている。そして
背面にはガイドレール部材９の先端が摺動自在に
嵌入する断面コ字状の溝１５を電気品箱８との間
に形成する一対のガイド部材１６が図示しないね
じ等により固定されている。また上面には前記係
止部材１１に当接して係止される係止部１７が設
けられ、下面にはねじ孔１０に螺合する固定ねじ
１８が貫通する透孔１９が穿設された固定部２０
が設けられている。

すなわち電気品箱８は第６図の−断面図を
第１図に示すように溝１５内に嵌入しているガイ
ドレール部材９の先端により鉛直方向に昇降でき
るように案内されている。そして下降すると、係
止部材１１の上面に当接する係止部１７により天
井より下の位置に係止される。一方上昇すると、
固定部２０が係止部材１１の下面と当接するの
で、この状態で固定ねじ１８を螺合させることに
より、空気調和機本体１に固定することができ
る。

２１はねじ孔１３に螺合し、係止部材１１をガ
イドレール部材９に取付ける取付けねじ、２２は
電気品箱８が開閉するのを固定する開閉固定ねじ
である。

このように構成された空気調和機においては、
電気品箱８が昇降自在に設けられると共に係止部
１７が設けられているから、第８図に示すように
電気品箱８を下降させ、天井の下に露出させた状
態で電気品箱８を開くことができる。

したがつて空気調和機の据付けは先ず電気品箱
８が固定されている状態で、空気調和機本体１を
吊ボルト２に懸架させる。ここで固定ねじ１８を
取外すと、電気品箱８をガイドレール部材９に沿
つて下降させることができるから、電気品箱８が
天井の下に露出している状態で、電気品箱８内の
電源配線など電気接続の作業を行うことができ
る。そして電気品箱８を上昇させれば前記固定ね
じ１８により空気調和機本体１に再び固定するこ
とができるから、この状態で化粧パネル７を取付
けることにより据付けが完了する。

また、電気品箱８内の電気部品の点検等を行う
サービスも、電気品箱８を下降させ天井より下で
行うこてができる。さらに電気品箱８を二分割し
枢着しているため、分割した両側に電気部品を装
着できるから、電気品箱８の小型化がはかれると
共に、開閉固定ねじ２２を取外すことにより両部
材を開いて電気部品を見渡すことができるから、
点検作業などの迅速化をはかることができる。

なお、電気品箱８の取外しは係止部材１１の取
付けねじ２１を取外すことにより行うことができ
る。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、空気調和
機本体の側部および電気品箱の背面に、電気品箱
を鉛直方向に昇降自在に案内するガイドレール部
材およびガイド部材を設けると共に、前記電気品
箱の上側に、電気品箱を下降させたとき前記ガイ
ドレール部材の下側に設けた係止部材に係止され
る係止部を設けたから据付けあるいは点検などの
ときには電気品箱を下降させ天井の下に露出させ
ることができる。

したがつて、電気接続作業やサービスが天井よ
り下で行えるから、従来天井内に頭などを入れる
ために大きくしていた天井板の開口を小さくし、
これを被覆する化粧パネルを小さくすることがで
きるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の空気調和機の据付状態を示す側
面図、第２図は同じく平面図、第３図は本考案に
係る空気調和機の据付状態を示す側面図、第４図
は要部となるガイドレール部材を示す斜視図、第
５図および第６図は電気品箱を示す斜視図、第７
図は第６図は−断面図、第８図は係止された
状態の電気品箱を示す斜視図である。 １……空気調和機本体、８……電気品箱、９…
…ガイドレール部材、１１……係止部材、１６…
…ガイド部材、１７……係止部、２０……固定
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空気調和機本体の側部および電気品箱の背面
   に、電気品箱を鉛直方向に昇降自在に案内するガ
   イドレール部材およびガイド部材を設けると共
   に、前記電気品箱の上側に、電気品箱を下降させ
   たとき前記ガイドレール部材の下側に設けた係止
   部材に係止される係止部を設けたことを特徴とす
   る空気調和機。