JPS6317662Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ホツパから自動的に供給されてくる
ナツトを所定の位置にあるスタツドに締付けるナ
ツト締め機に関する。

最近、ナツト締め機は各種用途に応じたものが
開発されているが、その一つに、狭い作業場所で
のナツト締め作業用として、ボツクスビツトにナ
ツトを吸引してこれを所望のスタツドまで運んで
螺入するように構成されたナツト締め機であつ
て、ナツト締めの際にナツトを確実に適正な姿勢
に保持するように構成されたナツト締め機が開発
されている。このナツト締め機１は第４図及び第
５図に示すように回転自在の連接ビツト５を有
し、この連接ビツト５には吸引穴１２が穿設され
ており、この吸引穴１２にエア吸引機構（図示せ
ず）が連接されている。この連接ビツト５にはボ
ツクスビツト６が固定されており、このボツクス
ビツト６には所望ナツト１０に対応するボツクス
穴１４とこれに連なる円形穴２０とからなる段付
き穴２１が穿設されている。又、前記ボツクスビ
ツト６には、前記エア吸引機構及び段付き穴２１
の連通しかつこれよりも内径の小さな縦穴１５が
穿設されている。しかも、前記縦穴１５内にはガ
イドピン１６が引込み自在に配置されており、こ
のガイドピン１６に一端が閉止された中空穴１７
及びこれと連通する貫通穴２２が穿設され、前記
円形穴２０を介してこの貫通穴２２がボツクス穴
１４に連通するように構成されている。このナツ
ト締め機１ではナツト１０をボツクスビツト６に
より吸引する際にナツト１０とボツクスビツト６
との密着を確実にするため、ボツクス穴１４を段
付き穴２１にしてナツト１０側面からのエアが漏
れるのを防止する必要が生じている。そのため、
ガイドピン１６の加工のほかにボツクスビツト６
にも余分な加工が必要となり、装置のコストアツ
プを招く等の欠点が生じている。

本考案は、上記欠点の除去を目的とするもの
で、以下実施例を図面について説明する。第１図
ないし第３図において、１はナツト締め機であ
り、シリンダ２によりブラケツト３に対して移動
するモータ４を有している。このモータ４には相
対移動自在な連接ビツト５及びこれと一体に回転
自在でかつ昇降自在のボツクスビツト６が連接さ
れている。前記連接ビツト５は前記モータ４と一
体に移動する案内スリーブ７に案内されており、
一方前記ボツクスビツト６は前記ブラケツト３に
固定されたチヤツク台８に案内されており、ボツ
クスビツト６が所定位置にあるスタツド（図示せ
ず）に対して下降可能に構成されている。又、前
記チヤツク台８にはチヤツク爪９が先端を閉じる
方向に弾力的に付勢されて配置されており、ホツ
パ（図示せず。）から送出されやナツト１０が固
定シユートレール１１を介してチヤツク爪９に供
給され、保持されるように構成されている。

前記連接ビツト５には軸心方向に吸引穴１２が
穿設されており、この吸引穴１２には前記案内ス
リーブ７に連接されたエア吸引機構（図示せず）
が接続されている。さらにボツクスビツト６の先
端には所望ナツト１０に対応したボツクス穴１４
が削設されており、しかもこのボツクス穴１４と
吸引穴１２とに連通するように縦穴１５が穿設さ
れている。この縦穴１５にはガイドピン１６が引
込み自在に弾力的に付勢されて取付けられ、しか
もこのガイドピン１６には一端が閉止された中空
穴１７が軸心方向に穿設されている。又、このガ
イドピン１６の先端には所望ナツト１０の内孔に
挿通可能な径の小径部１８が設けられており、ガ
イドピン１６に段部が形成されている。この小径
部１８の先端はボツクスビツト６から突出してお
り、チヤツク爪９に保持されたナツト１０に係合
し、これによりナツト１０の位置が修正されるよ
うに構成されている。又、前記ガイドピン１６の
段部には前記中空穴１７に連通する複数個の連通
穴１９が前記小径部１８を囲むように穿設されて
いる。

上記ナツト締め機では、チヤツク爪９により保
持されたナツト１０がボツクスビツト６の下降と
ともにガイドピン１６の小径部１８により位置決
めされる。更に、ボツクスビツト６が下降する
と、ナツト１０はガイドピン１６の段部に当接す
る。これと同時に、エア吸引機構が働き、吸引穴
１２、中空穴１７及び連通穴１９を通つてエアが
吸引され、ナツト１０がガイドピン１６に吸着さ
れる。しかもこの時、ナツト１０はガイドピン１
６の段部の面に沿つて吸着されるため、ナツト１
０は水平な姿勢を保持する。この状態で、ボツク
スビツト６がさらに下降すると、ナツト１０が水
平な姿勢を保持しながら所定のスタツドに当接す
るので、ボツクスビツト６が回転を開始すると、
そのボツクス穴にナツト１０は円滑に嵌合し、ス
タツドに確実に螺入される。

以上説明したように、本考案はチヤツク爪まで
自動供給されたナツトを所望位置にあるスタツド
まで案内するガイドピンの先端に段部を設け、こ
の段部にナツトを吸引する穴を穿設するように構
成しているため、ガイドピンによりナツトの位置
を修正した後、ナツトを適正な姿勢に保持して吸
着することができ、ナツトを確実にスタツドまで
供給できるばかりか、ナツトがスタツドの上面に
引掛かるようなことも皆無となり、確実なナツト
締め作業が可能となる等の利点がある。又、本考
案はガイドピンの段部に吸引用の穴を設けている
ため、この穴がナツトの上面により確実に覆われ
てナツト吸引の際にナツト側面からのエア漏れが
皆無となり、確実なナツトの吸引が可能となるば
かりか、ボツクスビツトに余分な加工も不要とな
り従来のボツクスビツトをそのまま利用すること
ができ、従つてガイドピンの加工のみでよく、安
価な装置を提供することが可能となる等の利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の要部断面図、第２図は第１図
の要部拡大断面図、第３図は本考案に係わるボツ
クスビツトの下面図、第４図は従来例の要部断面
図、第５図は第４図の要部拡大断面図である。 １……ナツト締め機、２……シリンダ、３……
ブラケツト、４……モータ、５……連接ビツト、
６……ボツクスビツト、７……案内スリーブ、８
……チヤツク台、９……チヤツク爪、１０……ナ
ツト、１１……固定シユートレール、１２……吸
引穴、１３，１４ボツクス穴、１５……縦穴、１
６……ガイドピン、１７……中空穴、１８……小
径部、１９……連通穴、２０……円形穴、２１…
…段付き穴、２２……貫通穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 昇降自在のボツクスビツトの下方にナツトを保
   持するように弾力的に付勢されたチヤツク爪を配
   置するとともに、ボツクスビツトにそのボツクス
   穴に連通するように縦穴を穿設し、この縦穴内に
   先端が前記ボツクス穴に達するように弾力付勢さ
   れたガイドピンを引込み自在に配置する一方、こ
   のガイドピンに一端が閉止されかつ前記縦穴に連
   通する中空穴を穿設し、しかもこのガイドピンの
   先端に小径部を設けてガイドピンに段部を形成
   し、この段部に前記中空穴と連通する連通穴を穿
   設したことを特徴とするナツト締め機。