JPS6316724B2

JPS6316724B2 -

Info

Publication number: JPS6316724B2
Application number: JP57223547A
Authority: JP
Inventors: Shigeo Enomoto
Original assignee: Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
Current assignee: Pentax Corp
Priority date: 1982-12-20
Filing date: 1982-12-20
Publication date: 1988-04-11
Also published as: JPS59114975A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、動画撮影とスチル撮影の両者が行な
えるビデオカメラに係り、特にスチル撮影時の高
速シヤツタが容易に得られる絞装置に関する。

本出願人は既に、動画撮影とスチル撮影の両者
を簡単な切替により可能とした新規なビデオカメ
ラを提案している（特願昭57−174162号）。本発
明はこの機能を持つビデオカメラを前提とするも
のであるので、まずこのビデオカメラについて簡
単に説明する。第１図はスチル撮影機能を持たな
いビデオカメラの自動絞装置の動作原理を示すも
のである。撮像素子から得られたビデオ信号を直
流化回路１で平滑し、直流化回路１の出力と基準
電圧Vrefとを比較増幅回路２で比較増幅し、そ
の出力を自動絞装置３の駆動コイルに印加して該
絞装置の開口を自動的に調定する。自動絞装置３
は駆動コイルの他、速度制御コイルを有し、その
コイルからの出力４は比較増幅回路２に帰還され
適当な動作速度となる。この直流化回路１と比較
増幅回路２を含めて自動絞動作制御回路５と呼ぶ
と、上記出願は、第２図に示すように、これとは
別のシヤツタ動作制御回路６により自動絞装置３
を動作させてスチル撮影を行なうことを要旨とす
るものである。

第３図は第２図のビデオカメラによる自動絞装
置３の動作例を模式的に示すものである。t₀は上
記自動絞動作制御回路５が動作し、被写体の輝度
に従い自動的に自動絞装置３の開口が制御されて
いる期間を示す。t₁〜t₃は上記シヤツタ動作制御
回路６に切り換わりシヤツタ動作を行なつている
期間である。t₁は自動絞装置３が完全に閉となる
第一閉成時間であり、この期間にそれまで撮像素
子上に蓄積されていた映像電荷をクリアする。t₂
はステル撮影のための露出開成時間であり、この
期間に撮像素子上にスチル撮影用の映像電荷が蓄
積される。t₃は撮像素子上に蓄積された映像電荷
を読み出し、VTR等の記録装置に記録する第二
閉成期間である。

第４図は自動絞装置３に上記シヤツタ動作を行
なわせる上記シヤツタ動作制御回路６をより具体
的にしたブロツク図である。７は第一閉成時間t₁
を設定するための時定回路、８は露出時間t₂を
設定するための露出時定回路、９は第二閉成時間
t₃を設定するための時定回路であり、自動絞装
置３はこれらの回路の出力により絞を開閉する。
そして、時定回路９の動作終了後自動絞装置は
自動絞動作制御回路５に接続が切り換わり、以後
はビデオ撮影が行なわれる。

露出時間t₂の設定は外部から手動で任意に行な
い、あるいは自動的に行なうようにすることがで
きる。第５図はスチル撮影時に自動露出撮影を行
なうための露出時定回路８の構成例を示すもの
で、光量測定用の光電素子１０の出力を演算回路
１１で演算し、露出時間t₂を定めるようにしてい
る。露出時間t₂は光電素子１０の出力、すなわち
被写体の明るさに応じ第３図に実線で示すように
長くなり、あるいは破線で示すように短くなる。

ところで本発明者が以上のようなビデオカメラ
につきさらに研究を進めた結果、現在のビデオカ
メラの自動絞装置ではシヤツタ動作を行わせる際
高速動作が得にくいことが判明した。従来のビデ
オカメラ用自動絞装置３を第６図ないし第８図に
ついて説明する。円柱形の永久磁石２１の中心軸
には回転軸２４が固定されており、この回転軸２
４はレバー２５を介し絞開閉環２６に接続されて
いる。２７は光軸を示す。永久磁石２１の外側に
はヨーク２２が位置していて、このヨーク２２
に、永久磁石２１を回転軸２４の両側でそれぞれ
囲繞する形で駆動コイル２３と制御コイル２８が
固定されている。制御コイル２８は第７図のよう
に駆動コイル２３と平行に巻くのが普通である。
第８図はこの二つのコイル２３，２８の駆動回路
で、Ｙはカメラ撮像管から得られた映像信号を平
滑直流化した信号、基準電圧Vref、比較増幅器
２は第１図について説明したのと同様の要素であ
る。駆動コイル２３にはＹとVrefが等しくなる
ように電流が流れ、そうすると永久磁石２１には
回転力が発生し、その結果回転軸２４およびレバ
ー２５を介して絞開閉環２６が光軸２７を中心に
回動する。絞開閉環２６の回転量に応じて絞羽根
（図示せず）による絞径が定まるのは通常の写真
カメラと同様である。一方制御コイル２８は増幅
器２の入力端子間に接続され、永久磁石２１の回
転によつて励起される電圧を入力し、駆動コイル
２３の電流値を制御することにより、永久磁石の
回転速度を制御し、発振等の不安定な状態が起ら
ないように絞径を調定する。

しかしながらこの従来の自動絞装置では、可動
部分のイナージヤが大きく、また本来高速動作を
必要としない性格のものであつたこと、および一
般に電源はバツテリであることから消費電流を極
めて低く押え、必要最小限の駆動力で開閉動作を
行なわせることに主眼が置かれているため、シヤ
ツタ動作時に高速動作が得にくいのである。つま
り、通常のビデオカメラでもスチール再生機能を
有しているが、TV画面やビデオカメラの撮像面
の映像情報は1/60秒毎に更新されているに過ぎな
いから、高速動被写体、例えばスポーツ動体には
不向きである。

本発明は、この問題点の発見に基づき、これを
解消するためになされたもので、自動絞装置に、
駆動コイル、制御コイル以外の第三のコイルとし
て、シヤツタ動作制御回路によるシヤツタ動作時
のみ通電される補助駆動コイルを設けたことを特
徴としている。すなわち補助駆動コイルは動画撮
影の際には働かせず、スチール撮影の時のみ働か
せて高速シヤツタ機能を可能とするのである。

以下図示実施例について本発明を説明する。第
９図において、符合３０は本発明により新たに加
えた補助駆動コイルを示すもので、これ以外の構
成要素はすべて第６図、第７図の従来装置と同一
である。補助駆動コイル３０は制御コイル２８に
隣接させて設けており、制御コイル２８と同様に
永久磁石２１を囲繞しているため、縦断側面図は
第６図と同様になる。この補助駆動コイル３０
は、動画撮影時に使用する制御コイルや駆動コイ
ルとは、巻線、巻数を独立に設定することができ
る。またこの補助駆動コイル３０は、制御コイル
２８の上に巻き、あるいは駆動コイル２３側に巻
く等の各種の巻線形態とすることができる。

第１０図は上記三個のコイル２３，２８および
３０の駆動回路である。同図の端子ａ，ｂ，ｃ，
ｄは、通常のビデオカメラとして動作していると
きはそれぞれ、“Ｌ”、“Ｈ”、“Ｈ”、“Ｌ”の各レ
ベルになつている。すなわちトランジスタＱ１は
ON、これ以外のトランジスタＱ２，Ｑ３，Ｑ
４，Ｑ５はすべてOFFとなつており、したがつ
て第８図について説明したのと同じ動作で絞開口
の制御が行なわれる。このき補助駆動コイル３０
には電流は流れず、通常のビデオ撮影には何等の
影響も与えない。またこの際には一つのトランジ
スタＱ１のみがONで駆動コイル２３のみに電流
が流れるので必要最小限の電流しか消費しない。

次にスチル撮影を行なうときには、自動絞装置
３をシヤツタ動作制御回路６に切替接続する動作
に連動させて、上記端子ａ，ｂ，ｃ，ｄをそれぞ
れ“Ｈ”、“Ｈ”、“Ｌ”、“Ｌ”に移行させる。する
とトランジスタＱ２，Ｑ３はONとなり、駆動コ
イル２３および補助駆動コイル３０に、絞開口を
閉じる方向の電流が流れるため、絞が閉じる。こ
の時間は第３図および第１１図の時間t₁に相当す
る。次いでシヤツタ動作を行なわせるため、今度
は上記端子ａ，ｂを“Ｌ”レベル、端子ｃ，ｄを
“Ｈ”レベルにするとトランジスタＱ１，Ｑ４，
Ｑ５がONとなり、駆動コイル２３および補助駆
動コイル３０には今度は絞開口を開く方向の電流
が流れる。したがつて二つのコイルに流れる電流
の作用により絞開口は急激に開くことになる。単
一の駆動コイル２３による場合のシヤツタ動作の
波形が例えば第１１図に破線で示すようであると
すると、駆動コイル２３と同時に補助駆動コイル
３０にも通電される本発明のシヤツタ動作波形
は、同図に実線で示すようになり、高速シヤツタ
が可能となる。

第３図および第１１図の時間t₂が経過後端子
ａ，ｂ，ｃ，ｄをそれぞれ“Ｈ”、“Ｈ”、“Ｌ”、
“Ｌ”に移行させると絞装置は急激に閉じる。さ
らに同図の時間t₃経過後端子ａ，ｂ，ｃ，ｄをそ
れぞれ“Ｌ”、“Ｈ”、“Ｈ”、“Ｌ”の各レベルに移
行させることにより最初の状態、つまり動画撮影
の状態に戻る。

以上要するに本発明は、動画撮影とスチル撮影
の両者が可能なビデオカメラの自動絞装置におい
て、従来から設けられている駆動コイルおよび制
御コイルに加えて、スチル撮影へ移行したとき通
電可能となる補助駆動コイルを設けたものである
から、シヤツタ動作中の高速シヤツタが可能とな
り、しかもこの補助駆動コイルには動画撮影時に
は通電されないから、動画撮影中の悪影響あるい
は消費電力の増加を生じさせることがない。すな
わちスチル撮影時に電流を流す補助駆動コイルの
巻線および巻数は、動画撮影用の制御コイルや駆
動コイルのそれとは別個に自由に設定することが
できるため、スチル撮影時のシヤツタの必要仕様
に合わせることができる。したがつて大きな駆動
力を必要とする高速シヤツタが要求されるときに
は、この補助駆動コイルへの通電電流が大きくな
るようなコイルを用いてこれに対処することがで
きる。そしてこのように補助駆動コイルに大電流
を流すにしても、スチル撮影のシヤツタ動作時間
は長時間露光でも高々１秒程度であるから、一般
にバツテリが使用される電源の負担は軽微であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はビデオカメラに用いられる自動絞装置
の制御回路のブロツク図、第２図は動画撮影とス
チル撮影の両者が可能なビデオカメラのブロツク
図、第３図は第２図のビデオカメラによる自動絞
装置の動作例を示すシーケンスダイアグラム、第
４図は第３図の動作シーケンスを行なわせるため
のシヤツタ動作制御回路の構成例を示すブロツク
図、第５図は自動露出スチル撮影を可能とした露
出時定回路のブロツク図、第６図は従来の自動絞
装置を示す要部の縦断側面図、第７図は第６図の
−線に沿う断面図、第８図は従来の自動絞装
置の駆動回路図、第９図は本発明に係る自動絞装
置の実施例を示す第７図と同様の断面図、第１０
図は本発明の自動絞装置の駆動回路図、第１１図
は本発明の自動絞装置の効果を示すシーケンスダ
イアグラムである。３……自動絞装置、５……自動絞動作制御回
路、６……シヤツタ動作制御回路、２１……永久
磁石、２２……ヨーク、２３……駆動コイル、２
４……回転軸、２６……絞開閉環、２８……制御
コイル、３０……補助駆動コイル。

Claims

【特許請求の範囲】

１シヤツタを開閉する回転体と、この回転体の
近傍の固定部分とのいずれか一方に永久磁石を固
定し、他方に、この永久磁石の磁界内に位置し通
電することにより上記回転体に回転力を生じさせ
る駆動コイルと、上記回転体の回転により内部に
生じる電流を上記駆動コイルへ与える電流の制御
用に用いる制御コイルとを固定したビデオカメラ
用絞装置であつて、上記駆動コイルには、動画撮
影を行なう自動絞動作制御回路、またはスチル撮
影を行なうシヤツタ動作制御回路のいずれか一方
により、駆動電流が与えられるビデオカメラ用絞
装置において、上記回転体と固定部分のうち駆動
コイルおよび制御コイルを固定した側にさらに、
上記永久磁石の磁界内に位置し通電することによ
り上記回転体に回転力を生じさせる補助駆動コイ
ルを設け、この補助駆動コイルに、上記シヤツタ
動作回路が作動するときのみ通電するようにした
ことを特徴とするシヤツタ動作可能なビデオカメ
ラ用絞装置。