JPS6311756Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は電子部品を多数個同時に特別な駆動を
持たずに各々定められた位置まで搬送する機構に
関するものである。

〔従来技術〕

従来、２個程度の電子部品を同時に搬送する装
置としては、ピツクアンドプレースヘツドにヘツ
ド移動用のソレノイドまたはエアーシリンダを設
置し、前記ヘツドで部品をハンドリングした後、
定められた位置までピツクアンドプレースヘツド
をソレノイドまたはエアーシリンダで移動させる
ことにより搬送する構成のものがあつた。また、
同時に搬送しようとする部品が多数個になつた場
合には、予め装着する位置に合せて部品をセツト
しておき、それをそのままピツクアンドプレース
ヘツドでハンドリングして搬送すると云う手段が
とられていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

したがつて、前者の場合には、構造上駆動源と
なるソレノイドやエアシリンダー等が必要であ
り、加えて電子部品の同時装着個数も２〜３個が
限度であつた。また、後者の場合には、予め部品
を装着する関係位置にセツトしておく必要があ
り、テーピングされた部品ではさらにセツト用の
装置が必要であつた。

本考案の目的は前記した従来の欠点をなくし、
部品の自動装着装置におけるピツクアンドプレー
スユニツトの減少およびピツクアンドプレースヘ
ツドの小型化を計り、安価でしかも信頼性の高い
自動装着装置を提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記した本考案の目的は、部品を多数個同時に
装着するための必要な動作をピツクアンドプレー
スの前進動作により与え、ピツクアンドプレース
のガイドバーに部品を吸着する吸着ヘツドを固定
板に取付けられた一対のガイド内に配設し、その
位置を調整出来るようにしたスライド駒を介して
取付け、ガイド内におけるスライド駒の位置を引
張りバネにより各々のカラーストツパーに当るま
で後退せしめ最終的に吸着ヘツドは各々のカラー
ストツパの長さによつて決定される位置まで移動
し得るように吸着ヘツドの停止位置の変更あるい
は部品の交換および調整を簡単になし得るように
することで達成できる。

〔作用〕

本考案の多列同時装着用ピツクアンドプレース
ヘツドは、ガイドバー１の往動でカラーバー５が
ねじ４に当接しスプリング１３の弾力に抗して筐
体１７の固定駒１６側に押送されていたスライド
駒８がカラーストツパ７に当接するまで第１のス
トツパ１５側にスライドして二枚の板バネ１０を
介して前記スライド駒８に取付けられている吸着
ヘツド９の間隔が前記カラーストツパ７の長さに
よつて規制される間隔に拡がり、往動によりカラ
ーシヤフト５が再びねじ４に当接するとスライド
駒８はスプリング１３の弾力に抗して固定駒１６
側にスライドし吸着ヘツド９の間隔は再び密着状
態になる。

この動作に伴ない密着状態で吸着ヘツドに吸着
されて保持したワーク１９を所定の間隔を設けて
保持して取付けるものである。

〔実施例〕

以下本考案を図に示す一実施例について詳述す
る。

第１図乃至第３図ａ，ｂは比較的小物で軽量部
品であるダイオードを４個同時にプリント基板へ
挿着する場合の構成を示すもので、具体的には、
５mmピツチにテーピングされたダイオードをその
リード線部分を切断后、本ヘツドにて吸着し基板
上に設定された各々の取付け位置に装着する場合
の構成である。

本考案の装置は、第１図および第２図に示すよ
うにピツクアンドプレース本体２で支持され、図
示していない流体圧により前後運動する複数本
（実施例では２本）のガイドバー１の端部に固定
板１１、および固定駒１６、支柱１８を介して一
面に数条の溝６１，１４１をそれぞれ削成した一
対のガイド板６，１４を一定の間隔を存して前記
溝削成面を対峙させるように取付け、前記ガイド
板６，１４の各溝６１，１４１毎にスライド駒８
を挿着し、該駒に取付けられガイド板１４の溝１
４１と並行して明けられた各溝孔１４２よりそれ
ぞれ外方へ突出したスプリングフツク１２ａと、
ガイド板１４の一端に取付けられたガイドフツク
１２ｂとの間にスプリング１３をそれぞれ取付け
各スライド駒にガイド板６，１４の一端側に緊張
力を付与し、第１図および第３図ａ，ｂに示すよ
うに、前記固定板１１の一端と支柱１７との間に
は一面に長さの異なるカラーストツパ７が取付け
られた第１のストツパ１５が取付けられている。
また、前記固定板１１の他端側には一端に支持腕
１６１を突設した固定駒１６が取付けられ、この
固定駒１６と固定板１１の側面に前記した支柱１
７を一隅に挾むようにガイド板６，１４の溝６
１，１４１形成面が対峙するように取付けられ、
第２図に示すように筐体１８を形成し、前記固定
駒１６とスライド駒８の端部側面にそれぞれの端
部を揃えるため長さの異なる支持腕８１，１６１
ならびに前記支持腕８１，１６１に２板づつの板
バネ１０を介して後述する略Ｌ字形の吸着ヘツド
９が取付けられ、ピツクアンドプレース本体２に
はガイドバー１の復動時にカラーシヤフト５の一
端が当接するねじ４が前記ピツクアンドプレース
本体２に取付けられた第２のストツパ３に取付け
られた構造よりなる。

尚吸着ヘツド９は第１図および第４図に示すよ
うに、その中央に貫通する穴９１を設けこの穴９
１の上端は図示してない真空ポンプに連接した吸
気パイプ９２が取付けられ、下端にはワーク１９
例えばダイオードが没入する凹部９３とリードの
曲り方向を同一にするのとワークのバラツキを吸
収するための突起部９４が設けられている。次に
この装置の動作について説明する。

第１図および第３図ａに示すように等ピツチに
セツトされているダイオード（以下ワークと称
す）１９を吸着ヘツド９にて吸着後、固定板１１
がガイドバー１の往動により前進すると、第１図
で破線ならびに第３図ｂに示すように４個の吸着
ヘツド９のうち固定駒１６に取付けられた吸着ヘ
ツド９に対しスライド駒８に取付けられている吸
着ヘツド９はスライド駒８がスプリング１３によ
り緊張されて第１のストツパ１５側に取付けられ
ているカラーストツパ７によつて規制されるまで
後退する。このスライド駒８の後退量は、各々の
スライド駒８に固定されているカラーシヤフト５
をガイドするカラーストツパ７の長さにより決定
される。しかるに固定駒１６に取付けられている
吸着ヘツド９は固定板１１の前進量そのものであ
るがスライド駒８に取付けられている吸着ヘツド
９はスライド駒８が後退した量だけ固定駒１６の
吸着ヘツドおよび各スライド駒８の吸着ヘツド
各々の位置関係を変えたことになる。したがつて
各々の位置関係はカラーストツパ７の交換により
任意に設定することが可能である。

以上述べたように本考案によれば、ワーク１７
を吸着ヘツドにて吸着した後、必要な位置に各々
の吸着ヘツドを移動させるための特別な駆動源
（ソレノイド、エアシリンダー等）を必要としな
いためヘツド自体が小型、軽量化され、非常に安
価なものとなる。また、構造上各々の吸着ヘツド
の停止位置変更も一部の部品の交換あるいは調整
にて簡単に行うことが出来さらに任意の数の吸着
ヘツドを比較的簡単にしかもスペースを取らずに
設置することが可能になり、また吸着ヘツドに突
起部が設けてあるためワーク吸着時ワークのリー
ドの曲り方向を同一にすることが出来、さらに基
板へ装着時、板バネ１０の加圧により吸着時のワ
ークのバラツキを吸収できる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図はいずれも本考案の一実施例を示すもので、
第１図はピツクアンドプレースヘツドの一部を裁
除した斜視図、第２図は筐体の斜視図、第３図
ａ，ｂはヘツド部分の動作説明図、第４図は吸着
ヘツドのワーク吸着部分の断面図である。 １……ガイドバー、２……ピツクアンドプレー
ス本体、３，１５……ストツパ、４……ねじ、５
……カラーシヤフト、６，１４……ガイド、７…
…カラーストツパ、８……スライド駒、９……吸
着ヘツド、１０……板バネ、１１……固定板、１
２……スプリングフツク、１３……スプリング、
１６……固定駒、１８……筐体、１９……ワー
ク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ワーク１９を支持する吸着ヘツド９を一端側側
   面に、他端側端面にカラーシヤフト５を取り付け
   たスライド駒８と、該スライド駒８の複数個を上
   下一対のガイド板６，１４の各溝６１，１４１に
   それぞれ嵌合させて並列に収容すると共に固定板
   １１、吸着ヘツド９を取付けた固定駒１６に取り
   付けた前記両ガイド板６，１４により前記スライ
   ド駒８を所定の方向にスライドさせ得るように構
   成した筐体１８と、各スライド駒８の前記ガイド
   板１４の溝孔１４２より突出したスプリングフツ
   ク１２ａとガイド板１４の端部に取り付けられた
   各スプリングフツク１２ｂとの間に夫々取り付け
   た弾性部材１３と、前記筐体１８の端部に固定さ
   れ一面側に各スライド駒８の摺動量を規制するカ
   ラーストツパ７を配設した第１のストツパ１５
   と、ピツクアンドプレース本体２に取り付けられ
   前記筐体１８を端部に取り付け前後に移動させる
   ガイドバー１と、ピツクアンドプレース本体２に
   取り付けられ前記カラーストツパ７および第１の
   ストツパ１５を貫通して突出したカラーシヤフト
   ５の端面と当接し各スライド駒８を弾性部材１３
   の弾力に抗して筐体１８の固定駒１６側に押送す
   るねじ４を取り付けた第２のストツパ３とで構成
   されていることを特徴とする多列同時装着用ピツ
   クアンドプレースヘツド。