JPS6310935B2 - - Google Patents

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JPS6310935B2
JPS6310935B2 JP55089065A JP8906580A JPS6310935B2 JP S6310935 B2 JPS6310935 B2 JP S6310935B2 JP 55089065 A JP55089065 A JP 55089065A JP 8906580 A JP8906580 A JP 8906580A JP S6310935 B2 JPS6310935 B2 JP S6310935B2
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JP
Japan
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catalyst
reaction
rhodium
carbonylation
carbon monoxide
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Application number
JP55089065A
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English (en)
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JPS5610132A (en
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Bui Hooseri Richaado
Esu Baizu Bijei
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Halcon SD Group Inc
Original Assignee
Halcon SD Group Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Halcon SD Group Inc filed Critical Halcon SD Group Inc
Publication of JPS5610132A publication Critical patent/JPS5610132A/ja
Publication of JPS6310935B2 publication Critical patent/JPS6310935B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/54Preparation of carboxylic acid anhydrides
    • C07C51/56Preparation of carboxylic acid anhydrides from organic acids, their salts, their esters or their halides, e.g. by carboxylation

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はロジウムまたはイリジウム触媒の存在
下およびヨウ素源の存在下で酢酸メチルをカルボ
ニル化して無水酢酸を製造することに関する。
ロジウムまたはイリジウム成分を含む触媒の存
在下エステルおよび(または)エーテルをカルボ
ニル化してアルカン酸無水物を製造することは、
比較的に新しく開発され、たとえばアメリカ特許
第3927070号、第4046807号および第4115444号明
細書ならびにイギリス特許第1468940号およびベ
ルギー特許第839321号明細書に記載されている。
カルボニル化は一酸化炭素を使用し、場合によつ
ては水素の存在下で、この触媒系のヨウ素源とし
て一般に使用されているヨウ化水素酸またはヨウ
化メチル等の存在下で実施される。カルボニル化
は通常液相で実施され、カルボニル化生成物はカ
ルボニル化反応帯から取出した液状カルボニル化
生成混合物全部を一連の蒸留処理することによつ
て回収される。この回収工程の過程でロジウムま
たはイリジウム成分および反応混合物にともなわ
れる比較的に不揮発性成分が残留生成物として得
られ、カルボニル化反応帯に循環再使用される。
ロジウムまたはイリジウムを基剤とする触媒がき
わめて高価なことから、この種の触媒の取替は非
常な高価でおこなうことができ、従つてカルボニ
ル化後の処理工程の間これらの高価な物質の損失
または汚染をできるだけ少なくすることが重要で
ある。アメリカ特許第4007130号明細書で指摘さ
れているように、この種の製造が長期間にわたつ
て連続式に運転されるとき、金属の腐食生成物が
生成し、分離作業からカルボニル化反応帯に循環
再使用される金属を基剤とする触媒流に蓄積する
傾向がある。これらの異種金属のあるものが望ま
しくない量で存在するときには、カルボニル化反
応を妨害する傾向があり、たとえば前述の第
4007130号明細書に論じられている理由によつて
製造に悪影響をおよぼすことがある。同特許明細
書は金属不純物が蓄積している循環触媒流を水素
型のカチオン交換樹脂床に通すことによつて処理
してこの問題を解決することを提案している。こ
の方法はその指示されている目的に対しては明ら
かに効果的であるが、イオン交換処理工程および
カチオン交換樹脂の再生工程を追加する必要があ
り、同特許明細書に示されているデータは、この
種の処理がかなりの量のロジウムまたはイリジウ
ム触媒の損失を生じることがあることを明らかに
している。損失はまた反応流出物のカルボニル化
反応後処理で触媒を処理して循環再使用する触媒
を回収するときにも起る。
酢酸無水物の製造の場合のような無水系は、ニ
ツケル合金等の耐食構造材料さえかなり腐食する
アメリカ特許第4007130号に記載のような水性系
より腐食性が小さいが、それでもなお、おそらく
一酸化炭素の分圧が高いために、製品中および触
媒分離帯にも含有されるために、非水系も多くの
金属表面を腐食する傾向がある。
従つて、ステンレス鋼その他の通常に耐食性で
ある材料で作られた表面をもつ分離帯を使用する
ときでも、かなりの量のパージがおこなわれない
限り、腐食生成物が急速に蓄積する傾向がある。
高価な耐食合金で分離帯およびすべての補助装置
を製作すればこの問題は軽減するが、この方法は
経済的に魅力のある代法ではない。
従つて本発明の目的は、ロジウムまたはイリジ
ウム触媒の存在下の液相カルボニル化反応で今ま
でに起つた諸問題を少なくし、カルボニル化反応
生成物の回収を容易にし、また高価な触媒のよう
なものを取扱う運転上の難点をなくして改良カル
ボニル化法を得ることにある。
本発明によれば、この目的およびその他の目的
は沸騰反応帯中でロジウムまたはイリジウム触媒
およびヨウ素源を使用してカルボニル化反応を実
施することによつて達成される。沸騰反応帯は存
在する液体が連続的に沸騰しているような温度お
よび圧力条件、たとえば存在する液体を連続的に
蒸発させて触媒から分離し、また流出生成物が液
体流として取り出される従来の液相反応とことな
り、蒸気相として反応帯から取出されるような条
件下で運転される反応帯である。沸騰反応帯は、
反応剤および反応生成物のほとんど全部が常に蒸
気相にある気相反応帯ともことなる。意外にも、
カルボニル化反応を前述の特性を有する沸騰反応
帯で連続的に実施するとき、特にロジウム触媒を
使用するとき、異物による汚染の問題が少なくな
り、触媒流を取扱う結果または触媒流を系外で処
理する結果生じる触媒の損失が起らず、また目的
とするカルボニル化反応生成物に対して目的とす
る高い選択率が得られることがわかつた。触媒の
処理をなくすることによる沸騰反応帯を使用する
ことによつて、このような高価な触媒の場合に重
大な意味をもつことがあり、代表的な化学工場で
必らずおこるとあまりにもしばしば考えられてい
るこぼれ、ポンプからのもり等の危険性が回避さ
れる。さらにまた、触媒だけを別個に回収するこ
とがなく、従つてカルボニル化反応帯中で適当な
反応濃度を保つので、分離帯の塔底に濃縮された
触媒含有残留物が過熱を生じ沈殿する可能性がな
くなる。
酢酸メチルのようなエステルおよび一酸化炭素
ならびにヨウ素源によるカルボニル化反応がベル
ギー特許第819455号および同第839321号およびア
メリカ特許第4115444号明細書に記載のようなロ
ジウムまたはイリジウム触媒、好ましくはロジウ
ム触媒の存在下一酸化炭素の分圧0.007〜1.055
Kg/cm2(0.1〜15000psi)で実施され、酢酸無水
物を生成する。
ロジウムまたはイリジウムのカルボニル化触媒
は任意の便利な形、たとえば原子価ゼロの状態ま
たは任意の高原子価の形で供給し、使用すること
ができる。たとえば、触媒は微粉砕した金属単体
でも、あるいは金属の炭酸塩、酸化物、水酸化
物、臭化物、ヨウ化物、塩化物、メトキシドのよ
うな低級アルコキシド、フエノキシドまたはカル
ボン酸イオンが1〜20炭素原子のアルカン酸から
誘導されるカルボン酸塩とすることができる。金
属の錯体、たとえばイリジウムおよびロジウムカ
ルボニルのような金属カルボニル、たとえばヘキ
サロジウムヘキサデカカルボニル、または塩化イ
リジウムトリカルボニル〔Ir(CO)3Cl〕2またはク
ロロジカルボニルダイマーのような塩化カルボニ
ル、またはアセチルアセトン酸ロジウムRh−
(C5H7O23のようなアセチルアセトン酸塩も使用
できる。前述の化合物および錯体およびそれらの
クラスの化合物および錯体はロジウムまたはイリ
ジウム触媒の適当な形の例示にすぎず、またこれ
らに限定するつもりがないことがわかるであろ
う。
使用金属は市販の金属および金属化合物に通常
付随する不純物を含有することがあるが、これら
をさらに精製する必要はない。従つて市販金属ま
たは金属化合物はそのまま使用に適する。
ロジウムまたはイリジウム触媒の使用量に臨界
性がなく、本発明の方法のパラメーターではな
く、大幅に変えることができる。この分野の技術
者が周知のごとく、触媒の使用量は反応速度に影
響があるので、目的とする適当な妥当性のある反
応速度を与えるような量である。しかしながら本
質的にいつて任意の量の触媒は基本反応を容易に
し、触媒としての有効量とみなすことができる。
しかしながら典型的にいつて、酢酸メチル10〜
100000モルに対して1モル、好ましくは酢酸メチ
ル50〜10000モルに対して1モル、最適には酢酸
メチル50〜2000モルに対して1モルの量の触媒を
使用する。
好ましくは一酸化炭素は市販されているような
実質的に純粋な形で使用されるが、場合によつて
は二酸化炭素、窒素、メタンおよび希ガスのよう
な不活性希釈ガスが存在していてもかまわない。
不活性希釈ガスの存在はカルボニル化反応には
影響しないが、COの分圧を目的値に保持するた
めに全圧を増す必要がある。しかしながら他の反
応剤と同様に、一酸化炭素は本質的に無水でなけ
ればならない。すなわちCOおよび他の反応剤は
適度に無水でなければならないが、市販されてい
る形の反応剤に含まれているような少量の水の存
在は許容される。不純物として少量存在すること
がある水素はさしつかえなく、むしろ触媒を安定
化す傾向がある。実際にカルボニル化反応中に少
量の水素がカルボニル化反応帯に存在することが
望ましい。前述のように、水素は触媒を安定化
し、その触媒活性を高レベルに維持する。この目
的のために約14Kg/cm2(約200psi)までの水素分
圧を使用することができるが、通常約3.5〜4.2
Kg/cm2(約50〜60psi)以上の水素分圧はこの目
的に対して不必要である。
以前から、前述のロジウムまたはイリジウム触
媒の活性は助触媒を同時に使用することによつ
て、特に反応速度および製品濃度に関してかなり
改良できることが知られている。有効な助触媒に
は周期表の第1A、A、A、B、B族の
原子量5以上の元素、第族の貴金属を除く金
属、ランタニドおよびアクチド元素がある。特に
好ましい助触媒はこれらの各族の元素のうち低原
子量、たとえば原子量100以下の金属であり、特
に好ましい助触媒は第A、AおよびA族の
金属ならびに第B族および貴金属を除く第族
の金属である。一般に最適元素はリチウム、マグ
ネシウム、カルシウム、チタン、クロム、鉄、ニ
ツケルおよびアルミニウム、特にリチウムおよび
クロムである。助触媒は元素の形、たとえば微粉
砕された金属粉末の形で使用することができ、あ
るいは元素を反応系に導入するのに有効な種々の
有機または無機化合物として使用することもでき
る。従つて助触媒元素の典型的な形には、酸化
物、水酸化物、臭化物およびヨウ化物のようなハ
ロゲン化物、オキシハロゲン化物、水素化物、ア
ルコキシド等がある。特に好ましい有機化合物は
有機モノカルボン酸の塩、たとえば酢酸塩、酪酸
塩、デカン酸塩およびラウリン酸塩のようなアル
カン酸塩、安息香酸塩等である。その他の化合物
には金属アルキル、カルボニル化合物ならびにキ
レート、会合化合物およびエノール塩がある。特
に好ましい助触媒は金属単体の形または臭化物ま
たはヨウ化物および有機酸、たとえば製造しよう
としている無水物に相当するモノカルボン酸の塩
である。場合によつては助触媒の混合物、特に周
期表のちがつた族からの元素の混合物を使用する
こともできる。助触媒の作用機構および助触媒が
作用する形は正確にはわかつていないが、助触媒
が元素の形、たとえば微粉砕された金属粉の形で
加えられるとき、短時間の導入期が認められるこ
とが知られている。
助触媒の使用量は大幅に変化させることができ
るが、好ましくはロジウムまたはイリジウム触媒
1モルに対して0.000〜10モル、最適には0.001〜
10モルの量で使用される。
本発明の方法によれば、ロジウムまたはイリジ
ウム触媒および存在する任意の助触媒たとえばク
ロムは常にカルボニル化反応帯に残留し、前述の
ように循環使用のためにカルボニル化反応帯の外
で処理し、回収する必要がない。このことは触媒
を反応器流出物から回収して循環使用するカルボ
ニル化法で、少なくともある程度不可避的に起る
触媒の損失をできるだけ少なくし、触媒取扱いで
起る問題をなくする見地から見て非常に重要な特
徴である。
前述のロジウムまたはイリジウム触媒の活性は
有機助触媒の使用によつても、特に反応速度、生
成物濃度、触媒の安定度および腐食の抑制に関し
てかなり改良され、特に窒素およびリン原子が3
価である有機窒素化合物または有機リン化合物と
結合または組合せて、前述の任意の形の第B、
BおよびB族および貴金属を除く第族金属
の組合せ助触媒または共助触媒系を同時に使用す
ると有利である。
広義の有機助触媒は窒素およびリンが3価であ
る任意の有機窒素または有機リン化合物とするこ
とができる。しかしながら好ましい有機窒素助触
媒はアミン、特に式 で示される第三アミン(式中R1、R2およびR3
同一またはことなり、好ましくは20炭素原子まで
の反応を妨害しない基で随意に置換することがで
きるアルキル、シクロアルキル、アリールまたは
アシル基である)たとえばトリメチルアミン、ト
リエチルアミン、トリフエニルアミン、エチレン
ジアミンテトラ酢酸等、複素環式アミン、たとえ
ばピリジン、ピコリン、キノリン、メチルキノリ
ン、ヒドロキシキノリン、ピロール、ピロリジ
ン、ヒロリドン等、イミダゾール、たとえばイミ
タゾール、メチルイミダゾール、一塩基性酸また
は多塩基性酸であり、脂肪族または芳香族酸であ
り、好ましくは20炭素原子までを含有するカルボ
ン酸、たとえば酢酸、コハク酸、フタル酸および
ピロメリト酸のイミド、たとえばN,N−ジメチ
ルアセタミド、スクシンイミド、フタルイミドお
よびピロメリト酸ジイミド、脂肪族または芳香族
であり、好ましくは20炭素原子までを含有するニ
トリルまたはアミドたとえばアセトニトリル、ヘ
キサメチルリン酸トリアミド等のイミド、ニトリ
ルおよびアミド、またはオキシムたとえばシクロ
ヘキサノンオキシム等である。しかしながら、高
分子量助触媒たとえば有機窒素化合物のポリマー
形、たとえばポリビニルピリジン、ポリビニルピ
ロリドン等を使用できることが理解されるであろ
う。
好ましい有機リン助触媒は式 で示されるホスフイン(式中R4、R5およびR6
同一またはことなり、好ましくは1〜20炭素原子
を有するアルキルまたはシクロアルキル、好まし
くは6〜18炭素原子を有するアリールまたはアミ
ド基またはハロゲン原子である)である。代表的
なホスフインにはトリメチルホスフイン、トリプ
ロピルホスフイン、トリブチルホスフイン、トリ
シクロヘキシルホスフインおよびトリフエニルホ
スフインである。
好ましくは有機助触媒は別個に触媒系に加えら
れるが、トリクロロトリスピリジンロジウム、ト
リス(トリフエニルホスフイン)ロジウム、クロ
ロトリス(トリフエニルホスフイン)ロジウム、
クロロカルボニルビス(トリフエニルホスフイ
ン)ロジウム等のような第族貴金属との錯体と
して加えることもできる。遊離有機助触媒と錯体
助触媒とを使用することもできる。事実有機助触
媒とロジウムまたはイリジウムとの錯体を使用す
るとき、遊離有機助触媒も加えることが望まし
い。有機助触媒の使用量は、好ましくは触媒1モ
ルに対して50モルまでが使用されることを除き、
一般に金属助触媒について前述した範囲内にあ
る。
反応系におけるハロゲン化物に対する酢酸メチ
ルの比率は大幅に変えることができる。典型的に
いつてハロゲン化反応剤1モルに対して1〜500
モル、好ましくは1〜200モルの酢酸メチルが使
用される。一酸化炭素の分圧を前述の値に保つこ
とによつて、適当な量の反応剤が常に反応系に存
在してハロゲン化炭化水素と反応する。
カルボニル化工程は単一反応帯で容易に実施す
ることができ、この反応帯にヨウ素源たとえばヨ
ウ化メチルおよび酢酸メチルを装入し、一酸化炭
素およびロジウムまたはイリジウム触媒の存在下
で加熱する。よくわかるように、ヨウ化炭化水素
は反応帯で形成することができ、従つてヨウ素は
ヨウ化炭化水素としてばかりでなく、ヨウ素源は
他の有機ヨウ化物として、あるいはヨウ化水素酸
塩その他の無機ヨウ化物たとえばアルカリ金属塩
その他の金属塩のような塩として、あるいはヨウ
素元素として反応系に供給することができる。
反応混合物の温度は混合物を連続沸騰条件に維
持できるように、すなわち使用される全圧および
全ガス流量で液体反応混合物を連続的に蒸発させ
るように選ばれる。通常温度は100〜200℃とす
る。これより高い温度を使用することもできる
が、使用によつて格別有利なことはない。反応時
間は本発明の方法のパラメーターではなく、主と
して使用温度によつて変化するが、典型的な滞留
時間はたとえば一般に0.1〜20時間である。
カルボニル化反応帯へ供給されるガス、たとえ
ば一酸化炭素、場合によつては使用される水素お
よび循環は液体反応媒中にガスが反応媒を通つて
上昇するようにガスを導くことによつておこなわ
れる。このようにすると、かきまぜが実施できる
ばかりでなく、ガスの分圧の調節がしやすくな
る。反応は大気圧以上の圧力で実施されるが、特
別に高圧装置を必要とするような過度に高い圧力
の必要はない。一般に一酸化炭素の分圧0.007〜
1055Kg/cm2(0.1〜15000psi)を使用することも
できるが、好ましくは0.35〜140Kg/cm2(5〜
2000psi)の一酸化炭素を使用することによつて、
反応を効果的におこなうことができる。全圧は所
要のCOの分圧を与え、また液相を保し、しかも
沸騰条件を維持するのに必要な圧力である。典型
的にいつて、ゲージ圧約210Kg/cm2(約3000psig)
までの全圧を使用するが、最適にはせいぜいゲー
ジ圧で約70Kg/cm2(約1000psig)である。反応は
オートクレーブまたは類似の装置で有利に実施す
ることができる。
明らかに前述のカルボニル化反応は実質的に無
水の条件でおこなわれる。しかしながら、市販の
反応剤に含有されることがあるような少量の水の
存在は許容される。通常反応剤の任意の1種類以
上に5モル%以上の水が存在することは避けるべ
きであり、3モル%以下の水の存在が好ましく、
1モル%以下の水の存在がより好ましい。
カルボニル化反応帯からの流出物は完全にガス
状である。すなわち流出物は一酸化炭素および場
合によつては水素のように反応系における非凝縮
性ガス、ならびに製品の無水酢酸、未反応酢酸メ
チル、ヨウ化メチルおよび場合によつては有機助
触媒を含む蒸発有機化合物よりなる。通常助触媒
は非揮発性であるためにカルボニル化反応帯に残
存するロジウムまたはイリジウム触媒との酢体を
形成する。流出物は冷却させて、凝縮性成分を凝
縮させ、非凝縮ガスだけを実質的に残存させ、新
しく補給される一酸化炭素および場合によつては
水素とともにカルボニル化反応帯に循環使用され
カルボニル化反応中規定の分圧を保つ。通常おこ
なわれているように、循環ガスの一部をパージし
て、窒素のように反応系に供給される一酸化炭素
または水素原料中に存在していた不純物、または
メタンのようにカルボニル化反応そのもので生成
された不純物の蓄積を防止する。流出物の中の凝
縮した部分は次に通常の分留で処理し、それぞれ
の成分または留分に分離し、未反応酢酸メチルお
よびヨウ化メチルを循環再使用する。
本発明の方法を実施するとき、意味のあること
はカルボニル化反応帯の外部で触媒を分離または
処理することがないので、触媒を反応流出物から
分離してから循環使用する場合がないので、触媒
が外面と接触することによつて生成する腐食生成
物によつて汚染されることがなく、反応流出物か
ら分離してから触媒を循環させなければならない
ことから起る問題がなくなる。従つて本発明の方
法によれば、無水酢酸が高選択率で得られると同
時に腐食生成物および触媒の処理に関する前述の
問題がなくなる。
特別な応用を示す次の実施例は本発明をさらに
よく理解するのに役立つと思われるが、これらの
実施例は単に例示を目的としたものであつて、本
発明を限定するものと解釈してはならないことを
理解しなければならない。これらの実施例で、特
記しない限り、すべての量は重量部で表示され
る。
実施例 本実施例は腐食による触媒の汚染をなくするた
めに沸騰反応帯を利用するときの利点を例示す
る。液体入口、一酸化炭素源および水素源および
循環ガスに連絡するパイプを設備したハステロイ
Cの1のかきまぜ機付きのオートクレープの形
をした反応器を使用し、下記のように酢酸メチル
を三塩化ロジウムの三水塩、トリブチルホスフイ
ンおよびクロムヘキサカルボニルよりなる触媒の
存在下でカルボニル化する。反応器にヨウ化メチ
ル20部および酢酸メチル80部よりなり、Rhに換
算して約0.007モル、トリブチルホスフイン0.118
モルおよびCrに換算してクロムヘキサカルボニ
ル0.007モルを含有する反応混合物約670mlを装入
し、160℃で1時間加熱する。次に約180g/時の
ヨウ化メチルおよび約800g/時の酢酸メチルを
反応器に装入して連続運転をおこなう。一酸化炭
素を反応器に供給してその分圧を29.5Kg/cm2
(420psi)に保し、同様に水素を連続的に供給し、
水素の分圧を3.9Kg/cm2(99psi)に保つ。反応生
成流出物を蒸気の状態で反応帯から連続的に取出
し、凝縮し、約1.000g/時の流量で凝縮液を採
取する。流出物中の非凝縮部分を反応器に循環さ
せ、補給一酸化炭素および水素を加えて前述の分
圧を保つ。少量の循環ガスをパージして一酸化炭
素および水素以外のガスの蓄積を防止する。この
ような条件で酢酸メチルが約95%の選択率に無水
酢酸に変換することがわかつた。1500時間の運転
後に反応混合物中の腐食生成物を分析したが、全
然なく、またオートクレーブも腐食の徴候を全く
示さなかつた。
比較例 A この比較例は全液体カルボニル化生成混合物を
蒸留工程で処理して回収した触媒を反応器に循環
させるとき、ロジウム触媒の汚染を例示する。液
体原料の入口および一酸化炭素と水素との供給源
に接続された配管を備えたかきまぜ機付きの3.8
(1ガロン)のハステロイCのオートクレープ
を使用し、次のように酢酸メチルを、三塩化ロジ
ウム三水塩、トリブチルホスフインおよびクロム
ヘキサカルボニルよりなる触媒の存在下カルボニ
ル化する。反応器に、Rhに換算して約0.03モル
の三塩化ロジウム三水塩、1.44モルのトリブチル
ホスフインおよびCrに換算して0.03モルのクロム
ヘキサカルボニルを含み、ヨウ化メチル20部およ
び酢酸メチル80部よりなる混合物約1.8を装入
し、約29.5Kg/cm2(420psi)の一酸化炭素分圧お
よび約3.9Kg/cm2(55psi)の水素分圧で160℃で
1時間加熱してから、ヨウ化メチル225g/時お
よび酢酸メチル910g/時を供給して連続運転を
開始する。このとき一酸化炭素だけを反応器に供
給して一酸化炭素の分圧を約30.9Kg/cm2
(440psi)〔全圧はゲージ圧で38.7Kg/cm2
(550psi)〕に連続的に維持する。液体反応混合物
を反応器から13300g/時の流量で連続的に取出
し、ゲージ圧5.3Kg/cm2(75psig)および130℃に
保たれたフラツシユ蒸留室に送る。触媒活性を維
持するために317Lステンレス鋼で作られたフラ
ツシユ蒸留室の水素の分圧を1.05Kg/cm2(15psi)
に、また一酸化炭素の分圧を、1.48Kg/cm2に保た
れる。フラツシユ蒸留室に供給される液体の約
1.180g/時が蒸発され、凝縮され、採取され、
触媒を含有する非蒸発液体約11150g/時が反応
器に循環される。これらの条件で、酢酸メチルは
選択率約96%で無水酢酸に変換されることがわか
る。1000時間の運転後に反応器は全く腐食の徴候
を示さないが、循環液体流を分析すると、フラツ
シユ蒸留室からの腐食生成物が約1ppm/時の率
で蓄積することが示される。
前述の比較例においては、フラツシユ蒸留工程
で蒸気の凝縮性成分から分離された非凝縮ガスに
対して1回通すだけの方式で運転され、非凝縮ガ
スは実施例のように循環しない。この方式で排
棄される非凝縮ガスの量は大きく、モル基準で凝
縮性成分とほぼ同じ程度であるので、明らかに経
済的な欠点となり、経済的に不利である。しかし
ながら、これらの非凝縮ガスを凝縮性ガスから分
離し、一部をカルボニル化反応帯およびフラツシ
ユ蒸留帯へ循環させて、新しく補給されるガスの
一部の代用をさせるときでも、無水酢酸に対する
選択率はかなり低下して約75%になり、これも経
済的な不利となつている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ロジウムまたはイリジウム触媒の存在下およ
    びヨウ素源の存在下で酢酸メチルをカルボニル化
    して無水酢酸を製造する方法において、反応を、
    沸騰状態が維持されるような温度および圧力条件
    下液相で実施し反応流出物全体を蒸気の形にする
    ことを特徴とする方法。 2 反応を少なくとも100℃の温度および一酸化
    炭素の分圧が少なくとも0.35Kg/cm2で実施する特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。 3 一酸化炭素の分圧が0.35〜70.3Kg/cm2である
    特許請求の範囲第2項に記載の方法。
JP8906580A 1979-06-29 1980-06-30 Carbonylation of methyl acetate or dimethylether Granted JPS5610132A (en)

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