JPS6310061B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、複写機や丁合機等の紙処理装置に
設けるための用紙の自動カール取り装置に関す
る。

複写機のコピーは、ロール紙を使用する場合は
ロールでの巻きぐせがあり、又複写過程で曲率を
有するドラムやローラに巻回されて加熱搬送され
る結果、一般にカールした状態で排出されるが、
従来、複写機や丁合機では用紙のカールを矯正す
るようなことは行なわれておらず、むしろ、排紙
トレイ又は丁合機の収納ピンの形状は、用紙のカ
ールを前提として設計されてきた。しかし、今後
複写機の用紙の後処理の自動化が進展した場合、
コピーを自動的に仕分ける丁合装置の利用はます
ます増大する。従つて、従来通りコピーのカール
を黙認してしまうと、丁合装置でコピーを処理す
るに当つて、収納ピンのストツク数量が減少した
り、搬送路でのジヤムが発生する頻度が増加し、
複写後の処理の自動化にとつて大きな障害にな
る。

この発明は、従来の紙処理装置の上述の問題点
にかんがみ、複写後のコピーをカールのない状態
に自動的に矯正して、例えば丁合機の搬送路での
ジヤム発生の防止や収納ビンのストツク数量の向
上により、コピー後の処理の自動化に寄与する用
紙の自動カール取り装置を提供することを目的と
する。

以下、この発明を、実施例を示す図面にもとず
いて説明する。第１図には複写機１の排紙口２
と、丁合機３の入口４との間に設けられた用紙の
搬送路５に、本発明の自動カール取り装置を設け
た実施態様が示されている。図に示す如く、複写
機の排紙口２に続いて、用紙６のカールの有無及
びカールの方向を検出する検出手段７が設けられ
ており、これに続く搬送路５上に第１カール取り
手段８及び第２カール取り手段９が順次配設され
ている。

検出手段は、カールのない用紙の進向位置の上
下に先端を相接して向い合つて、固定点に軸支さ
れたフイーラー（触角）７ａ，７a′、それに接し
て設けられ、このフイーラー７ａ，７a′の回動に
より作動するマイクロスイツチ７ｂ，７b′より構
成されている。

第１カール取り手段８は、第２図に示す如く、
直径の大きい軟質ゴムローラ８ａを下側に、直径
の小さい金属ローラ８ｂを上側に互に接して設け
られ、加圧ソレノイド８ｃにより、アーム８ｄ，
８ｅを介して押圧力を印加するようになつてい
る。また、第２カール取り手段９は、第１カール
取り手段の上下を逆にした構成となつている。

この自動カール取り装置は以上のように構成さ
れているので、例えば、複写機１の排出口２から
上向きカール（凹んだ面が上側になり、先端が上
方を向いたカール）でコピー６が排出されると、
第３図に示す如く、コピーの先端で上側のフイー
ラー７ａを押し上げ、マイクロスイツチ７ｂが入
り、第２カール取り手段９の加圧ソレノイド９ｃ
が励磁され、軟質ゴムローラ９ａと金属ローラ９
ｂが圧接される。したがつて、上向きカールのコ
ピー６がその間を通過すれば、軟質ゴムローラ９
ａにある程度食い込んだ金属ローラ９ｂの曲率に
沿つて、上向きカールと逆方向に曲げられ、カー
ルは矯正されて平坦となり、丁合機３の入口４に
送り込まれる。

逆に、複写機１より下向きカール（下側が凹面
で、先端が下を向いたカール）でコピー６が排出
されると、第４図に示す如く、下側のフイーラー
７a′が押下げられ、マイクロスイツチ７b′が入
り、第１カール取り手段８の加圧ソレノイド８ｃ
が励磁され、軟質ゴムローラ８ａと金属ローラ８
ｂが圧接される。したがつて下向きカールのコピ
ー６がその間を通過すれば、下向きカールが矯正
されて平坦になり、圧接されていない第２カール
取り手段９の両ローラ間を通過して丁合機３に送
り込まれる。

上記いずれの場合もコピー６の後端がカール取
り手段を通過すると検出手段１０により検知して
加圧ソレノイドへの通電を切り、励磁が断たれ
る。

カールのないコピーが複写機から排出された場
合は、上下両方のフイーラー７ａ，７a′ともに回
動せず、したがつて第１カール取り手段も第２カ
ール取り手段も作動せず、コピーはその間をたゞ
通過するだけで丁合機に送り込まれる。

なお、上記の実施例では、検出機構としてフイ
ーラーにより作動するマイクロスイツチを用いた
が、光学的検知も可能であり、またカール取り手
段のローラも軟質ゴムローラと金属ローラを使用
する代りに、３本ローラ形式のカール取り手段を
使用することも可能である。

次に、第５図に示す別の実施例のカール検出部
は、フイーラー７ａ，７a′の用紙搬送路の反対側
には遮光板７ｃ，７c′が取付けられており、回動
することによつて、その先端付近に設けたフオト
カプラ７ｄ，７d′の光軸をよぎるようになつてい
る。従つて、第６図に示す如く、比較的小さなカ
ールのコピー６が通過する場合は、フイーラー７
ａ又は７a′はあまり回動せず、フオトカプラ−７
ｄ又は７d′の光源はあまり覆われない。しかし第
７図に示す如く、カール量の大きいコピー６が通
過する場合は、フイーラー７ａ又は７a′はコピー
６の先端に押されて大きく回動し、フオトカプラ
の光源は遮光板７ｃ又は７c′で殆んど又は全部覆
われる。そこで、フオトカプラの光源の覆われ方
の差を検出して、カール取り手段８，９の加圧ソ
レノイドに印加する電流の電圧を変化させれば、
励磁力が変化し、軟質ゴムローラと金属ローラの
間の押圧力が変化するので、過不足のない適量の
カール矯正を行うことが可能となる。

以上の如く、本発明によれば、カールの有る用
紙を自動的に矯正して平坦にして搬送することが
出来るので、複写機や丁合機等の紙処理装置の装
置内、装置間、装置出入口に本発明の自動カール
取り装置を使用すれば、用紙搬送路のジヤム発生
の防止、収納容量の増加に役立ち、用紙処理の自
動化に顕著な効果をもたらす。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す側面図、第２図
は本発明の実施例のカール取り手段の詳細を示す
側面図、第３図及び第４図はそれぞれ上記実施例
の作用を示す側面図、第５図は本発明の別の実施
例のカール検出手段を示す側面図、第６図及び第
７図はその作用を説明する側面図である。 ６…用紙、７…カール検出手段、７ａ，７a′…
フイーラー、７ｂ，７b′…スイツチ、７ｃ，７
c′…遮光板、７ｄ，７d′…フオトカプラ、８，９
…カール取り手段。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 用紙のカールの有無、カールの方向を検出す
   る手段と、この検出手段の後部に位置し、その検
   出手段の検出信号により検出されたカールの方向
   と反対方向にカールを矯正するように制御される
   カール取り手段とを有することを特徴とする自動
   カール取り装置。 ２ 用紙のカールの有無、カールの方向を検出す
   る手段が、カールの量も検出出来る手段であり、
   その検出信号によつてカール取り手段のカール矯
   正量を加減するようにしたことを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の自動カール取り装置。 ３ 用紙のカールの有無とカールの方向を検出す
   る手段が、カールのない用紙の進行位置の上下に
   先端を接し又は近接して設けられたフイーラーと
   それにより作動する１組のスイツチを備えている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の自
   動カール取り装置。 ４ 用紙のカールの有無、カールの方向及びカー
   ル量を検出する手段が、カールのない用紙の進行
   位置の上下に先端を接し又は近接して設けられた
   フイーラーとこれにより回動する遮光板及びフオ
   トカプラを備えていることを特徴とする特許請求
   の範囲第２項記載の自動カール取り装置。