JPS628457Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は半円形の開口部、例えばエンジンのシ
リンダヘツドの内部加工のために形成される半円
形の開口部をシールするためのシールプラグの改
良に関するものである。

従来のこの種のシールプラグでは、開口部に合
わせて単に半円形に形成されているだけであつた
ので、シリンダヘツドへ装着時に、組付作業のバ
ラツキ等により傾斜して取付けられることがあ
り、その傾きによつて上端角部に微少な間隙が生
じ、間隙より油洩れが起きてしまうという不具合
が発生することがあつた。

そこで前記問題を改善するために前記半円形の
両端角部に同一材料から成る突出部を設けて前記
隙間発生を防止した実開昭55−145756号の考案が
ある。しかしながら、この先行技術は、本体と同
一材料の突出部を一部分のみに設けたためにシリ
ンダヘツドによつて圧接する際に部分的な変形が
大きくなり十分な効果を発揮できない場合がある
という問題がある。

本考案は、以上説明した不具合を解消するため
に成されたものであり、シールプラグを取付ける
際に前記隙間が発生する状況が生じても、無理な
くその発生を防止するシールプラグを提供するこ
とを目的としている。

以上の目的を達成するための本考案のシールプ
ラグの構成は、弾性部材から成り、且つ半円形の
開口部とほぼ同一形状のシールプラグ本体と、前
記半円の弦の中央から両角部に掛けて除々に増大
する発泡シール部とを設けたことを特徴とするも
のである。

本考案の前記発泡シール部は、前記シールプラ
グ本体より柔軟なので、容易に変形することがで
き、生じた隙間の形状に応じてこの発泡シール部
が変形・充填し、前記シールプラグ本体に変形を
及ぼさないように作用する。

以下その１実施例を図について説明する。１は
エンジンで、そのシリンダボデー１１の上部にシ
リンダヘツド１２とシリンダへツドカバー１３が
装着され、下部にはオイルパン１４が装着されて
いる。前記シリンダヘツド１２の上端中央部には
カムシヤフト（図示せず）を装着する等の内部加
工のためヘツド１２の外側より切削工具を出し入
れするため半円形の開口部１５が形成されてい
る。２はこの開口部１５と同一の半円形に形成さ
れたゴム等の弾性部材より成るシールプラグであ
り、その本体２１の上面中央部より両角部にかけ
て徐々に増大する発泡状シール部３を設けるよう
にしたものである。

この発泡状シール部３はプラグ本体２１の一体
成形でも良いし、また他の耐熱性に富む軟質弾性
体を発泡状に成形したものをプラグ本体２１の上
面に接着等により取付けるようにしても良い。

尚、２２，２３はプラグ本体２１のシリンダヘ
ツド１２の内、外側面に接するフランジ部であ
り、プラグ２１の装着を安定化させるためのもの
である。

また、４はシリンダヘツド１２とヘツドカバー
１３との間にシールのために介在させるシリンダ
ヘツドガスケツトである。

以上に説明したように本考案のシールプラグ２
は、弾性部材から成り、且つ半円形の開口部とほ
ぼ同一形状のシールプラグ本体と、前記半円の弦
の中央から両角部に掛けて除々に増大する発泡シ
ール部とを設けた構成としたので、やゝ傾斜して
取付けられたとしても、ヘツドガスケツト４に接
するプラグの上面部には発泡状シール部３が形成
されているので、この発泡状シール部３が前記傾
斜によつて生ずる微少な間隙Ｓを埋めてくれるの
で、その間隙Ｓより油洩れ等が生ずるのを防止す
ることができ、しかも、シールプラグ本体に変形
を及ぼさないのでシール効果をより確実に発揮す
ることができる。

また、シールプラグのシリンダヘツドへの組付
作業も従来の組付作業ほど正確さが要求されない
ので、組付作業の煩わしさ等が省け、付業能率が
向上する等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例を示す正面図、第２図は
同実施例におけるシールプラグを示す正面図、第
３図は同シールプラグの側面図、第４図は装着時
のシールプラグを示す拡大正面図である。 １……エンジン、２……シールプラグ、３……
発泡状シール、４……ヘツドガスケツト、１２…
…シリンダヘツド、１３……ヘツドカバー、２１
……本体、２２，２３……フランジ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弾性部材から成り、且つ半円形の開口部とほぼ
   同一形状のシール本体と、前記半円の弦の中央か
   ら両角部にかけて除々に増大する発泡シール部を
   設けたことを特徴とするシールプラグ。