JPS6014054Y2 - パツキング

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【考案の詳細な説明】本考案は内燃機関等のシリンダヘッドに使用するセミサ
ーキュラ・バッキングに関する。

従来、内燃機関等のシリンダヘッドではカム取付は部の
機械加工の際、外側環を通して加工しなければならない
ため、組付は時にはこの外側環の加工穴を封鎖しなけれ
ばならない。

この加工穴を封鎖するために半円形のバッキングを使用
している。

この形状は第１図のごとく所望の厚みをもった半円形の
バッキングＢで、第４図のごとく、シリンダヘッドＤの
加工穴Ｇに半円形のセミサーキュラ・バッキングＢを嵌
着し、この上にロッカカバーガスケットＥをロッカカバ
ーＦに装着したものを装着固定する。

この折バッキングＢの両角部はシリンダヘッドＤの加工
穴Ｇの肩部Ｃと同位置になるが、上部よりの圧力により
バッキングＢの中央部が下におされ、端部は中心部へ引
張られ、肩部Ｃに空隙が生じ、オイル洩れしてしまう。

更に繰返し使用する場合この傾向が強く現われ、シール
性が不完全になってしまう。

これを防ぐためロッカカバーの締付は圧を高くするとガ
スケットに亀裂発生の事故が生じたり、又隙間に液体バ
ッキングなどを使用する場合でも、セミサーキュラ・バ
ッキングを繰返し使用する時にはロッカカバーを取りは
ずす毎に、多量の液体バッキングを使用しなければなら
ないという欠点があった。

本考案はこれらの欠点を除去し、理想的バッキングを提
供するものである。

本考案を図面に基づいて説明すると、第２図のごとく、
弾性を有するゴム等の材料からなるセミサーキュラ・バ
ッキングＡであって、このバッキングＡは、シリンダ・
＼ラドに開けられた半円形の加工穴の被密封箇所とほぼ
同一の外形を有し、その両角部の上端面に凸出部を設け
た構造である。

このバッキングＡを第３図のごとく、シリンダヘッドの
加工穴〇に装着し、上からロッカカバーガスケットＥを
装着してロッカカバーＦと装着固定する。

このように装着されたバッキングＡは加工穴Ｇの肩部Ｃ
では、上部にあるロッカカバーガスケットＥの締付は圧
力により、凸出部１は下方へ圧縮されると共に、肩部Ｃ
へ強く押付けられる力が働くので、肩部Ｃに空隙を生ず
る欠点は完全に除去される。

なお、凸出部１の高さ及び形状であるが、シリンダヘッ
ドの構造によって種々異なるがおおむね直径３３ｍｍ〜
３５ｍｍが多く、この場合高さが０．５〜１．５７ＦＥ
ｌｌｌで、巾はこれ以上であれば良好な結果が得られる
。

形状は第２図、第４図及び第５図のように三角形、四角
形、半円形でもよく、バッキングの両角部に連なって立
上ってあれば充分にこれを満足する。

但し、０．５ｍｍ以下であれば凸出部１の働きが期待で
きず、空隙をうめるまでにはいたらない。

また１、５ｍｍ以上であると反対に凸出部１が圧縮力よ
り強く、肩部Ｃより持上ってしまい、やはり空隙を作る
ので好ましくない。

しかし、バッキングＡの弾性及びロッカカバーガスケッ
トＥの材質（ゴム、コルクラバー、アスベスト等により
圧縮率が異なる）の違いにより、この寸法、形状は決定
される。

このように本考案によれば従来解決されなかったシリン
ダヘッドの加工穴の肩部のシールが完全になされ、かつ
形状も簡単で、最適な寸法、形状が得られやすく、再使
用も可能で理想的なセミサーキュラ・バッキングを提供
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のバッキングの斜視図である。第２図は本考案のバッキングの斜視図である。第３図はシリンダヘッドにバッキングを装着した状態の
断面図である。第４図及び第５図は本考案の他実施例を示す。

【実用新案登録請求の範囲】

弾性を有するゴム等の材料からなるバッキングであって
、半円形の加工穴の被密封箇所とほぼ同一の外形を有し
、その両角部の上端面に凸出部を設けたことを特長とし
たバッキングの構造。