JPS6259010B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は用紙収納容器を交換することなく、任
意の種類（サイズ、紙厚等）の用紙を給紙できる
と共に用紙収納容器内の用紙の収容枚数を消費量
に応じて変えられるようにした複写機等に用いら
れる給紙装置に関する。

（従来技術） 従来の給紙装置として、例えば、第１図に示す
ものがある。この給紙装置は、複写機本体１に着
脱自在（図示の矢印方向）に装着される給紙カセ
ツト２及び３と、各給紙カセツトにセツトされた
用紙４ａ，４ｂからの一枚の用紙を給紙する給紙
ローラ５ａ，５ｂと、給紙ローラ５ａ，５ｂに同
期して回転される分離ローラ６ａ，６ｂと、給紙
ローラ６ａ，６ｂに表面が接触しながら各ローラ
の回転方向と逆方向に周動する分離ベルト７ａ，
７ｂと、給紙されてきた用紙を転写位置へ搬送す
る送りローラ８及び９とより構成されている。な
お、第１図においては、給紙カセツトを同時に２
個装着できる例を示したが、通常は２〜３個が装
着される複写機が多い。

以上の構成において、給紙カセツト２及び３は
必要とするサイズの用紙のセツトされたものと
し、図の矢印方向から複写機本体１に装着する。
例えば、給紙カセツト２にA4サイズ、給紙カセ
ツト３にB5サイズがセツトされているとする
と、原稿がA4サイズで縮倍率が１であるときに
は、給紙カセツト２が図示せぬ制御部によつて選
択され、コピー操作の進行に応じて給紙ローラ５
ａ、分離ローラ６ａの回転を開始し、用紙一枚を
給紙カセツト２より給紙ローラ５ａの圧接による
摩擦力によつて分離ローラ６ａへ移動させる。取
り出された用紙は分離ローラ６ａと分離ベルト７
ａの間に送り込まれ、一枚の用紙が送りローラ８
へ送り出され、転写位置に到達する。以上は給紙
カセツト２における動作であるが、給紙カセツト
３においても全く同様であり、説明を省略する。

しかし、従来の給紙装置にあつては、用紙サイ
ズごとに準備した給紙カセツトの内の２〜３台し
か装着できないため、選択可能な用紙の種類が限
定され、使い勝手の悪いものであつた。特に、最
近のように多種類の変倍複写が可能な複写機が出
現しているが、このような機種にあつてはカセツ
ト交換を頻発に行わなねばならず、一層不便さが
増している。

又、従来の給紙装置では、給紙カセツト２，３
の収納量が固定されているため、給紙カセツト
２，３内に収納する用紙の収納枚数を任意に変え
ることができなかつた。このため使用頻度の高い
サイズの用紙が収納される給紙カセツトの場合に
はこの給紙カセツトを頻繁に交換しなければなら
なかつた。

（発明の目的および構成） 本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、
給紙カセツトの交換作業を要することなく任意の
種類の用紙を給紙できると共に給紙カセツトの収
容枚数を消費量に応じて変えられるようにするた
め、種類の相異なる複写用紙を個別に収納した用
紙収納容器を複数個準備し、前記用紙収納容器の
支持位置のレベルを変えることによつて各用紙収
納容器間のスペースを変えて用紙収納量を調整で
きるようにした複写機等に用いられる給紙装置を
提供するものである。

（実施例） 以下、本発明による複写機等に用いられる給紙
装置を詳細に説明する。

第２図は本発明の一実施例を示し、複写機本体
あるいは別体のケース内の垂直方向に所定間隔を
もつて配設されるロール１１，１２と、ロール１
１とロール１２の間に張架されるベルト１３と、
ロール１２に連結されて該ロール１２を回転駆動
するモータ１４と、ベルト１３の一面に平行して
垂直方向に所定間隔で配設されて各々異なるサイ
ズの用紙を収納する用紙収納容器１５ａ〜１５ｄ
と、各用紙収納容器１５ａ〜１５ｄの上部に配設
されてベルト１３の外表面に圧接して回転するロ
ール１６ａ〜１６ｄと、該ロール１６ａ〜１６ｄ
の各々に離間して配設され一軸に係着自在に並設
される１対の回転部を有した伝達部１７ａ〜１７
ｄと、伝達部１７ａ〜１７ｄの１対の回転部を自
在に係着又は離脱させるクラツチ１８ａ〜１８ｄ
と、伝達部１７ａ〜１７ｄの各々とロール１６ａ
〜１６ｄの各々との間に張架されるベルト１９ａ
〜１９ｄと、用紙収納容器１５ａ〜１５ｄの各々
に載置される用紙の最上面に載置されて回転駆動
されるときに用紙を摩擦力により払い出すフイー
ドロール２０ａ〜２０ｄと、フイードロール２０
ａ〜２０ｄの各々と伝達部１７ａ〜１７ｄの各々
との間に張架されるベルト２１ａ〜２１ｄと、用
紙収納容器１５ａ〜１５ｄの払い出し面に所定距
離をおいて垂直に配設されたスライドレール２２
と、流体による伸縮制御でスライドレール２２に
沿つて伸縮する筒体２３と、筒体に固定され筒体
２３の伸縮に応じてスライドレール２２上を移動
するガイド部材２５と、ガイド部材２５に装着さ
れて用紙収納容器１５ａ〜１５ｄのいずれかより
払い出された用紙をガイドして一定方向に排出す
る案内板２６と、一定間隔で配設され案内板２６
より排出される用紙を静電吸引力によつて吸着す
る電荷を発生する帯電器２７ａ〜２７ｄと、案内
板２６の用紙排出側と帯電器２７ａ〜２７ｄとの
間を装架路の一部としてＬ字形に架設されるベル
ト状の帯電性の搬送部材２８と、搬送部材２８を
４ケ所で張架し周回させる回転ローラ２９ａ〜２
９ｄと、回転ローラ２９ａに圧接して回転し搬送
部材２８によつて搬送されてくる用紙を感光体側
へ送り出す搬送ロール３０と、回転ローラ２９ａ
と２９ｃ間の搬送部材２８の裏面に近接配置され
て搬送部材２８の帯電状態を検出する帯電検出器
３１と、搬送部材２８による用紙の帯電を除電す
べく回転ローラ２９ｃの近傍に配置される除電器
３２と、回転ローラ２９ｃに圧接して回転し搬送
ロール３０より搬送されてくる用紙を感光体側へ
送出する搬送ロール３３と、搬送ロール３３を出
た用紙が回転ローラ２９ｃに巻き込まれるのを防
止すべく該回転ローラ２９ｃに当接可能に配設さ
れる用紙剥離部材３４と、帯電器２７ａ〜２７ｄ
及び除電器３２に電源を供給する電源部３５と、
用紙収納容器１５ａ〜１５ｄの各々を載置すべく
各容器の下部に設けられると共に用紙収納容器１
５ａの上面に配設される支持体３６ａ〜３６ｅ
と、支持体３６ａ〜３６ｅの各々の前面（ガイド
部材側）に装着される受光部３７ａ〜３７ｄと、
ガイド部材２５の収納容器側に装着されてガイド
部材２５の移動にともなつて受光部３７ａ〜３７
ｄのいずれかに光を照射する発光部３８と、支持
体３６ａ〜３６ｅの各下面に装着されてフイード
ロール２０ａ〜２０ｄの各々の軸部に設けられた
発光部（後述する）よりの光を受光する受光部３
９ａ〜３９ｄと、電源部３５を帯電検出器３１の
出力信号に基づいて搬送部材２８を一定レベルの
電位に帯電する制御のほか、各種センサの出力信
号に基づいてモータ１４、リニアモータ及びクラ
ツチ１８ａ〜１８ｄの各々を制御する制御部４０
と、用紙サイズの設定とコピー開始の指示を行つ
て制御部４０に処理を実行させるコンソール４１
とより構成される。

第３図は第２図の実施例のＡ矢視方向から見た
給紙部の詳細を示すものであり、支持体４２及び
４３は用紙収納容器１５ａ〜１５ｄの両側に垂直
に設けられると共に内側に一定間隔で水平方向に
溝４４が設けられ、この溝４４に支持体３６の両
側部が挿入される。支持体３６ａ〜３６ｄの下面
に装着された受光部３９ａ〜３９ｄの対向する位
置のフイードロール軸部に発光部４５（LED
等）が設置され、第４図に示すように用紙収納容
器内の用紙５０が払い出されて用紙全体の重みが
減少するのに従つてフイードロール２０が降下す
るが、その回転支点は伝達部１７にあるため、発
光部４５の投光角度は時計方向にづれ、受光部３
９の受光位置は用紙の収納量に応じて変化する。

このように支持体４２，４３には複数の溝４４
が刻設されているので、用紙５０の消費量に応じ
た収容枚数に応じて支持体３６ａ〜３６ｄの装着
位置を変えることによつて用紙の収納量に応じた
用紙を収納することができると共に、各用紙収納
容器内の用紙５０を払い出すことができる。

また、制御部４０は、帯電検出器３１、受光部
３７ａ〜３７ｄ、４２ａ〜４２ｄおよびコンソー
ル４１よりの信号をデータバス４０ａに送出する
入力インターフエイス４０ｂと、指定されたサイ
ズの用紙のセツトされた用紙収納容器の手前まで
ガイド部材を移動させる制御、各駆動用モータの
オン・オフ制御、帯電器のオン・オフ制御、クラ
ツチ１８ａ〜１８ｄのオン・オフ制御等を一定の
順序あるいは条件により行わせる為のプログラム
及びコピーを行わせる為のプログラムが格納され
たROM４０ｃと、ROM４０ｃのプログラムに従
つて所定の処理を実行するCPU４０ｄと、CPU
４０ｄによる演算、判断等の結果や各種データを
一時的に記憶するRAM４０ｅと、制御指令等を
電源部３５等に出力する出力インターフエイス４
０ｆと、出力インターフエイス４０ｆの出力信号
に基づいてモータ１４、リニアモータヘツド２
４、回転ローラ２９ｃの各駆動モータ及びクラツ
チ１８ａ〜１８ｄを駆動する駆動部４０ｇとより
構成される。

又、筒体２３は、第５図に示されるように、複
数の筒体２３ａ〜２３ｆで構成されており、底板
に固定される流体圧伸縮器６０によつて支持され
ている。流体圧伸縮器６０の側部には流体圧注入
口６２が形成されており、この流体圧注入口６２
には管６４を介して、流体ポンプ６６の作動によ
る流体が流体タンク６８から供給されている。即
ち、流体ポンプ６６が駆動部４０ｇからの指令に
よつて作動すると、流体ポンプ６６の作動に応じ
た流体が流体タンク６８から流体圧伸縮器６０内
に供給され、この流体の圧力に応じて筒体２３ａ
〜２３ｆが伸縮し、ガイド部材２５を指定の用紙
収納容器の払い出し面まで移動するように構成さ
れている。又、各筒体２３ａ〜２３ｆは、第６図
に示されるように、離脱防止手段７０を介して係
合するように構成されており、離脱防止手段７０
と各筒体との間には空気孔７２が形成されてい
る。

以上の構成において、要求の用紙サイズの数に
合わせた数の用紙収納容器１５ａ〜１５ｄが消費
量に応じた収容枚数に対応する間隔をもつて支持
体４２，４３の溝４４に装着された支持体３６ａ
〜３６ｅに載置される。収納容器１５ａ〜１５ｄ
の用紙最上面にはフイードロール２０ａ〜２０ｄ
のそれぞれが載置される。この状態でコンソール
４１によつて用紙サイズを指定することにより、
制御部４０はコンソール４１に選択された用紙サ
イズの表示灯を点灯させると共に、筒体２３ａ〜
２３ｆの伸縮制御を開始し、ガイド部材２５をス
ライドレール２２に沿つて移動させる。例えば、
用紙収納容器１５ｃの用紙が選択されたとする
と、ガイド部材２５が上昇し、発光部３８より発
せられる光が受光部３７ｃに受光されると同時に
制御部４０は筒体２３ａ〜２３ｆの伸縮制御を停
止し、同時に発光部４５の光を受光する受光部３
９ｃの受光状況から用紙の収納量、即ち用紙のお
およその払い出し位置を知り、これに応じた高さ
分だけガイド部材２５を移動させるべく再度筒体
２３ａ〜２３ｆの伸縮制御を行う。ガイド部材２
５が停止したことをもつて「コピーできます」の
表示ランプを点灯し、操作者に準備完了のサイン
を表示する。

操作者がコピー開始ボタンを押すことによつて
モータ１４及び回転ローラ２９ｃの駆動用モータ
が起動し、ベルト１３及び搬送部材２８が周回す
ると共に、帯電器２７ａ〜２７ｄ及び除電器３２
に電圧が印加される。又、クラツチ１８ｃが作動
しロール１６ｃの回転力がフイードロール２０ｃ
に伝達され、用紙収納容器１５ｃ内の最上面の用
紙１枚が、フイードロール２０ｃによつて払い出
され、案内板２６に送り出される。案内板２６に
誘導された用紙は反対側に送り出され、搬送部材
２８の表面に先端部が衝止し、搬送部材２８の走
行方向に折り曲げられ、該部材面に張り付いた状
態で順次案内板２６より引き出され、遂には用紙
全体が搬送部材２８の表面に密着して搬送され
る。搬送部材２８の表面は帯電されているため、
その静電吸引力によつて用紙は離脱することがな
い（なお、搬送部材２８の表面の帯電状態は帯電
検知器３１によつて監視され、常時一定の帯電電
位が付与されるように帯電器２７ａ〜２７ｄを制
御している）。搬送部材２８によつて搬送ロール
３０，３３を介して転写部へ用紙を送出するため
の用紙搬送系に送出される。搬送ロール３３を出
た位置で除電器３１によつて用紙の帯電を消去す
るための除電が行われる。この除電は、帯電され
た用紙が転写部に送られることによつて、トナー
の付着が正常に行われなくなるのを防止するため
である。

原稿が変わり、あるいは変倍率が変更されて用
紙サイズが変更された場合には、制御部４０は筒
体２３を駆動して変更前の用紙収納容器から変更
後の用紙収納容器までガイド部材２５を受光部３
７ａ〜３７ｄの出力信号を監視しながら移動させ
ると同時に移動中はコンソール４１に「コピー不
可」の表示灯を点灯し、目的の用紙位置の受光部
が検知信号を出力した時点でガイド部材２５を停
止すべく筒体２３を一旦停止し、受光部３９の検
出内容に従つて再びガイド部材２５を微動させ
る。位置調整が完了した時点で「コピー不可」の
表示を「コピー可」の表示（例えば「コピーでき
ます」の表示されたランプの点灯）に切り換え
る。この後、コピー開始ボタンを操作すれば、前
述の動作が繰り返し実行され、用紙の搬出が行わ
れる。

なお、以上の実施例では、帯電器２７ａ〜２７
ｄを用いる例を示したが、搬送部材２８に網目を
有するベルトを用い、空気吸引式の用紙吸着装置
を用いることもできる。

（発明の効果） 以上説明したとおり、本発明によれば、種類の
異なる用紙を収納した複数の用紙収納容器を準備
し、この用紙収納容器の手持位置のレベルを変え
ることによつて各用紙収納容器間のスペースを変
えて用紙収納量を調整できるようにしたため、用
紙変換の作業を行うことなく任意の種類の用紙を
給紙することができると共に、用紙の収容枚数を
消費量に応じて変更することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の用紙供供給装置の一例を示す断
面図、第２図は本発明の一実施例を示す構成図、
第３図は第２図に示した装置の給紙部の詳細を示
す側面図、第４図は用紙量の検出説明図、第５図
は第２図に示す筒体の詳細を示す断面図、第６図
は第５図に示す筒体の要部拡大図である。 符号の説明、１１，１２，１６ａ〜１６ｄ……
ロール、１３，１９ａ〜１９ｄ，２１ａ〜２１ｄ
……ベルト、１４……モータ、１５ａ〜１５ｄ…
…用紙収納容器、１７ａ〜１７ｄ……伝達部、１
８ａ〜１８ｄ……クラツチ、２０ａ〜２０ｄ……
フイードロール、２２……スライドレール、２３
……筒体、２５……ガイド部材、２６……案内
板、２７ａ〜２７ｄ……帯電器、２８……搬送部
材、２９ａ〜２９ｄ……回転ローラ、３０，３３
……搬送ロール、３１……帯電検出器、３２……
除電器、３４……用紙剥離部材、３５……電源
部、３６ａ〜３６ｅ……支持体、３７ａ〜３７
ｄ，３９ａ〜３９ｄ……受光部、３８，４５……
発光部、４０……制御部、４１……コンソール。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 種類の相異なる用紙を消費量に応じた量だけ
   収納する複数の用紙収納容器１５ａ〜１５ｄと、 指定された用紙収納容器の用紙を所定の方向へ
   送出する給紙機構２０ａ〜２０ｄと、 前記複数の用紙収納容器を支持し、その支持位
   置のレベルを変えることによつて前記用紙収納容
   器間のスペースを変えて用紙収納量を調整する用
   紙収納支持機構３６ａ〜３６ｅ，４２〜４４を備
   えたことを特徴とする複写機等に用いられる給紙
   装置。