JPS6256886B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6256886B2
JPS6256886B2 JP13424979A JP13424979A JPS6256886B2 JP S6256886 B2 JPS6256886 B2 JP S6256886B2 JP 13424979 A JP13424979 A JP 13424979A JP 13424979 A JP13424979 A JP 13424979A JP S6256886 B2 JPS6256886 B2 JP S6256886B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorinated
monomer
latex
liquid
room temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP13424979A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5659810A (en
Inventor
Haruhisa Myake
Yoshio Sugaya
Masami Yamashita
Tatsuro Asawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP13424979A priority Critical patent/JPS5659810A/ja
Publication of JPS5659810A publication Critical patent/JPS5659810A/ja
Publication of JPS6256886B2 publication Critical patent/JPS6256886B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、弗素化モノマーの回収方法に関し、
更に詳しく言えば、常温で液状の弗素化モノマー
を乳化重合ラテツクスから弗素化塩素化飽和炭化
水素溶剤で抽出回収する方法に関する。
四弗化エチレンの如き弗素化モノマーの乳化重
合において、未反応モノマーの回収は、従来は単
に未反応モノマーガスをパージすることで容易に
行なわれている。而して、カルボン酸基、スルホ
ン酸基、リン酸基などをペンダント側鎖に含有す
る弗素化官能性単量体を四弗化エチレンなどと共
重合すると、種々の機能を有するフツ素系樹脂が
得られ、かゝる乳化共重合は最近注目されてい
る。かゝる弗素化官能性単量体は常温で液状であ
るものが多く、前記の如きガスパージ法による未
反応モノマーの回収手段は適用が困難であり、特
に乳化重合ラテツクスから未反応の液状弗素化モ
ノマーを円滑有利に回収する手段については、現
在まで提案がない。
本発明者は、常温で液状の弗素化モノマーを含
有する乳化重合系で得られるラテツクスから、該
液状の未反応モノマーを円滑有利に回収する手段
を提供すべく種々の研究、検討を重ねた結果、ト
リクロロトリフルオロエタンの如き弗素化塩素化
溶剤で未反応モノマーをラテツクスから抽出回収
する方法を見出した。かゝる特定溶剤の採用によ
り、ラテツクスを破壊することなく定量的に未反
応モノマーが回収され得る。しかも、ラテツクス
からポリマーを凝集析出させた後に、凝集ポリマ
ーから未反応モノマーを回収する方法に比して、
直接ラテツクスからの回収が可能であり、プロセ
ス合理化の上でも利点が発揮される。尚、ヘキサ
ン、四塩化炭素の如き他の溶剤では、ラテツクス
の破壊が生起し、定量的な回収ができない。
かくして、本発明は、前記知見に基いて完成さ
れたものであり、常温で液状の弗素化モノマーを
乳化重合して得られるラテツクスから未反応の前
記液状の弗素化モノマーを回収するに当り、前記
ラテツクスを弗素化塩素化飽和炭化水素溶剤と接
触せしめ、前記溶剤により前記未反応モノマーを
抽出回収することを特徴とする弗素化モノマーの
回収方法を新規に提供するものである。
本発明においては、未反応の液状の弗素化モノ
マーを含有するラテツクスを特定溶剤で抽出処理
することが重要である。特定溶剤としては弗素化
塩素化飽和炭化水素溶剤が採用され、具体的には
トリクロロトリフルオロエタン、トリクロロモノ
フルオロメタン、ジクロロモノフルオロエタン、
ジクロロジフルオロエタン、トリクロロジフルオ
ロエタン、テトラクロロモノフルオロエタン、テ
トラクロロジフルオロエタン、テトラクロロテト
ラフルオロプロパンなどが例示され得る。本発明
では、弗点20〜200℃程度の特定溶剤が好適に採
用され、特にトリクロロトリフルオロエタンは好
適な具体例である。これら溶剤は単独で或いは混
合溶剤としても使され得るものである。
特定溶剤によるラテツクスの抽出処理の条件、
操作などは、特に限定されないが、処理温度は10
〜50℃程度が採用される。余りに低温度や余りに
高温度の採用は、ラテツクスの破壊、溶剤の揮
散、抽出時間の増大などの難点が生じ好ましくな
い。また、抽出処理は繰り返して実施されても良
く、未反応モノマーの定量的な回収の上で好適で
ある。抽出処理操作は、次の如く実施されるのが
一般的である。即ち、ラテツクスに特定溶剤を加
えて、必要により適当に撹拌した後、静置する。
すると、特定溶剤層と水系ラテツクス層とに二層
分離するので、ラテツクス層を取り出し、抽出処
理を繰り返す。適当な撹拌は抽出効率向上の点で
望ましく、ラテツクス破壊の生起しない程度の撹
拌条件が採用される。静置時間は0.5〜1時間程
度で充分である。特定溶剤の使用量も、特に限定
の理由はないが、通常は1回の抽出処理時にラテ
ツクス100重量部当り、特定溶剤10〜100重量部程
度、好ましくは20〜50重量部程度である。
本発明の抽出処理は、常温で液状の弗素化モノ
マーを含有する乳化重合系のラテツクスに対して
適用される。かゝる液状弗素化モノマーとして
は、種々のものが例示され得るが、カルボン酸
基、スルホン酸基、リン酸基の如き官能基をペン
ダント側鎖に含有する弗素化モノマー、特にパー
フルオロ系モノマーが好適である。そして、通常
は乳化重合系が、特定の液状弗素化モノマーと常
温でガス状の弗素化したエチレン系不飽和単量体
との共重合系である場合が一般的である。
本発明で好適な特定液状弗素化モノマーとし
て、カルボン酸基もしくはカルボン酸基に転換し
うる官能基を有する重合能ある弗素化官能性単量
体()が例示され得る。かゝるカルボン酸型官
能性単量体()は、生成ポリマーの用途、性能
などを考慮すると、通常はフルオロビニル化合
物、特にパーフルオロ系であることが望ましく、
好適なものとしては一般式 CF2=CX−(OCF2CFY)l−(O)n−(CEY′)o−A (ここで、lは0〜3、mは0〜1、nは0〜12
の整数であり、Xはフツ素原子又は−CF3であ
り、Y、Y′はフツ素原子又は炭素数1〜10のパ
ーフルオロアルキル基である。またAは、−CN、
−COF、−COOH、−COOR1、−COOM又は−
CONR2R3であり、R1は炭素数1〜10のアルキル
基、R2、R3は水素原子又はR1であり、Mはアル
カリ金属又は第四級アンモニウム基である)で表
わされるフルオロビニル化合物が例示される。性
能上及び入手性の点から、Xはフツ素原子、Yは
−CF3、Y′はフツ素原子、lは0〜1、mは0〜
1、nは0〜8であり、また、Aは、共重合反応
性などから−COOR1が好ましい。かゝるフルオ
ロビニル化合物の好ましい代表例としては、 CF2=CFO(CF21〜8COOCH3、 CF2=CFO(CF21〜8COOC2H5、 CF2=CF(CF20〜8COOCH3、 CF2=CFOCF2CF(CF3
OCF2CF2CF2COOCH3 などがあげられる。
而して、本発明においては、水性媒体中の共重
合において、官能性単量体として−COOR1を含
有するものを使用する場合が特に好適な結果を与
え得る。即ち、−COOR1含有の官能性単量体を構
成単位として含むフツ素化共重合体は、加熱熔融
による成形性が特に良好なものであり、前記共重
合反応性の利点もあるからである。
次に、弗素化したエチレン系不飽和単量体
()としては、四弗化エチレン、三弗化塩化エ
チレン、六弗化プロピレン、三弗化エチレン、弗
化ビニリデン、弗化ビニルなどが例示され、好適
には一般式CF2=CZZ′(こゝで、Z、Z′はフツ素
原子、塩素原子、水素原子、又は−CF3である)
で表わされるフツ素化オレフイン化合物である。
なかでもパーフルオロオレフイン化合物が好まし
く、特に四弗化エチレンが好適である。
本発明においては、前記官能性単量体()及
びエチレン系不飽和単量体()の各モノマー化
合物のそれぞれを二種以上で使用することもで
き、またこれらの化合物の他に、他の成分、例え
ば一般式CH2=CR4R5(こゝで、R4、R5は水素原
子、炭素数1〜8のアルキル基又は芳香核を示
す)で表わされるオレフイン化合物()、CF2
=CFORf(Rfは炭素数1〜10のパーフルオロア
ルキル基を示す)の如きフルオロビニルエーテ
ル、CF2=CF−CF=CE2、CF2=CFO
(CF21〜4OCF=CF2の如きジビニルモノマー、
更にはスルホン酸型官能基など他の官能性単量体
などの一種又は二種以上を併用することもでき
る。オレフイン化合物()の好ましい代表例と
しては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、イ
ソブチレン、スチレン、α−メチルスチレン、ペ
ンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、3−
メチル−ブテン−1、4−メチル−ペンテン−1
などがあげられ、なかでも製造上及び生成共重合
体の性能上などから、エチレン、プロピレン、イ
ソブチレンなどの使用が特に好ましい。また、例
えばジビニルモノマーの併用によつて得られる共
重合体を架橋し、膜の如き成形物にした場合の機
械的強度を改善せしめることが可能である。
本発明におけるラテツクス中の生成フツ素化重
合体において、前記の官能性単量体()、フツ
素化オレフイン化合物()、更には前記オレフ
イン化合物()その他の成分の組成割合は、性
能に関係するので重要である。まず、官能性単量
体()の存在量は、イオン交換容量と直接関係
するが、共重合体中1〜50モル%、好ましくは3
〜35モル%、特に5〜30モル%が好適である。該
単量体()の存在量が大きすぎると、イオン交
換膜など成形物とした場合の機械的強度を損な
い、更には含水量の増大によるイオン交換性能の
低下をきたし、また余りに少ない存在量ではイオ
ン交換機能を示さないので好ましくない。
而して、本発明の共重合体中における前記
()の化合物の残りは、前記()と更には
()その他の化合物が占めることになるが、
()のオレフイン化合物の存在量は、電気的、
機械的性質及び耐塩素性などに大きく関係するの
で重要である。従つて、オレフイン化合物()
を併用する場合には、オレフイン化合物()/
フツ素化オレフイン化合物()のモル比が、好
ましくは5/95〜70/30、特には10/90〜60/40
にするのが好適である。また、フルオロビニルエ
ーテルやジビニルエーテルなどを併用する場合に
も、共重合体中30モル%以下、好ましくは2〜20
モル%程度の使用割合とするのが好適である。
本発明の乳化重合系では、生成ポリマーのイオ
ン交換容量は、0.5〜2.2ミリ当量/グラム乾燥樹
脂という広い範囲から選択されるが、特徴的なこ
とは、イオン交換容量を大きくしても、生成共重
合体の分子量を高くでき、従つて共重合体の機械
的性質や耐久性は低下することがないのである。
イオン交換容量は、上記の範囲でも、共重合体の
種類に応じて異なるが、好ましくは0.8ミリ当
量/グラム乾燥樹脂以上、特に1.0ミリ当量/グ
ラム乾燥樹脂以上の場合が、イオン交換膜として
の機械的性質及び電気化学的性能上好ましい。ま
た、本発明で得られるフツ素化重合体の分子量
は、イオン交換膜としての機械的性能及び成膜性
と関係するので重要であり、TQの値で表示する
と、150℃以上、好ましくは170〜340℃、特に180
〜300℃程度とするのが好適である。
本明細書中において「TQ」なる言葉は次のよ
うに定義されるものである。即ち、共重合体の分
子量に関係する容量流速100mm/秒を示す温度
がTQと定義される。こゝにおいて容量流速は、
共重合体を30Kg/cm2加圧下、一定温度の径1mm、
長さ2mmのオリフイスから熔融流出せしめ、流出
する共重合体量をmm/秒の単位で示したもので
ある。また、「イオン交換容量」については、次
の通りである。即ち、H型の陽イオン交換樹脂膜
を、1NのHCl中で60℃、5時間放置し、完全にH
型に転換し、HClが残存しないように水で充分洗
浄した。その後、このH型の膜0.5gを、0.1Nの
NaOH25mlに水を25ml加えてなる溶液中に、室温
で2日間静置した。次いで膜をとり出して、溶液
中のNaOHの量を0.1NのHClで逆滴定することに
より求めるものである。
本発明においては、官能性単量体とフツ素化オ
レフイン化合物との共重合反応を、水性媒体中で
実施する。通常は、水性媒体の使用量を水性媒
体/官能性単量体の重量比で20/1以下にし、好
ましくは10/1以下に制御して実施するのが良
い。水性媒体の使用量が多すぎる場合には、共重
合反応速度が著しく低下し、高い共重合体収量を
得るために長時間を要することになる。また、水
性媒体が多すぎると高イオン交換容量にした場合
に高い分子量を達成するのが難しくなる。更に水
性媒体の多量使用には、次の如き難点が認められ
る。例えば、反応装置の大型化あるいは共重合体
分離回収など作業操作面の不利があげられる。
次に、本発明においては、7Kg/cm2以上の共重
合反応圧力を採用することが好適である。共重合
反応圧力が低すぎる場合には、共重合反応速度を
実用上満足し得る高さに維持することができず、
高分子量の共重合体の形成にも難点が認められ
る。又、共重合反応圧力が低すぎると、生成共重
合体のイオン交換容量が極端に高くなり、含水量
増大などによる機械的強度、イオン交換性能の低
下傾向が増大することになる。
尚、共重合反応圧力は、工業的実施における反応
装置上又は作業操作上などを考慮して、50Kg/cm2
以下から選定されるのが望ましい。かゝる範囲よ
りも高い共重合反応圧力の採用は可能であるが、
本発明の目的を比例的に向上せしめ得るものでは
ない。従つて、本発明においては、共重合反応圧
力を7〜50Kg/cm2、好ましくは9〜30Kg/cm2の範
囲から選定するのが最適である。
本発明の共重合反応に際しては、前記反応条件
の他の条件や操作は、特に限定されることなく広
い範囲にわたつて採用され得る。例えば、共重合
反応温度は、重合開始源の種類や反応モル比など
により最適値が選定され得るが、通常は余りに高
温度や低温度は工業的実施に対して不利となるの
で、20〜90℃、好ましくは30〜80℃程度から選定
される。
而して、本発明において重合開始源としては、
前記の好適な反応温度において高い活性を示すも
のを選定するのが望ましい。例えば、室温以下で
も高活性の電離性放射線を採用することもできる
が、通常はアゾ化合物やパーオキシ化合物を採用
する方が工業的実施に対して有利である。本発明
で好適に採用される重合開始源は、前記共重合反
応圧力下に20〜90℃程度で高活性を示すジコハク
酸パーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、
ラウロイルパーオキサイド、ジペンタフルオロプ
ロピオニルパーオキサイド等のジアシルパーオキ
サイド、2・2′−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)塩酸塩、4・4′−アゾビス(4−シアノワレ
リアン酸)、アゾビスイソブチロニトリル等のア
ゾ化合物、t−ブチルパーオキシイソブチレー
ト、t−ブチルパーオキシピバレート等のパーオ
キシエステル類、ジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシ
ジカーボネート等のパーオキシジカーボネート、
ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド
等のハイドロパーオキサイド類、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物及びそ
れらのレドツクス系等である。
本発明においては、重合開始剤濃度は、全単量
体に対して0.0001〜3重量%、好ましくは0.001
〜2重量%程度である。開始剤濃度を下げること
によつて、生成共重合体の分子量を高めることが
可能になり、高イオン交換容量を保持することが
困難である。開始剤濃度を余りに高くすると、分
子量の低下傾向が増し、高イオン交換容量で高分
子量の共重合体の生成に対して不利となる。
その他通常の水性媒体重合において用いられる
界面活性剤、分散剤、緩衝剤、分子量調整剤等を
添加することもできる。又、フツ素化オレフイン
化合物と特定官能性単量体の共重合反応を阻害し
ないもので、連鎖移動の少ないものであれば、例
えばフロン系溶媒として知られている弗素化系又
は弗素化塩素化系飽和炭化水素等の不活性有機溶
媒を添加することもできる。
而して、本発明においては、生成共重合体濃度
を40重量%以下、好ましくは30重量%以下に制御
して実施するのが好適である。余りに高濃度にす
ると、撹拌負荷の増大、除熱困難、弗素化オレフ
インモノマーの拡散不充分などの難点が認められ
る。
以上の如くして水性媒体中での乳化重合により
得られるラテツクスは、前記の如く特定溶剤を加
えて未反応液状モノマーを抽出分離する。尚、四
弗化エチレンの如きガス状モノマーの未反応物
は、パージ法などにより容易に分離回収され得
る。次いで、未反応モノマーが分離回収されたラ
テツクスに塩酸あるいは硫酸等の酸を添加しポリ
マーを凝集させる。その他塩析、あるいは凍結凝
集、機械的凝集等の周知乃至公知の凝集手段が取
り得る。凝集したポリマーを充分水洗し、次いで
メタノール、アセトン等の水溶性有機溶剤を用い
て水を置換し、更にトリクロロトリフルオロエタ
ンで洗浄する。ポリマーを風乾した後、ポリマー
100重量に対し100ml以上好ましくは400〜600mlの
メタノールを加え、更に好ましくはこれに硫酸を
添加し撹拌しつつ20℃以上で1〜50時間処理す
る。次いでポリマーとメタノールを分離し、硫酸
を添加した場合はこれを除くためにメタノールで
洗浄を行なつた後、減圧下に40〜80℃で乾燥させ
てポリマーを得る。
本発明によれば、高イオン交換容量及び高分子
量を有し、且つ加熱熔融による成形性に優れたイ
オン交換基含有フツ素化重合体が円滑有利に得ら
れる。例えば、水性媒体中での共重合上りのフツ
素化重合体は、−COOR1含有の官能性単量体を使
用した場合でも、TQが300℃を超えているが、メ
タノールなどで加熱接触処理することにより、T
Qを220℃程度に下げることが可能である。TQ
300℃以上のフツ素化重合体では、加熱熔融成形
が著しく困難であり、フイルム、シート状などに
成形できないが、本発明によるフツ素化重合体は
押出成形などによつてもフイルム、シート状など
に容易に成形することができる。
本発明の好適な実施態様で得られるフツ素化重
合体は、適宜手段にて製膜され得る。例えば、必
要により官能基を加水分解でカルボン酸基に転換
するが、かゝる加水分解処理は製膜前でも製膜後
でも可能である。通常は製膜後に加水分解処理す
る方が望ましい。製膜手段には種々のものが採用
可能であり、例えば加熱熔融成形、ラテツクス成
形、適当な溶液に溶解させての注形成形など公知
乃至周知の方法を適宜採用し得る。
本発明における生成フツ素化重合体からのイオ
ン交換膜は、種々の優れた性能を有するために、
各種分野、目的、用途などに広範囲に採用され得
る。例えば、拡散透析、電解還元、燃料電池の隔
膜などとして、特に耐蝕性が要求される分野で好
適に使用される。なかでも、アルカリ電解用の陽
イオン選択性隔膜として使う場合には、従来のイ
オン交換膜では得られなかつた高い性能を発揮し
得るものである。例えば、本発明のフツ素化重合
体からの陽イオン交換樹脂膜にて、陽極と陰極と
を区画して陽極室と陰極室とを構成し、陽極室に
塩化アルカリ水溶液を供給して電解し、陰極室か
ら水酸化アルカリを得る所謂二室型槽の場合で
も、2規定以上の濃度の塩化ナトリウム水溶液を
原料として5〜20A/dm2の電流密度で電解する
ことにより、40%以上の高濃度の水酸化ナトリウ
ムが90%以上の高電流効率で長期にわたつて安定
して製造できる。更に、4.5ボルト以下の低い槽
電圧での電解が可能である。
次に、本発明の実施例について、更に具体的に
説明するが、かゝる説明によつて本発明が限定さ
れるものでないことは勿論である。
実施例 1 0.2の耐圧反応容器に水を100g、
C8F17COONH4を0.2g、Na2HPO4・12H2Oを0.5
g、NaH2PO4・2H2Oを0.3g、(NH42S2O8
0.026g仕込み、次いでCF2=CFO
(CF23COOCH3を20g仕込んだ。液体窒素で充
分脱気した後55℃に昇温し四弗化エチレンを10.4
Kg/cm2迄導入し反応を開始させた。反応中に四弗
化エチレンを系内に導入し、圧力を10.4Kg/cm2
保持した。3.3時間後に未反応の四弗化エチレン
をパージして反応を終了させた。CF2=CFO
(CF23COOCH3の組成が20モル%であるポリマ
ーを15.5g含有するラテツクスが得られた。CF2
=CFO(CF23COOCH3のポリマー中への転化率
は33.6%である。ラテツクスは未反応のCF2
CFO(CF23COOCH3を含んでいるが、ラテツク
ス中のポリマー粒子に含浸されておりラテツクス
は均一層となつている。次に該ラテツクスの100
重量部に対し30重量部のトリクロロトリフルオロ
エタンを加え、分液ロートに移し10分間振とうし
た。次いで30分間放置した後、下層のトリクロロ
トリフルオロエタン層を分離し、水層に再び同量
のトリクロロトリフルオロエタンを加え抽出を繰
り返した。抽出を6回以上繰り返すとトリクロロ
トリフルオロエタン層及び水層ともガスクロマト
グラフイーでCF2=CFO(CF23COOCH3は検出
されず定量的に抽出されることがわかつた。トリ
クロロトリフルオロエタンの各抽出層を集め蒸留
によりCF2=CFO(CF23COOCH3を11.1g回収
した。
実施例 2 0.2の耐圧反応容器に水を100g、
C8F17COONH4を0.2g、Na2HPO4・12H2Oを0.5
g、NaH2PO4・2H2Oを0.3g、(NH42S2O8
0.026g仕込み、次いでCF2=CFOCF2CF
(CF3)O(CF22SO2Fを25g仕込んだ。液体窒
素で充分脱気した後55℃に昇温し四弗化エチレン
を14.0Kg/cm2迄導入し反応を開始させた。反応中
に四弗化エチレンを系内に導入し、圧力を14.0
Kg/cm2に保持した。4時間後にCF2
CFOCF2CF(CF3)O(CF22SO2Fの組成が15
モル%であるポリマーを16.8g含有するラテツク
スが得られた。該ラテツクス100重量部にテトラ
クロロジフルオロエタン30重量部を加え実施例1
と同様の抽出条件で未反応のCF2=CFOCF2CF
(CF3)O(CF2)SO2Fを回収した。抽出操作を
6回以上繰り返すことにより、ラテツクス水層及
びテトラクロロジフルオロエタン層ともガスクロ
マトグラフイーでCF2=CFOCF2CF(CF3)O
(CF22SO2Fは検出されず、定量的に抽出される
ことがわかつた。テトラクロロジフルオロエタン
の各抽出層を集め蒸留によりCF2=CFOCF2CF
(CF3)O(CF22SO2Fを14.7g回収した。
比較例 1 抽出溶剤をヘキサン及び四塩化炭素とし実施例
1と同様の操作を行なつた。ヘキサンを用いた場
合、抽出操作1回目でラテツクスが破壊した。四
塩化炭素を用いた場合は抽出操作1回目でラテツ
クスは高度に白濁し抽出操作2回目でラテツクス
が破壊した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 常温で液状の弗素化モノマーを乳化重合して
    得られるラテツクスから未反応の前記液状の弗素
    化モノマーを回収するに当り、前記ラテツクスを
    弗素化塩素化飽和炭化水素溶剤と接触せしめ、前
    記溶剤により前記未反応モノマーを抽出回収する
    ことを特徴とする弗素化モノマーの回収方法。 2 常温で液状の弗素化モノマーがカルボン酸基
    もしくはカルボン酸基に転換しうる官能基を有す
    る重合能ある弗素化官能性単量体である特許請求
    の範囲第1項記載の回収方法。 3 弗素化官能性単量体が一般式 CF2=CX−(OCF2CFY)l−(O)n−(CFY′)o−A
    (但し、式中のlは0〜3、mは0〜1、nは0
    〜12の整数であり、Xはフツ素原子又は−CF3
    あり、Y、Y′はフツ素原子又は炭素数1〜10個
    のパーフルオロアルキル基であり、Aは−CN、−
    COF、−COOH、−COOR1、−COOM又は−
    CONR2R3であり、R1は炭素数1〜10個のアルキ
    ル基、R2、R3は水素原子又はR1であり、Mはア
    ルカリ金属又は第四級アンモニウム基である)で
    表わされるフルオロビニル化合物である特許請求
    の範囲第2項記載の回収方法。 4 弗素化官能性単量体が一般式 (但し、式中のpは0〜1、gは0〜1、rは0
    〜8の整数であり、Bは−COORであり、Rは低
    級アルキル基である)で表わされるフルオロビニ
    ル化合物である特許請求の範囲第2項又は第3項
    記載の回収方法。 5 乳化重合系が常温で液状の弗素化モノマーと
    常温でガス状の弗素化したエチレン系不飽和単量
    体との共重合系である特許請求の範囲第1項又は
    第2項記載の回収方法。 6 弗素化したエチレン系不飽和単量体が一般式
    CF2=CZZ′(但し、Z、Z′はフツ素原子、水素原
    子、塩素原子、又は−CF3である)で表わされる
    フツ素化オレフイン化合物である特許請求の範囲
    第5項記載の回収方法。
JP13424979A 1979-10-19 1979-10-19 Recovery of fluorine-containing monomer Granted JPS5659810A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13424979A JPS5659810A (en) 1979-10-19 1979-10-19 Recovery of fluorine-containing monomer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13424979A JPS5659810A (en) 1979-10-19 1979-10-19 Recovery of fluorine-containing monomer

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5659810A JPS5659810A (en) 1981-05-23
JPS6256886B2 true JPS6256886B2 (ja) 1987-11-27

Family

ID=15123874

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13424979A Granted JPS5659810A (en) 1979-10-19 1979-10-19 Recovery of fluorine-containing monomer

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5659810A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3307663B2 (ja) * 1990-10-30 2002-07-24 大日本インキ化学工業株式会社 ゲル化微粒子状フッ素樹脂水性分散体及びその製造方法
JP2007153960A (ja) * 2005-12-01 2007-06-21 Yunimatekku Kk 含フッ素共重合体およびその薄膜形成体
JP5332617B2 (ja) 2006-12-08 2013-11-06 ダイキン工業株式会社 フルオロモノマーの回収方法
JP4720734B2 (ja) * 2006-12-08 2011-07-13 ダイキン工業株式会社 フルオロモノマーの回収方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5659810A (en) 1981-05-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4116888A (en) Process for producing fluorinated copolymer having ion-exchange groups
US4138373A (en) Process for producing fluorinated copolymer having ion-exchange groups
US4683040A (en) Process for electrolysis of sodium chloride
JPS63449B2 (ja)
US4178218A (en) Cation exchange membrane and use thereof in the electrolysis of sodium chloride
JPS6258370B2 (ja)
EP0030104B1 (en) Process for preparing organic dispersion of acid-type fluorinated polymer
JPS6144882B2 (ja)
JPS60250009A (ja) スルホン酸型官能基を有するパ−フルオロカ−ボン重合体の製造方法
US4298699A (en) Process for producing fluorinated polymer having ion-exchange groups
JP3525462B2 (ja) フッ素化モノマーの回収方法
JPS6256886B2 (ja)
JP3804197B2 (ja) フッ素化モノマーの回収方法
JP3356474B2 (ja) スルホン酸型官能基を有するパーフルオロカーボン重合体の製造方法
JP2780590B2 (ja) スルホン酸型官能基を有するパーフルオロカーボン重合体の製造方法
JPS6131724B2 (ja)
JP3280727B2 (ja) パーフルオロカーボン重合体の製造方法
JPS62288614A (ja) スルホン酸型官能基を有するパ−フルオロカ−ボン重合体の製法
JP4253928B2 (ja) フルオロカーボンポリマー粒子の製造方法
EP0033354B1 (en) Process for producing fluorinated polymer ion-exchange membranes
JPS6256901B2 (ja)
JPS6152843B2 (ja)
JPH0689074B2 (ja) スルホン酸型官能基を有するパ−フルオロカ−ボン重合体の製造法
JPH06199959A (ja) スルホン酸型官能基を有するパーフルオロカーボン重合体の製造法
JPS6139962B2 (ja)