JP4720734B2 - フルオロモノマーの回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フルオロモノマーの回収方法に関する。
フルオロポリマーは、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合等の方法で製造されているが、乳化重合は、重合槽の容積効率が高く、重合中の除熱や撹拌時のトルクが低い等の点で有利である。
乳化重合において、重合反応で消費されなかった未反応モノマーは、経済性等の観点から回収して再利用することが好ましい。上記未反応モノマーのうち、テトラフルオロエチレン〔TFE〕のような常温で気体のモノマーは、重合後にガスとして容易に分離、回収することができる。一方、常温で液体である未反応のモノマーは、乳化重合後の水性分散体から分離、回収することが容易ではない。
常温で液体である未反応モノマーを回収する方法としては、弗素化塩素化飽和炭化水素(CFC)を抽出溶媒として使用し、フッ素化モノマーを乳化重合して得られるラテックスから未反応モノマーを回収する方法(例えば、特許文献1参照。)、CFClCFCFHCl、CFCFCHCl、ハイドロフルオロカーボン、フルオロカーボン等のフッ素系溶剤を抽出溶媒として使用する方法(例えば、特許文献2参照。)、ハイドロフルオロエーテル化合物を抽出溶媒として使用する方法(例えば、特許文献3参照。)が知られている。
しかし、抽出溶媒を使用して未反応モノマーを分離すると、溶媒抽出後の水性分散体に抽出溶媒が残存し、それによって工程上の不具合が発生するという問題がある。このような問題を避けるために、水性分散体に残存する抽出溶媒を気化させて除去する必要がある(例えば、特許文献4参照。)。また、未反応モノマーを再利用するためには、抽出溶媒中に溶解した未反応モノマーを分離することも必要である。このような経済的、時間的な負担を回避するため、抽出溶媒を使用せずに未反応モノマーを回収できることが好ましい。
また、−SOFのようなスルホン酸基に変換しうるスルホン酸前駆体官能基を有するフルオロモノマーを乳化重合して得られるフルオロポリマーは、燃料電池、化学センサー等の電解質膜材料としての用途が知られている。このようなフルオロポリマーは、乳化重合後にスルホン酸前駆体官能基の加水分解が進行するため、上記フルオロポリマーを用いた溶融成形時に加水分解により生じた不安定基が熱分解して着色する問題があった。
特開昭56−59810号公報 特開平7−118332号公報 特開平11−35624号公報 特開2000−344825号公報
本発明の目的は、上記現状に鑑み、抽出溶媒を使用することなく、乳化重合して得られるフルオロポリマー水性分散体から、未反応のフルオロモノマーを効率よく分離、回収し、かつ、−SOFのようなスルホン酸基に変換しうるスルホン酸前駆体官能基の加水分解を抑制する技術を提供することにある。
本発明は、スルホン酸基に変換しうるスルホン酸前駆体官能基を有するフルオロモノマーを乳化重合して得られるフルオロポリマー水性分散体から未反応の上記フルオロモノマーを回収する方法であって、上記フルオロポリマー水性分散体中のフルオロポリマーを凝析させる工程(1)、上記工程(1)で得られるフルオロポリマー水性分散体から、未反応のフルオロモノマーを気化させて回収する工程(2)、からなることを特徴とするフルオロモノマーの回収方法である。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明は、スルホン酸基に変換しうるスルホン酸前駆体官能基を有するフルオロモノマーを乳化重合して得られるフルオロポリマー水性分散体から未反応の上記フルオロモノマーを回収する方法である。
本発明の回収方法は、上記フルオロポリマー水性分散体中のフルオロポリマーを凝析させる工程(1)を含むことにより、スルホン酸前駆体官能基の加水分解を抑制することができ、従って、上記フルオロポリマーを用いた溶融成形時に加水分解により生じた不安定基が熱分解して着色したりすることがないので、電解質膜材料として好適に使用できるフルオロポリマーを得ることができる。
本発明の回収方法は、上記工程(1)で得られたフルオロポリマー水性分散体から、未反応の上記フルオロモノマーを気化させて回収する工程(2)を含むものであるので、従来のように抽出溶媒を使用することなくフルオロモノマーを回収することができる。
上記フルオロポリマー水性分散体は、フルオロモノマーを乳化重合して得られるものであり、上記フルオロモノマーは、スルホン酸基に変換しうるスルホン酸前駆体官能基を有するものである。
上記スルホン酸前駆体官能基は、加水分解反応によってスルホン酸基(−SOH)に変換しうるものである。上記スルホン酸前駆体官能基としては、−SOX(Xは、F、Cl、又は、−NRを表す。R及びRは、同一又は異なって、H、アルキル基若しくはスルホニル含有基を表す。)であることが好ましい。
上記−SOX基におけるXは、F又はClが好ましく、より好ましくは、Fである。
上記アルキル基としては特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基等の炭素数1〜4のアルキル基等が挙げられる。上記アルキル基は、ハロゲン原子により置換されていてもよい。
上記スルホニル含有基は、スルホニル基を有する含フッ素アルキル基であり、例えば、末端に置換基を有していてもよい含フッ素アルキルスルホニル基等が挙げられ、上記含フッ素アルキルスルホニル基としては、例えば、−SO (R は、含フッ素アルキレン基を表し、Zは、有機基を表す。)等が挙げられる。上記有機基としては、例えば、−SOF基が挙げられる。
上記スルホン酸前駆体官能基を有するフルオロモノマーは、下記一般式(I)
CF=CF−(A)−(CFCFY−O)−(CFY−SOX (I)
(式中、Yは、F、Cl又はパーフルオロアルキル基を表す。nは、0〜
1の整数を表し、Yは、F、Cl又はパーフルオロアルキル基を表す。mは、nが0のとき0〜5の整数を表し、nが1のとき1〜5の整数を表す。mが2〜5の整数であるとき、m個のYは、同一であってもよいし異なっていてもよい。Xは、F、Cl、又は−NRを表す。R及びRは、同一又は異なって、H、アルキル基若しくはスルホニル含有基を表す。Aは、−O−又は−CFO−を表し、lは0〜1の整数を表す。)で表されるフルオロビニル化合物であることが好ましい。
上記一般式(I)において、Yとしては、パーフルオロアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基であることがより好ましく、−CF基であることが更に好ましい。Yとしては、Fが好ましい。
上記フルオロビニル化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記フルオロポリマー水性分散体は、スルホン酸前駆体官能基を有するフルオロモノマーとエチレン性フルオロモノマーとを乳化重合して得られるものであることが好ましい。上記エチレン性フルオロモノマーは、スルホン酸前駆体官能基を有するフルオロモノマーと共重合可能なモノマーであれば特に制限されない。
上記エチレン性フルオロモノマーは、ビニル基を有するモノマーであって、上記ビニル基は、フッ素原子により水素原子の一部又は全部が置換されていてもよいものである。
上記エチレン性フルオロモノマーとしては、例えば、下記一般式(II)
CF=CF−R (II)
(式中、R は、F、Cl又は炭素数1〜9の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキル基を表す。)
で表されるエチレン性フルオロモノマー、下記一般式(III)
CHY=CFY (III)
(式中、YはH又はFを表し、YはH、F、Cl又は炭素数1〜9の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキル基を表す。)
で表される水素含有エチレン性フルオロモノマー等が挙げられる。
上記一般式(II)又は(III)で表されるエチレン性フルオロモノマーとしては、例えば、テトラフルオロエチレン〔TFE〕、ヘキサフルオロプロピレン〔HFP〕、クロロトリフルオロエチレン〔CTFE〕、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン〔VDF〕、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロイソブチレン及びパーフルオロブチルエチレン等が挙げられるが、TFE、VDF、CTFE、トリフルオロエチレン、フッ化ビニル、HFPであることが好ましく、TFE、CTFE、HFPがより好ましく、TFE、HFPが更に好ましく、TFEが特に好ましい。
上記エチレン性フルオロモノマーは、環構造を有するモノマーであってもよいし、環化重合性モノマーであってもよい。
上記環構造を有するモノマーとしては、パーフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)、パーフルオロ(1,3−ジオキソール)、パーフルオロ(2−メチレン−4−メチル−1,3−ジオキソラン)、2,2,4−トリフルオロ−5−トリフルオロメトキシ−1,3−ジオキソール等が挙げられる。
上記環化重合性モノマーとしては、パーフルオロ(3−ブテニルビニルエーテル)、パーフルオロ[(1−メチル−3−ブテニル)ビニルエーテル]、パーフルオロ(アリルビニルエーテル)、1,1’−[(ジフルオロメチレン)ビス(オキシ)][1,2,2−トリフルオロエテン]等が挙げられる。
上記エチレン性フルオロモノマーとしては、下記一般式(IV)
CF=CF−O−R (IV)
(式中、R は、炭素数1〜9のフルオロアルキル基又は炭素数1〜9のフルオロポリエーテル基を表す。)
で表されるパーフルオロビニルエーテル、下記一般式(V)
CHY=CF−O−R (V)
(式中、Yは、H又はFを表し、R は、炭素数1〜9のエーテル基を有していてもよい直鎖状又は分岐状のフルオロアルキル基を表す。)
で表される水素含有ビニルエーテル等が挙げられる。
上記エチレン性フルオロモノマーとしては、1種又は2種以上を用いることができる。
スルホン酸前駆体官能基を有するフルオロモノマーとエチレン性フルオロモノマーとを重合して得られるフルオロポリマーは、スルホン酸前駆体官能基を有するフルオロモノマーに由来する繰り返し単位が5〜50モル%、エチレン性フルオロモノマーに由来する繰り返し単位が50〜95モル%である共重合体であることが好ましい。
本明細書において、各単位の含有率は、全モノマー単位を100モル%とした値である。上記「全モノマー単位」は、上記フルオロポリマーの分子構造上、モノマーに由来する部分の全てである。上記各単位の含有率は、300℃における溶融NMR測定により得られる値である。
上記乳化重合は、従来公知の方法により行うことができ、その重合条件は、各モノマーの種類や量、所望の組成等に応じて適宜選択することができる。
上記乳化重合して得られるフルオロポリマー水性分散体は、生成ポリマーの凝集を防ぐために重合時等に緩衝液を添加することが一般的であることから、また、緩衝液を添加しない場合でも、特別な条件で乳化重合を行うものでない限りは、通常重合直後の液のpHは4を超える程度である。本発明の回収方法ではpHを調整する必要はなく、従って、回収の工程を最も簡便にできる点から、工程(1)で得られるフルオロポリマー水性分散体は、その液のpHが4を超えるものであることが好ましい。
本発明の回収方法は、上記乳化重合における重合反応で消費されなかった未反応の上記フルオロモノマーを、後述の工程(1)及び(2)からなる回収方法により回収するものである。
本発明の回収方法は、工程(1)において上記フルオロポリマー水性分散体中のフルオロポリマーを凝析させるものであるので、生成ポリマーに存在するスルホン酸前駆体官能基が加水分解して、スルホン酸基(−SOH)に変換することを抑制することができる。
上記フルオロポリマーを凝析させる方法としては、フルオロポリマー水性分散体を凍結させる方法、無機塩を添加する方法等が挙げられる。上記凍結は、0℃以下で上記フルオロポリマー水性分散体中の水を凍結させて、フルオロポリマーを凝析する方法である。上記無機塩としては特に制限されないが、例えば、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム等が挙げられる。
また、上記凝析させた後、洗浄、若しくは、洗浄・脱水してフルオロポリマー水性分散体の水性媒体の比率を下げてもよい。
本発明の回収方法は、工程(2)において、上記工程(1)で得られたフルオロポリマー水性分散体から、未反応の上記フルオロモノマーを気化させて回収する。上記気化させる方法としては、特に制限されず、加熱や減圧を適宜組み合わせて行うことができる。上記加熱に減圧を組み合わせると、加熱温度を低くすることができ、回収の効率を向上させることができる点で好ましい。
フルオロポリマー水性分散体の温度が上昇するほど、フルオロポリマーに存在するスルホン酸前駆体官能基は、加水分解して、スルホン酸基(−SOH)に変換する傾向が大きくなるが、本発明の回収方法は、工程(1)において上記フルオロポリマー水性分散体中のフルオロポリマーを凝析させており、フルオロポリマーのみかけの表面積を下げて加水分解から保護できるので、フルオロモノマーを気化させるために加熱しても加水分解を抑制することができる。
上記回収する方法としては、特に制限されず、上記フルオロモノマーの沸点以下に冷却して液化させ、回収する方法等が挙げられる。
本発明の回収方法は、燃料電池、化学センサー等の電解質膜材料の製造において好適に使用することができる。
本発明の回収方法は、上述の構成からなるので、乳化重合して得られるフルオロポリマー水性分散体からスルホン酸前駆体官能基を有するフルオロモノマーを分離、回収するにあたって、抽出溶媒を使用する必要がなく、更に、回収時や回収後においてスルホン酸前駆体官能基の加水分解を抑制することができる。
以下、実施例、比較例を示し、本発明を具体的に説明する。
なお、各実施例及び比較例において、各値の測定は以下の方法により行った。
(1)IRによる単位ポリマー質量中のSO 質量
各サンプルを270℃で20分間ヒートプレスして透明なフィルムを得た後、該フィルムについてフーリエ変換式赤外吸光分光法にてスルホン酸基に由来するピークを観測した。
上記測定の分析は、もはやスペクトルに実質的差異がみられなくなるまで充分にフッ素化した標準サンプルとの差スペクトルを取得し、スルホン酸基に帰属される波数での吸光度を読み取り、単位ポリマー質量中のSO 質量とした。
(2)フルオロポリマー中のスルホン酸前駆体官能基を有するフルオロモノマー単位の含有率
300℃における溶融NMR測定により行い、全モノマー単位を100モル%とした値(モル%)、及び、全モノマー単位に占める質量の割合(質量%)を示した。
(3)スルホン酸前駆体官能基を有するフルオロモノマーの回収率
次式による計算によって求めた。
フルオロモノマーの回収率(%)=[m/(a−c×w×p)]×100
a:式a=(m/w)×wにより求める値である。
m:フルオロモノマーの回収量(g)
:フルオロモノマーの供給量(g)
c:重合上がりの水性分散体中のフルオロポリマー含有量(質量%)/100
w:フルオロモノマーの回収に使用したフルオロポリマー水性分散体の質量(g)
:重合上がりのフルオロポリマー水性分散体の質量(g)
p:フルオロポリマー中のフルオロモノマー単位の含有率(質量%)/100
実施例1
容積6000mlのステンレス製攪拌式オートクレーブに、C15COONHの20%水溶液150gと純水2850gを仕込み、充分に真空、窒素置換を行った。オートクレーブを充分に真空にした後、テトラフルオロエチレン〔TFE〕ガスをゲージ圧力で0.2MPaまで導入し、50℃まで昇温した。その後、CF=CFOCFCFSOFを180g注入し、TFEガスを導入してゲージ圧力で0.7MPaまで昇圧した。引き続き1.5gの過硫酸アンモニウム[APS]を30gの純水に溶解した水溶液を注入して重合を開始した。
重合により消費されたTFEを補給するため、連続的にTFEを供給してオートクレーブの圧力を0.7MPaに保つようにした。さらに供給したTFEに対して、質量比で0.65倍に相当する量のCF=CFOCFCFSOFを連続的に供給して重合を継続した。
供給したTFEが780gになった時点で、オートクレーブの圧力を開放し、重合を停止した。その後室温まで冷却し、SOFを含むフルオロポリマーを約28質量%含有する、やや白濁したフルオロポリマー水性分散体4450gを得た。該フルオロポリマー水性分散体の液のpHは5.1であった。
フルオロポリマー水性分散体は未反応のCF=CFOCFCFSOFを含んでいるが、未反応のCF=CFOCFCFSOFは、フルオロポリマー水性分散体中のフルオロポリマー粒子に含有され、層分離をしていなかった。
続けて、合成直後の上記フルオロポリマー水性分散体450gを、冷凍庫に投入して凍結させてフルオロポリマーを凝析し、次いでこれを解凍させてスラリー化し、1Lガラスセパラブルフラスコに投入した。このときの液のpHは5.1であった。ここに水450gを加えて密閉し、PFAチューブを用いて、攪拌槽の気相部とメタノール/ドライアイスで冷却したトラップをつなぎ、また該トラップとダイアフラムポンプをつなぎ、減圧下にて55℃で2時間加熱した。トラップから12gの未反応CF=CFOCFCFSOFが得られた。
未反応のCF=CFOCFCFSOFを回収したのち、フルオロポリマーを水洗し、90℃で24時間乾燥し、更に120℃で12時間乾燥してフルオロポリマー120gを得た。
フルオロポリマーを、270℃、10MPaにおいて20分間ヒートプレスして、100μmの厚みを有する透明な膜を得た。
IR測定の結果、スルホン酸に由来するピークが観測され、それから算出される単位ポリマー重量中のSO 重量は40ppmであった。
また、300℃における溶融NMR測定の結果、上記フルオロポリマー中のCF=CFOCFCFSOF単位の含有率は19モル%であった。
フルオロモノマーの回収率は63%であった。
本発明の回収方法は、燃料電池、化学センサー等の電解質膜材料の製造において好適に使用することができる。
フルオロポリマー水性分散体の入った攪拌槽とトラップとをつなぎ、フルオロモノマーを回収する方式の模式図である。
符号の説明
1 攪拌槽
2 トラップ
3 ダイアフラムポンプ
4 バルブ
5 メタノール/ドライアイス
6 排気管

Claims (4)

  1. スルホン酸基に変換しうるスルホン酸前駆体官能基を有するフルオロモノマーを乳化重合して得られるフルオロポリマー水性分散体から未反応の前記フルオロモノマーを回収する方法であって、
    前記フルオロポリマー水性分散体中のフルオロポリマーを凝析させる工程(1)、
    前記工程(1)で得られるフルオロポリマー水性分散体から、未反応のフルオロモノマーを気化させて回収する工程(2)、
    からなることを特徴とするフルオロモノマーの回収方法。
  2. スルホン酸前駆体官能基を有するフルオロモノマーは、下記一般式(I)
    CF=CF−(A)−(CFCFY−O)−(CFY−SOX (I)
    (式中、Yは、F、Cl又はパーフルオロアルキル基を表す。nは、0〜1の整数を表し、Yは、F、Cl又はパーフルオロアルキル基を表す。mは、nが0のとき0〜5の整数を表し、nが1のとき1〜5の整数を表す。mが2〜5の整数であるとき、m個のYは、同一であってもよいし異なっていてもよい。Xは、F、Cl、又は−NRを表す。R及びRは、同一又は異なって、H、アルキル基若しくはスルホニル含有基を表す。Aは、−O−又は−CFO−を表し、lは0〜1の整数を表す。)
    で表されるフルオロビニル化合物である請求項1記載の回収方法。
  3. フルオロポリマー水性分散体は、スルホン酸前駆体官能基を有するフルオロモノマーと、エチレン性フルオロモノマーとを乳化重合して得られるものである請求項1又は2記載の回収方法。
  4. 工程(1)で得られるフルオロポリマー水性分散体は、その液のpHが4を超えるものである請求項1、2又は3は記載の回収方法。
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