JPS6255599B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は絶縁モジユールを利用する型式の電気
炉に関する。特に、本発明は、炉屋根に装着さ
れ、炉の電熱エレメントを支持する装置を有する
絶縁モジユールに関する。

米国特許第3500444号には、軽量セラミツクフ
アイバー絶縁体が開示されている。省エネルギー
の利点から、このようなセラミツクフアイバー絶
縁体は、炉の内張り用のより密な耐火レンガの代
りにしばしば使用される。該絶縁体の応用の多く
は油又はガス燃焼炉用である。しかしながらこの
ような絶縁体は米国特許第3500444号及び米国特
許第3870861号に示されるように電熱エレメント
と一諸に使用される。これらの特許では、電熱コ
イルはセラミツクフアイバーの中に埋め込まれ
る。

炉に使用するための好ましい形態の電熱エレメ
ントは棒状屈曲型の加熱エレメントとして知られ
ているものである。このような加熱エレメントは
電気を導きそれによつて加熱するのに適した単一
の実質上堅い棒で形成される。屈曲エレメントを
形成するために、棒は加熱エレメントの連続する
平行パスになるように成形棒のまわりに曲げられ
る。このような棒状屈曲加熱エレメントは第４図
の４２で示されている。棒状屈曲エレメントの連
続パスの形を形成する特に好ましい方法が指名さ
れているけれども、エレメントは多数の他の方法
のうちの任意の方法によつて形成されてもよい。

炉壁のみならず屋根を絶縁するセラミツクフア
イバー絶縁モジユールの使用増加のために、セラ
ミツクフアイバーの炉屋根の下に棒状屈曲エレメ
ントを支持するための適当な装置を提供すること
が要求されて来ている。本発明の一つの目的はこ
のような加熱エレメント支持体、特に構造が簡単
でありしかも実に持ちのよい支持体を提供するに
ある。本発明の他の目的は、棒状屈曲加熱エレメ
ントの迅速な着脱を可能にし、その結果加熱エレ
メントを炉を損傷することなく必要な時にたやす
く交換することのできる加熱エレメント支持体を
提供するにある。

ここで述べる本発明の好ましい実施例では、絶
縁モジユールは絶縁体及び複数の支持棒を包含す
る。各支持棒の一端は絶縁体に埋込まれて固定さ
れ、各支持棒の他端は絶縁体の表面から外方に延
在する。エレメント支持用キーパーは各支持棒の
露出端近くの横枢軸に関し回転可能である。各キ
ーパーは横枢軸から反対方向に延在するフインガ
ーを包含する。キーパーの一つの位置では、フイ
ンガーは支持棒と略平行に延在し、加熱エレメン
トを絶縁モジユールに対して出入りさせることが
できる。キーパーの第二の位置では、フインガー
は棒状屈曲加熱エレメントの連続パスの間で支持
棒に対して横向きに延在し、これによつて絶縁体
の下方で加熱エレメントに係合してこれを支え
る。

本発明によれば、もう１つの感点では、キーパ
ーは支持棒を通して延在するピンからなる。ピン
の端部は支持フインガーを形成するために反対方
向に直角をなしている。

本発明の他の感点によれば、支持棒は、支持棒
の埋め込み端に固着された横ピンによつて絶縁体
に固定される。

キーパーを垂直位置に置き、加熱エレメントを
支持棒に沿つてキーパーより上方の位置に持ち上
げ、次にキーパーを水平位置に回転させることに
よつて、棒状屈曲加熱エレメントをキーパーで支
持することができる。次に加熱エレメントはキー
パーのフインガー上に載せられる。

本発明の前述の及び他の目的、感点及び利点
は、本発明の好ましい実施例についての次の詳細
な記述から添附図面を一諸に考慮することにより
明らかにされるだろう。図面において異つた図を
通して同一の参照記号は同一の部品を指示する。
図面は必ずしも縮尺ではなく、代りに発明の原理
に重点を置いている。

第１図において、セラミツクフアイバー絶縁体
１４から成る絶縁モジユールの断面図を示し、該
絶縁体は１６で全般的に指示したエレメント支持
体を絶縁体１４の内部に埋め込んだ状態を示すた
めに図面では断面にされている。支持体１６は垂
直支持棒１８を包含し、その一端は絶縁体１４内
に配置され、その中に確実に保持されている。絶
縁体内の支持棒１８の固定は該支持棒の埋め込み
端に溶接された横ピン２０によつて高められる。

棒１８の露出端において、エレメント支持用キ
ーパー２２は棒に枢軸的に装着される。キーパー
２２は支持棒の穴２６を通して横枢軸軸線に沿つ
て延在する中央枢軸部２４を包含するピンであ
る。ピンの端部２８，３０は中央の枢軸部に関し
曲げられている。曲げられた両端部は横枢軸軸線
から反対方向に延在するフインガーを形成する。
各支持体の二つのフインガーは枢軸部２４と一諸
に共通平面内にある。

キーパー２２及び支持棒１８の組立体を形成す
る１つの方法では、最初にキーパーピンを加熱
し、一端を曲げて一方のフインガー２８を形成す
る。次に真直ぐな端を穴２６に挿入し、加熱し、
曲げて他のフインガー３０を形成する。

絶縁体は好ましくは米国特許第3500444号に開
示された形式のものである。該特許に開示されて
いるように、セラミツクフアイバーを液体バイン
ダーと混合してスラリーにする。液体が例えば吸
引によつてモールドから抜かれると、固い成形セ
ラミツクフアイバー体が残る。本発明によれば、
セラミツクフアイバーの鋳造工程の間に、数本の
支持体１６をさかさまにしてモールド内の適当な
高さにつるす。次にスラリーをモールド内に注入
し、スラリーは横ピン２０を持つ支持体の端部を
包回する。次に液体をスラリーから抜き取ると支
持体はセラミツクフアイバー体の中に埋め込まれ
て残る。

第２図および第３図はキーパーが第一の垂直位
置（第２図）に又第二の水平位置（第３図）にあ
るエレメント支持体を示す。キーパーは中央枢軸
部２４のまわりに自由に回転することができる
が、以下で論議するように、加熱エレメントがフ
インガー２８，３０に載せられるとき係合した加
熱エレメントの重量がキーパーを第３図の第二の
位置に保持する。

第４図に示すように、絶縁体１４は矩形の下面
３２を持つ。図示されてはいないが、炉の屋根を
完成するため、絶縁体は他の絶縁体とさねはぎつ
ぎ又はシツプラツプの仕方で嵌り合うように形作
られるのが良い。

複数のエレメント支持体１６（この場合９本）
は絶縁体の下面３２から下方に延在する。棒状屈
曲加熱エレメント４２はそれぞれのキーパーのフ
インガー２８，３０に載る。棒状屈曲加熱エレメ
ント４２は４４，４６，５０のような固い電熱棒
の一連のの平行パス（pass）を包含する。パス
は４８，５２，５４のような曲り部で接続されて
いる。

棒状屈曲加熱エレメントを支持位置に移動させ
る順序を第５〜７図に示す。

第５図において、キーパーの各々にはフインガ
ー２８，３０が各支持棒１８と略平行な垂直位置
にある。加熱エレメント４２はエレメントの平行
パスを紙面に向けて支持体の下方の準備位置で示
されている。これらの図において、明瞭にするた
めに曲り部５４，５６，５８に隣接したエレメン
ト支持体３６，３８，４０だけが示されている。
別の支持体６０，６２もまたこれらの後方に、こ
れらの支持体に関し互い違いに見られるはずであ
る。

加熱エレメント４２を、対のパスが各支持棒を
またぐように上方に移動させる。それから加熱エ
レメントをキーパーの上方に保持して、キーパー
を第６図に示す水平位置へ回転させる。最後に、
加熱エレメントを下げて、加熱エレメントのそれ
ぞれのパスを各キーパーの反対方向に向いたフイ
ンガーに載る。

キーパーは加熱エレメントの重量によつてそれ
らの水平位置に保持される。第６，７図からわか
るように、もしいずれかのキーパーがその水平位
置から回転したとしたら、フインガー２８，３０
の一方は水平面から上方に移動する。しかしなが
らその場合、加熱エレメントを隣接したパスの重
量がそのフインガーを押し下げフインガーが上方
に移動するのを止める。かくして、どちらのフイ
ンガーも上方に回転するのを阻止されることによ
つて、加熱エレメントの重量はフインガーを水平
面内に保持する。

加熱エレメントがキーパーに載ると、支持棒１
８は、エレメントがフインガーからはずれるよう
な加熱エレメントの横方向の移動を妨げる。例え
ば、振動等によつて、加熱エレメント４２が第４
図の上部に向つて移動したとしたら、曲り部分５
２のようなエレメントの曲り部分は支持体４１の
支持棒のような隣接した支持棒によつて止められ
る。同様に、加熱エレメントが第４図において下
方に移動するならば、支持体３４，３６の支持棒
の如き支持棒が移動を妨げる。最後に、加熱エレ
メントの左方又は右方への移動に関し、フインガ
ー２８，３０が十分に長いので加熱エレメントが
フインガーの端からはずれる前に加熱エレメント
のパスが支持体上に係合する。

本発明の好ましい実施例の上記説明から、加熱
エレメントをここで開示した支持構造によつて確
実な方法で所定の位置に保持させることができる
ことは明らかである。さらに加熱エレメントは修
理や交換のためのように、取りはずしのために容
易に解放することができる。これは、最初に加熱
エレメントをキーパーのかなり上方に持ち上げ、
次にキーパーをそれらの垂直位置へ動かすことに
よつてなしうる。加熱エレメントはキーパーを通
過して下方に移動し、絶縁体にいかなる損傷も与
えることなく修理し又は取り替えることができ
る。

本発明を特に好ましい実施例に関して示し述べ
たけれども、形や詳細について各種の変形が特許
請求の範囲によつて表現された発明の精神及び範
囲から逸脱することなくなされることは、本技術
の熟達者によつて理解されるだろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は絶縁体に埋め込まれて示された加熱エ
レメント支持体の正面図である。第２図はキーパ
ーを垂直位置にしたエレメント支持体の斜視図で
ある。第３図はキーパーを水平位置にした第２図
の支持体の斜視図である。第４図は複数の支持体
が棒状屈曲加熱エレメントを支えている絶縁モジ
ユールの底面図である。第５図は加熱エレメント
を受け入れるために夫々のキーパーを垂直位置に
し、絶縁体内に埋め込まれた三つのエレメント支
持体の側面図である。第６図は加熱エレメントを
キーパーより上の上昇位置にし、キーパーを水平
位置に回転させた第５図の支持体および加熱エレ
メントの側面図である。第７図は加熱エレメント
をキーパーに載せた第６図と同様な側面図であ
る。 １４……セラミツクフアイバー絶縁体、１８…
…支持棒、２０……横ピン、２２……キーパー、
２４……中央枢軸部、２６……穴、２８……フイ
ンガー、３０……フインガー、４２……加熱エレ
メント。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 加熱エレメントを支持する装置を有する絶縁
   モジユールであつて、絶縁体と、一端が上記絶縁
   体に埋め込まれて固定され、他端が上記絶縁体の
   表面から外方に延在する複数の支持棒と、各支持
   棒により支えられ、関連した支持棒の延長端に関
   し第一の位置と第二の位置との間を移動可能なキ
   ーパーとからなり、キーパーの各々は、上記キー
   パーが第一の位置にあるとき上記支持棒と略平行
   で、上記キーパーが第二の位置にあるとき上記支
   持棒に対して横方向に互に反対方向に延在するフ
   インガーを有し、上記キーパーは、上記支持棒を
   横切る軸線に関し上記二つの位置の間を回転でき
   るように上記支持棒の横穴に設けられたピンから
   なり、上記フインガーは上記支持棒の両側で曲げ
   た上記ピンの端部分である、ことを特徴とする絶
   縁モジユール。 ２ 上記支持棒の埋め込み端に固着されていて上
   記支持体に及ぼす上記モジユールの把持を増大さ
   せる横ピンを包含することを特徴とする特許請求
   の範囲第１項に記載の絶縁モジユール。 ３ 上記絶縁体がセラミツクフアイバー絶縁体で
   あることを特徴とする特許請求の範囲第１項に記
   載の絶縁モジユール。 ４ 上記キーパーは、棒の両側の２つのフインガ
   ーからなり、かつ、第二の位置にあり、上記キー
   パーに支持された加熱エレメントは、各キーパー
   の前記対向するフインガーに載つて上記キーパー
   が回転するのを防止する部分を有することを特徴
   とする特許請求の範囲第１項に記載の絶縁モジユ
   ール。 ５ 上記キーパーは、棒の両側にあつて、前記エ
   レメントの２つの対応する部分の支持を行う上記
   第二の位置にあるときほぼ水平平面に配置された
   ２つのフインガーからなることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項に記載の絶縁モジユール。 ６ 複数の支持棒が外方に延在し、その各々が第
   一と第二の位置の間を上記支持棒に対して横方向
   の軸線に関し回転可能であるエレメント支持用キ
   ーパーを持ち、上記キーパーの各々には前記横軸
   線から反対方向に延び、キーパーが第一の位置に
   あるとき垂直平面内に横たわり、上記キーパーが
   第二の位置にあるときは水平平面内に横たわるフ
   インガーが形成されている、絶縁体を形成する工
   程と、 上記キーパーを第一の垂直位置に置く工程と、 加熱エレメントがキーパーと絶縁体の間の位置
   に達するまで上記加熱エレメントの部分が上記支
   持棒をまたいで加熱エレメントを上記絶縁体の方
   向に移動させる工程と、 キーパーをその第二の位置に置く工程と、 加熱エレメントをキーパーのフインガー上に載
   せる工程と を含む絶縁された屋根から加熱エレメントを支持
   する方法。