JPS624958Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 考案の技術分野 本考案はカセツト状バブルメモリをホルダ装
置に挿着してなるカセツト状磁気バブルメモリ
装置に関する。

(2) 技術の背景 磁気バブルメモリは情報蓄積・論理演算等の
情報処理機能に機械的要素を含まない固体素子
で構成され、動作消費電力が少なく不揮発性か
つ高密度であることから、近来端末機器及びマ
イクロ・コンピユータ等の記憶媒体などに広く
利用されるようになつた。そして、バブルチツ
プと回転磁界発生用コイルとバイアス磁界発生
用磁石及び外部磁界シールド用ケース等からな
るバブルメモリをカセツト状ケースに収容して
なるカセツト状バブルメモリが、バブル駆動用
回路とバブル書込み用回路及びバブル読取り回
路等を含んで構成された本体装置のカセツトホ
ルダに対し着脱自在に装着される方式が考案さ
れている。かかる方式は情報のみを手軽に持ち
運ぶことができ、しかも大容量の情報をコンパ
クトなカセツトケースに納めることができるた
め、データの発生現場において直接中央処理装
置への入力情報を作成することができ、情報処
理の効率化の面で一層の効果を有する。

(3) 従来技術と問題点 第１図は従来構成になるカセツト状バブルメ
モリとホルダ装置の斜視図、第２図はホルダ装
置の分解斜視図、第３図及び第４図はホルダ装
置にカセツト状バブルメモリを装着する際の動
作説明用側断面図である。

第１図において、バブルメモリチツプを内蔵
したカセツト状バブルメモリ１は後部上面に複
数個の接点面２を露呈させた電気端子３を装着
してあり、左右両側面にはＬ字形をしたコ字状
断面溝４が形成されている。

第１図及び第２図においてホルダ５は、プラ
スチツクをモールド形成してなるきよう体６
と、コネクタを含んで構成されたブラケツト８
と、プラスチツクをモールド形成してなる筒形
ケース９等にてなる。きよう体６は前面にメモ
リ装置１を挿入するための開口１０、及びメモ
リ装置エジエクト釦１１の頭部が突出する貫通
孔１２を有するとともに、メモリ装置１の側方
溝４に嵌合する１対（第１図に一方のみ示す）
の突起１３を有する。

第２図において１対の側板１４とコネクタ７
とをコ字形に結合してなるブラケツト８は、ケ
ース９をブラケツト８に係止するロツクレバー
１５が装着され、各側板１４の中心部にはケー
ス９の左右両側壁から外側に突出する１対（図
は一方が隠れて見えない）の突起１６が回動自
在に嵌合する透孔１７が設けられている。な
お、ロツクレバー１５は一端近傍に設けた丸孔
１８が一方の側板１４の突起１９と回動可能に
嵌合し、他端近傍が他方の側板１４に設けた長
方形の孔２０と摺動可能に挿通され、矢印Ａ方
向への揺動が可能にされている。一方、ねじり
コイルばね２１のコイル部を突起１９に嵌挿し
その両端が一方の側板１４及びレバー１５に係
合されているため、レバー１５の前記他端はホ
ルダ５の前方方向へ押し出す力が常時作用する
ようになる。なお、ねじりコイルばね２２はブ
ラケツト８にケース９を装着するとき、コイル
部をカセツト突起１６に嵌合させ、一端がケー
ス９の側壁前方に形成した切欠き２３に係合
し、他端がブラケツト側板１４に形成した突起
２４に係合するようになる。従つて、ブラケツ
ト８に装着されたときのケース９は前方開口が
やや上向き姿態に傾斜する。

第３図において、カセツト状バブルメモリ１
は溝４にきよう体突起１３が嵌合するようにし
てケース９に嵌挿し、該突起１３が溝４の折曲
部に突当るようになると、装置コネクタ３の各
接点面２は、ホルダブラケツト８のコネクタ７
に取着された複数個の電気端子２５に、形成し
た弾性接片２６とそれぞれ上下に対向する。

次いで、カセツト状バブルメモリ１のホルダ
５から突出する先端部を押下げると、カセツト
状バブルメモリ１及びケース９はケース突起１
６を回動軸として所定量だけ揺動し、第４図に
示す如く各接点面２が対向接片２６に接触す
る。その際、ロツクレバー１５の中央部の前方
突起２７（第２図）は、ケース９の前方下部に
設けたフランジ２８に押されて後方へ後退した
のち、ケースフランジ２８に設けた凹部２９と
対向するようになるとねじりばね２１（第２
図）の復元力により前方へ復帰し凹部２９に係
合し、ホルダ５へカセツト状バブルメモリ１の
装着が完了する。

なお、ホルダ５からカセツト状バブルメモリ
１を抜去するには、第１図に示したエジエクト
釦１１を押圧すると、該釦１１がロツクレバー
１５の揺動端部を後方へ押すようになるため、
凸部２７と凹部２９の係合が外れるとともに、
カセツト状バブルメモリ１を嵌挿したケース９
はねじりコイルばね２２の復元力によつて復帰
揺動し、第３図に示す状態になる。従つて、カ
セツト状バブルメモリ１は手によりホルダ５か
ら引出すことができる。

かかる構成のホルダ５にあつては、カセツト
状バブルメモリ１の装着完了寸前に接点面２と
接片２６とが接触を開始し、装着完了時には接
片２６の弾性力により該接触が所定の圧力で行
なわれるようになる。従つて、前記接触開始と
同時に接片２６及び接点面２を介してカセツト
状バブルメモリ１内に電気信号が流れ込むとと
もに、カセツト状バブルメモリ１をホルダ５か
ら抜去するときは抜去開始と同じ前記電気信号
が切断される。そのため、カセツト状バブルメ
モリ１の着脱に伴う電気ノイズが、カセツト状
バブルメモリ１に流れて該メモリ１に蓄積され
た情報が狂わされる等の障害要因になつてい
た。

(4) 考案の目的 本考案は上記欠点を除去したカセツト状磁気
バブルメモリ装置の提供にある。

(5) 考案の構成 上記の目的はバブルメモリデバイスを筐体内
に収容したカセツト状バブルメモリと該バブル
メモリが挿抜するホルダ装置とを少なくとも具
備し、前記バブルメモリをホルダ装置内に挿入
した際に該バブルメモリの接点とホルダ装置の
接点とが接触して前記バブルメモリデバイスの
電気制御が行われるカセツト状磁気バブルメモ
リ装置において、前記ホルダ装置内に前記バブ
ルメモリの挿抜動作に関連して揺動するシヤツ
タと該シヤツタの揺動によりスイツチ動作或い
は復旧が行われるホトインタラプタを設け、該
ホトインタラプタの動作復旧により、前記接点
の通電電流が該接点の接触後に通電され、且つ
前記接点の開離前に切断されるように制御され
ることを特徴としたカセツト状磁気バブルメモ
リ装置により達成される。

(6) 考案の実施例 以下、本考案の一実施例に係わる第５図〜第
７図を用いて本考案を説明する。ただし、前出
図と共通部分には同一符号を用い、それらの説
明は省略する。

第５図はロツクレバー１５にばね弾性を有す
る（例えばステンレス板にてなる）シヤツタ３
０の一端を溶接したシヤツタ付きロツクレバー
１５′の斜視図、第６図はきよう体６の底面内
側に固着したホトインタラプタ３３の斜視図で
ある。

第５図において、ロツクレバー１５の揺動側
端部近傍、即ち一方のブラケツト側板１４に設
けた長穴２０に嵌挿される端部近傍に一端を溶
接したシヤツタ３０の他端には、側方突出部を
下方へ直角曲げしてなる突片３１と先端部を上
方へＺ形曲げしてなる摺動片３２とが形成され
ている。

第６図において、ホトインタラプタ３３はコ
字形側断面形状の本体部３４と、発光素子３５
及び図示しない受光素子と、発光素子３５及び
受光素子に接続された複数本のリード端子３６
にてなる。そして、発光素子３５と受光素子と
は本体部３４の中央空間３７を挾んで正対して
いる。

第７図は第１図に示したホルダ５のロツクレ
バー１５に換えてシヤツタ付きロツクレバー１
５′を装着し、ロツクレバー１５′に対向するホ
トインタラプタ３３を装着してなるメモリ装置
ホルダにおいて、ケース９の動作に伴なうロツ
クレバー１５′の動きを順次示した側面図であ
る。

第７図ａにおいて、ロツクレバー１５′は第
２図に示したロツクレバー１５と同様に装着さ
れ、ホトインタラプタ３３はきよう体６内に装
着される。その際、ロツクレバー１５′の摺動
片３２はケース９の下面後方に接し、シヤツタ
突片３１はホトインタラプタ３３の光軸（発光
素子と受光素子の対向光軸）３８を遮断するよ
うになつている。そこで、ケース９に沿つてカ
セツト状バブルメモリ１を嵌挿し、該メモリ１
の先端部を下方に押圧すると、ケース９の前端
及び後端は突起１６（第２図）の中心３９を回
動中心として図中矢印Ｂ及びB′に示す如く揺動
し、該揺動の途中でケースフランジ２８の後端
面がレバー凸部２７の先端に接するようになる
ロツクレバー１５′の突片３１は、図中矢印Ｃ
で示すように揺上昇動する。

第７図ｂはケース９の揺動により突片３１が
最後方へ押された状態を示したものであり、該
揺動はケース凹部２９とレバー凸部２７とが正
対向するまで継続される。ただし、第７図ａに
示す状態から第７図ｂに示す状態までケース９
を揺動させる間、突片３１は光軸３８の遮断を
維持し、第７図ｂに示す状態において第３図に
示した接点面２と端子接片２６との接触はすで
に開始されている。

第７図ｃはケース９の揺動終了状態を示した
ものであり、レバー凸部２７がケース凸部２９
に嵌合することによりケース９はレバー１５を
介して係止され、接点面２と端子接片とは所定
圧力で接触するようになる。とともに、凸部２
７が凹部２９に嵌合するためレバー１５、即ち
突片３１は図の左方へ所定量だけ移動し、ホト
インタラプタ光軸３８は突片３１にて遮断され
ないようになる。

なお、ケース９の復元揺動は第１図に示した
ホルダ５と全く同じ操作、即ちイジエクト釦１
１を押すことによつて行なわれる。

即ち本考案にあつて、ホトインタラプタの光
軸が遮断されないときカセツト状バブルメモリ
１へ入力すべき信号がメモリ接続端子に送出さ
れる反面、前記光軸が遮断されているときには
前記信号が前記端子へ送出されないようになつ
ており、カセツト状バブルメモリ１内の回路と
ホルダ５側回路との接続が行なわれたのち該接
続部に信号電流が流れ、前記接続部が開離する
以前に前記信号電流が断たれるようになる。

(7) 考案の効果 以上説明した如く本考案によれば、カセツト
状バブルメモリとそのホルダとの回路接続部は
接続開始後（又は開離以前）に信号電流が流れ
（又は信号電流が断たれ）るため、該接続部の
接離に伴うノイズが発生しない。従つて、前記
ノイズによるバブルメモリ記憶情報の障害を無
くしたとともに、バブルメモリを装着して使用
されるカセツト状磁気バブルメモリ装置の信頼
性が向上した実用的効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来構成になるカセツト状磁気バブル
メモリ装置の斜視図、第２図はホルダの分解斜視
図、第３図及び第４図はホルダにカセツト状バブ
ルメモリを装着する際の動作説明用側断面図、第
５図〜第７図は本考案に係るカセツト状磁気バブ
ルメモリ装置を説明するための図で、第５図は本
考案の一実施例に係わるシヤツタ付きロツクレバ
ーの斜視図、第６図はシヤツタ付きロツクレバー
に対向配設されるホトインタラプタの斜視図、第
７図はホルダに装着された前記シヤツタ付きロツ
クレバーとホトインタラプタの相対関係及び該ホ
ルダに装着されたメモリ装置嵌挿ケースの揺動に
伴う該相対関係の変化を示す側面図である。 なお、図中において１はカセツト状バブルメモ
リ、５はホルダ、６はホルダきよう体、８はホル
ダブラケツト、９はホルダケース、１５はロツク
レバー、１５はシヤツタ付きロツクレバー、２７
はロツクレバー凸部、２９はケース凹部、３０は
シヤツタ、３１はシヤツタ突片、３２はシヤツタ
摺動片、３３はホトインタラプタを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バブルメモリデバイスを筐体内に収容したカセ
   ツト状バブルメモリと該バブルメモリが挿抜する
   ホルダ装置とを少なくとも具備し、前記バブルメ
   モリをホルダ装置内に挿入した際に該バブルメモ
   リの接点とホルダ装置の接点とが接触して前記バ
   ブルメモリデバイスの電気制御が行われるカセツ
   ト状磁気バブルメモリ装置において、前記ホルダ
   装置内に前記バブルメモリの挿抜動作に関連して
   揺動するシヤツタと該シヤツタの揺動によりスイ
   ツチ動作或いは復旧が行われるホトインタラプタ
   を設け、該ホトインタラプタの動作復旧により、
   前記接点の通電電流が該接点の接触後に通電さ
   れ、且つ前記接点の開離前に切断されるように制
   御されることを特徴としたカセツト状磁気バブル
   メモリ装置。