JP3189083B2 - カードコネクタのカード排出装置及びカードコネクタ - Google Patents

カードコネクタのカード排出装置及びカードコネクタ

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JP3189083B2
JP3189083B2 JP30752494A JP30752494A JP3189083B2 JP 3189083 B2 JP3189083 B2 JP 3189083B2 JP 30752494 A JP30752494 A JP 30752494A JP 30752494 A JP30752494 A JP 30752494A JP 3189083 B2 JP3189083 B2 JP 3189083B2
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  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カードコネクタのカー
ド排出装置及びカードコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、従来の光学的原理に基づくカメラ
のみならず、被写体を電磁気で記録し得るようにしたカ
メラが提案されている。電磁気応用カメラにおいて、被
写体を電磁気で記録する媒体には公知のICカードより
も小さいことが望まれる。また、カメラに限らず、一般
的な情報記録媒体として使用されるカードにおいてもそ
の小型化が推進されている。
【0003】このような状況下において、カードと電子
回路とを電気的に接続するデバイスとしてのカードコネ
クタにおいても、小型化されたカードに見合う小型薄型
のものが要求されており、カードコネクタの小型薄型化
によってカメラ等の小型携帯機器への搭載が可能にな
る。
【0004】他方、カードの自動排出機能を備えたカー
ドコネクタに採用されている従来のカード排出装置にお
いて、電力を駆動源とするものにはモータやソレノイド
といった部品、即ち、体積が比較的大きくて嵩張りやす
く、しかも、発錆や焼き付きを伴うおそれのある機械的
摺動部を備えた部品を動力源として用いていた。
【0005】ところで、上述したカードコネクタにおい
て、カードの面電極とコネクタ側に備わっている電極接
点との接触信頼性を高めておくことは、カードコネクタ
の性能を高める上で不可欠であり、従来よりそのための
種々の試みがなされている。電極接点に金メッキ等の処
理を施すことは汎用的に行われている対策の1つであ
る。また、カードが、面電極を含むカードの表面全体が
コネクタ側の電極接点と擦れ合いながらコネクタに挿入
されるようにしたカードコネクタでは、カードの面電極
と電極接点との擦れ合いによりそれらをクリーニングす
る作用が発揮されるとされている。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかしながら、上述した
ような小型化薄型化が要求されるカードコネクタに、モ
ータやソレノイドといった嵩張る部品を用いるとその要
求を達成しにくくなる。また、発錆や焼き付きを伴うお
それのある部品を用いることはカメラ等の精密携帯機器
にとって好ましくない。
【0007】他方、上述したクリーニング作用を発揮す
るカードコネクタにおいては、コネクタ側の電極接点が
カードの面電極以外の表面をも擦ってその表面に擦れ跡
を付けたり、電極接点が早期に磨耗したりするといった
問題がある。
【0008】本発明は以上の事情や問題に鑑みてなされ
たものである。
【0009】本発明の目的は、駆動源としてモータやソ
レノイド等の嵩張る部品や機械的摺動部を持つ部品を用
いず、その代わりに形状記憶合金を利用することによっ
て、小型化軽量化を達成しやすくて価格を安く抑えられ
るカードコネクタのカード排出装置を提供することであ
る。
【0010】本発明の他の目的は、駆動源として形状記
憶合金を利用したカード排出装置を備えるカードコネク
タにおいて、カードの面電極とコネクタ側の電極接点と
の擦れ合いによるクリーニング作用が、カードの挿入時
と引抜き時の両方において必要箇所で最小限度に行われ
るカードコネクタを提供することである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】請求項1に係る発明に
よるカードコネクタのカード排出装置は、カードの面電
極に接触する電極接点が配備されたベースと、このベー
スに所定範囲内で前後方向に移動自在に取り付けられか
つ開閉方向に揺動自在に取り付けられたカバーと、この
カバーに具備されたカード挿抜口及び挿入されたカード
の保持機構と、カバーを常時後方に付勢するためのカバ
ー押出し機構と、カバーを常時開方向に付勢するための
カバー開動機構と、カバーを上記押出し機構による付勢
に抗して前位置に保持するための第1ロック機構と、カ
バーを前位置でのみロックして閉姿勢に保持し後位置で
はロック状態を解除する第2ロック機構と、を備えるカ
ードコネクタにおいて、第1ロック機構が、カバーとベ
ースとに振り分けて設けられた係合部及びこの係合部に
対し係脱方向に変位可能な可動係止体と、可動係止体を
係合方向に常時付勢する弾性体と、通電状態と非通電状
態との切換えに伴う温度変化により長さを変える形状記
憶合金で作られていてその長さの変化によって上記可動
係止体を弾性体による付勢に抗して上記係合部からの離
脱方向に変位させる伸縮部材と、を備えるというもので
ある。
【0012】請求項1に係る発明に用いる伸縮部材は、
ワイヤのような可撓性の線材であっても、ロッド或いは
ピンのような可撓性を持たない(曲がらない)部材であ
ってもよい。ワイヤのような線材を用いる場合には請求
項2、請求項3、請求項4のような構成を採用すること
が可能であり、ロッドのような可撓性を持たない部材を
用いる場合には、伸縮部材を通電に伴う発熱によってそ
の長さを長くする形状記憶合金で作り、そのような伸縮
部材で係合部に係合している可動係止体を突いてロック
を解除させるように構成することも可能である。
【0013】請求項2に係る発明によるカードコネクタ
のカード排出装置は、請求項1に記載したものにおい
て、伸縮部材が、通電に伴う発熱によって長さを短くす
る形状記憶合金で作られたワイヤでなり、このワイヤ
は、その一端部がベースに固定されていると共に他端部
が可動係止体に連結されているというものである。
【0014】請求項3に係る発明によるカードコネクタ
のカード排出装置は、請求項2に記載したものにおい
て、可動係止体は、中間部がベースに回転自在に軸支さ
れかつ一端部と他端部とに係合爪と連結部とが各別に具
備されてなり、係合部がカバーに凹入段付状に設けられ
て上記係合爪に対応され、形状記憶合金で作られたワイ
ヤの一箇所がベースに固定され、他の箇所が可動係止体
の上記連結部に連結されているというものである。
【0015】請求項4に係る発明によるカードコネクタ
のカード排出装置は、請求項3に記載したものにおい
て、ワイヤがU字状に折り曲げられてその両端部がベー
スに固定され、U字状の折曲部が可動係止体の連結部に
連結されていると共に、このワイヤが、カバーの側面に
沿って配備され、ワイヤのベースに固定された上記両端
部に、給電用線材が電気的に接続されている。
【0016】請求項5に係る発明によるカードコネクタ
のカード排出装置は、カードの面電極に接触する電極接
点が配備されたベースと、このベースに所定範囲内で前
後方向に移動自在に取り付けられかつ開閉方向に揺動自
在に取り付けられたカバーと、このカバーに具備された
カード挿抜口及び挿入されたカードの保持機構と、カバ
ーを常時後方に付勢するためのカバー押出し機構と、カ
バーを常時開方向に付勢するためのカバー開動機構と、
カバーを上記押出し機構による付勢に抗して前位置に保
持するための第1ロック機構と、カバーを前位置でのみ
ロックして閉姿勢に保持し後位置ではロック状態を解除
する第2ロック機構と、を備えるというものである。
【0017】
【作用】請求項1に係る発明において、第1ロック機構
が解除されているときは、カバーがカバー押出し機構に
より後位置に押し出され、これにより第2ロック機構が
解除されてカバーがカバー開動機構により開位置まで開
動される。即ち、第1ロック機構と第2ロック機構がい
ずれも解除されているとき、カバーは開いている。
【0018】カバーが開いているときにそのカード挿抜
口からカードが挿入され、挿入されたカードが保持機構
によりカバーに保持される。カードを保持させたカバー
をカバー開動機構の付勢に抗して閉動させ、次にカバー
押出し機構の付勢に抗して前位置に突き出すと、第1ロ
ック機構によりカバーが前位置に保持され、第2ロック
機構によりカバーが閉姿勢に保持される。即ち、第1ロ
ック機構と第2ロック機構がいずれもロック状態になっ
ているときにはカバーが閉じている。
【0019】そして、第1ロック機構の可動係止体をそ
の係合部から離脱させるための部材として、通電状態と
非通電状態との切換えに伴う温度変化により長さを変え
る形状記憶合金で作った伸縮部材を用いているので、モ
ータやソレノイド等の機械的摺動部を持つ部品を使用せ
ずに第1ロック機構の解除操作を行わせることができ
る。
【0020】請求項2に係る発明においては、伸縮部材
として、形状記憶合金で作られたワイヤを用いているの
で、モータやソレノイドを用いる場合に比べて構造を簡
素化することが容易になる上、カードコネクタの軽量化
を達成しやすくなる。
【0021】請求項3に係る発明においては、可動係止
体における軸支箇所からの係合爪や連結部までの長さの
比を考慮することによって、連結部の動き代に対する係
合爪の動き代を自由に変化させることが可能である。従
って、通電時の発熱によりワイヤがその長さを短くした
ときに上記係合爪がカバーの係合部から確実に離脱する
ように設計することが容易である。
【0022】請求項4に係る発明においては、ワイヤが
カバーの側面に沿って配備され、しかもそのワイヤの両
端部に対して給電を行う構成になっているから、カード
コネクタの薄型化が給電用線材やワイヤによって損なわ
れない。
【0023】請求項5に係る発明において、第1ロック
機構や第2ロック機構の作用は請求項1に係る発明につ
いて説明した上述の作用とまったく同じである。従っ
て、開いているカバーにカードを挿入し、そのカバーを
閉動させた後、前位置に突き出すと、第1ロック機構や
第2ロック機構がロック状態になる。この場合、カード
はカバーと共に動くので、カバーを閉動させたときにカ
ードの面電極がベースの電極接点に接触し、カードを前
位置に突き出すときにはカードの面電極がベースの電極
接点と擦れ合い、そのときの擦れ合いによって面電極と
電極接点とがクリーニングされる。このクリーニング作
用は、第1ロック機構と第2ロック機構とを解除してカ
ードを排出するときにも行われる。
【0024】
【実施例】図1は本発明の実施例によるカードコネクタ
のカード排出装置及びカードコネクタを示す分解斜視図
である。
【0025】図1において、1は電気絶縁性の合成樹脂
成形体でなるベースで、底板部2の多数の溝部3…のそ
れぞれにばね性を持つ帯状の金属片が配備されており、
それらの金属片の所定数のものが信号授受用の接片部材
4…となされ、他の所定のものが後述するカバー31を
開くことに使われるカバー開動機構5として用いられ
る。即ち、複数の接片部材4は、上記底板部2よりも少
し上位に迫り出した電極接点6…を備えており、これら
の電極接点6…がカバー31の複数の面電極Tの配列パ
ターンに対応するパターンで並んでいる。電極接点6…
は接片部材4に備わっている弾性に抗しながらその接片
部材4の変形に伴って変位する。カバー開動機構5はカ
バー31を開方向に常時付勢するリフターとしての機能
を有し、底板部2から上位に迫り出した押圧部7を備え
ている。
【0026】ベース1の前端両側に左右一対のアーム部
8,8が突設されており、これらのアーム部8,8のそ
れぞれに支軸として使われる突起9が設けられている
(なお図1では片側のアーム8の突起9だけが表されて
いる)。
【0027】ベース1にはその片側に張り出した台板部
11,12が前後に振り分けて一体に設けられており、
後側の台板部11にばね保持枠13が一体に設けられて
いるのに対し、前側の台板部12に溝付き隔壁14と端
子保持部15とが前後方向(矢符A)で対設されてい
る。そして、後側の台板部11に軸16を介して合成樹
脂成形体でなる可動係止体17が軸16の回りでの回転
が自在になるように取り付けられている。可動係止体1
7は、中間部が上記軸16によって軸支されており、一
端部にはフック状の係合爪18を、他端部にはリベット
などのピン部材21が取り付けられた連結部19を、そ
れぞれ備えており、係合爪18と連結部19とが略直角
の開き角度を形成している。この可動係止体17におい
て、上記係合爪18は、上記ばね保持枠13に収容保持
された圧縮コイルばねでなる弾性体22によって内方
(後述する係合方向)に常時弾発付勢されている。
【0028】23は通電状態と非通電状態との切換えに
伴う温度変化により長さを変える形状記憶合金で作られ
た伸縮部材であり、図例ではこの伸縮部材23が通電に
伴う発熱によって長さを短くする形状記憶合金で作られ
た細い一本のワイヤ24でなる。このワイヤ24は、U
字状に折り曲げられていて、その両端部に半田付けや加
締め等で端子25,26が固着され、それらの端子2
5,26が上記端子保持部15を介してベース1に固定
されている。端子25,26には電源用コネクタ27か
ら延び出た給電用線材28,29が半田付けや加締めな
どで電気的に接続されている。また、ワイヤ24のU字
状の折曲部が上記可動係止体17の連結部19に設けら
れていくピン部材21に巻き掛けられており、さらに、
ワイヤ24の中間部が上記溝付き隔壁14の2つの溝に
挿通されている。この構成で、ワイヤ24に通電が行わ
れてワイヤ24が発熱すると、このワイヤ24はそれ自
体が記憶している長さにまで長さを短くする。こうして
ワイヤ24が短くなると、可動係止体17の連結部19
が前方に引っ張られ、それに伴って係合爪18が弾性体
22の力に抗して外方へ回動する。また、ワイヤ24へ
の通電が停止されてワイヤ24が発熱しなくなると、こ
のワイヤ24はそれ自体が記憶している長さにまで長さ
を長くする。こうしてワイヤ24が長くなると、ワイヤ
24による引張力がなくなり、弾性体22の力で係合爪
18が押されて内方に変位する。
【0029】図1において、31はカバーである。カバ
ー31は、その後端部にカード挿抜口32を有すると共
に、上面が部分的に開放された偏平な筒形のカード保持
機構33を有する。カバー31には、カード挿抜口32
から挿入されたカードCの前端が突き当たるカードスト
ッパ34(図4参照)が備わっている。また、カバー3
1の前端両側に左右一対のアーム部35,35が突設さ
れており、これらのアーム部35,35のそれぞれに前
後方向に長い長孔36,36が備わっている。そして、
アーム部35,35が上記ベース1のアーム部8,8の
外側に嵌め込まれると共に、長孔36,36が上記突起
9,9に嵌合される。この取付状態において、上記カー
ド保持機構33の下面には上記したリフターとしてのカ
バー開動機構5の押圧部7が対応される。こうしてベー
ス1に取り付けられたカバー31は、長孔36内で突起
9が相対的に前後に移動できる範囲内で前後方向に移動
自在であり、しかも突起9を中心として開閉方向に揺動
自在である。
【0030】図5はカードコネクタを裏面側から見た平
面図である。図1や図5に示したように、カバー31に
はカバー押出し機構38が設けられている。このカバー
押出し機構38は、カバー31の保持機構33の下面側
に一体に設けられた中空の箱形部39と、箱形部39に
収容された圧縮コイルばね41と、圧縮コイルばね41
によって箱形部39からの突出方向に常時付勢されてい
る押付けピン42と、箱形部39を塞いでいる覆板43
とを備えている。
【0031】カバー31の片側側面において、上記可動
係止体17の係合爪18に対応する箇所に凹所44が備
わっており、この凹所44の段付面が上記係合爪18が
係脱する係合部45となされている。そして、この係合
部45と上記可動係止体17と上記弾性体22と上記ワ
イヤ24とによって第1ロック機構10が構成され、こ
の第1ロック機構10の作用によってカバー31が上記
押出し機構38による付勢に抗して前位置に保持される
ようになっている。第1ロック機構10の作用の詳細は
後述する。
【0032】図5、図6、図7及び図8において、20
は第2ロック機構である。この第2ロック機構20はカ
バー31を前位置でのみロックして閉姿勢に保持し後位
置ではロック状態を解除するものであって(第2ロック
機構20の作用の詳細は後述する)、ベース1の後端部
に設けられたレベル及び前後位置の異なる2つの段付面
51,52と、カバー31のカード保持機構33の下面
側で前方に突出された係合突起53とでなる。
【0033】図2は第1ロック機構10でカバー31が
ロックされている状態の部分平面図、図3は第1ロック
機構10がカバー31のロックを解除した直後の状態の
部分平面図、図4はカバー31が後位置に後退した状態
の一部破断平面図、図6は第2ロック機構20でカバー
31がロックされている状態を一部断面で表した側面
図、図7は第2ロック機構20がカバー31のロックを
解除した直後の状態を一部断面で表した側面図、図8は
カバー31が開いた状態を一部断面で表した側面図であ
る。
【0034】以上説明した実施例において、リフターと
してのカバー開動機構5により押されてカバー31が開
いているとき、即ちカードコネクタの非使用時において
は、ワイヤ24への通電は行われず、しかもワイヤ24
は少し弛んでいる。また、第1ロック機構10と第2ロ
ック機構20とはいずれもロック解除されている。即
ち、図4のように第1ロック機構10における可動係止
体17の係合爪18はカバー31の側面に弾性体22の
力で弾接されており、第2ロック機構20の係合突起5
3は、上側の段付面52に係合してカバー31の開位置
を規制している。また、カバー押出し機構38の押付け
ピン42は圧縮コイルばね41により押し出された状態
で図4のようにベース1における底板部2の後端面55
に接触している(底板部2の後端面55については図1
を参照)。
【0035】このようにカバー31が開いている状態
で、カード挿抜口32からカードCを挿入して保持機構
33に保持させると共に、カードCの前端をカードスト
ッパ34に突き当てた後、さらにカードC又はカバー3
1を図7の矢印aのように押すことによってカバー31
の後端部をカバー開動機構5(図1参照)の力に抗し押
し下げて閉動させると、図7のように第2ロック機構2
0の係合突起53に対してそのすぐ前方で下側の段付面
51が対向する。このとき、可動係止体17の係合爪1
8はカバー31の側面を滑り、カバー押出し機構38の
押付けピン42は底板部2の後端面55を滑る。図7の
状態から、カバー31又はカードCを図8の矢印bのよ
うに前方に押すと、カバー押出し機構38の押付けピン
42が上記底板部2の端面55により圧縮コイルばね4
1の力に抗して箱形部39へ押し込まれ、それと共に、
図6のように第2ロック機構20においては係合突起5
3が下側の段付面51の下に重なり、また、第1ロック
機構10においては可動係止体17の係合爪18が係合
部45に対向した後、直ちに図2のように弾性体22の
力で凹所44に嵌まり込んで係合部45に係合する。こ
の状態では、第1ロック機構10がカバー31をロック
してカバー31が後位置に後退することを阻止し、第2
ロック機構20もカバー31をロックしてカバー31が
開動することを阻止するので、カバー31が閉じた状態
を維持する。そして、カバー31に保持されているカー
ドCに備わっている面電極(後述する)が接片部材4の
電極接点が弾接する。
【0036】カードCを排出したいときには、電源用コ
ネクタ27及び給電用線材28,29を経てワイヤ24
に通電する。こうすると、ワイヤ24が発熱してそれ自
体が記憶している長さにまで長さを短くするので、可動
係止体17の連結部19が図3の矢印Bのように前方に
引っ張られ、それに伴って係合爪18が弾性体22の力
に抗して外方へ回動して係合部45から離脱する(図
3)。すると、カバー押出し機構38の押付けピン42
が圧縮コイルばね41の力でベース1の底板部2の端面
に突き当たっているので、その力でカバー31が図7の
矢印cのように後位置に移動し、同図のように第2ロッ
ク機構20の係合突片53が下側の段付面51の後方に
逃がされてロック状態を解除する。こうして第2ロック
機構20が解除されると、カバー開動機構5の力でカバ
ー31が図8の矢印dのように開く。このときのカバー
31の開き角度は係合突起53が上側の段付面52に当
たることにより規制される(図8)。ワイヤ24への通
電は、係合爪18が係合部45から離脱した時点で停止
すればよい。
【0037】なお、既述したことであるが、カバー31
の前後移動は、カバー31の長孔36内でベース1の突
起9が前後に相対移動することにより許容される。
【0038】上記実施例において、可動係止体17にお
ける軸支箇所からの係合爪18や連結部19までの長さ
の比を変えることによって、連結部19の動き代に対す
る係合爪18の動き代を自由に変化させることが可能で
ある。従って、通電時の発熱によりワイヤ24がその長
さを短くしたときに上記係合爪18がカバー31の係合
部45から確実に離脱するように設計することが容易に
可能である。
【0039】この実施例においては、ワイヤ24がカバ
ー31の側面に沿って配備され、しかもそのワイヤ24
の両端部に対して給電を行う構成になっているから、ワ
イヤ24をベース1の下やカバー31の上に配備する場
合に比べてカードコネクタの薄型化が容易に達成され、
給電用線材28,29やワイヤ24によって損なわれな
い利点がある。
【0040】また、開いているカバー31を閉動させた
後、前位置に突き出すときには、カバー31に保持され
ているカードCが図10の矢印e,fのようにカバー3
1と共に動くので、カードCの面電極Tがベース1側の
電極接点6と擦れ合い、そのときの擦れ合いによって面
電極Tと電極接点6とがクリーニングされる。このクリ
ーニング作用は、第1ロック機構10と第2ロック機構
20とを解除してカードを排出するときにも行われる。
【0041】本発明のカードコネクタのカード排出装置
及びカードコネクタの実施形態は上記実施例に限定され
ない。以下に、好ましい他の実施形態を列挙する。 (1)第1ロック機構の係合部をベース側に設け、可動
係止体をカバー側に設けたカード排出装置及びカードコ
ネクタ。 (2)伸縮部材をロッド或いはピンのような可撓性を持
たない部材で構成すると共に、その伸縮部材を通電に伴
う発熱によってその長さを長くする形状記憶合金で作
り、そのような伸縮部材で係合部に係合している可動係
止体を突いてロックを解除させるように構成したカード
排出装置及びカードコネクタ。 (3)伸縮部材を、通電に伴う発熱によって長さを短く
する形状記憶合金で作られたワイヤで構成し、そのワイ
ヤ一端部をベースに固定し、他端部を可動係止体に連結
し、その一端部と他端部とに電圧を印加するようにした
カード排出装置及びカードコネクタ。 (4)図9のように、ベース1の側面に突出した突起6
1,61にねじりコイルばね62,62を嵌め込み、こ
のねじりコイルばね62,62の一端部をベース1に係
止させ、他端部をカバー2に係止させることによってカ
バー開動機構5を構成したカード排出装置及びカードコ
ネクタ。なお、図9では、図1〜図8で説明した部分と
同一部分に同一符号を付して詳細な説明を省略してあ
る。
【0042】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、モータや
ソレノイド等の大型化を招きやすい部品を用いずにカバ
ーを開動させてカードを排出することができるようにな
るので、カードコネクタを小型化・薄型化を達成しやす
い。また、モータやソレノイドはその機械的摺動部の発
錆や焼き付きといったトラブルを生じやすいが、本発明
によれば、第1ロック機構の可動係止体を係合部から離
脱させる部材として形状記憶合金で作った伸縮部材を用
いているので、そのようなトラブルの原因となる機械的
摺動部がなくなるという利点がある。
【0043】請求項2に係る発明によれば、カード排出
装置を構造が簡単でかつ軽量に構成することができる。
【0044】請求項3に係る発明によれば、通電時の発
熱により長さを短くするワイヤの長さ変化をそれほど高
精度に定めておく必要がなくなるので、それだけカード
コネクタの設計が容易になり、しかも製作コストも安く
抑えられる。
【0045】請求項4に係る発明によれば、カードコネ
クタの薄型化が促進しやすい長所がある。
【0046】請求項5に係る発明によれば、カードの面
電極とコネクタ側の電極接点との擦れ合いによるクリー
ニング作用が、カードの挿入時と引抜き時の両方におい
て必要箇所で最小限度に行われるので、両者の接触信頼
性が改善されてカードコネクタの性能が高められるにも
かかわらず、電極接点の無駄な磨耗やカード表面に擦れ
跡が付くといった事態が起こらない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるカードコネクタのカード
排出装置及びカードコネクタを示す分解斜視図である。
【図2】第1ロック機構でカバーがロックされている状
態の部分平面図である。
【図3】第1ロック機構がカバーのロックを解除した直
後の状態の部分平面図である。
【図4】カバーが後位置に後退した状態の一部破断平面
図である。
【図5】カードコネクタを裏面側から見た平面図であ
る。
【図6】第2ロック機構でカバーがロックされている状
態を一部断面で表した側面図である。
【図7】第2ロック機構がカバーのロックを解除した直
後の状態を一部断面で表した側面図である。
【図8】カバーが開いた状態を一部断面で表した側面図
である。
【図9】変形例によるカバー開動機構を採用したカード
コネクタのカード排出装置及びカードコネクタの実施例
を裏面側から見た平面図である。
【図10】面電極と電極接点とのクリーニング作用説明
図である。
【符号の説明】
C カード T 面電極 1 ベース 5 カバー開動機構 6 電極接点 10 第1ロック機構 16 軸 17 可動係止体 18 係合爪 19 連結部 20 第2ロック機構 22 弾性体 24 ワイヤ(伸縮部材) 28,29 給電用線材 31 カバー 32 カード挿抜口 33 保持機構 38 カバー押出し機構 45 係合部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 13/633 G06K 17/00 H01R 12/18 H01R 13/629

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カードの面電極に接触する電極接点が配
    備されたベースと、このベースに所定範囲内で前後方向
    に移動自在に取り付けられかつ開閉方向に揺動自在に取
    り付けられたカバーと、このカバーに具備されたカード
    挿抜口及び挿入されたカードの保持機構と、カバーを常
    時後方に付勢するためのカバー押出し機構と、カバーを
    常時開方向に付勢するためのカバー開動機構と、カバー
    を上記押出し機構による付勢に抗して前位置に保持する
    ための第1ロック機構と、カバーを前位置でのみロック
    して閉姿勢に保持し後位置ではロック状態を解除する第
    2ロック機構と、を備えるカードコネクタにおいて、 第1ロック機構が、カバーとベースとに振り分けて設け
    られた係合部及びこの係合部に対し係脱方向に変位可能
    な可動係止体と、可動係止体を係合方向に常時付勢する
    弾性体と、通電状態と非通電状態との切換えに伴う温度
    変化により長さを変える形状記憶合金で作られていてそ
    の長さの変化によって上記可動係止体を弾性体による付
    勢に抗して上記係合部からの離脱方向に変位させる伸縮
    部材と、を備えることを特徴とするカードコネクタのカ
    ード排出装置。
  2. 【請求項2】 伸縮部材が、通電に伴う発熱によって長
    さを短くする形状記憶合金で作られたワイヤでなり、こ
    のワイヤは、その一端部がベースに固定されていると共
    に他端部が可動係止体に連結されている請求項1に記載
    のカードコネクタのカード排出装置。
  3. 【請求項3】 可動係止体は、中間部がベースに回転自
    在に軸支されかつ一端部と他端部とに係合爪と連結部と
    が各別に具備されてなり、係合部がカバーに凹入段付状
    に設けられて上記係合爪に対応され、形状記憶合金で作
    られたワイヤの一箇所がベースに固定され、他の箇所が
    可動係止体の上記連結部に連結されている請求項2に記
    載のカードコネクタのカード排出装置。
  4. 【請求項4】 ワイヤがU字状に折り曲げられてその両
    端部がベースに固定され、U字状の折曲部が可動係止体
    の連結部に連結されていると共に、このワイヤが、カバ
    ーの側面に沿って配備され、ワイヤのベースに固定され
    た上記両端部に、給電用線材が電気的に接続されている
    請求項3に記載のカードコネクタのカード排出装置。
  5. 【請求項5】 カードの面電極に接触する電極接点が配
    備されたベースと、このベースに所定範囲内で前後方向
    に移動自在に取り付けられかつ開閉方向に揺動自在に取
    り付けられたカバーと、このカバーに具備されたカード
    挿抜口及び挿入されたカードの保持機構と、カバーを常
    時後方に付勢するためのカバー押出し機構と、カバーを
    常時開方向に付勢するためのカバー開動機構と、カバー
    を上記押出し機構による付勢に抗して前位置に保持する
    ための第1ロック機構と、カバーを前位置でのみロック
    して閉姿勢に保持し後位置ではロック状態を解除する第
    2ロック機構と、を備えることを特徴とするカードコネ
    クタ。
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