JPS6242685Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンバインの排藁結束機における藁束
放出装置、特にその伝動装置及び支持装置に関す
るものである。

従来コンバインの脱穀装置の後部に排藁結束装
置を設け、放出される藁束を搬送して放出する装
置として藁束搬送帯を機体の後部から片持状に張
り出させたものは既に知られているがこの装置は
藁束搬送帯及びその保持枠を片持状として機体に
保持せしめる手段が複雑でかつ重量が大であり、
また、藁束搬送帯を排藁結束機の軸で駆動してい
たが排藁結束機の軸は高速回転しているので減速
機構を必要とし、コスト高になると共に重量が著
しく大となり、これに前記支持手段の重量も加わ
り湿田での作業が困難になる等の欠点があつた。

本考案は前述の諸欠点を改善することを目的と
するものであつて、脱穀装置の排稈口から機体の
後部にわたつて排藁搬送帯を設け、機体の後部に
排藁結束機を装着したコンバインにおいて該排藁
結束機の集稈部の上方に横架されていて結節部を
駆動する軸が内装されている保持筒に、前記排藁
搬送帯の終端部から結束装置の後方へ突出した保
持枠を装着し、該保持枠に藁束搬送帯を張設し、
この保持枠を保持筒の部位で折曲げ可能に構成し
たことを特徴とするものである。

以下図面に示す実施例について説明すると、１
はコンバインの機台上に搭載した脱穀装置であつ
て、その排稈口の後方には後端が穂側に偏位した
排藁チエン２と排藁ベルト３とからなる排藁搬送
装置が設けてあり、排藁ベルト３及び排藁チエン
２は前端で駆動されている。

４は集稈部５を排藁搬送装置の後端に斜め下方
から臨ませた排藁結束機であつて、脱穀装置１の
後部に装着してあり、該排藁結束機４の集稈部５
の下方には従来のものと同様パツカー６及びニー
ドル７の伝動ケース８が設けてあり、パツカー６
の軸６ａは脱穀装置１の軸により、減速機９を介
して常時回転し、ニードル７の軸７ａはドア１０
の感知作動にともなつて一回転クラツチ１１が入
ると前記軸６ａにより一回転する。

１２は前記ニードル７の軸７ａから穂側へ延設
された中間軸１３を下部で支承し、上部に結節部
１４及び放出アーム１５に伝動する軸１６を突設
した伝動ケースであつて、前記中間軸１３に取付
けたスプロケツト１７は上記軸１６にチエンを介
して伝動し、該スプロケツト１７に固定した歯車
１８は藁束揚送チエン１９の軸２０に取付けた歯
車２１と噛合しているので前記一回転クラツチ１
１が入ると結節部１４、放出アーム１５及び藁束
揚送チエン１９は回動する。

そして、藁束搬送チエン２２の保持枠２３は、
その中間部を前記軸１６の保持筒２４に上方から
みると第２図に示す如く排藁チエン２と平行にな
るよう斜めに取付けてあり、該保持枠２３の前端
のスプロケツト２５は前記排藁チエン２の後端を
巻掛けたスプロケツト２ａの軸２ｂにスプライン
嵌合させてあるので藁束搬送チエン２２は排藁チ
エン２によつて駆動される。

また、保持枠２３の中間部は保持筒２４の部分
で前後に分割し、この分割部を上下のボルト２
６，２６により螺着してあり、藁束搬送チエン２
２を組付ける時は保持枠２３の前半部を第５図に
示す如く起立させ、ボルト２６により仮止めして
から藁束搬送チエン２２の前部を、結節部１４及
び放出アーム１５の前方へ迂回させてくぐり抜け
させ、、藁束搬送チエン２２の後部及び上側の中
間部をスプロケツト２５，２５′に巻き掛け、保
持枠２３の前半部を前方に倒すと共にスプロケツ
ト２５を軸２ｂに嵌合させることにより容易にチ
エン張りを行うことができる。

更に前記保持枠２３の後部下面を第７図に示す
ように上昇傾斜させると、その部位で藁束搬送チ
エン２２と挾持杆２７とが藁束を揚送してから落
下せしめるので藁束は株元部が良く拡がつた立姿
勢で圃場に起立する。

なお、図面中２８は案内板、２９はガイド杆で
ある。

前述の装置において、排藁チエン２及び排藁ベ
ルト３により後送された排藁を藁束搬送チエン２
２の前部が送り込みこれをパツカー６が集稈部５
に掻き込む。

そして、集稈量が所定量に達するとドア１０が
作動して一回転クラツチ１１が入つて結束され、
放出アーム１５が放出した藁束は放出アーム１５
の放出作動とそれに同期して回転している藁束揚
送チエン１９の穂側揚送とにより穂側が藁束搬送
チエン２２と挾持杆２７とに受け継がれて斜め後
方の既刈地に放出される。

本考案は前述のように脱穀装置の排稈口から機
体の後部にわたつて排藁搬送帯を設け、機体の後
部に排藁結束機を装着したコンバインにおいて該
排藁結束機の集稈部の上方に横架されていて結節
部を駆動する軸が内装されている保持筒に、前記
排藁搬送帯の終端部から結束装置の後方へ突出し
た保持枠を装着し、該保持枠に藁束搬送帯を張設
し、この保持枠を保持筒の部位で折曲げ可能に構
成したので、藁束搬送帯の保持枠の取付支持に従
来のように別個の支持手段を必要とせず、その取
付操作を容易に行うことができると共に軽量に構
成することができる。

しかも藁束搬送帯の駆動を排藁搬送帯によつて
行うので、従来のように減速装置等の伝動装置を
必要とせず、コストを低減せしめることができる
と共に軽量化することができ湿田における作業を
軽快に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図はコンバインの後部の斜視図、第２図は同
上平面図、第３図は同上側面図、第４図は伝動部
の断面図、第５図は藁束搬送チエンの取付操作を
示す斜視図、第６図ａは要部の側面図、ｂは同上
平断面図、第７図は他の例の要部の側面図であ
る。 １……脱穀装置、２……排藁チエン、４……排
藁結束機、２２……排藁搬送チエン、２３……保
持枠、２ａ，２５，２５′……スプロケツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 脱穀装置の排稈口から機体の後部にわたつて
   排藁搬送帯を設け、機体の後部に排藁結束機を
   装着したコンバインにおいて、該排藁結束機の
   集稈部の上方に横架されていて結節部を駆動す
   る軸が内装されている保持筒に、前記排藁搬送
   帯の終端から結束装置の後方へ突出した保持枠
   を装着し、該保持枠に藁束搬送帯を張設し、こ
   の保持枠を保持筒の部位で折曲げ可能に構成し
   たことを特徴とするコンバインにおける排藁結
   束放出装置。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項記載のコンバ
   インにおける排藁搬送装置において藁束搬送帯
   の後部を上昇傾斜させたもの。