JPS6240983Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は台車による物品の移載装置に関するも
のである。

一般に、複数並設されたコンベアの所定のコン
ベアに該コンベアの一端側に設けた移動可能な台
車によつて物品を移載するものがある。

そして台車とコンベアとの間には作業者が通過
できるくらいの通路（間隔）をあけることがあつ
て、このようにした場合台車上の物品を単に送り
出すだけでは物品が上記通路に落下して移載する
ことが困難である。

ところで、ローラ付きのチエーンコンベアとこ
れらローラを転動させる固定プレートとの相対的
な動きによりチエーンコンベア上の物品を倍速送
りすることは、例えば実開昭54−56889号によつ
て良く知られている。

これらの技術を利用して上記台車上に第１図に
仮想線で示すような長方形状の固定プレートと、
該固定プレート上をコンベア方向に転動する複数
のローラと、該ローラ群をコンベアの端部に接近
させるようにコンベア方向に進退動可能なシリン
ダとを設け、シリンダのストロークでローラ群を
コンベアの端部に接近されるとともに、このとき
ローラが転動することによつて物品を所定コンベ
ア上に移載することが考えられる。

しかしこのものでは、ローラ上に物品を載置し
シリンダがストロークして上記固定プレートとロ
ーラ群との相対的な動きによつてローラが転動し
ている場合には該物品は確実にコンベア方向に送
り出されるが、ローラ群が前進しきつた場合に複
数のローラのうち固定プレートとの接触がなくな
つたローラは自由に転動するが、それ以外の固定
プレートと接触しているローラの回転が抑制され
ローラ上の物品が制動されて確実に移載できない
という問題がある。

そこで本考案は上記問題を解消するもので上記
台車上に設けられる固定プレートを、物品の送り
方向に向つて該固定プレートとローラとの接触面
積が小さくなるように形成し、シリンダのストロ
ークとローラの転動とによつて物品を移載するに
あたりシリンダが全ストロークしきつた場合のロ
ーラに働く制動力を小さくして確実に移載するこ
とを目的とする。

以下本考案を図に示す実施例に基づいて詳細に
説明する。

第１図および第２図において、１は物品Ｗを載
置して移動する台車であつて、略水平に並設され
た複数のコンベア２，２，…の一端側に間隔ｌを
あけて配置され、該コンベア２と直角な方向に敷
かれたレール３に沿つて移動する。

４は台車１上に固定された固定プレートであつ
て、物品送り方向の前側がその方向に向うにした
がつて巾狭となるように形成されている。

５はローラ群であつて、上記コンベア２側へ転
動可能に支持枠６に４本のローラ５ａ〜ｄが支持
されており、上記固定プレート４上に該プレート
４と夫々線接触するように設けられている。

７はシリンダであつて、台車１上に固定されて
おり該支持枠６に連結されコンベア２方向へ進退
動するようになつている。該シリンダ７の前進動
によつてコンベア２と支持枠６に支持されたロー
ラ群５との間隔が狭くなる。

次に第３図および第４図において動作を説明す
る。

なお、第３図はシリンダのストローク前の状態
の、また第４図はシリンダが全ストロークしきつ
た状態のローラ群５と固定プレート４との位置関
係を夫々示している。

まず、所定位置で台車１上のローラ５ｂ〜ｄ上
に物品Ｗを載置し該台車１を移載しようとするコ
ンベア２の一端部へ移動させ位置決めしシリンダ
７をストロークさせる。

この時支持枠６が前進しこれに従動してローラ
５ａ〜ｄが転動するが、ストローク開始時つまり
第３図に示す状態では３本のローラ５ｂ〜ｄは充
分に固定プレート４と接触していて確実に駆動さ
れ、シリンダのストロークとローラ５ａ〜ｄの転
動とによつて該ローラ群５上の物品Ｗがコンベア
２方向に移動し始める。

一方、シリンダ７が全ストロークしきつた状態
つまり第４図に示す状態では、ローラ群５の前進
動が止まり物品Ｗは鎖線で示す位置まで前進して
ローラ５ａ，５ｂ上に載つている。

この時該ローラ５ａは固定プレート４との接触
がなくなり自由に転動するようになり、ローラ５
ｂはわずかな巾で固定プレート４と接触している
ため、ローラ５ｂと固定プレート４との接触面積
よりもローラ５ｂと物品Ｗとの接触面積の方が大
きくなり、固定プレート４との間で滑り回転し物
品Ｗにさほど制動力を与えることはない。

なお、上記実施例ではローラとの接触面積を小
さくするために固定プレートの前部を物品の送り
方向に向うにしたがつて巾狭となるように形成し
たが、第５図、第６図の如く中凹凸形状の固定プ
レートであつても同様の効果が期待できる。

以上説明した如く本考案によれば、台車上に設
ける固定プレートを物品の送り方向に向つてロー
ラとの接触面積が小さくなるように形成したの
で、シリンダが全ストロークしきつた場合のロー
ラへの制動力を小さくすることができ回転を防げ
ることなく物品を確実に移載することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の平面図、第２図は同正
面図であり、第３図はシリンダ作動前のローラ群
と固定プレートの位置関係を示す図、第４図はシ
リンダが全ストロークしきつた時のローラ群と固
定プレートの位置関係を示す図であつて、第５図
および第６図は固定プレートの変形例を示す図で
ある。 １……台車、２……コンベア、４……固定プレ
ート、５……ローラ群、５ａ〜ｄ……ローラ、７
……シリンダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数のコンベアを並設し、これらコンベアの一
   端側に間隔をあけて台車をこれらコンベアの一端
   沿いに横行自在に配設し、台車に載せた物品を所
   定のコンベアに移載するようにしたものにおい
   て、該台車上に固定プレートと、該固定プレート
   上を上記コンベア方向に転動する複数個のローラ
   と、該ローラ群をコンベアの端部に接近させるよ
   うにコンベア方向に進退動させるシリンダとを設
   け、さらに該固定プレートが物品の送り方向に向
   つて該プレートとローラとの接触面積が小さくな
   るように形成されていることを特徴とする台車式
   物品移載装置。