JPS6240449B2 - - Google Patents
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- JPS6240449B2 JPS6240449B2 JP54146486A JP14648679A JPS6240449B2 JP S6240449 B2 JPS6240449 B2 JP S6240449B2 JP 54146486 A JP54146486 A JP 54146486A JP 14648679 A JP14648679 A JP 14648679A JP S6240449 B2 JPS6240449 B2 JP S6240449B2
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- yarn
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- twisting
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Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は特殊ケン縮糸の製造方法に関し、さら
に詳しくは、熱可塑性合成繊維のフイラメント糸
を擦過作用と仮ヨリ作用を有する仮撚加工系に供
給して、カスリ状の表面効果と生糸(ナマイト)
強ネン糸様の風合を有した特殊ケン縮糸を製造す
る方法に関するものである。
に詳しくは、熱可塑性合成繊維のフイラメント糸
を擦過作用と仮ヨリ作用を有する仮撚加工系に供
給して、カスリ状の表面効果と生糸(ナマイト)
強ネン糸様の風合を有した特殊ケン縮糸を製造す
る方法に関するものである。
従来、合成繊維フイラメント糸を用いて仮ヨリ
加工を行ないケン縮糸を製造するに際し、仮ヨリ
加工要因を通常実施しうる範囲を越えて、極めて
特殊な条件に特定することによつて、今までにな
い新規な風合、外観、光沢あるいはドレープ性等
の特徴を有した特殊ケン縮糸を得る方法が一般に
知られている。
加工を行ないケン縮糸を製造するに際し、仮ヨリ
加工要因を通常実施しうる範囲を越えて、極めて
特殊な条件に特定することによつて、今までにな
い新規な風合、外観、光沢あるいはドレープ性等
の特徴を有した特殊ケン縮糸を得る方法が一般に
知られている。
例えば、仮ヨリ加工条件の熱セツト時間や仮ヨ
リ数および冷却時間等を、通常実施されている範
囲よりも極めて小さい領域に限定することによつ
て、通常実施されている低仮ヨリケン縮糸あるい
は再熱セツト糸と生糸の中間もしくは低仮ヨリケ
ン縮糸あるいは再熱セツト糸に近いような特徴を
有するシルキー様の品質を有した特殊ケン縮糸を
製造する方法などがすでに提案されてきた。
リ数および冷却時間等を、通常実施されている範
囲よりも極めて小さい領域に限定することによつ
て、通常実施されている低仮ヨリケン縮糸あるい
は再熱セツト糸と生糸の中間もしくは低仮ヨリケ
ン縮糸あるいは再熱セツト糸に近いような特徴を
有するシルキー様の品質を有した特殊ケン縮糸を
製造する方法などがすでに提案されてきた。
しかしながら、これらの製造方法においては仮
ヨリ加工条件は超短時間の超低仮ヨリ加工であつ
て風合や光沢およびドレープ性等においては従来
の仮ヨリケン縮糸よりは優れた特徴を有している
ものが得られてはいるものの、その反面、「糸
面」は極めてスムーズであるため布帛に供した場
合の表面効果はあまりにもプレーンすぎるので、
個性や変化あるいは見ばえに乏しい外観を呈する
ことが商品化のネツクにもなつていたものであ
る。
ヨリ加工条件は超短時間の超低仮ヨリ加工であつ
て風合や光沢およびドレープ性等においては従来
の仮ヨリケン縮糸よりは優れた特徴を有している
ものが得られてはいるものの、その反面、「糸
面」は極めてスムーズであるため布帛に供した場
合の表面効果はあまりにもプレーンすぎるので、
個性や変化あるいは見ばえに乏しい外観を呈する
ことが商品化のネツクにもなつていたものであ
る。
本発明はこの乏しい品質をさらに改善すること
を目的としたもので、具体的にはカスリ状の表面
効果の付与と生糸風合に近い生糸強ネン糸様の風
合改善およびシルキー様の光沢とドレープ性の向
上をもたらしめるに顕著な効果を有する特殊ケン
縮糸の製造方法を提供することを目的とするもの
である。
を目的としたもので、具体的にはカスリ状の表面
効果の付与と生糸風合に近い生糸強ネン糸様の風
合改善およびシルキー様の光沢とドレープ性の向
上をもたらしめるに顕著な効果を有する特殊ケン
縮糸の製造方法を提供することを目的とするもの
である。
かかる本発明の目的は、ポリエステル系合成繊
維フイラメント糸を固定ピンに巻きつけ、該ピン
への入り側の糸とピンからの出側の糸が該ピン上
で互いに1回以上ヨリ合わされた状態を保ちつつ
該糸を走行せしめるヨリ合わせ式仮ヨリ加工系に
より、冷却時間を0.03秒未満、仮ヨリ数を
17000/√(T/m)以下、熱セツト時間を0.2
秒以下として、低仮ヨリ、熱セツト、冷却、解ネ
ンの工程からなる加工を施すことを特徴とする特
殊ケン縮糸の製造方法(ただし、Dは糸のデニー
ルである)とすることによつて達成できる。
維フイラメント糸を固定ピンに巻きつけ、該ピン
への入り側の糸とピンからの出側の糸が該ピン上
で互いに1回以上ヨリ合わされた状態を保ちつつ
該糸を走行せしめるヨリ合わせ式仮ヨリ加工系に
より、冷却時間を0.03秒未満、仮ヨリ数を
17000/√(T/m)以下、熱セツト時間を0.2
秒以下として、低仮ヨリ、熱セツト、冷却、解ネ
ンの工程からなる加工を施すことを特徴とする特
殊ケン縮糸の製造方法(ただし、Dは糸のデニー
ルである)とすることによつて達成できる。
以下、さらに詳しく本発明について説明をす
る。
る。
本発明の構成要件を図面に従がつて説明するな
らば、第1図は擦過と仮ヨリの両作用を同時に含
む仮ヨリ系の低仮ヨリ加工としてヨリ合せ式仮ヨ
リ加工工程を例示したもので仮ヨリ装置4は特公
昭48−9815号公報に記載されている方式をとり、
熱可塑性合成繊維フイラメント糸1をフイード・
ローラ2へ供給し、該仮ヨリ装置4によつて超低
仮ヨリ数で加ネンしつつ、通常のセツト温度のヒ
ーター3で極めて短時間の熱セツトを施し、続い
て同様に0.03秒未満の超短時間の冷却を空気冷却
や冷却板で行なつて後、解ネンしてデリベリーロ
ーラ5よりチーズあるいはパーン6として巻上げ
るものである。このような糸を固定ピンに巻きつ
けて該ピンへの入り側の糸と出側の糸がピン上で
互いに1回以上ヨリ合わされた状態を保ちつつ糸
を送行せしめるヨリ合わせ式仮ヨリ加工糸を用い
た加工では、糸と糸の結び目において、糸が糸断
面の片面側で強く擦過を受けるものであり、かか
る作用によつて付与され得る潜在擦過ケン縮を本
発明では活用するものである。
らば、第1図は擦過と仮ヨリの両作用を同時に含
む仮ヨリ系の低仮ヨリ加工としてヨリ合せ式仮ヨ
リ加工工程を例示したもので仮ヨリ装置4は特公
昭48−9815号公報に記載されている方式をとり、
熱可塑性合成繊維フイラメント糸1をフイード・
ローラ2へ供給し、該仮ヨリ装置4によつて超低
仮ヨリ数で加ネンしつつ、通常のセツト温度のヒ
ーター3で極めて短時間の熱セツトを施し、続い
て同様に0.03秒未満の超短時間の冷却を空気冷却
や冷却板で行なつて後、解ネンしてデリベリーロ
ーラ5よりチーズあるいはパーン6として巻上げ
るものである。このような糸を固定ピンに巻きつ
けて該ピンへの入り側の糸と出側の糸がピン上で
互いに1回以上ヨリ合わされた状態を保ちつつ糸
を送行せしめるヨリ合わせ式仮ヨリ加工糸を用い
た加工では、糸と糸の結び目において、糸が糸断
面の片面側で強く擦過を受けるものであり、かか
る作用によつて付与され得る潜在擦過ケン縮を本
発明では活用するものである。
さらに詳細に説明するならば、まず供給糸条の
フイラメント糸は、本発明の効果を良好に発揮し
得る点でポリエステル系合成繊維フイラメント糸
を用いることが必要なものであり、デニール、断
面形状など特に制限はないものの、熱履歴の差が
生じやすいような丸断面糸よりも三角形断面など
の異形断面糸や、太デニールより細デニールのも
のの方が本発明の効果である表面効果や生糸強ネ
ン糸様の風合を強調させることができるので好ま
しい。なお、これに対して、本発明者らの知見に
よれば、ポリアミド系合成繊維を用いた場合に
は、得られる効果は極めて乏しいものであつて望
ましくないものである。
フイラメント糸は、本発明の効果を良好に発揮し
得る点でポリエステル系合成繊維フイラメント糸
を用いることが必要なものであり、デニール、断
面形状など特に制限はないものの、熱履歴の差が
生じやすいような丸断面糸よりも三角形断面など
の異形断面糸や、太デニールより細デニールのも
のの方が本発明の効果である表面効果や生糸強ネ
ン糸様の風合を強調させることができるので好ま
しい。なお、これに対して、本発明者らの知見に
よれば、ポリアミド系合成繊維を用いた場合に
は、得られる効果は極めて乏しいものであつて望
ましくないものである。
次に加工要因について言えば、通常仮ヨリ加工
で用いられる範囲においては熱セツト時間や冷却
時間はケン縮性や嵩高性に大きな影響を与え、い
ずれも短時間の設定値をとることによつて仮ヨリ
セツト効果は小さくなりストレツチ性やバルキー
性に乏しい単なる生糸に近い仮ヨリ糸が得られる
ことはよく知られている。しかし仮ヨリ数が極め
て少なく、かつ熱セツト時間も短い特殊な条件下
において特異な加工系と冷却時間との組合せによ
つて極めて特徴的な糸特性が存在することを本発
明者らは見出したものである。すなわち、第2図
a,bは第1図に示した加工系により得られる糸
の、冷却時間とカスリ状の外観および生糸強ネン
糸様風合としてのシヤリ感との関係例を表わした
もので、このように冷却時間が短かくなるとカス
リ状の表面効果が顕著に表われ、該冷却時間の短
縮化とともにカスリ状態が強くなつていく。ま
た、一方生糸強ネン糸様風合としてのシヤリ感風
合も同時に強く出てくるものである。本発明者ら
の知見によれば、この冷却時間は0.03秒未満とす
ることが必要であり、もちろん、ドレープ性や光
沢の点においても優れているものが得られる。
で用いられる範囲においては熱セツト時間や冷却
時間はケン縮性や嵩高性に大きな影響を与え、い
ずれも短時間の設定値をとることによつて仮ヨリ
セツト効果は小さくなりストレツチ性やバルキー
性に乏しい単なる生糸に近い仮ヨリ糸が得られる
ことはよく知られている。しかし仮ヨリ数が極め
て少なく、かつ熱セツト時間も短い特殊な条件下
において特異な加工系と冷却時間との組合せによ
つて極めて特徴的な糸特性が存在することを本発
明者らは見出したものである。すなわち、第2図
a,bは第1図に示した加工系により得られる糸
の、冷却時間とカスリ状の外観および生糸強ネン
糸様風合としてのシヤリ感との関係例を表わした
もので、このように冷却時間が短かくなるとカス
リ状の表面効果が顕著に表われ、該冷却時間の短
縮化とともにカスリ状態が強くなつていく。ま
た、一方生糸強ネン糸様風合としてのシヤリ感風
合も同時に強く出てくるものである。本発明者ら
の知見によれば、この冷却時間は0.03秒未満とす
ることが必要であり、もちろん、ドレープ性や光
沢の点においても優れているものが得られる。
このようにカスリの表面効果や生糸強ネン糸様
の風合が得られるのは、超甘ヨリでかつ固定ピン
に1回以上糸を結びつけつつ走行させる仮ヨリ方
式に基づいての超低仮ヨリ加工と擦過加工とが合
わされた双方の加工効果であると考えられるもの
であり、かかる効果は通常のスピンドル式やフリ
クシヨン式の仮ヨリタイプだけを用いた加工系で
は得ることの概してむずかしいものである。
の風合が得られるのは、超甘ヨリでかつ固定ピン
に1回以上糸を結びつけつつ走行させる仮ヨリ方
式に基づいての超低仮ヨリ加工と擦過加工とが合
わされた双方の加工効果であると考えられるもの
であり、かかる効果は通常のスピンドル式やフリ
クシヨン式の仮ヨリタイプだけを用いた加工系で
は得ることの概してむずかしいものである。
また、熱セツト時間は0.2秒以下、仮ヨリ数は
17000/√回/m以下とすることが必要であつ
て、これらの条件のうちいずれかの条件が欠けた
場合には、本発明の効果は極めて小さいものにな
るかあるいは全く完成されないものとなる。結
局、冷却時間や、仮ヨリ数、熱セツト時間を上記
の通りの本発明で定めた範囲よりも大きくとる
と、ヨリ合わせ式仮ヨリ加工系により与えられる
擦過と仮ヨリの両加工のバランスのうち、得られ
る糸特性の点では仮ヨリ加工による方が強くなつ
てしまい、本発明でねらいとする擦過加工に基づ
く効果が所望通りに得ることができなくなり好ま
しくないのである。
17000/√回/m以下とすることが必要であつ
て、これらの条件のうちいずれかの条件が欠けた
場合には、本発明の効果は極めて小さいものにな
るかあるいは全く完成されないものとなる。結
局、冷却時間や、仮ヨリ数、熱セツト時間を上記
の通りの本発明で定めた範囲よりも大きくとる
と、ヨリ合わせ式仮ヨリ加工系により与えられる
擦過と仮ヨリの両加工のバランスのうち、得られ
る糸特性の点では仮ヨリ加工による方が強くなつ
てしまい、本発明でねらいとする擦過加工に基づ
く効果が所望通りに得ることができなくなり好ま
しくないのである。
そして、本発明方法においては、糸加工中、糸
長手方向において一定には擦過作用が起り難いた
めに、擦過により付与される潜在ケン縮が糸長手
方向で変化することになり、これが良好なカスリ
状の表面効果(「糸面」)をもたらすことになるも
のである。
長手方向において一定には擦過作用が起り難いた
めに、擦過により付与される潜在ケン縮が糸長手
方向で変化することになり、これが良好なカスリ
状の表面効果(「糸面」)をもたらすことになるも
のである。
なお、上記の冷却時間についての条件は通常室
温の空冷方式を前提としてなるものであり、冷却
板などを用いた強制冷却方式の場合には、上記条
件の上限値よりも更にいつそう短時間で効果的に
実施することが可能なものである。
温の空冷方式を前提としてなるものであり、冷却
板などを用いた強制冷却方式の場合には、上記条
件の上限値よりも更にいつそう短時間で効果的に
実施することが可能なものである。
この冷却時間は、実際には用いられる糸条の素
材や品種あるいは加工条件のうちのセツト温度、
冷却温度などによつて適宜本発明の上記範囲内で
若干の修正を考慮することが肝要である。例えば
太デニール使いであればセツト温度を若干高くし
たり、冷却温度は若干低くしたりあるいは冷却時
間を長く設定するなどである。
材や品種あるいは加工条件のうちのセツト温度、
冷却温度などによつて適宜本発明の上記範囲内で
若干の修正を考慮することが肝要である。例えば
太デニール使いであればセツト温度を若干高くし
たり、冷却温度は若干低くしたりあるいは冷却時
間を長く設定するなどである。
仮ヨリ装置は、前記したように固定ピンに1回
以上結びつけつつ糸を走行させるヨリ合せ方式の
タイプが低仮ヨリの付与作用と擦過作用を同時に
有しているということから用いられるものであ
り、さらには擦過効果を大きく出したい場合には
該固定ピンとして、三角柱状や四角柱状の、その
断面形状が非円形とされてエツヂ部を有している
ものを使用することも好ましい。他のスピンドル
式やフリクシヨン式の仮ヨリ機構のみからなる仮
ヨリ加工系では、かかる擦過加工の効果を得るこ
とがむずかしいので、本発明で所望する表面効果
や生糸強ネン糸様の風合さらには光沢等は、たと
え仮ヨリ数や熱セツト時間あるいは冷却時間等の
条件を上述本発明で規定する範囲内としても得る
ことは一般にむずかしい。
以上結びつけつつ糸を走行させるヨリ合せ方式の
タイプが低仮ヨリの付与作用と擦過作用を同時に
有しているということから用いられるものであ
り、さらには擦過効果を大きく出したい場合には
該固定ピンとして、三角柱状や四角柱状の、その
断面形状が非円形とされてエツヂ部を有している
ものを使用することも好ましい。他のスピンドル
式やフリクシヨン式の仮ヨリ機構のみからなる仮
ヨリ加工系では、かかる擦過加工の効果を得るこ
とがむずかしいので、本発明で所望する表面効果
や生糸強ネン糸様の風合さらには光沢等は、たと
え仮ヨリ数や熱セツト時間あるいは冷却時間等の
条件を上述本発明で規定する範囲内としても得る
ことは一般にむずかしい。
巻取方法については、本発明により得られる特
殊ケン縮糸は低ケン縮糸であるため高速でチーズ
やコーン等に巻上げることは一般には困認であ
り、パーンに巻上げる方式がムラやヒケからもよ
り好ましい方法である。
殊ケン縮糸は低ケン縮糸であるため高速でチーズ
やコーン等に巻上げることは一般には困認であ
り、パーンに巻上げる方式がムラやヒケからもよ
り好ましい方法である。
次に本発明によつて得られる特殊ケン縮糸の特
徴について説明するならば、まず糸外観について
は、ケン縮糸ではあるがクリンプはほとんどなく
糸全体はややふくらみをもつてわずかな残留トル
クと糸長手方向に部分的な弱い集中部をもつて形
成されており、さらに「糸面」は落着いた深みの
ある光沢を呈し、一見、生糸に近い様相である。
糸条の表面は糸長手方向において部分的に、糸を
横断する方向に細かな傷様のクリンプをわずかに
有していて糸条全体としては糸長手方向にSある
いはZの弱いトルクによるトルクムラの少ないネ
ジレをともなつている。該糸条はこのように糸形
態からでは本発明の効果は表われにくいが、布帛
例えば編地にすることによつて、特有のカスリ状
の表面効果や生糸強ネン糸様の風合さらにはドレ
ープ性などが顕著にでるものである。この特殊な
表面効果や風合あるいは光沢は、糸形態変化だけ
でなく糸条の分子内部構造の特異な変化に起因す
るところが大きいものと考えられるものである。
徴について説明するならば、まず糸外観について
は、ケン縮糸ではあるがクリンプはほとんどなく
糸全体はややふくらみをもつてわずかな残留トル
クと糸長手方向に部分的な弱い集中部をもつて形
成されており、さらに「糸面」は落着いた深みの
ある光沢を呈し、一見、生糸に近い様相である。
糸条の表面は糸長手方向において部分的に、糸を
横断する方向に細かな傷様のクリンプをわずかに
有していて糸条全体としては糸長手方向にSある
いはZの弱いトルクによるトルクムラの少ないネ
ジレをともなつている。該糸条はこのように糸形
態からでは本発明の効果は表われにくいが、布帛
例えば編地にすることによつて、特有のカスリ状
の表面効果や生糸強ネン糸様の風合さらにはドレ
ープ性などが顕著にでるものである。この特殊な
表面効果や風合あるいは光沢は、糸形態変化だけ
でなく糸条の分子内部構造の特異な変化に起因す
るところが大きいものと考えられるものである。
なお本発明によつて製造された特殊ケン縮糸の
用途は薄地の編物用素材や織物用素材に適してい
ることや、供給糸条の制限がないことなどから汎
用性がありその応用範囲が極めて広いものであ
る。
用途は薄地の編物用素材や織物用素材に適してい
ることや、供給糸条の制限がないことなどから汎
用性がありその応用範囲が極めて広いものであ
る。
以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
る。
実施例 1
ポリエステルフイラメント糸の50デニール、24
フイラメントを用いて、第1図に示した工程概略
で仮ヨリ数1000T/m、熱セツト温度220℃、熱
セツト時間0.13秒、冷却時間0.013秒、冷却温度
25℃(空冷)の仮ヨリ条件にて固定ピンに丸ピン
を用いヨリ合せ式仮ヨリ加工を行ない、伸縮復元
率1.0%、残留トルクヨリ数52T/50cmの特殊ケ
ン縮糸を得た。この糸を用いて34ゲージ、天竺に
て編成をおこない染仕上げをしたところ、カスリ
状の表面効果と生糸強ネン糸様の風合および光沢
に優れた編地を得ることができた。なお、このカ
スリ状に見える部分は編地上で約1mm〜15mmの長
さでランダムに表われるものであつて、周期ムラ
等で起きるシマ状のムラはまつたく見当らない優
れたものであつた。
フイラメントを用いて、第1図に示した工程概略
で仮ヨリ数1000T/m、熱セツト温度220℃、熱
セツト時間0.13秒、冷却時間0.013秒、冷却温度
25℃(空冷)の仮ヨリ条件にて固定ピンに丸ピン
を用いヨリ合せ式仮ヨリ加工を行ない、伸縮復元
率1.0%、残留トルクヨリ数52T/50cmの特殊ケ
ン縮糸を得た。この糸を用いて34ゲージ、天竺に
て編成をおこない染仕上げをしたところ、カスリ
状の表面効果と生糸強ネン糸様の風合および光沢
に優れた編地を得ることができた。なお、このカ
スリ状に見える部分は編地上で約1mm〜15mmの長
さでランダムに表われるものであつて、周期ムラ
等で起きるシマ状のムラはまつたく見当らない優
れたものであつた。
実施例 2
上記実施例1と同様のフイラメント糸を用い、
第1図に示した工程概略で熱セツト温度220℃、
熱セツト時間0.13秒、冷却時間0.013秒、冷却温
度25℃(空冷)の仮ヨリ条件にて、固定ピンの断
面形状が正三角形(一辺の長さが3mm)のエツヂ
ピンを用いてヨリ合せ式仮ヨリ加工を行なつたと
ころ、擦過作用が作用が加わり、仮ヨリ挿入数は
1276T/mと、丸ピン使いに比べて276T/mも
増加した。また、こうして得られた糸は、伸縮復
元率2.1%、残留トルクヨリ数79T/50cmと、い
ずれも高い特殊ケン縮糸であつた。
第1図に示した工程概略で熱セツト温度220℃、
熱セツト時間0.13秒、冷却時間0.013秒、冷却温
度25℃(空冷)の仮ヨリ条件にて、固定ピンの断
面形状が正三角形(一辺の長さが3mm)のエツヂ
ピンを用いてヨリ合せ式仮ヨリ加工を行なつたと
ころ、擦過作用が作用が加わり、仮ヨリ挿入数は
1276T/mと、丸ピン使いに比べて276T/mも
増加した。また、こうして得られた糸は、伸縮復
元率2.1%、残留トルクヨリ数79T/50cmと、い
ずれも高い特殊ケン縮糸であつた。
この糸を用いて、34ゲージ天竺にて編成を行な
い、染色仕上げをしたところ、強いカスリ状の表
面効果と生糸強ネン様の風合と光沢に優れた編地
を得ることができた。
い、染色仕上げをしたところ、強いカスリ状の表
面効果と生糸強ネン様の風合と光沢に優れた編地
を得ることができた。
比較例
上記実施例1と同様のポリエステルフイラメン
ト糸を用いて、第1図に示した工程概略で仮ヨリ
数2500T/m、熱セツト温度220℃、熱セツト時
間0.4秒、冷却時間0.10秒、冷却温度25℃(空
冷)の仮ヨリ条件にて固定ピンに丸ピンを用いて
ヨリ合せ式仮ヨリ加工を行なつて加工糸を製造し
た。かかる糸は、伸縮復元率が18.2%、残留トル
クヨリ数が296T/50cmの顕在ケン縮糸と認めら
れるものであつた。
ト糸を用いて、第1図に示した工程概略で仮ヨリ
数2500T/m、熱セツト温度220℃、熱セツト時
間0.4秒、冷却時間0.10秒、冷却温度25℃(空
冷)の仮ヨリ条件にて固定ピンに丸ピンを用いて
ヨリ合せ式仮ヨリ加工を行なつて加工糸を製造し
た。かかる糸は、伸縮復元率が18.2%、残留トル
クヨリ数が296T/50cmの顕在ケン縮糸と認めら
れるものであつた。
この糸を用いて、実施例1と同様に、34ゲー
ジ、天竺にて編成を行ない染仕上げを行なつた
が、カスリ状の表面効果およびシルキー様の光沢
や外観は得られず、風合もふかつき、またドレー
プ性においても不足していると認められる編地し
か得られなかつた。
ジ、天竺にて編成を行ない染仕上げを行なつた
が、カスリ状の表面効果およびシルキー様の光沢
や外観は得られず、風合もふかつき、またドレー
プ性においても不足していると認められる編地し
か得られなかつた。
なお、上記伸縮復元率はJIS L−1077によるも
のであり、残留トルクヨリ数は試料糸長さ1mを
採取し該糸の中央に小荷重を吊し糸両端を寄せ合
うことにより該小荷重が回転する数である。
のであり、残留トルクヨリ数は試料糸長さ1mを
採取し該糸の中央に小荷重を吊し糸両端を寄せ合
うことにより該小荷重が回転する数である。
第1図は本発明の特殊ケン縮糸の製造方法を実
施する工程を示す1例概略図である。第2図aは
冷却時間とカスリ状の外観の関係例、第2図bは
冷却時間とシヤリ感風合との関係例をそれぞれ示
したものであり、いずれも5段階官能評価による
ものである。 1:熱可塑性合成繊維のフイラメント糸、2:
フイード・ローラ、3:ヒータ、4:仮ヨリ装
置、5:デリベリーローラ、6:チーズあるいは
パーン。
施する工程を示す1例概略図である。第2図aは
冷却時間とカスリ状の外観の関係例、第2図bは
冷却時間とシヤリ感風合との関係例をそれぞれ示
したものであり、いずれも5段階官能評価による
ものである。 1:熱可塑性合成繊維のフイラメント糸、2:
フイード・ローラ、3:ヒータ、4:仮ヨリ装
置、5:デリベリーローラ、6:チーズあるいは
パーン。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポリエステル系合成繊維フイラメント糸を固
定ピンに巻きつけ、該ピンへの入り側の糸とピン
からの出側の糸が該ピン上で互いに1回以上ヨリ
合わされた状態を保ちつつ該糸を走行せしめるヨ
リ合わせ式仮ヨリ加工系により、冷却時間を0.03
秒未満、仮ヨリ数を17000/√(T/m)以
下、熱セツト時間を0.2秒以下として、低仮ヨ
リ、熱セツト、冷却、解ネンの工程からなる加工
を施すことを特徴とする特殊ケン縮糸の製造方法
(ただし、Dは糸のデニールである)。 2 固定ピンが、その断面形状を非円形とされて
エツヂ部を有しているものであることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項記載の特殊ケン縮糸の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14648679A JPS5673126A (en) | 1979-11-14 | 1979-11-14 | Production of special crimped yarn |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14648679A JPS5673126A (en) | 1979-11-14 | 1979-11-14 | Production of special crimped yarn |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5673126A JPS5673126A (en) | 1981-06-17 |
JPS6240449B2 true JPS6240449B2 (ja) | 1987-08-28 |
Family
ID=15408713
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14648679A Granted JPS5673126A (en) | 1979-11-14 | 1979-11-14 | Production of special crimped yarn |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5673126A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53139852A (en) * | 1977-05-06 | 1978-12-06 | Toray Industries | Method of manufacture of crimped yarn |
-
1979
- 1979-11-14 JP JP14648679A patent/JPS5673126A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53139852A (en) * | 1977-05-06 | 1978-12-06 | Toray Industries | Method of manufacture of crimped yarn |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5673126A (en) | 1981-06-17 |
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