JPS5813656B2 - 潜在性かさ高糸の製造方法 - Google Patents

潜在性かさ高糸の製造方法

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JPS5813656B2
JPS5813656B2 JP51030814A JP3081476A JPS5813656B2 JP S5813656 B2 JPS5813656 B2 JP S5813656B2 JP 51030814 A JP51030814 A JP 51030814A JP 3081476 A JP3081476 A JP 3081476A JP S5813656 B2 JPS5813656 B2 JP S5813656B2
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JP
Japan
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yarn
heat
treated
filament
loops
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JP51030814A
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昌紀 嶺尾
宏三 今枝
清 中川
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、マルチフィラメントの繊維長の差によるか
さ高糸を製造する方法の改良に関するものである。
熱可塑性合成繊維マルチフィラメント糸のかさ高加工方
法については、各種のものが提案され、マルチフィラメ
ントに対し、ランダムな熱処理を施すもの、あるいは、
その熱処理後に流体乱流処理を施す方法などが知られて
いるが、これらの従来の方法は、いずれも加熱体に接触
する時の張力を熱応力以下にするものであり、現実には
、2組のローラ間のオーバーフイードにより十分なリラ
ックス状態で処理をしている。
これは、たとえば500m/min以上の高速で処理し
ようとすると、熱処理効果が薄くなり、糸の加熱体への
接圧か弱く、ヒートトランスファーが不十分になる。
また、走行が不安定となる。
従来から、糸を気体等の流体ジエツト中等で攪乱し、多
数のループ、からまりおよびたるみを形成させ、その後
高温領域に短時間通過させてループやたるみ部分をさら
に収縮させ、収縮部分の繊維を1.5倍以上とする方法
(特公昭39−9174)が開示されているが、この方
法で得られる糸は軟化点温度以上の高温処理によるフィ
ラメントの部分融着およびループ、たるみ等収縮部分の
繊度増加率が大きいため、硬い感じの加工糸となり、ソ
フト感のある加工糸を得ることはできない欠点がある。
この発明は、繊維長差により独特の構成のソフトさのあ
るかさ高糸を提供することおよびそのかさ高糸を製造す
る方法を提供することを目的とするものである。
この発明のかさ高糸は、熱可塑性合成マルチフィラメン
トであって、適当に延伸されており、糸表面にクルノー
ダルループを含むループが形成され、かつ、各フィラメ
ントが交絡していて集束しており、任意の断面で、各フ
ィラメントは、強度に熱処理されたものから、ほとんど
熱処理されていないものまで分布し、特定のフィラメン
トをとると、長手方向に沿っても熱処理されている部分
と、ほとんど熱処理されていない部分とが連続的に分布
しており、ループにおいても熱処理されているものから
ほとんど熱処理されていないものが存在しているもので
ある。
この発明のかさ高糸を製造する方法は、熱E丁塑性合成
マルチフィラメントを延伸し、水または油剤水溶液を付
与しつつ実質的に緊張を与えないで流体乱流域に通すこ
とにより個々のフィラメントにループやたるみを形成し
、交絡によって集束させ(いわゆる“タスラン法”)、
その後該フィラメントの熱収縮応力より高〜・張力でル
ープを有する集束した1本のマルチフィラメント糸が非
対称熱処理を受けるように、短時間加熱体に接触走行さ
せて巻き取るものである。
この発明において、熱可塑性合成マルチフィラメントを
延伸し、流体乱域に通すということは、延伸した後ある
いは延伸に引き続いて処理することを意味する。
この発明の糸の製造。
場合に、その糸の熱収縮応力より高い張力で走行させる
ことが必要である。
そうすることにより、熱効果を高め、走行の安定性を良
好にすることができる。
その結果、糸切れが少なくなるという操業性の向上と同
時に、糸特性面からも糸の長さ方向において、微細な範
囲でみれば不均一であるが、広い範囲においては均一な
熱処理程度の差、非対称熱処理程度の差を有する糸条と
することができる。
該糸の熱収縮応力より低い張力で走行させると、走行の
安定性が損なわれる(糸がたるんだ状態で走行するので
糸切れなどが増加する)と同時に、糸特性面からは、糸
の長さ方向に熱処理程度の差(加熱体に接触しないで走
行する部分ができる)が生じ、染ムラなどの欠点が生じ
る。
第1図は、この出願の発明のかさ高糸の構成を示す拡大
モテル図、第2図は、この発明のかさ高糸の製造方法を
示す側面略図、第3図は、マルチフィラメント糸が加熱
体に接触走行している状態を示す側面図、第4図は、こ
の発明のかさ高糸を構成している1本のマルチフィラメ
ント糸の断面図、第5図は、1本のフィラメントの熱処
理状態を示す側面図である。
この発明のかさ高糸は、第1図に示すように多数のルー
プ1が形成されている。
ループの形状はいわゆる“タスラン“糸の形状を呈して
おり、特に“タスラン“糸のループ形状に特有のクルノ
ーダルループ(フィラメント軸の四りに360°よじら
れたループ)が多数存在している。
クルノーダルループは、一つのループの糸長手方向の長
さが小さく織物とした場合、織物交錯点間に存在するル
ープが明確にクルノーダル状に存在するので、織物表面
におげる毛羽感は大きくスパン調の外観を呈する。
また、織物はヌメリのないソフトなタッチとなる。
糸表面におけるループは長手力向、断面方向ともにラン
ダムに形成されており、糸表面の一側面方向に片寄って
は形成されていない。
したがって、織編物としてイラツキ欠点は発生しにくい
ものとなる。
糸条は十分に熱処理されている部分2、ほとんど熱処理
されていない部分3およびその中間の範囲に熱処理され
た部分により構成されている。
これらの熱処理の程度の相違は、糸条の断面染色を行え
ば、第4図に示すように、その染着状態の濃淡により区
別することができる。
また、特定のフィラメントをとれば、第5図に示すよう
にその長さ方向においても熱処理の程度が連続して変化
している。
また、ループにおいても熱処理されているものからほと
んど熱処理されていないものが存在している。
すなわち、本発明の糸のループは高収縮から低収縮まで
種々の熱収縮特性を有するものであって、熱処理を受け
たループは織編物としてから熱処理してもほとんど収縮
することがないので織物表面へ残しやすい。
第2図は、熱可塑性合成マルチフィラメントの未延伸糸
5を供給ローラ6、延伸ピン7、延伸ローラ8により延
伸し、水付与装置15によって水を付与しつつ流体乱流
処理装置9に供給する方法を例示したものである。
流体乱流処理装置9を経たマルチフィラメント糸は多数
のループを形成している。
このループを形成した糸条はガイド10を経て、送りロ
ーラIL13間の加熱体12に接触走行させ、巻取機1
4に巻き取る。
第3図Aは、従来の方法により、リラックス状態で走行
する糸条を加熱体12′に接触させることにより糸条表
面にループやたるみを形成させる状態を示し、第3図B
は、この発明の方法によるもので、すでにループを形成
した糸条を加熱体12に接触させる状態を示すものであ
る。
この発明の方法によると、ループを形成したものを加熱
体に接触走行させるものであるため、高速走行させても
、加熱体に接続する部分は十分な熱処理を行うことがで
きる。
従来の方法では、きわめて低張力で処理しなければよい
結果が得られなかったものであるが、この発明の方法に
よれば各フィラメントが交絡して集束しているため走行
中の張力が高くても、全体として非対称熱処理が施され
るので、高速走行による短時間処理で所期の目的を達す
ることができる。
なお、非対称熱処理効果を高め、かつ、ソフト感のある
加工糸を得るために加熱体の温度は加熱体に接触する糸
の最大熱収縮応力を示す温度以上軟化点以下とし、かつ
、加熱体への接触時間は0.03秒以下とし、熱処理部
分の繊度増加は1.4以下とすることが好ましい。
さらには、接触時間は0.01秒以下とすることが一層
好ましい。
この発明においては、流体乱流処理時に水を付与して処
理することが必要である。
水のない場合にくらべて交絡が強くなり、後の非対称熱
処理を強調することができる。
また、水の中に油剤をエマルジョンとして用いてもよい
断面染色法は、次の方法で行うことができる。
染浴の調整(300cc) Cibacet Dark Blue RB
1.0%(チバガイギー社商標) ラバノール(松本油脂商標)0.5% ポリエス力D(振洋化玉商標) 3滴繊維をパラフ
ィン包埋し、ミクロトームで厚さ5μに切った試料切片
をスライドグラスに載せる3上記スライドグラスを98
℃に保った前記染浴に浸漬し5分間染色する。
染色後水洗し、もし染料が表面に残るようであれば軽く
アルコールでふきとる。
これを顕微鏡で観察すればよい。以下、実施例を挙げて
この発明を詳述する。
なお、実施例中のかさ高度は次の方法に従って測定した
〔かさ高度の測定方法〕
第6図は、かさ高間Mを測定する装置の斜視図であり、
第7図は、この装置による測定方法を説明するための見
取図である。
試料台15の上面に2本の切り込み20を設け、その外
側縁部間の間隔21を6mmとし、この切り込み20に
幅2.5cmの柔軟な薄布16を掛け渡し、その下端に
指針付き金具17および荷重18を結合する。
金具17の指針は、試料を装着しない場合に目盛19の
0位を示すようにセットする。
試料は、80mの糸条を周長1mのかせにしたものを、
表示繊度に応じ2〜10かせ用意し、このかぜを別々に
200±2℃のふん囲気中に5分間無荷重の状態でつる
して熱処理を行い、熱処理後のかぜを、表示繊度が48
000デニールになるように(たとえば、30テニール
の糸条ならば、30×80×2=4800、48000
÷4800−10で10かせ、75デニールの糸条なら
ば、75×80×2=1 2000、48000÷12
000=4で4かせ)平行にそろえる。
次いで、この引きそろえたかぜを、第7図Aに示すよう
に4つ折りにして試料22を形成し、これを、第7図B
の正面図Cの断面図に示すように、薄布テープ16と試
料台15との間にさし入れる。
荷重18は、指針付き金具と合計して50gになるよう
にし、指針の示す値L(cm)を読みとる。
測定試料22は、位置を移動させて合計3回測定し、平
均値L(cm)を求める。
かさ高度Mは、次式から算出する。
ここで、Dは熱処理前の試料糸の繊度(テニール)、P
はテープ中に平行に入っている糸本数である。
実施例 1 原料糸:〔μ〕=0.60のポリエチレンテレフタレー
ト、225テニール、36フィラメント、玉角断面未延
伸糸 延伸、加工:100゜Cの熱ピン延伸、倍率3倍、水付
与量は走行糸に対して約80%(wt)付与。
(回転するローラ表面に接触走行させた)。
9%のオーバーフイード率で乱流処理装置へ供給した。
該装置出口で反射板に衝突させて直角に引出す。
圧縮空気圧力4.5kg/cm2、ローラ11とローラ
13の間のストレッチ率2%。
加熱ピン直径35minφ、225℃、接触角120度
、加熱体入口張力7.5g、出口張力15g、処理速度
は最終ローラ表面速度で600m/minであった。
熱処理時間は0.0037secとした。
得られた糸は、第1図に示すような形態を有し、糸表面
にクルノーダルループを含む小さなループがランダムに
存在した。
この糸をかせにして、200℃で熱セットすると、熱処
理されなかった(相対的に)フィラメントないしフィラ
メント群が収縮し、全体が収縮すると同時に熱処理され
た(相対的に)フィラメント、ないしフィラメント群が
ふくらむ形でかさが発生する。
かさ高性は31.5cc/gであった。該糸を織物およ
び編物とした後、200℃で熱セットした結果、かさ高
で、かつ、ポリューム感のあるものが得られた。
また、その外観は、スパン調の好ましいものであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、かさ高糸の構成を示す拡大モデル図、第2図
は、この発明のかさ高糸の製造方法を示す側面略図、第
3図は、接触加熱の状態を示す側面図、第4図は、マル
チフィラメント糸の断面図、第5図は、1本のフィラメ
ントを示す側面図、第6図は、かさ高度測定装置の斜視
図、第7図は、かさ高度測定方法を示す見取図である。 1:ループ、2:十分に熱処理された部分、3:ほとん
ど熱処理されていない部分、4:中間的に熱処理された
部分、5:未延伸糸、6:供給ローラ、7:延伸ピン、
8:延伸ローラ、9:流体乱流処理装置、10:ガイド
、11,13:送りローラ、12:加熱体、14:巻取
機、15:水付与装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 熱可塑性合成マルチフィラメントを延伸し、水また
    は油剤水溶液を付与しつつ実質的に緊張を与えないで流
    体乱流域に通すことにより個々のフィラメントにループ
    やたるみを形成し交絡によって集束し(いわゆる”タス
    ラン法゛)その後該フィラメントの熱収縮応力より高い
    張力で走行中加熱体に短時間接触させることにより集束
    した1本のマルチフィラメント糸に非対称熱処理を与え
    ながら巻き取ることを特徴とするかさ高糸の製造方法。
JP51030814A 1976-03-23 1976-03-23 潜在性かさ高糸の製造方法 Expired JPS5813656B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5291939A (en) * 1976-01-29 1977-08-02 Toray Industries Bulky yarn and its manufacture

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