JPS6231589Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は取付けが簡単で且つ意匠的効果の高い
窓枠構造に関する。

従来のこの種窓枠構造にあつては、壁に開設し
た窓開口部に鴨居や敷居を備えたレール枠体を取
付ける場合、先ず窓開口部の設置予定個所に定規
を当てて墨出しを行い、次いで墨出しの寸法線に
沿つて額縁を取付けた後に、再びこの額縁上の設
置予定個所に墨出しをしてからその寸法線沿いに
レール枠体を取付けていたので、レール枠体の取
付け作業が煩雑となるうらみがあつた。また額縁
上にレール枠体を固定する場合、一般的にビス等
の固定具を用いているが、従来例によると、ビス
等の固定具が額縁の表面に現われることから、意
匠的効果を損なうという問題点もあつた。

そこで本考案は従来の上記問題点を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、
墨出し等の寸法作業を行わなくてもレール枠体を
精度よく取付けられるようにして、レール枠体の
取付け作業を簡単なものとし、もつてコストの低
減を図ることにある。その他の目的とするところ
は、ビス等の固定具が外部に露出しないようにし
て、室内の意匠的効果を高めることにある。

上記の目的を達成する本考案の要旨は、窓開口
部の室内側に突出配置される化粧窓枠と当該化粧
窓枠の水平部内周形状に合致させた補強部を有す
る取付金具とを一体的に接合し、上記化粧窓枠の
内側脚部を室内側壁仕上げ面に当接させるように
上記取付金具の固定部を窓開口部に固定するとと
もに、化粧窓枠水平部の室外側端部にレール枠体
の室内側面を当接させ且つ化粧窓枠と取付金具に
打設した固定具を被覆するように、レール枠体の
室外側フランジ部を取付金具の固定部に連結した
ことを特徴とする窓枠構造にある。

以下に本考案を図示の実施例に基づいて説明す
る。

この実施例に係る窓枠構造は、壁部材１の窓開
口部１０に固定される取付金具３と、該取付金具
３と一体的に接合されて窓開口部１０の室内側へ
突出配置される化粧窓枠４と、上記取付金具３に
保持固定されるレール枠体５とから構成されてい
る。

化粧窓枠４とレール枠体５とを窓開口部１０に
固定する取付金具３は、第２図と第３図に示すよ
うに、上方で水平方向に延び且つ化粧窓枠４の内
周形状と一致する補強部３０と、下方で同じく水
平方向に延び且つ窓開口部１０に固着される固定
部３１とを、連結部３２により連結して断面略Ｚ
字形状に二段形成してなるもので、この取付金具
３はその固定部３１に打設した固定具６を介して
窓開口部１０の内周面に固着されている。なお３
３は固定部３１の終端を屈曲形成してなる立上が
りフランジ部で、このフランジ部３３には固定具
７を介して前記レール枠体５の室外側フランジ部
５１が固着される。

一方、上記の取付金具３に一体的に接合される
化粧窓枠４は硬質合成樹脂で形成されるが、さら
に詳述すると、この化粧窓枠４は、前記取付金具
３に装着した際、壁部材１の室内側壁仕上げ面１
１より室内方向へ大きく延出するように形成され
てなる水平部４０と、この水平部４０の室内側端
部４０ａより上記室内側壁仕上げ面１１方向へ延
設され上記水平部４０を水平に支持する内側脚部
４１と、上記水平部４０の室外側端部４０ｂより
取付金具３の固定部３１方向へと延設されてなる
外側脚部４２とから構成されている。４３は該外
側脚部４２の中途に段状に形成され、前記レール
枠体５の室内側フランジ部５２を載置保持する段
部である。また４４は上記水平部４０の室外側端
部４０ｂよりレール枠体５の室内側面５３方向へ
延設され、軟質合成樹脂で水平部４０と一体的に
形成されるシール片である。そして、この化粧窓
枠４はリベツト等の固定具７を介して取付金具３
と一体的に接合されるが、この場合、その水平部
４０は取付金具３の補強部３０によつて補強され
ていることから、水平部４０に花びん等の室内装
飾品を置いても十分これを支持することができ
る。

さらに、前記取付金具３によつて窓開口部１０
に固定保持されるレール枠体５はアルミサツシ等
の軽量金属部材よりなつていて、その内周面には
引戸９等を走行させるためのレール５０を有して
いる。なお、このレール枠体５は、化粧窓枠４の
シール片４４を介して化粧窓枠４と水密状に当接
せしめられるので、レール枠体内部への雨水の侵
入を阻止し得て、取付金具３に錆が生じたり、あ
るいは取付金具３が腐食するのを防止できる。

以上の構成よりなる窓枠構造を構成する手順に
ついて説明すると、先ず、取付金具３の連絡部３
２と化粧窓枠４の外側脚部４２とをビス等の固定
具７を介して連結することにより、取付金具３と
化粧窓枠４とを一体的に接合する。この場合、取
付金具３の補強部３０を化粧窓枠４の水平部４０
内周面に合致させておく。次いで、壁部材１の室
内側壁仕上げ面１１に化粧窓枠４の内側脚部４１
下端を当接させるようにして、窓開口部１０に取
付金具３の固定部３１を固定具６で固着する。さ
らに、化粧窓枠水平部４０の室外側端部４０ｂに
レール枠体５の室内側面５３を当接させ、かつ、
化粧窓枠４と取付金具３とに打設した固定具６，
７を被覆するように、ボルト、ビス等の固定具８
を介してレール枠体５の室外側フランジ部５１を
取付金具３の固定部３１に固着し、これによつて
化粧窓枠４とレール枠体５とを窓開口部１０に固
定する作業が完了するものである。

本考案の窓枠構造は以上の構成及び作用からな
るもので、壁部材の室内側壁仕上げ面を定規とし
て取付金具と化粧窓枠を、また化粧窓枠を定規と
してレール枠体を取付けることができるので、寸
法出し作業の煩しさがなく且つ取付けが正確であ
る。なお取付金具と化粧窓枠の接合を予め工場で
行えば、現場での作業は化粧窓枠の取付けとレー
ル枠体の取付けの２工程で済み、取付け作業を簡
易且つ迅速に行える。また本案の窓枠構造にあつ
ては、ビス等の固定手段が外部に露出しないの
で、室内の装飾的効果を飛躍的に向上させ得る等
種々の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は、この考案の一実施例に係る窓枠構造を
示すものであつて、第１図は化粧窓枠の断面図、
第２図は同窓枠構造を示す要部断面図、第３図は
窓開口部の要部断面図である。 １……壁部材、１０……窓開口部、１１……室
内側壁仕上げ面、３……取付金具、３０……補強
部、３１……固定部、３２……連絡部、３３……
フランジ部、４……化粧窓枠、４０……水平部、
４０ａ……室内側端部、４０ｂ……室外側端部、
４１……内側脚部、４２……外側脚部、４３……
段部、４４……シール片、５……レール枠体、５
０……レール、５１，５２……フランジ部、５３
……室内側面、６，７，８……固定具、９……引
戸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窓開口部の室内側に突出配置される化粧窓枠と
   当該化粧窓枠の水平部内周形状に合致させた補強
   部を有する取付金具とを一体的に接合し、上記化
   粧窓枠の内側脚部を室内側壁仕上げ面に当接させ
   るように上記取付金具の固定部を窓開口部に固定
   するとともに、化粧窓枠水平部の室外側端部にレ
   ール枠体の室内側面を当接させ且つ化粧窓枠と取
   付金具に打設した固定具を被覆するように、レー
   ル枠体の室外側フランジ部を取付金具の固定部に
   連結したことを特徴とする窓枠構造。