JPS6228935B2 - - Google Patents

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JPS6228935B2
JPS6228935B2 JP54163510A JP16351079A JPS6228935B2 JP S6228935 B2 JPS6228935 B2 JP S6228935B2 JP 54163510 A JP54163510 A JP 54163510A JP 16351079 A JP16351079 A JP 16351079A JP S6228935 B2 JPS6228935 B2 JP S6228935B2
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Japan
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compound
reaction
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JP54163510A
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JPS5686128A (en
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Toshio Tanaka
Takeshi Ju
Takeo Ooba
Kenzo Watanabe
Kyoshi Sakauchi
Noriaki Okamura
Seiji Kurozumi
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
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Publication of JPS5686128A publication Critical patent/JPS5686128A/ja
Publication of JPS6228935B2 publication Critical patent/JPS6228935B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、医薬、農薬の中間体として極めて有
用なシクロペンテノン類の製造法に関する。
更に詳細には、医薬、農薬の中間体として極め
て有用な4―ヒドロキシ―2―シクロペンテノン
の製造法及びこれを用いたプロスタグランジン類
の製造法に関する。
4―ヒドロキシ―2―シクロペンテノンは近年
広範囲な生理活性を有するプロスタグランジン及
び制ガン活性を有するメイタンシン等の医薬品の
重要な中間体として注目されている。
従来、4―ヒドロキシ―2―シクロペンテノン
の製法としては、保護された4―ヒドロキシ―2
―シクロペンテノールを酸化して得る方法(T.
TanakaらTetrahedron,32,1713(1976)及び
G.StorkらJ.Amer.Chem.Soc,97,6260(1975)
参照),並びに保護された3,4―ジヒドロキシ
―シクロペンテノンを酸で処理して得る方法
(K.Oguraら,Tetrahedron Lett,759(1976)
参照)等が知られている。また1,4―エピジオ
キシ―2―シクロペンテノンより直接異性化によ
つて得る方法も知られている(K.H.Sohulte―
Elteら,Angem.Chom,81,1045(1969)及びJ.
A.Turxerら,Experientia,33,1133(1977)参
照)。
しかし、これらの方法は素原料からの工程が長
く、また場合によつては収率も工業的に満足すべ
きものではない。
〓〓〓〓
一方、3,4―エポキシ―2―置換シクロペン
テノンを異性化して4―ヒドロキシ―2―置換―
2―シクロペンテノンに導く方法が近年見い出さ
れ、報告されている(G.Storkら,J.Amer.
Chem.Soc,97,3258(1975)参照)。この方法
は異性化にトリエチルアミンとクロラールを用い
るものであり、反応操作において数工程を要し、
収率も満足すべきものではない。
また、フラン誘導体から得られる2位に側鎖置
換基を有する2,5―ジヒドロ―2,5―ジメト
キシ―2―メチル―フランを加水分解して、ケト
アルデヒド化合物とし、これを分子内縮合反応せ
しめて4―ヒドロキシ―2―置換シクロペンテノ
ンを製造する方法が報告されている(M.B.Floyd
ら,J.Org.Chem,43,1641,(1978))及びT.J.
Lee,Tetrahedron Lett,2297(1979)参照)。
しかしながら、2位にメチル基を有する2,5
―ジヒドロ―2,5―ジメトキシ―2―メチルフ
ランを用いて、これを加水分解してケトアルデヒ
ド化合物とし、次いで分子内縮合反応せしめて4
―ヒドロキシシクロペンテノンを製造することは
報告されていない。
本発明者らは、容易に入手し得る安価な2―メ
チルフランより得られる2位にメチル基を有する
2,5―ジヒドロ―2,5―ジメトキシ―2―メ
チルフランを、加水分解することによつて容易に
得られる、ケトアルデヒドを分子内縮合反応せし
めると、医薬、農薬の中間体として極めて有用な
化合物、4―ヒドロキシ―2―シクロペンテノン
が高収率で製造し得ることを見出した。
更に、またこのようにして得られる4―ヒドロ
キシ―2―シクロペンテノンを用いて、これの4
位の水酸基を保護した後、これに第1銅塩と有機
リチウムとが等モル量反応して得られるR2Cu
(R2は1価の有機基)で表わされる有機銅化合物
を、3価のリン化合物の存在下に、付加せしめれ
ば、4―ヒドロキシ―2―シクロペンテノンの3
位に高収率で有機基を導入し得、更にかかる化合
物は、各種のプロスタグランジン類の合成中間体
となり得る極めて有用な化合物となることを見出
し本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、下記式〔〕、 で表わされるケトアルデヒドを分子内縮合反応せ
しめることを特徴とする下記式〔〕、 で表わされるシクロペンテノン類の製造法であ
り、本発明を利用すれば更に下記式〔〕、 で表わされるケトアルデヒドを、分子内縮合反応
せしめ、次いで水酸基を保護して下記式〔′〕 〔式中、R1は保護基を表わす。〕 で表わされる化合物とし、引き続き非プロトン性
不活性有機媒体中で3価のリン化合物の存在下下
記式〔〕、 R2Cu ……〔〕 〔式中、R2は炭素数1〜20の有機基を表わ
す。〕 で表わされる有機銅化合物を反応せしめることに
より下記式〔〕、 〔式中、R1及びR2は上記定義に同じ。〕 で表わされるシクロペンテノン類を製造すること
ができる。
本発明において用いられる出発物質である下記
式〔〕 〓〓〓〓
で表わされるケトアルデヒドは、例えば2―メチ
ルフランを用いて、文献(M.B.Floydら,J.
Org,Chem,43,1641(1978),T.J.Leeら,
Tetrahedron Lett,2297(1979))記載の方法に
より得ることができる。
すなわち、2―メチルフランのメタノール溶液
に炭酸ナトリウム(2―メチルフランに対し1.0
〜5.0倍モル)を加え、反応温度0゜〜−78℃の
範囲の温度に保つ。撹拌下、臭素(2―メチルフ
ランに対して0.8〜1.2倍モル)の塩化メチレン溶
液を滴下し、滴下終了後室温で30分〜数時間撹拌
を継続することにより反応を完結させる。所望に
より固体をロ別した後反応溶液に水または食塩水
を加え、塩化メチレンまたはクロロホルムを用い
て抽出することにより2,5―ジヒドロ―2,5
―ジメトキシ―2―メチルフランを得る。次いで
このものをテトラヒドロフランやジオキサンのよ
うな有機溶媒と水の混合物に溶かし、パラトルエ
ンスルホン酸や酸性イオン交換樹脂(例えばロー
ム・アンド・ハース社製アンバーライト120な
ど)を加えて0℃〜50℃、好ましくは室温付近の
温度で数時間撹拌することにより上記式〔〕で
表わされるケトアルデヒドを得ることができる。
このようにして得られる上記式〔〕で表わさ
れるケトアルデヒドを、分子内縮合反応せしめ次
いで必要に応じて、水酸基を保護することによつ
て本発明の製造法が達成される。
ここで分子内縮合反応せしめるための条件は、
例えば文献(M.B.Floydら,J.Org.Chem.43
1641(1978),T.J.Leeら,Tetrahedron Lett,
2297(1979))記載の方法を採用することができ
る。
すなわち、例えばリン酸水素二ナトリウムとリ
ン酸二水素ナトリウムからなるリン酸緩衝液のよ
うな弱アルカリ水溶液中、所望によりテトラヒド
ロフランやジオキサンのような有機溶液の共存下
に上記式〔〕で表わされるケトアルデヒドを溶
かし、50℃〜120℃の反応温度で数時間加熱せし
めることにより分子内縮合反応を行なわしめ、上
記式〔〕で表わされるシクロペンテノン類(式
中Rは水素原子を表わす)を得ることができる。
通常は、2,5―ジヒドロ―2,5―ジメトキ
シ―2―メチルフランに上記リン酸緩衝液を作用
させ、生成した上記式〔〕で表わされるケトア
ルデヒドを単離することなく、そのまま反応を継
続することにより上記式〔〕で表わされるシク
ロペンテノン類(式中Rは水素原子を表わす)を
直接得る方法が好適に採用される。
かかる方法により分子内縮合反応せしめること
によつて前記式〔〕において、Rは水素原子で
ある4―ヒドロキシ―2―シクロペンテノンが得
られ、かかる化合物の水酸基を保護するには、公
知の反応を採用することができる。
すなわち、保護基が例えばアセチル基、プロパ
ノイル基、クロロアセチル基、ベンゾイル基、P
―プロモベンゾイル基、P―ニトロベンゾイル基
等のアシル基の場合には、酸ハロゲン化物もしく
は酸無水物とピリジンとを反応せしめることによ
り容易に保護基を導入することができる。また保
護基がトリメチルシリル基、ジメチル―t―ブチ
ルシリル基等のトリアルキルシリル基の場合に
は、トリアルキルシリルハロゲン化物とイミダゾ
ールとを反応せしめることによつて保護基を導入
することができる。また保護基が2―テトラヒド
ロピラニル基;2―テトラヒドロフラニル基、α
―エトキシエチル基、α―エトキシ―α―メチル
エチル基等の場合は対応するビニルエーテル化合
物であるジヒドロピラン、ジヒドロフラン、エチ
ルビニルエーテル、エチルイソプロペニルエーテ
ルをパラトルエンスルホン酸などの酸性触媒存在
下に接触せしめることにより保護基を導入するこ
とができる。
以上の如くして、各種のプロスタグランジン類
の合成中間体として重要な前記式〔〕で表わさ
れるシクロペンテノン類が、容易に入手し得るこ
とのできるケトアルデヒドより高収率で製造する
ことができる。
かくして製造される前記式〔〕で表わされる
シクロペンテノン類のうちで、Rが保護基である
シクロペンテノン類を、引き続き非プロトン性不
活性有機媒体中で3価のリン化合物の存在下、下
記式〔〕 R2Cu ……〔〕 〔式、R2は炭素数1〜20の有機基を表わす。〕 で表わされる有機銅化合物を反応せしめることに
よつてプロスタグランジン類の合成中間体として
有用なシクロペンテノン類の3位に置換基を有す
る化合物を高収率で合成することができる。
〓〓〓〓
それ故に本発明に付随して以下の如き製造法も
同様に提供される。
すなわち、下記式〔〕 で表わされるケトアルデヒドを、分子内縮合反応
せしめ、次いで水酸基を保護して下記式〔′〕 〔式中、R1は保護基を表わす。〕 で表わされる化合物とし、引き続き非プロトン性
不活性有機媒体中で3価のリン化合物の存在下、
下記式〔〕 R2Cu ……〔〕 〔式中、R2は炭素数1〜20の有機基を表わ
す。〕 で表わされる有機銅化合物を反応せしめることを
特徴とする下記式〔〕 〔式中、R1及びR2は上記定義に同じ。〕 で表わされるシクロペンテノン類の製造法であ
る。
ここで用いられる上記式〔〕で表わされる有
機銅化合物は、対応する有機リチウム化合物と第
1銅塩とを等モル量を用いて、有機リチウム化合
物あるいは第1銅塩に対して2倍モル量の3価の
リン化合物の存在下に、該有機リチウム化合物と
該第1銅塩とを非プロトン性不活性有機媒体中で
反応せしめることによつて容易に製造される。
従つて、本発明の如く前述した上記式〔′〕
で表わされる化合物に非プロトン性不活性有機媒
体中で3価のリン化合物の存在下、前記式〔〕
で表わされる有機銅化合物を反応せしめるには、
上記した如く、対応する有機リチウム化合物と第
1銅塩とを、3価のリン化合物の存在下に反応さ
せて有機銅化合物を製造し、この反応系内に上記
式〔′〕で表わされる化合物を添加せしめれば
よい。
この時の反応を式で示せば次のようになる。
〔R3P;リン化合物、R2Li;有機リチウム化合
物、CuX;第1銅塩〕 すなわち、1当量の第1銅塩が1当量の有機リ
チウム化合物と反応して有機銅化合物〔〕を生
成するが、2当量の3価のリン化合物が存在する
ため、上記式〔a〕または〔b〕で示すよう
な錯体を生成し、この錯体が上記式〔′〕で表
わされる化合物と共役付加反応をするものと考え
られる。
ここで用いられる有機リチウム化合物としては
以下の如き化合物をあげることができる。
すなわち、例えばメチルリチウム、エチルリチ
ウム、n―プロピルリチウム、iso―プロピルリ
チウム、n―ブチルリチウム、t―ブチルリチウ
ム、n―ペンチルリチウム、n―ヘキシルリチウ
ム、シクロヘキシルリチウム、n―ヘプチルリチ
ウム、n―オクチルリチウム、n―ノニルリチウ
ムの如きアルキルリチウム類、ビニルリチウム、
1―リチオ―プロプ―シス―1―エン、1―リチ
オ―プロプ―トランス―1―エン、1―リチオ―
オクト―シス―5―エン、1―リチオ―オクト―
トランス―5―エン、1―リチオ―オクト―シス
―1―エン、1―リチオ―オクト―トランス―1
―エンの如きアルケニルリチウム類、1―リチオ
―オクト―5―イン、1―リチオ―ブト―1―イ
ン、1―リチオ―ペント―1―イン、1―リチオ
―ヘキサ―1―イン、1―リチオ―ヘプ―1―イ
ン、1―リチオ―オクト―1―インの如きアルキ
ニルリチウム類、1―リチオ―8―フエニル―オ
クテンの如きアラルキルリチウム類、1―(2―
フエニル)―ビニルリチウム、1―リチオ―8―
フエニル―オクト―トランス―1―エン、1―リ
〓〓〓〓
チオ―8―フエニル―オクト―シス―1―エンの
如きアラルケニルリチウム類、1―リチオ―8―
フエニル―オクト―5―インの如きアラルキニル
リチウム類、1―リチオ―3―テトラヒドロピラ
ニロキシ―オクテン、1―リチオ―ビス(3,7
―テトラヒドロピラニロキシ)―オクテンの如き
アルコキシアラルキルリチウム類、1―リチオ―
3―テトラヒドロピラニロキシ―オクト―トラン
ス―1―エン、1―リチオ―ビス(3,7―テト
ラヒドロピラニロキシ)―オクト―トランス―1
―エン、1―リチオ―3―テトラヒドロピラニロ
キシ―オクト―トランス―1―シス―5―ジエン
の如きアルコキシアルケニルリチウム類、1―リ
チオ―3―(α―エトキシ)―エトキシ―オクト
―5―インの如きアルコキシアルキニルリチウム
類、1―リチオ―3―t―ブチルジメチルシロキ
シ―オクト―トランス―1―エンの如きシロキシ
アルケニルリチウム類などである。
かかる有機リチウム化合物を用いることによ
り、対応する有機銅化合物が得られるものであ
り、それ故に上記式〔′〕で表わされる有機銅
化合物におけるR2は自明である。
また第1銅塩としては、塩化第1銅、臭化第1
銅、ヨウ化第1銅、シアン化第1銅などが好まし
く用いられ、特にヨウ化第1銅が好ましく用いら
れる。
かかる第1銅塩を実際に使用する際の使用割合
は上記有機リチウム化合物に対して、0.6〜1.5当
量、好ましくは0.9〜1.2当量である。
また3価のリン化合物としては、トリエチルホ
スフイン、トリn―ブチルホスフイン等のトリア
ルキルホスフイン、トリフエニルホスフイン等の
トリアリールホスフイン、トリメチルホスフアイ
ト、トリエチルホスフアイトの如きトリアルキル
ホスフアイトなどが挙げられ、特にトリアルキル
ホスフイン、トリアリールホスフインが好ましく
用いられる。
かかる3価のリン化合物の実際の使用量は上記
有機リチウム化合物に対して1〜3当量、好まし
くは1.9〜2.2当量である。
非プロトン性不活性有機媒体としては例えば、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン
の如き飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キ
シレンの如き芳香族炭化水素類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキ
シエタン、ジエチレングリコール、ジメチルエー
テルの如きエーテル系溶媒、その他、ヘキサメチ
ルホスホリツクトリアミド、N,Nジメチルホル
ムアミド、N,N―ジメチルアセトアミド、ジメ
チルホキシド、スルホラン、N―メチルピロリド
ンの如きいわゆる非プロトン性極性溶媒等であ
る。
また、これらの混合溶媒であつてもよい。この
ような有機リチウム化合物と第1銅塩及び3価の
リン化合物から有機銅化合物を製造するには例え
ば次のようにして行なう。
非プロトン性不活性有機媒体中で、有機リチウ
ム化合物と第1銅塩とを、窒素又はアルゴン雰囲
気下で、3価のリン化合物の存在下に室温〜−
100℃、好ましくは−40℃〜−78℃で数時間反応
せしめることにより行なわれる。
かくして前記式〔〕で表わされる有機銅化合
物が生成し、この有機銅化合物は3価のリン化合
物と錯体を形成している。この反応系内に上記式
〔′〕で表わされる化合物を添加することによつ
て、前記式〔〕で表わされるシクロペンテノン
類が製造される。
有機銅化合物の錯体と上記式〔′〕で表わさ
れる化合物とは化学量論的には等モル反応を行な
うが、通常有機銅化合物に対して0.5〜2当量、
好ましくは0.8〜1.2当量の割合いで上記式
〔′〕で表わされる化合物を用いる。反応は窒
素、アルゴン雰囲気下で、室温〜−100℃、好ま
しくは5℃〜−78℃で数時間行なうことにより進
行する。
かくして上記式〔′〕で表わされる化合物の
3位に有機基が導入される。反応後に水またはア
ンモニア性塩化アンモニウム水溶液の如き強電質
水溶液で、0.1〜1時間程度処理し、次いで通常
の方法により抽出、洗滌、濃縮し粗生成物を得、
これをさらに蒸留、クロマトグラフイー等の手段
により精製することによつて、目的とする前記式
〔〕で表わされるシクロペンテノン類が得られ
る。
ここで得られる前記式〔〕で表わされるシク
ロペンテノン類は各種のプロスタグランジン類の
合成中間体となるものである。
すなわち、以上に述べた如き反応に引き続い
〓〓〓〓
て、有機銅化合物の錯体と上記式〔′〕で表わ
される化合物との反応によつて生じるエノレート
を、シリル化剤で捕促し、次いでフツ素化合物の
存在下に、下記式〔〕 R3X ……〔〕 〔式中、R3は炭素数1〜20の有機基、Xはハ
ロゲン原子を表わす。〕 で表わされる有機ハロゲン化合物を反応せしめる
ことによつて下記式〔〕 〔式中、R1,R2及びR3は上記定義に同じ。〕 で表わされるシクロペンテノン類が得られる。
このような上記式〔〕で表わされる有機ハロ
ゲン化合物としては例えば次のようなものが挙げ
られる。
ヨウ化メチル、ヨウ化ブチル、ヨウ化n―ヘキ
シル、ヨウ化n―デシル、臭化メチル、臭化n―
アミル、臭化i―ヘプチル、ヨウ化シクロペンチ
ル、ヨウ化シクロヘキシル、ヨウ化アリル、ヨウ
化2―プロペニル、臭化2―プロペニル、ヨウ化
2―ブテニル、臭化3―ペンテニル、臭化プロパ
ルギル、ヨウ化2―ブチニル、臭化2―ペンチニ
ル、臭化ベンジル、臭化β―フエニルエチル、臭
化3―フエニル―1―プロペニル、ヨウ化4―フ
エニル―2―ブテニル、クロロメチルメチルエー
テル、ブロモメチルベンジルエーテル、α―ブロ
モ酢酸エチル、β―ブロモプロピオン酸メチル、
ヨウ化6―メトオキシカルボニルヘキシル、ヨウ
化6―エトオキシカルボニル―2―ヘキセニル、
ブロモアセトン、α―ブロモアセトフエノン、3
―ブロモプロピオニトリル、ヨウ化ω―シアノヘ
プチルなどである。
また、エノレートを捕捉するために用いるシリ
ル化剤としては、例えばトリフルオロメタンスル
ホン酸トリメチルシリルエステル、1―トリメチ
ルシリルイミダゾール等が好ましいものとして挙
げられる。
またフツ素化合物としては、例えばトリス(ジ
エチルアミノ)スルホニウムジフルオロジメチル
シリケート、テトラn―ブチルアンモニウムフル
オライド等が好ましいものとして挙げられる。
前述した有機銅化合物の錯体と上記式〔′〕
で表わされる化合物との反応で生成するエノレー
トをシリル化剤で捕捉する反応は、反応温度50℃
〜−100℃好ましくは−78℃〜室温で数時間行な
うことによつて進行する。この捕捉反応は通常、
化学量論的に進行するが、シリカ化剤の使用割合
は生成するエノレートに対して0.5〜2当量、好
ましくは0.9〜1.2当量が良い。かくして生成した
シリルエノールエーテルは通常の方法により後処
理することにより粗生成物として単離することも
出来る。このものはさらに精製することなく次の
反応に供することが出来る。すなわちついでこの
シリルエノールエーテルはフツ素化剤の存在下に
上記式〔〕の有機ハロゲン化合物を反応させ
る。反応は前記共役付加反応の所で用いたと同様
の非プロトン性不活性有機媒体中、窒素またはア
ルゴン雰囲気下に反応温度50℃〜−100℃、好ま
しくは室温〜−78℃で数時間行なうことにより進
行する。反応の終了は薄層クロマトグラフイー等
により反応を追跡することにより判定することが
出来、有機ハロゲン化合物の反応性により早いも
のは1時間以内に反応は終了する。この反応で使
用されるフツ素化剤と有機ハロゲン化合物の割合
については、反応は通常は化学量論的に進行する
が、シリルエノールエーテルに対してそれぞれ
0.5〜2当量好ましくは0.9〜1.2当量用いるのが良
い。かくして生成した上記式〔〕で表わされる
シクロペンテノン類は前述の式〔〕のシクロペ
ンテノン類を単離、精製すると同様の処理により
得ることが出来る。このようにして、上記式
〔〕で表わされるシクロペンテノン類が得られ
る。
また、前記式〔′〕で表わされる化合物と有
機銅化合物の錯体との共役付加反応により生成す
るエノレートを、前述した如くシリル化剤で捕捉
し、次いでフツ素化合物の存在下に有機ハロゲン
化合物を反応せしめる代わりに、該エノレート
を、ルイス酸の存在下、下記式〔〕 R4CHO ……〔〕 〔式中、R4は水素原子または炭素数1〜20の
有機基を表わす。〕 で表わされるアルデヒドで捕促することによつて
下記式〔〕 〓〓〓〓
〔式中、R1,R2及びR4は前記定義に同じ。〕 で表わされるシクロペンタノン類が得られ、また
下記式〔〕 〔式中、R5はメチル基又はエチル基、R6は炭
素数1〜20の有機基、AはOR5またはN(R72
表わす。ここでR7はメチル基又はエチル基を示
す。〕 で表わされるアセタールで捕促することにより下
記式〔〕 〔式中、R1,R2,A及びR6は上記定義に同
じ。〕 で表わされるシクロペンテノン類が得られ、また
下記式〔XI〕 (R5O)3CH ……〔XI〕 〔式中、R5は上記定義に同じ。〕 で表わされるオルトエステルで捕促することによ
り下記式〔XII〕 〔式中、R1,R2,R5は上記定義に同じ。〕 で表わされるシクロペンテノン類が得られる。
ここで述べた製造法での捕捉反応においては前
述したように生成したエノレートをさらに活性化
し次の反応に供するために助剤としてルイス酸例
えば3フツ化ホウ素またはエーテル錯体を使用す
ることが必要である。
なお、かかるルイス酸の添加時期は、前述した
如き有機銅化合物を製造した直後に添加してもよ
く、また有機銅化合物を製造し、次いで上記式
〔′〕で表わされる化合物を加えた後に添加して
もよい。かかる助剤の使用割合は、有機銅化合物
に対して0.7〜1.3当量、好ましくは0.9〜1.1当量
が良い。
上記式〔〕で表わされるアルデヒドとしては
例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
クロトンアルデヒド、n―ヘキサナル、n―ノナ
ナル、n―デカナル、i―ペンタナル、シクロペ
ンチルアルデヒド、シクロヘキシルアルデヒド、
2―プロペナル、2―ブテナル、3―ペンテナ
ル、3―オクテナル、2―プロピナル、2―ブチ
ナル、ベンツアルデヒド、シンナムアルデヒド、
α―フエニルアセトアルデヒド、β―フエニルプ
ロパナル、α―メトオキシアセトアルデヒド、マ
ロンジアルデヒドモノエチレンアセタル、β―ベ
ンデルオキシプロピオンアルデヒド、ω―エトキ
シカルボニルペンタナル、ω―メトキシカルボニ
ル―3―ペンテナル、6―テトラピラニロキシヘ
キサナル、6―テトラピラニロキ―3―ヘキセナ
ル、3―オキソブタナル、n―ブチルクリオサラ
ートなどが挙げられる。
また上記式〔〕で表わされるアセタールとし
ては例えば、トリエチルソアセテート、トリメチ
ルオルソアセテート、1,1,1―トリエトキシ
プロパン、1,1,1―トリメトキシプロパン、
1,1,1―トリエトキシブタン、1,1,1―
トリメトキシブタン、1,1,1―トリエトキシ
ペンタン、1,1,1―トリメトキシペンタン、
1,1,1―トリエトキシヘキサン、1,1,1
―トリメトキシヘキサン、1,1,1―トリエト
キシオクタン、1,1,1―トリメトキシオクタ
ン、1,1,1―トリエトキシオクト―2―エ
ン、1,1,1―トリメトキシオクト―2―エ
ン、1,1,1―トリエトキシオクト―2―イ
ン、1,1,1―トリメトキシオクト―2―イ
ン、1,1,1,7,7,7―ヘキサエトキシオ
クタン、1,1,1,7,7,7―ヘキサメトキ
シオクタン、1,1,1,7,7,7―ヘキサエ
トキシオクト―2―エン、1,1,1,7,7,
7―ヘキサエトキシオクト―2―イン、6―カル
ボエトキシ―1,1,1―トリエトキシヘキサ
ン、6―カルボエトキシ―1,1,1―トリエト
キシヘキサ―2―エン、N,N―ジメチルホルム
〓〓〓〓
アミドジメチルアセタール、1―ジメチルアミノ
―1,1―ジメトキシエタン、1―ジエチルアミ
ノ―1,1―ジメトキシエタン、1―ジメチルア
ミノ―1,1―ジメトキシプロパン、1―ジメチ
ルアミノ―1,1―ジメトキシブタン、1―ジメ
チルアミノ―1,1―ジメトキシペンタン、1―
ジメチルアミノ―1,1―ジメトキシヘキサン、
1―ジメチルアミノ―1,1―ジメトキシオクタ
ン、1―ジメチルアミノ―1,1―ジメトキシオ
クト―2―エン、1―ジメチルアミノ―1,1―
ジメトキシオクト―2―イン、6―カルボメトキ
シ―1―ジメチルアミノ―1,1―ジメトキシヘ
キサン、6―カルボメトキシ―1―ジメチルアミ
ノ―1,1―ジメトキシヘキサ―2―エン、6―
カルボメトキシ―ジメチルアミノ―1,1―ジメ
トキシヘキサ―2―イン、などが挙げられる。
また上記式〔XI〕で表わされるオルトエステル
は、具体的にはオルトギ酸メチル、オルトギ酸エ
チルである。
以上の如き上記式〔〕で表わされるアルデヒ
ド、上記式〔〕で表わされるアセタール、上記
式〔XI〕で表わされるオルトエステルと、ルイス
酸により活性化されたエノレートとの反応は、反
温度50℃〜−100℃好ましくは室温〜−78℃で数
時間行なうことによつて進行する。この捕捉反応
は通常は化学量論的に進行するが、使用するアル
デヒド体〔〕あるいはアセタール体〔〕オル
トエステル〔XI〕の割合は、エノレートに対して
0.6〜2当量、好ましくは0.9〜1.2当量が良い。反
応の進行状態は薄層クロマトグラフイー等により
反応を追跡することにより反応の終点を判定する
ことが出来る。かくして生成した上記式〔〕,
〔〕,〔XII〕で表わされるシクロペンテノン類は
前述の生成物を単離、精製すると同様の操作によ
り得ることが出来る。
以上に述べた如く、本発明によれば、容易に入
手し得る2―メチルフランから得られるケトアル
デヒドより高収率でプロスタグランジン類などの
合成中間体として有用な4―ヒドロキシ―2―シ
クロペンテノンが得られ、更にまた、3位に置換
基を有する医薬品の中間体及びそれ自体医薬品と
して有用なシクロペンテノン類、3位及び4位に
置換基を有する医薬品として有用なシクロペンテ
ノン類が上記ケトアルデヒドより高収率で効率よ
く合成することができる。
以下に本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。
実施例 1 4―ヒドロキシ―2―シクロペンテノンの合成 (i) 2,5―ジヒドロ―2,5―ジメトキシ―2
―メチルフランの合成 2―メチルフラン42.0g(0.512モル)炭酸ナ
トリウム108.5g(1.024モル)メタノール950ml
の混合物を撹拌下ドライアイス―アセトン浴によ
つて−50℃に冷却した。ここにジクロルメタン30
mlに溶解した臭素108.5g(0.513モル)を滴下し
た。
滴下終了後反応液を室温に戻し、析出した臭化
ナトリウムを別し、液に飽和食塩水を加えて
ジクロルメタンで3回抽出した。ジクロルメタン
層を飽和食塩水で2回洗浄し芒硝で乾燥し、50℃
以下の温度で濃縮して2,5―ジヒドロ―2,5
―ジメトキシ―2―メチルフランを64.3g
(0.446モル:収率87.3%)を得た。
このものの物性値は次のとおりであつた。
核磁気共鳴スペクトル(60MHz,CDCl3,δ
(ppm)); 1.47と1.53(3Hs×2,2位のメチル基), 3.10と3.17(3H,s×2,メトキシ基), 3.40と3,47(3H,s×2,メトキシ基), 5.45と5.74(1H,5位のプロトン), 5.94(2H,m,オレフインプロトン)。
(ii) 4―ケト―2―ペンテナールの合成 2,5―ジヒドロ―2,5―ジメトキシ―2―
メチルフラン(2.27g,15.8mmol)をテトラヒ
ドロフラン16ml),水(14ml)に溶かし、アンバ
ーライトIR120(ローム・アンド・ハース社製,
1.0g)を加えて室温で1時間撹拌した。減圧濃
縮後、酢酸エチルを加え、アンバーライトをロ別
し酢酸エチルで洗浄して得られた有機層を食塩水
で洗浄後に乾燥(MgSO4),濃縮して530mg(5.41
mg,34.2%)の4―ケト―2―ペンテナールを得
た。この粗生成物は薄層クロマトグラフイーでは
一成分であつた。
核磁気共鳴スペクトル(60MHz,CDCl3,δ
(ppm)); 2.34(3H,s,COCH3), 6.13(1H,dd,J=7と12Hz,2位のプロト
〓〓〓〓
ン), 6.95(1H,d,J=12Hz,3位のプロトン), 10.18(1H,d,J=7Hz,アルデヒドプロト
ン)。
(iii) 4―ヒドロキシ―2―シクロペンテノンの合
成 4―ケト―2―ペンテナール(530mg,5.41m
mol)に10mlのリン酸緩衝液(リン酸二水素ナト
リウム:リン酸水素二ナトリウム=2:1)とジ
オキサン10mlを加え、触媒量のハイドロキノンを
加えた後2時間加熱還流した。反応後ジオキサン
を減圧留去し、得られた水層を塩化ナトリウムで
飽和させた後、酢酸エチルで抽出し、乾燥
(MgSO4)後、濃縮して4―ヒドロキシ―2―シ
クロペンテノン(薄層クロマトグラフイーで一成
分,430mg,4.39mmol,81.2%)を得た。
薄層クロマトグラフイー(ヘキサン:酢酸エチル
=1:3); Rf0.40 核磁気共鳴スペクトル(60MHz,CDCl3,δ
(ppm)); 2.23(1H,dd,J=2と18Hz,5位のプロト
ン), 2.70(1H,dd,J=6と18Hz,5位のプロト
ン), 4.37(1H,6s,−OH), 5.00(1H,m,4位のプロトン), 6.19(1H,d,J=6Hz,2位のプロトン), 7.62(1H,dd,J=2と6Hz,3位のプロト
ン)。
実施例 2 2,5―ジヒドロ―2,5―ジメトキシ―2―
メチルフラン(64.3g,0.446mol)をリン酸緩衝
液1300ml(リン酸二水素ナトリウム1molリン酸
水素二ナトリウム0.5mol),ジオキサン300ml,水
200mlの混合溶液に加え、ヒドロキノン(0.45
g)を加えた後に室温で25時間激しく撹拌した。
反応溶液を約500mlになるまで減圧濃縮し、これ
を酢酸エチル(4×500ml)で抽出し、乾燥
(MgSO4)後濃縮し、次いで減圧蒸留(沸点;100
〜101℃10.3mmHg)して4―ヒドロキシ―2―
シクロペンテノン(34.8g,0.355mol,79.4%)
を得た。
実施例 3 4―ヒドロキシ―2―シクロペンテノン(9.8
g0.10mol)をジメチルホルムアミド(30ml)に
溶解し、氷冷下tert―ブチルジメチルクロロシラ
ン(18.0g,0.12mol)とイミダゾール(17.0
g,0.25mol)を加えた。室温にもどし40時間撹
拌して反応を完結させた後、水300mlを加え、エ
ーテル(3×180ml)抽出を行ない、得られた有
機層を飽和食塩水で2回洗浄後、乾燥
(Na2SO4)し、濃縮した。得られた粗生成物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフイー(ヘキサン:
酢酸エチル=10:1)にかけて分離し4―tert―
ブチルジメチルシロキシ―2―シクロペンテノン
(9.7g,0.046mmol,45.8%)を得た。このもの
は別途合成した標品と全く一致した。
実施例 4 4―ヒドロキシ―2―シクロペンテノン(950
mg,9.69mmol)を塩化メチレン(20ml)に溶か
し、0℃に冷却して塩化ベンゾイル(2.04g,
1.69ml,14.5mmol)、次いでピリジン(1.53g,
1.57ml,19.4mmol)を加え、0℃で3時間,室
温で18時間撹拌した。水と酢酸エチルを加えて抽
出し、有機層を硫酸水素カリウム水溶液、次いで
飽和炭酸水素ナトリウム,食塩水で洗浄後、乾燥
(MgSO4),濃縮して2,37gの粗生成物を得、
これをシリカゲルカラムクロマトグラフイー(ヘ
キサン:酢酸エチル=4:1)にかけて4―ベン
ゾイルオキシ―2―シクロペンテノン(930mg,
4.60mmol,47.5%)を得た。
核磁気共鳴スペクトル(60MHz,CDCl3,δ
(ppm)); 2.47(1H,dd,J=3と18Hz,5位のプロト
ン), 2.90(1H,dd,J=6と18Hz,5位のプロト
ン), 6.07(1H,m,4位のプロトン), 6.35(1H,dd,J=1と6Hz,2位のプロト
ン), 7.20〜7.60(3H,m,ベンゼン環のm,pプロ
トン), 7.68(1H,dd,J=2と6Hz,3位のプロト
ン), 7.90〜8.13(2H,m,ベンゼン環のoプロト
ン)。
実施例 5 〓〓〓〓
50mlのフラスコにヨウ化第一銅325mg(1.7m
mol)をはかりとり、フラスコの内部をアルゴン
で置換した。これに無水エーテル20mlを加えたの
ち、トリ―ブチルホスフイン687mg(3.4m
mol,0.85ml)を室温で加え、10分間撹拌した。
つぎにこれを−78℃に冷却し、―ブチルリチウ
ム(1.49Mヘキサン溶液)1.14ml(1.7mmol)を
滴下した。−78℃で15分間撹拌したのちの実施例
3で得られた4―tert―ブチルジメチルシロキシ
―2―シクロペンテノン294mg(1.5mmol)無水
エーテル5ml溶液をゆつくり滴下した。−78℃で
10分間ついで−55℃で30分間撹拌した。つぎにこ
れを室温まで昇温し、飽和塩化アンモニウム水溶
液で加水分解したのち、エーテルで抽出した。有
機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥したのち、エ
バポレーターで減圧濃縮した。粗生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフイーに供し、3―
ブチル―4―tert―ブチルジメチルシロキシシク
ロペンタノンを287mg(75%)得た。
このものの物性値は次のとおりであつた。
IR(液膜);1745cm-1 NMR(CDCl3)δ;0.2(6H,s),0.9(12H,
m),1.1〜2.0(7H,m),2.1〜2.9
(4H,m),4.10(1H,m) 実施例 6 100mlのフラスコにヨウ化第一銅325mg(1.7m
mol)をはかりとり、フラスコの内部をアルゴン
で置換した。これに無水エーテル10mlを加えたの
ちトリ―ブチルホスフイン687mg(3.4mmol,
0.85ml)を室温で加え、10分間撹拌した。つぎに
これを−78℃に冷却し、1―リチオ―3―(テト
ラヒドロピラン―2―イルオキシ)―1―トラン
ス―オクテンを加えた。−78℃で30分間撹拌した
のち実施例1で得られた4―ヒドロキシ―2―シ
クロペンテノンの水酸基を公知の方法で保護せし
めた4―(テトラヒドロピラン―2―イルオキ
シ)―2―シクロペンテノン273mg(1.5mmol)
の無水エーテル5ml溶液をゆつくり滴下した。−
78℃で10分間撹拌したのち、三フツ化ホウ素エー
テル錯体194mg(1.7mmol)を加え−78℃で10分
間、−55℃で20分間ついで−40℃で10分間撹拌し
た。つぎにこれに無水THF25mlを加えたのち、
ホルムアルデヒド120mg(4mmol)をアルゴン
気流下にふき込んだ。徐々に室温まで昇温したの
ち、飽和塩化アンモニウム水溶液で加水分解し、
エーテルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウ
ム上で乾燥したのち、エバポレーターで減圧濃縮
した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフイー(アンモニア処理、15g、溶出溶
媒ベンゼン:酢酸エチル=5:1)に供し、2―
(ヒドロキシメチル)―3―〔3―(テトラヒド
ロピラン―2けイルオキシ)―1―trans―オク
テニル〕―4―(テトラヒドロピラン―2―イル
オキシ)シクロペンタノン324mg(52%)を得
た。
このものの物性値は次のおりである。
IR(液膜);3440cm-1(OH),1740cm-1(C=
O)。
NMR(CDCl3);δ0.8〜1.0(m,3H,CH3), 1.2〜3.0(m,25H,CH2,CHと
OH),3.3〜4.3(m,8H,
OCH2CH2,CHOTHPとCH2OH),
4.6〜4.8(m,2H,OCHO),5.4〜
5.8(m,2H,CH=CH) 実施例 7 2―(1―ヒドロキシ―7―ケト―8―オキサ
ノニル)―3―〔3―(テトラヒドロピラン―2
―イルオキシ)―1―トランス―オクテニル〕―
4―(テトラヒドロピラン―2―イルオキシ)シ
クロペンタノンの合成、 50mlのフラスコにヨウ化第一銅325mg(1.7m
mol)をはかりとり、フラスコの内部をアルゴン
で置換した。これを無水エーテル10mlを加えたの
ちトリ―ブチルホスフイン687mg(3.4mmol,
0.85ml)を室温で加え、10分間撹拌した。つぎに
これを−78℃に冷却し、1―リチオ―3―(テト
ラヒドロピラン―2―イルオキシ)―1―トラン
ス―オクテンを加えた。−78℃で30分間撹拌した
のち、4―(テトラヒドロピラン―2―イルオキ
シ)―2―シクロペンテノン273mg(1.5mmol)
の無水エーテル5ml溶液をゆつくり滴下した。−
78℃で10分間撹拌したのち三フツ素化ホウ素エー
テル錯体194mg(1.7mmol)を加え、−78℃で10分
間、−55℃で20分間ついで−40℃で10分間撹拌し
た。つぎにこれに無水THF5mlを加えたのち、メ
チル7―ケトヘプタナール316mg(2mmol)の
矛水THF10ml溶液を加えた。徐々に室温まで昇
温したのち、飽和塩化アンモニウム水溶液で加水
〓〓〓〓〓
分解しエーテルで抽出した。有機層を無水硫酸ナ
トリウム上で乾燥したのち、エバポレーターで減
圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフイ―(アンモニア処理、15g、
溶出溶媒ベンゼン:酢酸エチレン=5:1)に供
し、2−(1―ヒドロキシ―7―ケト―8―オキ
サノニル)―3―〔3―(テトラヒドロピラン―
2―イルオキシ)―1―トランス―オクテニル〕
―4―(テトラヒドロピラン―2―イルオキシ)
シクロペンタノン423mg(53%)を得た。
このものの物性値は次のとおりであつた。
シリカゲルTLC;Rf0.43(展開溶媒ベンゼン:
酢酸エチル=1:1)。
IR(液膜);3440cm-1(OH),1740cm-1(C=
O)。
NMR(CCl4,);δ0.8〜1.1(m,3H,CH3), 1,1〜2.8(m,35H,CH2,CHと
OH),3.2〜4.2(m,7H,
OCH2CH2, CHOTHPとCHOH),3.62(s,
3H,OCH3,4,4〜4.8(m,2H,
OCHO)5.4〜5.8(m,2H,CH=
CH) 実施例 8 2―(ジメトキシメチル)―3―〔3―(テト
ラヒドロピラン―2―イルオキシ)―1―トラ
ンス―オクテニル〕―4―(テトラヒドロピラ
ン―2―イルオシキシ)シクロペンタノン 50mlのフラスコにヨウ化第一銅325mg(1.7m
mol)をはかりとり、フラスコの内部をアルゴン
で置換した。これに無水エーテル10mlを加えたの
ちトリ―ブチルホスフイン687mg(3.4mmol,
0.85ml)を室温で加え、10分間撹拌した。つぎに
これを−78℃に冷却し、1―リチオ―3―(テト
ラヒドロピラン―2―イルオキシ)―1―トラン
ス―オクテンを加えた。−78℃で30分間撹拌した
のち、4―(テトラヒドロピラン―2―イルオキ
シ)―2―シクロペンテノン273mg(1.5mmol)
の無水エーテル5ml溶液をゆつくり滴下した。−
78℃で10分間撹拌したのち、三フツ化ホウ素エー
テル錯体194mg(1.7mmol)を加え−78℃で10分
間、−55℃で20分間ついで−40℃で10分間撹拌し
た。つぎにこれに無水THF5mlをを加えたのち、
オルトギ酸メチル212mg(2mmol)の無水THF10
ml溶液を加えた。徐々に室温まで昇温したのち、
飽和塩化アンモニウム水溶液で加水分解し、エー
テルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上
で乾燥した後、エバポレーターで減圧濃縮した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフイ―(アンモニア処理、15g、溶出溶媒ベン
ゼン:酢酸エチル=6:1)に供し、2―(ジメ
トキシメチル)―3―〔3―(テトラヒドロピラ
ン―2―イルオキシ)―1―トランス―オクテニ
ル〕―4―(テトラヒドロピラン―2―イルオキ
シ)シクロペンタノン165mg(24%)を得た。
このものの物性値は次のとおりであつた。
シリカゲルTLC;Rf0.51(展開溶媒ベンゼン:
酢酸エチル=2:1)。
IR(液膜);1740cm-1(C=O)。
NMR(CCl4,);δ0.8〜1.0(m,3H,CH3),
1.2〜2.8(m,24H,CH2とCH),
3.30と3.38(s,6H,OCH3),3.3〜
4.2(m,6H,OCH2CH2
CHOTHP),4.5〜4.8(m,3H,CH
(OCH32とOCHO),5.2〜5.7(m,
2H,CH=CH)。
実施例 9 2―(N,N―ジメチルアミノメチレン)―3
―〔3―(テトラヒドロピラン―2―イルオキ
シ)―1―トランス―オクテニル〕―4―(テ
トラヒドロピラン―2―イルオキシ)シクロペ
ンタノン 50mlのフラスコにヨウ化第一銅325mg
(1.7mmol)をはかりとり、フラスコの内部をア
ルゴンで置換した。これに無水エーテル10mlを加
えたのちトリ―ブチルホスフイン687mg
(3.4mmol,0.85ml)を室温で加え、10分間撹拌
した。つぎにこれを−78℃に冷却し、1―リチオ
―3―(テトラヒドロピラン―2―イルオキシ)
―1―トランス―オクテンを加えた。−70℃で30
分間撹拌したのち、4―(テトラヒドロピラン―
2―イルオキシ)―2―シクペンテノン273mg
(1.5mmol)の無水エーテル5ml溶液をゆつくり
滴下した。−78℃で10分間撹拌したのち、三フツ
化ホウ素エーテル錯体194mg(1.7mmol)を加え
―78℃で10分間、−55℃で20分間ついで−40℃で
10分間撹拌した。つぎにこれに無水THF5mlを加
えたのち、N,N―ジメチルホルムアミドジメチ
〓〓〓〓〓
ルアセタール338mg(2mmol)の無水THFml溶液
を加えた。徐々に室温まで昇温したのち、飽和塩
化アンモニウム水溶液で加水分解し、エーテルで
抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウ上で乾燥し
たのち、エバポレーターで減圧濃縮した。得られ
た粗生成物をアルミナカラムクロマトグラフイ―
(neutral activityI,15g、溶出溶媒ベンゼン:
酢酸エチル=1:1)に供し、2―(N,N―ジ
メチルアミノメチレン)―3―〔3―(テトラヒ
ドロピラン―2―イルオキシ)―1―trans―オ
クテニル〕―4―(テトラヒドロピラン―2―イ
ルオキシ)シクロペンタノン235mg(37%)を得
た。このものの物性値は次のとおりであつた。
アルミナTLC;R0.30(展開溶媒ベンゼン:酢
酸エチル=1:1)。
IR(液膜);1680cm-1(C=O),1580cm-1(C
=C)。
NMR(COl4,);δ0.8〜1.0(m,3H,CH3),
1.2〜2.5(m,23H,CH2とCH),
3.05(s,6H,N(CH32),3.1〜4.1
(m,6H,CHOTHPとOCH2CH2),
4.4〜4.8(m,2H,OCHO),5.1〜
5.9(m,2H,CH=CH),7.16(br.
s,1H,C=CH―N)。
実施例 10 4―ヒドロキシ―2―シクロペンテノン
(12.19g,0.124mol)をエーテル(100ml)に溶
かし、0℃にに冷却して2,3―ジヒドロピラン
(12.54g,0.149mol)とパラトルエンスルホン酸
0.24gを加え、0℃で3時間撹拌した。水と酢酸
エチルを加えて抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナ
トリウム,食塩水で順次洗浄後、乾燥
(MgSO4),濃縮して23.52gの粗生成物を得、こ
れをシリカゲルカラムクロマトグラフイ―(ヘキ
サン:酢酸エチル=4:1)にかけて4―(2―
テトラヒドロピラニルオキシ)―2―シクロペン
テノン(18.83g,0.103mol,83.4%)を得た。
核磁気共鳴スペクトル(60MHz,CDCl3,δ
(ppm)); 1.20〜2.10(6H,m), 2.10〜2.90(2H,m), 3.20〜4.00(2H,m), 4.60〜5.10(2H,m), 6.0〜6.30(1H,d,J=5Hz), 7.40〜7.80(1H,dd,J=2と5Hz)。
〓〓〓〓〓

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式[]、 で表わされるケトアルデヒドを、50℃〜120℃の
    温度で分子内縮合反応せしめることを特徴とする
    下記式[] で表わされるシクロペンテノン類の製造法。
JP16351079A 1979-12-18 1979-12-18 Production of cyclopentenone Granted JPS5686128A (en)

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