JPS6228896B2 - - Google Patents

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JPS6228896B2
JPS6228896B2 JP16702779A JP16702779A JPS6228896B2 JP S6228896 B2 JPS6228896 B2 JP S6228896B2 JP 16702779 A JP16702779 A JP 16702779A JP 16702779 A JP16702779 A JP 16702779A JP S6228896 B2 JPS6228896 B2 JP S6228896B2
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circuit
signal
output
distortion
multipath distortion
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JP16702779A
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JPS5689142A (en
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Takenori Ukari
Yoichi Yano
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE8080304577T priority patent/DE3067653D1/de
Priority to EP80304577A priority patent/EP0030874B1/en
Publication of JPS5689142A publication Critical patent/JPS5689142A/ja
Publication of JPS6228896B2 publication Critical patent/JPS6228896B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04HBROADCAST COMMUNICATION
    • H04H40/00Arrangements specially adapted for receiving broadcast information
    • H04H40/18Arrangements characterised by circuits or components specially adapted for receiving
    • H04H40/27Arrangements characterised by circuits or components specially adapted for receiving specially adapted for broadcast systems covered by groups H04H20/53 - H04H20/95
    • H04H40/36Arrangements characterised by circuits or components specially adapted for receiving specially adapted for broadcast systems covered by groups H04H20/53 - H04H20/95 specially adapted for stereophonic broadcast receiving
    • H04H40/45Arrangements characterised by circuits or components specially adapted for receiving specially adapted for broadcast systems covered by groups H04H20/53 - H04H20/95 specially adapted for stereophonic broadcast receiving for FM stereophonic broadcast systems receiving
    • H04H40/72Arrangements characterised by circuits or components specially adapted for receiving specially adapted for broadcast systems covered by groups H04H20/53 - H04H20/95 specially adapted for stereophonic broadcast receiving for FM stereophonic broadcast systems receiving for noise suppression
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/06Receivers
    • H04B1/10Means associated with receiver for limiting or suppressing noise or interference
    • H04B1/1081Reduction of multipath noise

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)
  • Stereo-Broadcasting Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はFM受信機のマルチパス歪検出回路に
関し、特に例えば車両に搭載されて移動するFM
受信機に特有のマルチパス歪を検出するための回
路に関する。
従来より、いわゆるカーステレオが車両に搭載
されている。そのようなカーステレオはFM受信
機を含む。このようなカーステレオのFM受信機
では、種々の外部要因によつて雑音および歪が生
じる。たとえば弱電界地域で生じるレイレイ
(Rayleigh)分布に基づく電界強度の変動による
雑音がある。すなわち、弱電界地域において、電
界強度が比較的大きな状態から小さな状態に変化
した場合、たとえば入力電界強度が30dB低下す
ると、S/N比で約55dB劣化する。すなわち、
そのとき雑音レベル(ホワイトノイズ)が55dB
大きくなり、この雑音レベルの増加が聴感上不快
感を与える。また反射波の影響によるいわゆるマ
ルチパス(Multi path)歪みによる雑音もある。
前者と後者の比率は約3:7の割合で現われるこ
とが知られている。そして従来前者すなわちレイ
レイ変動による雑音を緩和するために、たとえば
中間周波数信号回路の出力によつて受信電波の電
界強度を検出し、この電界強度があるレベル以下
になると、AF復調出力の高域を抑圧するととも
にステレオセパレーシヨンを小さくし、それによ
つて見かけ上のS/N比を改善することが行われ
ている。しかしながら、この方法では当然に、ス
テレオセパレーシヨンが悪くなる。また、マルチ
パス歪による雑音に対しては、カーステレオにつ
いては特に有用な解決策は提案されていない。わ
ずかにいわゆるホームステレオでいくつかの解決
方法が提案されているにすぎない。たとえばアン
テナの指向性を向上させ、その指向方向を送信局
に一致するようにアンテナを回動させること、あ
るいは反射波の位相遅れとそのスカラ量を検出
し、同じスカラ量のかつ逆位相の信号によつてこ
れを相殺することなどである。しかしながら、こ
の従来のいわゆるホームステレオに提案されてい
る解決方法は、いずれも受信状態が瞬間的に変化
するいわゆるカーステレオのような変動するFM
受信機については適用し得ないものであつた。
又従来のマルチパス歪を検出する検出回路で
は、マルチパス発生時の歪率とキヤリヤの振幅変
化分が比例関係にある事を利用して、中間周波数
(IF)信号をレベル検波するレベル検波器からの
直流出力(信号強度指示器駆動用直流出力)を微
分回路に通すことにより、キヤリヤの振幅変化分
を取出し、これを交流増幅した後検波してキヤリ
ヤの振幅変化の大きさを直流出力の形で取出し、
マルチパス歪の検出出力としていた。ところでこ
の様なマルチパス歪検出回路の検出精度について
考えてみると、マルチパス歪が大きいと確かにマ
ルチパス歪の検出出力も比例して大きくなるが、
マルチパス歪が小さい領域に於いては検出能力が
無い。これはマルチパス歪が小さい領域では空中
の電波伝播の変化や変調度の変化分が重畳されて
マルチパス歪成分のみが識別出来ないからであ
る。即ちこのことはハイフアイ的なホームユース
タイプのFMステレオ受信機等に於いて、0.01%
の歪のものが0.5%程度になつても識別が出来
ず、かなり歪率が劣化(3%以上)しないと識別
能力が無い事で判る。
更にマルチパス歪を一定とした場合のアンテナ
入力(電界強度)に対するマルチパス歪検出回路
の検出出力はアンテナ入力が所定レベル以下(例
えば約5dB以下)の小さい領域に於いてはランダ
ムノイズの為増加し、実際にはマルチパス歪が一
定であるのに歪が悪くなつたかの如き間違つた検
出をしてしまう。これはマルチパス歪とは関係な
く受信機の感度特性で決まる問題である。又アン
テナ入力が大きくなり所定レベル(例えば約
60dB)以上の大きい領域では、IF信号をレベル
検波するレベル検波器からの直流出力が飽和して
しまいキヤリヤーの振幅分にリミツターがかか
り、実際にはマルチパス歪が一定であるのに歪が
良くなつたかの如き間違つた検出をしてしまう。
それゆえ本発明の主たる目的はマルチパス歪の
小さい領域でのマルチパス歪の検出精度を改善
し、且つアンテナ入力が大きい場合のマルチパス
歪の検出精度を大幅に改善したマルチパス歪検出
回路を提供することである。
本発明は要約すれば、FM復調回路出力をハイ
パスフイルタに通し、このハイパスフイルタの出
力(マルチパス歪検出用信号)を中間周波数信号
回路からの信号により制御される制御回路に印加
し、この制御回路からの出力に基づき復調回路か
らの出力の周波数特性を制御するようにしたもの
である。
第1図はこの発明の一実施例を示す回路図であ
る。構成において、このFM受信機は、いわゆ
るカーステレオのFM受信機である。そして、
FM電波はアンテナ3によつて受けられ、FMフ
ロントエンド5に与えられる。このFMフロント
エンド5は、周知のように、高周波増幅器や局部
発振回路や周波数変換回路等を含み、その出力と
して中間周波数信号を導出する。このFMフロン
トエンド5からの中間周波数信号は、IF増幅/
復調回路7に与えられる。このIF増幅/復調回
路7としては、たとえば東京三洋電機株式会社製
の集積回路LA1140が用いられ得る。この集積回
路7は、第2図にその構成が示されている。第2
図を参照して、IF/復調回路7はFMフロントエ
ンド5からの中間周波数信号を受けるたとえば6
段のIF増幅器71を含む。このIF増幅器71か
らの出力は、リミツタ72によつて振幅制限さ
れ、クオドラチヤ検波器73に与えられ、復調さ
れる。そして、この検波器73の出力はAFミユ
ート増幅器74を介して後段のパルス性雑音除去
回路9に与えられる。一方、IF増幅器71から
の出力は、さらにレベル検波器75によつてその
レベルが検出され、検出レベル出力は信号強度指
示器76に与えられると共に、この回路7の端子
7aに与えられる。集積回路LA1140ではこの端
子7aは15番の端子に相当する。
再び第1図に戻つて、IF増幅/復調回路7の
出力は、パルス性雑音除去回路9に与えられる。
このパルス性雑音除去回路9としては、たとえば
東京三洋電機株式会社製の集積回路LA2101が用
いられ得る。この集積回路9(LA2101)につい
ては、特開昭52−113602号及びアメリカ合衆国特
許第4066845(1978年1月3日)でよく知られる
ところである。ここで第3図を参照して、このパ
ルス性雑音除去回路9について簡単に説明する。
IF増幅/復調回路7からの復調信号は、ローパ
スフイルタ91およびローパス増幅器92を経て
ゲート回路93に与えられる。一方、復調信号
は、さらにAGC回路94を経てハイパスフイル
タ95に与えられる。このハイパスフルタ95で
は、復調信号の高域を通過させ、その出力をノイ
ズ検出器96に与えると共に、端子9aに与え
る。ノイズ検出器96では、その高域信号に応じ
てノイズパルス性雑音を検出し、単安定マルチバ
イブレータ97をトリガする。この単安定マルチ
バイブレータ97の出力は上述のゲート回路93
のゲート制御信号として与えられる。したがつ
て、ゲート回路93では、この単安定マルチバイ
ブレータ97の出力でローバス増幅器92を通し
た復調出力をゲートし、出力回路98に与える。
この出力回路98は出力を後段のステレオ復調回
路11へ与えると共にパイロツト信号保持回路9
9に接続されている。なお端子9aは、集積回路
LA2101の14番の端子に相当する。
再び第1図に戻つて、パルス性雑音除去回路9
からの出力すなわち出力回路98からの出力はス
テレオ復調回路11に与えられる。このステレオ
復調回路11としては、たとえば東京三洋電機株
式会社製の集積回路LA3370が利用可能である。
ステレオ復調回路11は、パルス性雑音が除去さ
れた復調信号から続いて左信号と右信号とを導出
する。左信号と右信号はバランス用可変抵抗器1
3によつてバランスが調整され、左信号は可変抵
抗器15を介して低周波増幅器19に与えられ、
右信号は可変抵抗器17を介して低周波増幅器2
1に与えられる。低周波増幅器19および21
は、それぞれ対応のスピーカ23および25を駆
動する。
パルス性雑音除去回路9の端子9aすなわちハ
イパスフイルタ95の出力は、コンデンサ201
を介して利得エレメントとしてのトランジスタ2
03のベースに与えられる。このトランジスタ2
03は、そのベースに電源+Bからバイアス電圧
が与えられ、かつそのコレクタは抵抗を介して電
源+Bに接続されている。また、このトランジス
タ203のエミツタはスイツチングトランジスタ
205および抵抗ならびにコンデンサを介して接
地されている。スイツチングトランジスタ205
のベースは線205aによつて抵抗7bおよび7
cを含む分圧回路を介して、IF増幅/復調回路
7の端子7aすなわちレベル検波器75の出力に
接続されている。
トランジスタ203のコレクタは、さらに、コ
ンデンサ209,215およびダイオード21
1,213を含む倍電圧整流回路207を通して
トランジスタ217のベースに与えられる。この
トランジスタ217のコレクタは電源+Bに接続
され、エミツタは抵抗219を介して接地されて
いる。それと共にこのトランジスタ217のエミ
ツタは、ダイオード221および抵抗225の直
列接続を介してスイツチングトランジスタ229
のベースに接続され、さらにダイオード221と
抵抗227の直列接続を介してスイツチングトラ
ンジスタ231のベースに接続されている。ダイ
オード221と抵抗225および227の接続点
はコンデンサ223を介して接地される。そして
このコンデンサ223が充放電回路を構成する。
スイツチングトランジスタ229のコレクタには
ステレオ復調回路11の左信号出力との間にコン
デンサ233が接続され、エミツタは接地され
る。同様にスイツチングトランジスタ231のコ
レクタはステレオ復調回路11の右信号出力との
間にコンデンサ235が接続され、そのエミツタ
は接地されている。
パルス性雑音除去回路9に含まれるハイパスフ
イルタ95の出力は、先に説明したように、トラ
ンジスタ203のベースに与えられる。このハイ
パスフイルタ95はその本来のパルス性雑音除去
回路9における作用と共に、この実施例では歪成
分の高次レベルを検出するために作用する。した
がつて、もしパルス性雑音除去回路9を含まない
ようなFM受信機であれば、当然に別の独立した
ハイパスフイルタを設ければよい。この実施例の
ようにハイパスフイルタ95を2つの回路に共用
したのは、集積回路LA2101の14番の端子の出力
インピーダンスが小さいので、そこからさらに信
号を取出してもこの回路9としての特性に何等影
響を及ぼさないということと、その経済性による
ものである。そしてこのハイパスフイルタの特性
の一例を第4図に示している。もし別の独立した
ハイパスフイルタを設け、特性のよいすなわち減
衰が急峻なものを用いれば、それだけ後述の歪検
出の性能が向上する。なお、このハイパスフイル
タ95のカツトオフ周波数は、ほぼ100KHz程度
に選ばれている。そして、このカツトオフ周波数
があまり高すぎると、十分な精度で歪を検出する
ことができず、またあまりに低すぎると誤まつた
検出を行うことがある。したがつて、このハイパ
スフイルタのカツトオフ周波数は適当に選ばれる
必要がある。ここで、このハイパスフイルタを用
いて歪が検出できるという点について説明する。
歪をともなつた周期関数波を分解すると、周知
のとおり、次式(1)のように、フーリエ級数で表わ
すことができる。
また、歪率の定義は次式(2)で表わされることが
知られている。
上記(2)式からわかるように、高周波レベルはそ
のまま歪率Dに比例するのでハイパスフイルタ9
5の出力は歪率に応じたものとなる。
従つてハイパスフイルタ95の出力を増幅し検
波して得られる直流出力は歪の小さい領域から大
きい領域まで歪の大小に応じて比例的に変化す
る。そこでハイパスフイルタ95の出力を全歪量
の大部分を占めるマルチパス歪の検出用信号とし
て用い、この信号を直流に変換して(即ち例えば
増幅し整流して)得られる直流出力をマルチパス
歪の検出出力として利用すれば、マルチパス歪の
小さい領域での検出精度が、従来のマルチパス歪
検出回路で得られるマルチパス歪検出出力に比
べ、数段改善される。
又、マルチパス歪が一定の時のアンテナ入力に
対するマルチパス歪の検出精度について考えてみ
ると、ハイパスフイルタ95の出力をマルチパス
歪検出用信号として用い、この信号を直流に変換
して得られる直流出力をマルチパス歪検出出力と
して利用した場合、アンテナ入力が所定レベル以
下の小さい領域に於いてはランダムノイズのため
歪が劣下したことを検出するのは従来回路と同様
であるが、アンテナ入力が大きい時はマルチパス
歪は一定である様に間違いなく正確に検出し、従
来回路に較べ検出精度が高くなる。
従つてハイパスフイルタ95の出力を歪検出信
号として用い、これを直流に変換して得られる直
流出力マルチパス歪検出出力として利用すれば、
後述する雑音及び歪の軽減以外の種々の用途にも
用いることが出来る。例えば図示しないがハイパ
スフイルタ95の出力を入力とする増幅器、整流
器、及び表示器よりなる表示回路を設けてやれば
マルチパス歪の歪量を正確に表示することが出来
る。
第3図の実施例は、ハイパスフイルタ95の出
力をマルチパス歪検出用信号として用い、この信
号を直流に変換して得られる直流出力をマルチパ
ス歪検出出力として利用し、FM受信機の雑音お
よび歪を軽減するようにした回路の具体例である
が次にその動作について説明する。
先ずコンデンサ223を含む充放電回路につい
て説明する。このコンデンサ223の充電経路は
+B−トランジスタ217−ダイオード221で
構成される。したがつて、この充電時定数に関数
する回路上の抵抗成分は、それぞれの素子の内部
抵抗となる。また、このコンデンサ223の放電
時には、ダイオード221の逆抵抗R221、抵抗2
25,R225、トランジスタ229のベース―エミ
ツタ抵抗RBE、抵抗227,R227とトランジスタ
231のベース―エミツタ間抵抗R′BEが、それ
ぞれ並列的に作用する。ここで、ダイオード22
1の逆抵抗R221およびその他の抵抗成分の関係は
次式(3)で表わされる。
R221> (R225+RBE)×(R227+R′BE)/(
225+RBE)+(R227+R′BE)…(3) ここで、抵抗225および227の抵抗値R225
よびR227をそれぞれ56KΩとし、トランジスタ2
29のベース―エミツタ間抵抗RBEとトランジス
タ231のベース―エミツタ間抵抗R′BEが等し
いとすると、上記(3)式の右辺は56/2KΩ+RBE
な り、また、トランジスタ229および231が導
通状態のときは抵RBEは56KΩより極めて小さい
ので、上記(3)式の右辺は約28KΩとなる。したが
つて、このコンデンサ223の放電経路の放電時
定数は、充電経路の充電時定数に比べて極めて大
きくなる。すなわち、このコンデンサ223の充
放電特性は、第5図に示すとおりとなる。この第
5図において線Aがその充電特性を示し、線Bが
その放電特性を示す。この放電特性を示す線Bに
おいて、普通の抵抗とコンデンサだけの最合の特
性に比べて時間経過にともなつて長く尾を引いて
いることがわかる。これはトランジスタ229お
よびトランジスタ231のベース―エミツタ間抵
抗RBEおよびR′BEは、ベース電圧が低くなるに
したがつて大きくなるからである。しかしなが
ら、この特性は、トランジスタ229および23
1のスイツチング特性すなわち復帰時間には影響
なく、むしろ歪が連続的に発生した場合における
即答性を助ける。
以上のような構成において、以下に第6図を参
照して、動作について説明する。
動作において、まず、マルチパス歪をともなつ
た場合について説明する。アンテナ3に入来した
FM電波の合成波は、FMフロントエンド5を介
し、IF増幅/復調回路7により、歪を含んだま
ま復調され、さらにパルス性雑音除去回路9に入
力される。この回路9に入力された歪を含んだ復
調信号は、ハイパスフイルタ95を通過し、この
回路9の端子9aに出力される。このハイパスフ
イルタ95は、復調信号に含まれる歪(歪率)が
大きい程、また復調周波数(ωm)が高い程、そ
の出力レベルが大きくなる。
このハイパスフイルタ95の出力は、コンデン
サ201を介してトランジスタ203のベースに
与えられ、このトランジスタ203によつて増幅
される。ただし、スイツチングトランジスタ20
5が導通状態すなわちIF増幅/復調回路7の端
子7aの電圧がハイレベルのときである。なお、
このトランジスタ205のスイツチング動作につ
いては後述する。トランジスタ203によつて増
幅された雑音および歪成分は倍電圧整流回路20
7によつて整流され、スイツチングトランジスタ
217のベースに与えられる。このスイツチング
トランジスタ217は、この倍電圧整流回路20
7の出力電圧が所定値以上のとき導通し、そのと
き電源+Bから電流が流れる。このトランジスタ
217を流れる電流は、ダイオード221を介し
てコンデンサ223(たとえば47μF/16V)
に、第5図の線Aで示す充電特性にしたがつて急
速に充電される。コンデンサ223の充電電圧が
所定値に達すると、スイツチングトランジスタ2
29および231は同時に導通する。したがつ
て、ステレオ復調回路11出力の左信号出力と接
地との間にコンデンサ233が介挿され、かつ右
信号出力と接地との間にコンデンサ235が介挿
されることになる。したがつて、ステレオ復調回
路11の出力の高周波成分が低減される。なお、
このコンデンサ233および235の値を適当に
選ぶことによつて、高周波を完全にカツトしてし
まうこともできるし、さらにミユーテイング動作
とすることもできる。このようにして、低周波増
幅器19および21に入力されるそれぞれの信号
の高域が低域されることにより、雑音および歪が
聴感上悪影響を及ぼすのを軽減することができ
る。
次に、復調信号に含まれる歪が微小もしくは全
くない場合について説明する。この場合には、回
路9の端子9aに得られるハイパスフイルタ95
の出力電圧はほぼ零となる。このほぼ零のハイパ
スフイルタ95の出力は、トランジスタ203で
増幅されても倍電圧整流回路207のダイオード
211,213で整流するだけのレベルに達しな
いので、スイツチングトランジスタ217は不導
通となる。したがつて、コンデンサ223に充電
電流が与えられることなく、トランジスタ22
9,231は共に不導通となる。したがつてコン
デンサ233および235と接地との間が遮断さ
れ、上述の高周波成分の低減動作は行なわれな
い。
FM受信機が車に搭載されたような場合には、
上述のマルチパス歪は、車の速度に比例して瞬間
に変動する。したがつて、歪が無い状態からある
状態への変化に対しては即答性が要求され、逆に
歪がある状態から無い状態への変化に対しては遅
延特性が要求される。これは、自然に復帰させる
必要があるからである。すなわち、歪がある状態
から無い状態に変化するとき、それに即応して高
域低減を解除させると、低周波増幅器19および
21に入力される信号が瞬間的に増大されること
になり、それはかえつて聴感上耳ざわりな雑音と
なるのである。したがつてこの実施例では、コン
デンサ223の充電経路の充電時定数と放電経路
の放電時定数とを違え、その充放電特性を第5図
に示すように設定している。そのために、歪が発
生するとすぐ雑音および歪の聴感に対する影響を
軽減するように動作し、復調信号に歪が含まれな
い状態に変化するときには、遅延時間を持たせて
自然に復帰させることとしたので、これら付加的
な回路による聴感上の違和感はほとんど生じな
い。
次に、第6図を参照して、ハイパスフイルタ9
5の出力レベルの大小(これは歪の大小に相関す
ることは前に述べたとおりである)によつて、低
周波増幅器19および21に入力される低周波信
号がどのような高域低減効果を与えられるのかに
ついて説明する。まず、低周波信号の高域低減効
果は、RA(=低周波信号の可変抵抗器15また
は17と接地間のインピーダンス)、RB〔=トラ
ンジスタ229および231のエミツターコレク
タ間インピーダンス〕ならびにCA(=コンデン
サ233および235の容量値)によつて、変化
することになる。
第1図に基づいて、インピーダンスRAにイン
ピーダンスRB+1/jωCのインピーダンスが並列 に接続され、インピーダンスRBが値RaからRbま
で変化したとする。ただし、値Raはトランジス
タ229および231が完全に不導通の状態のと
きすなわち歪が全くない状態のときのインピーダ
ンスとする。また、インピーダンスRAは、ステ
レオ復調回路11の出力インピーダンス、可変抵
抗器15および17のインピーダンスならびに可
変抵抗器13のインピーダンス等が並列に接続さ
れることとなり、インピーダンスRAは数KΩに
なつてしまう。一方、上述の値Raは数100KΩで
ある。したがつて、インピーダンスRAに、Ra+
1/jωCを付加しても、総合インピーダンスZはイ ンピーダンスRAとほぼ等しくなる。すなわち、
低周波信号の高域低減効果は達成されないことと
なり、低周波信号の周波数特性は第6図の線Cで
示すようになる。
次に、上述の値Rbを、トランジスタ229お
よび231が完全に導通したときのインピーダン
スとすると、総合インピーダンスZは次式(4)で表
わされる。
トランジスタ229および231が完全に導通し
ているということは、上記値Rbが零に近いとい
うことであり、この(4)式は近似的に次式(4)′で表
わされる。
すなわち、低周波信号の高域低減効果は次式(5)
で表わされる。
減衰量=20logR/Z〔dB〕 …(5) この(5)式において、総合インピーダンスZは周
波数の関数であり、したがつて任意の周波数に
おける減衰量がわかる。そして、このスイツチン
グトランジスタ229および231が完全に導通
した状態のときの高域低減効果は、第6図の線F
で示される。なお、この線Fより以上に高域減衰
量を大きくしたいときは、コンデンサ233およ
び235の容量値CAの値を大きくすればよい。
この第6図で示すように、歪が全く無い状態で
は、線Cで示す通常の周波数特性であり、歪が増
えるにしたがつて、インピーダンスRBが段々小
さくなり、線Dあるいは線Eまたは線Fのように
周波数特性が変化する。
なお、この第1図の実施例において、雑音およ
び歪に対するこの回路の感度調整は、トランジス
タ203の増幅利得を適宜調整することにより、
設定できる。
次に、スイツチングトランジスタ205の作用
について説明する。このトランジスタ205は、
誤動作防止のために設けられるものである。もし
第1図に示すスイツチングトランジスタ205が
無いと仮定した場合には、アンテナ入力が小さい
ときまたは無信号時にもトランジスタ229およ
び231が導通状態となつて、高域低減動作が行
なわれる。したがつて、この実施例では、アンテ
ナ入力が或るレベル以上になつて初めてスイツチ
ングトランジスタ205が導通し、トランジスタ
203かつしたがつてトランジスタ217が能動
化されるようにしている。
以上の様にこの発明は、FM復調回路からの出
力が印加されるハイパスフイルタ及び低周波増幅
器と、このハイパスフイルタの出力であるマルチ
パス歪検出用信号が印加される制御回路と、この
制御回路からの出力に基づき復調回路出力の周波
数特性を制御する周波数特性制御回路とよりな
り、中間周波数信号回路からの信号に基づき制御
回路の出力を制御するようにしたので、実聴上聴
取者に不快感を与えることなく、フルチパス歪の
軽減を行うことが出来る。又、マルチパス歪検出
用信号を直流に変換した出力をマルチパス歪検出
出力として利用すれば、マルチパス歪量の表示等
を正確且つ効果的に行うことが出来る。また、中
間周波数信号回路からの信号に基づき制御回路の
出力を制御することにより、アンテナ入力が小さ
いときまたは無信号時の誤動作を防止することが
出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す回路図であ
る。第2図は第1図におけるIF増幅/復調回路
7を詳細に示すブロツク図である。第3図は第1
図におけるパルス性雑音除去回路9を詳細に示す
ブロツク図である。第4図はハイパスフイルタ9
8の特性を示すグラフであり、横軸に周波数、縦
軸に減衰量を示す。第5図はコンデンサ223の
充放電特性を示すグラフであり、横軸に時間、縦
軸にその端子電圧を示し、線Aが充電特性、線B
が放電特性を示す。第6図は第1図の実施例によ
る高域低減効果を説明するためのグラフであり、
横軸に周波数、縦軸に減衰量を示し、線Cが雑音
ないし歪がほとんど無いときを示し、線D,Eお
よびFが順次雑音ないし歪が大きくなつた場合を
示す。 図において、はFMステレオ受信機、3はア
ンテナ、5はFMフロントエンド、7はIF増幅/
復調回路、9はパルス性雑音除去回路、95はハ
イパスフイルタ、11はステレオ復調回路、1
9,21は抵周波増幅器、203は増幅用トラン
ジスタ(利得エレメント)、205,217,2
29,231はスイツチングトランジスタ、20
7は倍電圧整流回路、223はコンデンサ(充放
電回路)、233,235はコンデンサ(高域低
減用)を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アンテナと、前記アンテナによつて受信され
    たFM信号を受けかつその出力に中間周波数信号
    を導出するフロントエンドと、前記中間周波数信
    号を受ける中間周波数信号回路と、前記中間周波
    数信号回路の出力を復調する復調回路とを含む
    FM受信機のマルチパス歪検出回路であつて、前
    記復調回路からの出力が印加されるハイパスフイ
    ルタと、該ハイパスフイルタの出力を増幅するた
    めの利得エレメントを含み、前記ハイパスフイル
    タの出力を直流信号に変換することによりマルチ
    パス歪検出信号を作成するマルチパス歪検出信号
    作成回路と、該信号作成回路からのマルチパス歪
    検出信号に基づき前記復調回路出力の高域周波数
    特性を連続的に制御する高域周波数特性制御回路
    とよりなり、アンテナ入力が小さい時または無信
    号時、前記中間周波数信号回路からの信号にて前
    記信号作成回路の利得エレメントを不能状態にす
    ることにより前記信号作成回路を不動作にし、以
    つて前記高域周波数特性制御回路の動作を停止せ
    しめるようにしたFM受信機のマルチパス歪検出
    回路。 2 ハイパスフイルタは、復調回路に含まれるパ
    ルス性雑音除去回路を構成するハイパスフイルタ
    で共用することを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載のFM受信機のマルチパス歪検出回路。
JP16702779A 1979-12-17 1979-12-21 Multipath distortion detecting circuit of fm receiver Granted JPS5689142A (en)

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JPS59108224A (ja) * 1982-12-13 1984-06-22 日本高圧電気株式会社 三相配電線における開閉器の保持装置
JPS59190747A (ja) * 1983-04-13 1984-10-29 Sharp Corp Fm受信機のマルチパス歪軽減装置
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