JPS6227996Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は、商品格納部に格納されている商品を
冷却風の循環によつて冷却するとともに冷却した
商品を商品格納部から商品販売口部に放出する自
動販売機に関する。

（従来の技術） 従来、冷却した商品を販売する自動販売機にお
いては、たとえば、実公昭45−25133号公報、実
開昭51−49096号公報（実公昭58−3179号公報）
に示されるように、販売機本体内の商品格納部に
商品を格納し、かつ、冷却装置で熱交換した冷却
風をフアンにより循環させて商品格納部の商品を
冷却し、この冷却された商品を商品格納部から開
閉扉を有する商品販売口部に放出するようにして
いる。

（考案が解決しようとする問題点） 上記の自動販売機においては、商品が自重で開
閉扉を開いて商品販売口部に放出される。この
際、商品が比較的小さく、開閉扉部をただちに通
過して開閉扉が再び閉じた状態となる場合、ま
た、商品が比較的長大で、商品が開閉扉を開いた
状態で停止しても商品が購入者によつてただちに
取出され、開閉扉が短時間で閉じる場合はよい
が、商品が開閉扉を開いた状態で停止し、この状
態でしばらく放置されると、すなわち、商品販売
口が長時間開放されたままの状態になると、フア
ンによる冷却風の循環で外気が商品販売口から本
体内に流入され、本体内の温度が上昇して冷却効
果が低下し、また、外気に含まれている水分が本
体内に侵入し、冷却装置のエバポレータに付着し
て着霜し、冷却効率が低下する問題がある。

本考案は、上記問題点に鑑みなされたもので、
商品販売口の開閉扉が商品によつて開かれたとき
の外気の侵入を少なくし、冷却効率を向上するこ
とを目的とするものである。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本考案は、販売機本体内の商品格納部に商品を
格納し、かつ、前記販売機本体内の冷却装置で熱
交換した冷却風をフアンにより循環させて前記商
品格納部の商品を冷却し、この冷却された商品を
〓〓〓〓〓
前記商品格納部から、商品によつて前方に開かれ
る開閉扉を有する商品販売口部に放出する自動販
売機において、前記商品販売口部に商品が放出さ
れたことを検知する検知器を設けるとともに、こ
の検知器による商品販売口部の商品検知時より所
定時間遅延させて前記フアンを停止させるタイマ
ーを設けたものである。

（作 用） 本考案は、商品が商品格納部から商品販売口部
に放出され、商品によつて開閉扉が開いたまま所
定時間以上放置されたときに冷却風を商品格納部
に循環させるフアンを停止させ、販売機本体内に
フアンによる循環流で外気が侵入して温度が上昇
するのを防止するとともに、冷却効率を低下させ
ることがないようにするものである。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。

第１図において、１は販売機本体で、この本体
１内に商品格納部２が設けられている。この商品
格納部２には、上下方向に蛇行してびん或いは円
筒状の缶などの商品３を横向きにして重積格納し
上方から下方に順次案内するコラム４が左右方向
に複数列並設され、この各コラム４の下端に商品
３を１個ずつ送り出す周知の放出機構５が設けら
れている。

また、第２図にも示すように、前記商品格納部
２の下部に本体１の前面開口部６に向つて下方に
傾斜したシユート７が設けられ、このシユート７
の上方に前記前面開口部６に面した放出室８が形
成されているとともに、シユート７の後側に前記
商品格納部２の後側に連通された冷却風の循環路
９が形成され、かつ、シユート７に多数の通気孔
１０が形成されている。

また、前記シユート７の下方に熱交換室１１が
形成され、この熱交換室１１に冷却装置１２のエ
バポレータ１３と、このエバポレータ１３に対向
して商品格納部２の空気を前記シユート７の通気
孔１０から吸引して循環路９を経て商品格納部２
に送出するフアン１４と、このフアン１４を駆動
する電動機１５とが設けられている。さらに、前
記熱交換室１１の下方に断熱壁１６で仕切られた
放熱室１７が形成され、この放熱室１７に前記冷
却装置１２のコンプレツサ１８と、コンデンサ１
９と、このコンデンサ１９に対向したフアン２０
と、このフアン２０を駆動する電動機２１とが設
けられている。そして、前記エバポレータ１３、
コンプレツサ１８およびコンデンサ１９によつて
周知の冷凍サイクルが形成されている。

また、前記放出室８に前記商品格納部２の下方
に沿つてデリバリシユート２２が配設され、この
デリバリシユート２２の後端は前記シユート７に
上下方向に回動自在に軸着されている。このデリ
バリシユート２２は常時は軸着部に巻装したばね
（図示しない）によつて水平に保持され、商品３
が放出されると、商品３の重量でばねに抗して下
方のシユート７上に回動され、商品３を前面開口
部６に案内するようになつている。

また、前記デリバリシユート２２の後端部に検
知作動子２４が一体的に設けられているととも
に、この検知作動子２４に対して前記本体１内に
検知器としてのスイツチ２５が設けられ、デリバ
リシユート２２が商品３の放出によつて下方に回
動すると、検知作動子２４によつてスイツチ２５
が作動されるようになつている。

前記本体１の前面に扉体２６が開閉自在に設け
られ、この扉体２６に前記放出機構５を作動する
制御機構２７が設けられているとともに、扉体２
６の下部に前記前面開口部６に対して商品販売口
２３が形成され、この商品販売口２３に開閉扉２
８が回動自在に設けられ、この開閉扉２８は前記
デリバリシユート２２によつて案内された商品３
によつて前方に向つて開放されるようになつてい
る。なお、前記扉体２６に前記商品格納部２に格
納された商品３の展示部２９が設けられ、さらに
図示しない貨幣投入口および商品選択釦が設けら
れている。

次に、電気回路を第３図について説明する。

前記冷却装置１２のコンプレツサ１８とサーモ
スイツチ３０とが直列に接続されているととも
に、コンプレツサ１８と並列にコンデンサ１９に
対向したフアン２０の電動機２１が接続されてい
る。また、前記検知器としてのスイツチ２５とタ
イマー３１とが直列に接続され、このタイマー３
１によつて開閉されるリレー接点３２と前記エバ
ポレータ１３に対向するフアン１４の電動機１５
とが直列に接続されている。

次に、作動を説明する。

〓〓〓〓〓
冷却装置１２の駆動でエバポレータ１３が冷却
され、このエバポレータ１３に対向したフアン１
４によつて本体１の商品格納部２の下方の空気は
シユート７の通気孔１０から熱交換室１１に吸引
されてエバポレータ１３で熱交換され、冷却され
た空気は循環路９から商品格納部２に送風されて
循環し、商品格納部２の各コラム４に収納されて
いる商品３を冷却する。

この状態で貨幣を投入して商品選択釦を操作す
ると、制御機構２７から選択された商品３を収納
したコラム４の放出機構５に販売信号が入り、そ
の放出機構５が作動し、コラム４の最下端の商品
３を放出室８に放出する。この放出された商品３
は第２図鎖線で示すようにその重量でデリバリシ
ユート２２をばねに抗して下方に回動させ、商品
３は開閉扉２８を押し開いた状態で停止される。
このとき、デリバリシユート２２の回動に伴い検
知作動子２４の検知動作でスイツチ２５が閉成さ
れ、タイマー３１が作動し、所定時間すなわち商
品３を商品販売口２３から取出せる通常の時間内
に商品３を商品販売口２３から取出すと、デリバ
リシユート２２は上方に向つてばねにより復帰回
動し、商品格納部２の下方に水平に保持され、検
知作動子２４はスイツチ２５を開放するためタイ
マー３１はリセツトされ、電動機１５は駆動を継
続し、フアン１４による冷却風の循環が継続され
る。

また、商品３が商品販売口２３に放出されてか
ら、すなわちタイマー３１が作動されてから所定
時間内に商品３が取出されないと、タイマー３１
がタイムアツプしてリレー接点３２を開放し、電
動機１５は停止し、フアン１４による冷却風の循
環は中断され、開放されている商品販売口２３か
ら外気が吸引されず、外気温度によつて本体１内
の温度が上昇されることがなく、また、外気に含
まれている水分がエバポレータ１３に付着して着
霜することがない。

ついで、商品販売口２３から商品３を取出す
と、前述のようにデリバリシユート２２が復帰す
るとともに、開閉扉２８が閉じ、これと同時に検
知作動子２４はスイツチ２５を開放させてタイマ
ー３１はリセツトされ、リレー接点３２が閉成さ
れる。このリレー接点３２の閉成で電動機１５が
駆動され、フアン１４による冷却風の循環が開始
される。

上記の作動に際し、商品３が開閉扉２８を開い
て商品販売口２３部に放出されたとき、商品３が
比較的小さく、開閉扉２８部をただちに通過して
開閉扉２８が再び閉じた状態となる場合、また、
商品３が開閉扉２８を開いた状態で停止しても商
品３が購入者によつてただちに取出され、開閉扉
２８が短時間で閉じる場合には、すなわち、通常
の商品３の取出時には、タイマー３１の遅延時間
内なので、フアン１４は送風を継続しており、商
品３が所定時間以上放置されているときのみフア
ン１４が停止されるので、フアン１４の運転の断
続は最小限におさえられ、フアン１４およびこれ
を駆動する電動機１５の劣化および起動エネルギ
ーを少なくすることができる。

上述の実施例では、デリバリシユート２２に検
知器としてのスイツチ２５を作動させる検知作動
子２４を設けた構造について説明したが、この構
造に限定されるものではなく、第４図に示すよう
に、商品販売口２３を開閉する開閉扉２８に検知
器としてのスイツチ２５を作動させる検知作動子
２４を設けてもよく、この場合、商品３が商品販
売口２３部に放出されると検知作動子２４がスイ
ツチ２５を作動させる。

また、これらの構造に限らず、検知器は商品３
が商品販売口２３部に放出されたことを検知でき
るものであればよい。

さらに、前記実施例では冷却装置１２のみを備
えた構造について説明したが、温風を循環させる
加熱装置を併設してもよい。

〔考案の効果〕

本考案によれば、商品格納部から商品販売口部
に商品が放出されたことを検知器で検知するとと
もにタイマーを作動し、所定時間後に冷却風を商
品格納部に循環させるフアンを停止させることに
より、商品の販売動作時に商品によつて開閉扉が
開いたまま所定時間以上放置されたとき冷却風の
循環が停止し、商品の取出しが完了するまで冷却
風の循環流によつて商品販売口から外気が侵入す
ることがなく、したがつて、商品が商品販売口部
に放置されたままで開閉扉が開放されていても外
気温度によつて本体内が加温されて冷却効果が低
下されることがなく、みた外気に含まれる水分が
結露し、冷却装置のエバポレータに着霜して冷却
〓〓〓〓〓
効率を低下させることがないので経済性が向上さ
れる。また、商品が開閉扉を開いて商品販売口部
に放出されたとき、商品が比較的小さく、開閉扉
部をただちに通過して開閉扉が再び閉じた状態と
なる場合、また、商品が開閉扉を開いた状態で停
止しても商品が購入者によつてただちに取出さ
れ、開閉扉が短時間で閉じる場合には、すなわ
ち、通常の商品の取出時には、タイマーの遅延時
間内なので、フアンは送風を継続しており、商品
が所定時間以上放置されているときのみフアンが
停止されるので、フアンの運転の断続は最小限に
おさえられ、フアンおよびこれを駆動する電動機
の劣化および起動エネルギーを少なくすることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す自動販売機の
断面図、第２図は同上要部の拡大断面図、第３図
は同上回路図、第４図は他の実施例を示す自動販
売機の一部の断面図である。 １……販売機本体、２……商品格納部、３……
商品、１２……冷却装置、１４……フアン、２３
……商品販売口、２５……検知器としてのスイツ
チ、２８……開閉扉、３１……タイマー。 〓〓〓〓〓

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 販売機本体内の商品格納部に商品を格納し、か
   つ、前記販売機本体内の冷却装置で熱交換した冷
   却風をフアンにより循環させて前記商品格納部の
   商品を冷却し、この冷却された商品を前記商品格
   納部から、商品によつて前方に開かれる開閉扉を
   有する商品販売口部に放出する自動販売機におい
   て、 前記商品販売口部に商品が放出されたことを検
   知する検知器を設けるとともに、この検知器によ
   る商品販売口部の商品検知時より所定時間遅延さ
   せて前記フアンを停止させるタイマーを設けたこ
   とを特徴とする自動販売機。