JPS605342Y2 - 冷却装置の水処理装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷蔵庫やショーケース、自動販売機等における
冷却装置の水処理装置に関する。

一般に、冷却装置を有する冷蔵庫やショーケース、自動
販売機では、被冷却部である庫内や接続部分に露が生じ
るが、これらはドレン水として、下部機械室内に設けた
ドレン皿中に排出される。

このドレン皿上に排出されたドレン水は通常は少量であ
るため、機械室内に生じる熱等により蒸発させている。

しかし、高湿度の状態で冷却運転を行うと、露の発生量
が多くなり、ドレン水が多くなって蒸発しきれず、ドレ
ン皿上からあふれ出てしまうことがあり、この点につき
改善が望まれていた。

本考案の目的は、冷凍サイクルを構成する凝縮器の冷却
風通風経路中にドレン皿を配置すると共に、ドレン皿中
の水量を検出し、これが予定値以上になると、凝縮器に
対する通風を、被冷却部の温度に関係なく継続させてド
レン皿からの蒸発を促進させることにより、ドレン皿か
ら水があふれ出ることがないようにした冷却装置の水処
理装置を提供することにある。

以下本考案を図面に示す一実施例を参照して説明する。

第１図は本考案を適用する自動販売機を、正面扉を取外
した状態で示した図である。

図において、１１は箱体で、その内部には主としてビン
状の商品を収納する第１の商品収納部１２と、缶状の商
品を収納する第２の商品収納部１３とを構成している。

上記第１の商品収納部１２はチェーンエレベータ構造の
もので、上下端にそれぞれスプロケット１５を有しこれ
によって駆動される無端チェーン１６を、箱体１１の奥
行方向、すなわち紙面と直角な方向に、並行に配置して
いる。

またこの並行に配置した一対の無端チェーン１６間には
、ビン状の商品を奥行方向に沿って載置させる棚板１７
を、無端チェーン１６の長さ方向に対し、一定間隔で取
付けている。

尚、この棚板１７は、無端チェーン１６の下り側、すな
わち図示右側では、はぼ水平状態に固定され、商品を支
持するが、上り側、すなわち図示左側では、自重により
垂直状態に回動する。

第２の商品収納部１３は、缶状の商品を箱体１１の幅方
向、すなわち図示左右方向に沿う状態に収納するもので
、３個の缶投入口１９と、この缶投入口１９に通じるコ
ラムレール２０とで構成する。

コラムレール２０は図から明らかでないが、下方に向っ
て蛇行する如く形成しており、状の商品を自重により転
動させながら下方に落下させる。

尚、図示のものは、３個の缶投入口１９に対応して、コ
ラムレール２０を３列、箱体１１の奥行方向に対し並行
に配設している。

２２はデリバリシュートで、所定金額のコインが投入さ
れたことにより生じる販売指令により、前記商品を図示
しない正面扉に設けた販売口に１個ずつ放出させる。

２４は機械室で、その内部には前記商品を冷却又は加熱
するための設備、例えば凝縮器２５やドレン皿２６を配
置する。

上記凝縮器２５は図示しないコンプレッサ等と共に冷凍
サイクルに構成するもので、背面側に設けた、図からは
見えないファンにより、機械室２４の前面から吸気され
る風にて冷却される。

この凝縮器２５を冷却する風は、機械室２４の奥行方向
に向って流れるが、機械室２４の背面に当ってＵターン
し、前記ドレン皿２６を配置した空間を通って、機械室
２４の前面に設けた排気部から外部に放出される。

前記ドレン皿２６は、第２図で詳細に示すように、ドレ
ンパイプ２７を介して、前記箱体１１内の商品収納部１
２．１３を構成した部分、すなわち被冷却部分に通じ、
この部分等に生じる露をドレン水として受ける。

２９は水量検出装置で、ドレン皿２６中の水量を検出し
、これが予定値以上になると動作するものである。

この水量検出装置２９の一例としては、第２図で示すよ
うにドレン皿２６中の水位に連動するフロート３０を備
えたフロートスイッチを用いればよい。

上記水量検出装置２９は、第４図で示すように切換接点
機能を有するもので、その共通端子Ｃは前記凝縮器２５
に送風するためのファン用モータ３５を介して電源Ｒに
接続する。

また常閉側端子すは、サーモスタット３６を介して電源
Ｎに接続する。

上記サーモスタット３６は被冷却部の温度が設定温度に
上昇することによりオン動作する。

また常開側端子ａは直接電源Ｎに接続する。

すなわち、水量検出装置２９は、ファン用モータ３５の
運転回路を、端子すによるサーモスタット３６側から、
端子ａによる直結運転側に切換える。

尚、３７は前述した冷凍サイクルを構成する図示しない
コンプレッサ駆動用のモータで、電源Ｒとサーモスタッ
ト３６との間に直列に接続する。

上記構成において、商品収納部１２．１３に収納された
商品を冷却すべく、前記冷凍サイクルを有する冷却装置
に運転指令を与えると、そのコンプレッサは第４図で示
すサーモスタット３６の指令のもとに運転され、図示し
ないエバポレータから生じる冷気により商品を冷却する
。

このとき、凝縮器２５への送風ファン用モータ３５も同
時に起動され、凝縮器２５を冷却する。

上記冷却動作により、被冷却部等に露が生じると、これ
はドレン水としてドレンパイプ２７からドレン皿２６中
に排出される。

ドレン皿２６は前述のように、凝縮器２５に対する送風
経路中に位置しているため、凝縮器２５を冷却した後の
温風がドレン皿２６の周囲を流れ、ドレン皿２６中のド
レン水を効率よく蒸発させる。

しかし、高湿度における冷却運転では、露の発生が多く
なり、ドレン皿２６上に排水される水量も増加する。

また、凝縮器２５に対する送風は被冷却部の温度が低下
し、サーモスタット３６がオフ動作するとコンプレッサ
と共に停止してしまうので、前述の蒸発は行われなくな
る。

このため、ドレン皿２６中の水量が増加する。

そして、この水量が予定値に達すると、水量検出装置２
９が動作し、第４図で示す接点を端子ａ側に切換える。

すなわち凝縮器２５への送風ファン用モータ３５の運転
回路をサーモスタット３６側から、端子ａによる直結運
転側に切換える。

このためファン用モータ３５は、たとえサーモスタット
３６がオフ動作しても、直結運転側により運転が維持さ
れ、ドレン皿３６からの蒸発を促進させる。

この動作は、ドレン皿２６の水量が予定値以下になるま
で継続されるので、ドレン皿２６上の水は確実に蒸発さ
れ、従来のようにドレン皿２６からあふれ出ることはな
い。

尚、上記実施例では、水量検出装置２９として、ドレン
皿２６中の水位に応動するフロートスイッチを例示した
が、第３図で示すように、ドレン皿２６中の水の重さに
応動するものを用いてもよい。

すなわち、Ｌ形に猛威され、その上端に回動可能に取付
けた可動枠３１によりドレン皿２６を支持する。

上記可動枠３１には図示しないばね等により図示時計回
りに作用力を与え、ドレン皿２６中の水量が少量の場合
は、反時計廻りに回動しないように構成している。

水量検出装置２９としては、上記回動枠３１の図示反時
計廻りの回動を検出して動作するマイクロスイッチ等を
用いる。

このように構成しても、ドレン皿２６中の水量が増加し
、予定値を越えると、可動枠３１が反時計廻りに回動し
、マイクロスイッチ２９を動作させるので、これにより
、第４図で示す如く、ファン用モータ３５の運転回路を
切換えることができる。

また前記実施例では、凝縮器２５に対する通風経路とし
て、機械室２４の前面から吸気し、凝縮器２５を通過さ
せた後、Ｕターンさせ、機械室２４の前面から排気させ
ていたが、もちろんこれに限定されるものではなく、機
械室２４の前面から吸気し、同後面から排気させるよう
にしてもよい。

この場合、前記ドレン皿２６は上記通風経路中に位置す
るよう、凝縮器２５の後方に配置すればよい。

以上のように本考案によれば、ドレン皿を、凝縮器に対
する送風経路中に配置すると共にドレン皿中の水量が予
定値以上になると、凝縮器に対する送風を、被冷却部の
温度変化に関係なく継続させて蒸発を促進するようにし
たので、従来のように、ドレン皿から水があふれ出るよ
うなことはなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による冷却装置の水処理装置の一実施例
を示す正面図、第２図は第１図の要部拡大図、第３図は
本考案の他の実施例を示す要部拡大図、第４図は本考案
に用いる水量検出装置の構成を示す回路図である。 ２５・・・・・・凝縮器、２６・・・・・・ドレン皿、
２９・・曲水量検出装置、３５・・・・・・ファン用モ
ータ、３６・・・・・・サーモスタット、ａ・・・・・
・直結運転側端子、ｂ・・・・・・サーモスタット側の
端子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷凍サイクルを構成する凝縮器に冷却風を送るファン用
   のモータと、上記ファンによる風の通風経路に位置しド
   レン水を受けるドレン皿と、被冷却部の温度が設定値以
   上になると上記ファン用のモータを運転させるサーモス
   タットと、上記ドレン皿内の水量を検出しこれが予定値
   以上になると上記ファン用モータの運転回路をサーモス
   タット側から直結運転側に切換えてファン用モータの運
   転状態を維持する水量検出装置とを備えたことを特徴と
   する冷却装置の水処理装置。