JPS6227832Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は充填断熱材が発泡性断熱材から成る貯
蔵庫にあつて把手の他に把手基板を具備して成る
貯蔵庫の把手装置に関するもので、特にこの把手
基板が貯蔵庫外壁に対する取付部から延長されて
位置する部位を有するものにあつて、その延長部
位の前記貯蔵庫外壁からの離間を阻止し、しかも
それをより簡単で、更に前記発泡性断熱材の洩れ
を起こさない巧みな構造にて阻止し得る現実的に
優れた貯蔵庫の把手装置を提供しようとするもの
である。

以下本考案の一実施例につき図面を参照して説
明する。先ず第１図に於いて、１は充填断熱材が
例えば発泡ポリエチレン等の発泡性断熱材である
貯蔵庫なかでもこの場合冷蔵庫に於ける上方の冷
凍室用扉、２は下方の冷蔵室用扉であり、これら
には夫々冷蔵庫外壁である前面部の自由端部側
（図中左側）に把手基板３を取付け、更に把手基
板３の上から把手４を取付けている。而してそれ
ら把手基板３及び把手４は、詳細には第２図に示
すように上記両扉１，２の各前面部（貯蔵庫外
壁）に対する取付部としての孔部５，５及び６，
６を有するものにて、更にそれら孔部５，５及び
６，６部分から延長されて位置する部位７及び８
を有し、そのうち特に把手基板３の延長部位７に
は裏面にフツク９を一体成形によつて形設してい
る。これに対して一方、前記両扉１，２の各前面
部には、夫々上記把手基板３及び把手４の孔部
５，５及び６，６と対応する部位に螺子孔１０，
１０を形設しており、同時にフツク９と対応する
部位に孔部１１を形設している。１２は孔部１１
に装着したフツク掛け具で、中央部にフツク穴１
３を有し、その前縁部下部から上方へフツク片１
４を突設する一方、前縁部全周から外方へ第一の
鍔部１５を突設し、更に中間部全周から外方へ第
一の鍔部１５より大なる第二の鍔部１６を突設し
ていて、その第一及び第二の両鍔部１５，１６間
の部位を前記両扉１２前面部の孔部１１に嵌着し
て両鍔部１５，１６により孔部１１周囲の部分を
挾み、以てフツク掛け具１２全体として孔部１１
にこれを閉塞するように装着している。而して斯
様にフツク掛け具１２を装着した状態にて、該フ
ツク掛け具１２なかでもそのフツク片１４に前記
把手基板３のフツク９を係止させ、他方、螺子孔
１０，１０に把手基板３の孔部５，５及び把手４
の孔部６，６を臨ませて、これら孔部５，５及び
６，６を通した螺子１７，１７を上記螺子孔１
０，１０に螺合して締付け、以て把手４を把手基
板３と共に扉１，２の前面部に取付けている。尚
この折り、上記装着状態のフツク掛け具１２に於
けるフツク片１４と把手基板３のフツク９とにつ
いては、第３図に示すようにフツク９係止面の把
手基板３縁面からの寸法Ａよりフツク片１４係止
面の両扉１，２前表面からの寸法Ｂを大きく定め
（Ａ＜Ｂ）、以てフツク９を両扉１，２側へ引張り
気味に係止させるようにしている。又、ここで、
第４図にはフツク掛け具１２の外観を示してお
り、そして更に上述の如く取付けた把手４には第
２図及び第１図に示すように把手飾り１８を取付
けている。

さて、以上のような構成の本実施例に対し、従
来は把手基板３の延長部位７′（第２図二点参
照）が扉１，２の何れにも止められておらず、た
めに扉１，２に内部の発泡性断熱材１９の発泡圧
等による膨らみなどがあれば、この扉１，２の前
表面から上記把手基板３の延長部位７′が図に示
したように離れ、隙間を発生する。又、その延長
部位７′が左右に振れるようにもなり、品質の低
下を来たす。そこで、その延長部位に７′を螺子
止めするすることも行なわれているが、然し、螺
子止めは作業が煩しく、又、その螺子頭が見えぬ
ようにするためのカバーを別途必要とすることも
あつて部品点数が多くなり、更にそのカバーの装
着作業まで必要とされるようになるなど、満足で
きるものではなかつた。

その点本実施例に於いては、前述の如く把手基
板３の延長部位７にフツク９を設けて、それを扉
１，２に設けたフツク掛け具１２に係止させるこ
とにより、上記把手基板３の延長部位７を扉１，
２に止めるようにしているから、螺子止めのよう
な煩わしい作業を要するでもなく、又、別カバー
等も要さず、更にその別カバーの装着作業といつ
たこともすべて不要ならしめ得るもので、勿論、
それにより把手基板３の延長部位７の扉１，２か
らの離間も確実に防止でき、又、左右への振れも
防止できて品質を高く向上させ得るものである。

ところで、上述のように把手基板３の延長部位
７にフツク９を設けて、それを係止させる場合、
扉１，２の前面部には単純には孔部１１のみを設
けて、それにフツク９を係止させるようにするこ
とが考えられる。然し、この場合にはその孔部１
１から扉１，２の内部の発泡性断熱材１９が洩れ
出ることが予想され、従つてそれを防止するよう
にしなければならない。ところが、そこには上述
の如くフツク９を係止させるのであり、斯様にフ
ツク９が係止することを許容しながら発泡性断熱
材１９の洩れをも防止するという構造は容易に得
ることはできない。その点本実施例によれば、孔
部１１にそれを閉塞するフツク掛け具１２を装着
して、このフツク掛け具１２にフツク９を係止さ
せるようにしているのであるから、フツク９の係
止ひいては把手基板３の延長部位７の止めを確実
にしながら、扉１，２の内部からの発泡性断熱材
１９の洩れも確実に防止できるものであり、従つ
て構造的に見てそれらを極めて巧みな構造にて達
成し得るものである。

尚、本考案は冷蔵庫の把手装置に限られず例え
ば温蔵庫など充填断熱材が発泡性断熱材である貯
蔵庫の把手装置として広く適用できるもので、そ
の他にフツク及びフツク掛け具の夫々具体的形状
等も前述のようには限られないなど、要旨を逸脱
しない範囲内で適宜変更して実施し得る。

以上、要するに本考案は、充填断熱材が発泡性
断熱材である貯蔵庫の外壁に取付けられる把手基
板と、この基板と共に前記貯蔵庫外壁に取付けら
れる把手とを具備する貯蔵庫の把手装置にあつ
て、その把手基板の前記貯蔵庫外壁に対する取付
部から延長されて位置する部位にフツクを設け、
貯蔵庫外壁のフツクと対応する部位に孔部及びこ
の孔部に装着されてそれを閉塞するフツク掛け具
を設けて、該フツク掛け具にフツクを係止させて
成ることを特徴とするものであり、それによつて
把手基板延長部位の貯蔵庫外壁からの離間を阻止
し得、しかもそれをより簡単で、更に発泡性断熱
材の洩れを起こさない巧みな構造にて達成し得る
という現実的に極めて価値のある効果を奏するも
のである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は冷蔵
庫の全体正面図、第２図は主要部の拡大縦断側面
図、第３図はフツクとフツク掛け具との関係部分
のみを示した拡大縦断側面図、第４図はフツク掛
け具単体の斜視図である。 図中、１，２は冷蔵庫（貯蔵庫）の扉、３は把
手基板、４は把手、５は把手基板の孔部（取付
部）、６は把手の孔部（取付部）、７は把手基板の
延長部、９はフツク、１１は扉前面部（貯蔵庫外
壁）の孔部、１２はフツク掛け具、１９は発泡性
断熱材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 充填断熱材が発泡性断熱材である貯蔵庫の外壁
   に取付けられる把手基板と、この基板と共に前記
   貯蔵庫外壁に取付けられる把手とを具備するもの
   であつて、その把手基板の前記貯蔵庫外壁に対す
   る取付部から延長されて位置する部位にフツクを
   設け、貯蔵庫外壁のフツクと対応する部位に孔部
   及びこの孔部に装着されてそれを閉塞するフツク
   掛け具を設けて、該フツク掛け具にフツクを係止
   させて成ることを特徴とする貯蔵庫の把手装置。