JPH0447596Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は、本体前面のプラスチツク製中間板部
の表面にねじ受板を仮止めし、ヒンジ体を中間板
部の表面に仕切板を通してねじ止めにより取付け
るようにした貯蔵庫に関する。

（従来の技術） 従来貯蔵庫例えば、冷蔵庫としては、冷凍室と
冷蔵室とを中間板部を介して一体成形してなるプ
ラスチツク製の内箱を外箱内に挿設して本体を構
成し、その本体前面における冷凍室開口縁部と冷
蔵室開口縁部とに連続する前期中間板部の裏面に
ねじ受板を粘着テープ又は両面接着テープ或いは
接着材で仮止めし、前期外箱及び内箱間に発泡性
断熱材を発泡充填させた後、前期中間板部の表面
に仕切板を宛がつてこの仕切板を通してヒンジ体
を前期ねじ受板にねじ止め固定する構成のものが
供されている。

（考案が解決しようとする問題点） 従来の構成では、粘着テープ又は両面接着テー
プ或いは接着材により中間板部の裏面に仮止めさ
れたねじ受板が、発泡断熱材の発泡充填時にその
発泡圧によつて上記裏面位置からずれたり、又
は、ヒンジ体のねじ止め時にねじの押圧力によつ
て断熱材を変形させつつ裏面位置からずれたり若
しくは裏面から剥離したりすることがあり、この
ような場合にはヒンジ体の取付けが不可能になつ
て、冷蔵庫の本体として役に立たなくなる。

そこで本考案の目的は、ねじ受板を中間板部に
確実に仮止めし得る貯蔵庫を提供するにある。

［考案の説明］ （問題点を解決するための手段） 本考案の貯蔵庫は、ねじ受板に凹部を形成し、
プラスチツク製の中間板部に該凹部と対応して孔
部を形成し、この孔部にねじを挿入してそのねじ
頭部により該孔部の周縁部を前記凹部内に嵌入す
るように凹没変形させながら該凹部の奥壁に螺挿
したことを特徴とするものである。

（作用） 本考案の貯蔵庫は、中間板部にねじ受板、部に
ねじ受板をねじ止めすることによりその仮止めを
確実にし、そのねじ止め時にねじ頭部により中間
板部の孔部の周縁部を凹没変形させることにより
ねじ頭部が中間板部の前面から突出しないように
する。

（実施例） 以下、本考案を冷蔵庫に適用した一実施例につ
き図面を参照して説明する。先ず、第２図におい
て、１は貯蔵庫としての冷蔵庫の本体で、これは
外箱２の内部に内箱３を設けてなる。この内箱３
はプラスチツクにより一体成形されたもので、上
部に冷凍室４を形成し、下部に冷蔵室５を形成し
ており、前面部に冷凍室４の開口縁部と冷蔵室５
の開口縁部とを接続する中間板部６が形成されて
いる。この中間板部６には横長な凹部６ａが形成
されており、ここに図示しない防露パイプが配設
されている。７は中間板部６の裏面に宛がわれた
ねじ受板で、これは第１図及び第３図に示すよう
に略矩形状の板部材からなり、中央部に円形状の
凹部８が形成され、この凹部８の奥壁中央部にね
じ孔９が形成されると共に、凹部８の左、右両側
に位置してねじ１０，１０が形成されている。１
１は中間板部６の第２図に示す右端部に形成され
ねじ受板６の凹部８のねじ孔９に対応する孔部、
１２，１２は孔部１１の左，右両側に位置して形
成されねじ受板７のねじ孔１０，１０に対応する
孔である。１３は第４図に示すように中間板部６
の孔部１１に挿入されねじ受板７のねじ孔９に螺
挿されるねじ例えば四頭ねじで、これはねじ頭部
１３ａにより孔部１１の周縁部を第１図に示すよ
うにそのねじ頭部１３ａに倣って凹没変形させな
がらねじ受板７の凹部８内に厳入させ、ねじ受板
７を中間板部６の裏面にねじ止めしており、ねじ
頭部１３ａの前面は中間板部６と略面一状態にな
つてその中間板部６の前面からは突出しない。１
４は中間板部６の表面側に前期防露パイプと接す
るように取付けられた仕切板で、これは両端部に
段付き状に形成された突片１４ａ，１４ａが外箱
２のフランジ部２ａに係合されており、右端部に
はねじ受板７のねじ孔１０，１０に対応する２個
の孔１５，１５を形成している。１６はヒンジ体
で、これは２個のねじ１７，１７を夫々仕切板１
４の孔１５，１５及び中間板部６の孔１２，１２
を挿通させねじ受板７のねじ孔１０，１０に螺着
させることにより本体１に取付けられている。
尚、第１図において、１８は中間板部６にねじ受
板７がねじ止めされた後このねじ受板７にヒンジ
体１６がねじ止めされる前に外箱２と内箱３との
間に発泡充填された発泡性断熱材である。

上記実例によれば、中間板部６の孔部１１を挿
通するねじ１３をねじ受板７のねじ孔９に螺挿し
てねじ受板７を中間板部６にねじ止めしたので、
ねじ受板７を中間板部６に確実に仮止めすること
ができ、発泡断熱材１８の発泡時或いはヒンジ体
１６の取付け時にねじ受板７が中間板部６からの
裏面位置からずれたり若しくは剥離することがな
い。また、ねじ１３をねじ孔９にねじ込む過程に
おいて、ねじ頭部１３ａに倣って孔部１１の周縁
部を凹没変形させながらねじ受板７の凹部８内に
嵌入させるので、ねじ頭部１３ａが中間板部６の
前面より突出することがなく、従って、中間板部
６にねじ頭部１３を嵌入させるための凹部を予め
成形しておく必要がなく、内箱３を成形する成形
型が複雑化することもない。

尚、本考案は上記し且つ図面に示す実施例にの
み限定されるものではなく、例えば、ねじ受板７
のねじ孔９に代えてねじ下孔を形成し、ねじ１３
に代えてセルフタツピングねじを使用しても良い
等、要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能で
ある。

［考案の効果］ 本考案の貯蔵庫は、以上の説明から明らかなよ
うに、ねじ受板に凹部を形成し、中間板部に該凹
部と対応して孔部を形成し、この孔部にねじを挿
入してそのねじ頭部により該孔部の周縁部を前記
凹部内に嵌入するように凹没変形させながら該凹
部の奥壁に螺挿したので、ねじ受板を中間板部に
確実に仮止めすることができるという効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案を冷蔵庫に適用した一実施例を示
すもので、第１図は第２図中―線に沿う断面
図、第２図は冷蔵庫の上半部の分解斜視図、第３
図はねじ受板の斜視図、第４図は組立過程におけ
る第１図相当図である。 図中、１は本体、４は冷凍室、５は冷蔵室、６
は中間板部、７はねじ受板、８は凹部、１１は孔
部、１３はねじ、１３ａはねじ頭部、１６はヒン
ジ体を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ヒンジ体を本体前面のプラスチツク製中間板部
   の表面に宛がつた仕切板を通して該中間板部の裏
   面のねじ受板にねじ止めするようにしたものにお
   いて、前記ねじ受板に凹部を形成し、前記中間板
   部に該凹部と対応して孔部を形成し、この孔部に
   ねじを挿入してそのねじ頭部により該孔部の周縁
   部を前記凹部内に嵌入するように凹没変形させな
   がら該凹部の奥壁に螺挿したことを特徴とする貯
   蔵庫。